暁を追いかける月

ラサ

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1 笑わない女

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 たくさんの蹄の音が、土を蹴ってこちらに向かって響いてくる。
 それを確信して、女は大鍋をかきまぜていた杓子の動きを止めた。
 馬を繋ぐ場所にはすでに手洗い用の手拭いを準備していつものところに置いておいた。
 馬に与える草も水も、体を拭いてやるための藁もだ。
 一通りの作業を終えて彼らが食事に有り付くにはまだまだ時間はある。
 頭の中で確認を終えてから、女は今度は人数分の空の椀に木杓子を入れて、それぞれの場所へとおいていく。
 すでに切っておいた麦パンは大きな篭に入れて、4つほど準備してある。
 片手に二つずつ持って手際よく要所要所に置き、取り皿もかためて置くと、今度は油をひいて熱しておいた鉄板の上に、切っておいた薫製肉を素早く並べていく。
 肉の焼ける小気味いい音と白い煙の中にうまそうな匂いが充満していく。
 軽く塩胡椒をふりおわると、女はすぐに端から順にまた肉をひっくり返す。
 そしてまた塩胡椒をふっていく。
 程よく焼き上がるのを待ちながら、女は開け放たれた勝手口から見える、すぐ脇を流れる川に沈めておいた金盥の中の麦酒の壷の数を遠目から数えなおしていた。
 肉が焼き上がると手早く大皿に移し替え、肉汁の残った鉄板に、今度は軽く下茹でしておいた野菜を入れて炒める。
 その時。
「リュシア、今帰った」
 力強く低い声が横合いからかけられた。
 視線を流すと、今朝出ていった時と同じに、頭に日除けを巻き、砂漠の商人のような黒づくめの服装に長靴ちょうかを履いた長身の男が歩いてくる。
 日に焼けて引き締まった頬に浮かぶ笑みは穏やかだったが、その眼差しは鋭く、若いながらも威厳を感じさせた。
 その後から似たような格好の十八人の男達がぞろぞろと談笑し合いながら連れ立ってくる。
「姐さん、ただいまもどりやした」
「姐さん、ただいま」
「腹減ったよ、姐さん」
「今日も真面目に働いたんで腹減ったなあ」
「統領は戻るまで水しか飲ませてくれないから、酒が飲みたくて飲みたくて」
「麦酒は冷えてるかい、姐さん?」 
 口々に男達は女に話しかける。
 眉根をよせて片手を上げると、男達はしゃべるのをやめる。
 大きく息を吸い込むと、女は、
「あんたたち、手をちゃんと洗ったんでしょうね」
 不機嫌にも聞こえる声音で話した。
「おう!」
 楽しそうな掛け声とともに一斉に男衆は女に洗ってきれいになった両手をみせる。
 さっと目を通して女が頷くと男衆も満足そうに手を下ろして大皿の肉と今女が炒めている色とりどりの野菜を覗き込む。
 お預けをくらっている犬のように、今にも涎を垂らさんばかりの眼差しで、女の許しを待っている。
「今日の盛り付けはドガとマルグよ、ハラスとレノはお酒を運んで。肉と野菜はジルとロスよ。残りの連中は取り皿にパンを取ってまわしなさい」
「おう!」
 新たな掛け声とともに一斉に男衆は動きだす。
 大鍋の汁物をよそう者。
 それを盆に載せて運ぶ者。
 麦酒をとりに行く者。
 彼らは床に直に座って食事を取るのを好む。
 人数分の食卓と椅子はあるにはあるが、座りたがらない。
 旅慣れているので、その方が性に合うのだろう。
 だから女もタイル張りの床にラグを敷いて食事をするのに慣れてしまった。
 食事を囲んで皆が取り合えるように大皿にたくさんの料理をすることにも。
 野菜を炒めおわった女のすぐ横に、先ほどの肉を盛った大皿が差し出される。
「――」
 女は黙って、大皿の空けておいたところに野菜をのせた。
「統領?」
 皿を持っている男に、本来大皿を運ぶはずの二人の男衆は声をかける。
「こいつは俺が運ぼう。ジルとロスは手伝いに行け」
「了解」
 男衆は速やかに食事の席へと向かう。
 男は女を黙って待つ。
 女は、男に聞こえぬよう軽く息をついて鉄板をずらし、洗い物用の湯をかけた。
 これで、食事の準備は全て終わってしまった。
 先に運べばいいものを、男は女が動くのを待っている。
 そうしないと、女がいつまでも食事をしようとしないのを知っているからだ。
「肉がさめるわ」
「ああ」
 女が傍に置いてあった篭を抱えて食事の席へ向かう。
 ようやく、男は歩き出した。



 男衆の騒々しい会話の間、女は統領と呼ばれた男の隣で、黙々と自分の分の食事をとる。
 その様子は、まわりの会話などどうでもいいように思える。
 そして、男も、部下である男衆も気にした風もなく食事と談笑を続ける。
 今日の仕事の様子や取引先との交渉の結果など、酒が入って饒舌になった男衆達の話題は尽きない。
 自分の分を食べ終わると、女は傍らに置いてあった篭に手を伸ばし、縫い物を始める。
 寸暇を惜しんで、女は働いていた。
 まるで一瞬でも気を抜いたら死んでしまうとでもいうように。
 それでも、女の仕事を、男をはじめ、男衆も止めることはなかった。
 大勢の荒くれ男達の中に若く華奢な賄い女が一人。
 それだけでも一種そぐわぬ雰囲気であるのに、決してその輪に入らぬように働く女は、貴族の姫君のように美しい顔立ちをしていた。
 そして、決して笑わなかった。



 食事が終わり、後片づけも終わると、それぞれが割り当てられた部屋へ戻る。
 以前豪商の別荘として使われ、今はうち捨てられた屋敷を一時的に買い上げて使ってるため、間取りは広く、部屋数もあり、大所帯でも間に合った。
 何人かが見張りと称して玄関前の大広間で寝酒を楽しんでいる。
 酒の肴は、後片づけを終えて、すでに部屋へと引き上げた美しい女の話題だ。

「姐さんは、今日も不機嫌だったなあ」
「ああじゃなきゃ、姐さんじゃねえよ」
「あの冷たい視線がまたいいじゃねえか。最近は睨みつけられるのもぞくぞくしてきたぜ」
「言えてらあ。ちっこいのに俺達相手でも全然びびってねえしな」
「俺達でもきついあの砂漠越えにも文句言わずついてくるんだ。それだけでもたいしたもんだ」
「それでてあんな器量よしじゃあ、ぞくぞくしねえほうが男じゃねえな」
「きれいなだけじゃねえんだよなあ」
「ああ。まず、飯がうまい」
「今日の汁物もうまかったな。帰ってすぐに熱いものが食べられるのもいい」
「まったくよく働くしな。俺は自分の靴下を洗ってかがってくれる女がいることなんぞ想像もしなかったぜ」
「掛け布まで洗われちまうんだからな。石鹸の匂いのする柔らかい掛け布や枕も初めてだぞ」
「最初はこまけえことにうるせえとも思ったが、慣れちまえばなんてこたあなかったな」
「朝起きたら顔を洗え、歯をみがけ、飯の前は手を洗え、汚れたら服を変えろ、身体を拭け、髭を剃れ、よほどきれいずきなお嬢だなとあきれもしたが、言う分きっちり準備もして有無をいわせん。あのきれいな顔で下から睨み付けられたら従わなくちゃいかん気分にさせられるしな」

 男衆が、同意の意を示す。

「ようやく人間らしい暮らしってのに、俺達も慣れてきたってことか」
「ちがいねえ。統領がぞっこんなのもわかる。ありゃ統領の嫁にふさわしい女だ」

 がははと笑い合う男衆は、みな女のことを統領である男の嫁になるものと決めてかかっていた。
 それまで浮いた噂一つない堅物の統領が初めて連れてきて傍に置いている女だ。
 未だに手をつけてはいないようだが、これはもう間違いないだろう。

 いつもしかめ面であらゆる仕事を恐ろしい勢いでこなしていく美しい娘。

 貴族の姫君の様に美しい顔に笑みが刻まれるのを、男達は一度も見たことがなかった。
 多分、自分達の統領とて、見たことがないに違いない。
 それほどに、女は頑なだった。
 凍えた冬の大地のような凍てついた美しさも悪くはないが、いずれ統領が嫁にするだろう女の笑い顔を見てみたいと、男衆は切に願っていた。

「笑ったら、おっそろしくきれいだろうなあ」

 さすがにこの時ばかりは、男衆も神妙な面持ちで頷いた。



 あてがわれている部屋で、女は男から小さな革袋を渡された。
 中に入っていたのは、女の瞳と同じ若草色の色石がはめこまれた、首飾りだった。
 派手ではないが、細工師はよほど腕のいい者だろう。
 白金の細工蔦が絡み合うように細かに宝石のまわりを囲んでいる。
 鎖ではなく細く丈夫な革紐をさらに編んだ、上質の首飾りであった。
 女は驚いた様子を微かに見せたが、
「あたしは何もいらないわ。だから、もう何もあたしにくれなくていい」
 いつものようにそう言う。
 それでも、もらったものは、一つ残らず大切にしまっていた。
 何一つ身につけることなく。
「おかしな女だな、いやなら突き返せばいいのに」
 男は苦笑して女の手から首飾りを取り上げると、さっと首にかけてやる。
「それなら仕事の邪魔にはならんだろう。つけていろ。はずすなよ」
 それだけ言うと、男はすでに用意されていた寝具の上に横になった。
 掛け布を引き上げると女に背を向ける。
 女は視線を下げて胸元の首飾りを覗き込む。
 派手すぎず、日常していてもおかしくはない細工だ。
 丈夫な革紐は、鎖のように切れる心配もない。
 確かにこれなら仕事の邪魔にはならないだろう。
 女は小さく溜め息をついて服を脱ぎ、夜着に着替えた。
 そして、自分用の掛け布の下に潜り込む。
 一緒の部屋にいても、二人の間には艶めいたやりとりは微塵もなかった。
 ただ背を向けて、隣同士で眠るだけ。
 そんな生活が、すでに半年以上続いていた。
 あれからすでに、半年が過ぎたのだ。

 あの苛酷な砂漠越えの果てに、ようやく仇である皇子を追い詰めておきながら諦めた復讐を、今更悔やむことはないけれど。

 泣いて泣いて、涙も枯れ果てた後、何も残らないことに気づいた。
 故郷も、家族も。
 女には正直、あれからもう全てが虚ろだった。
 何もかもが虚ろなまま過ぎていく。
 弟のところへいきたかった。
 死んでしまいたかった。
 弟を見殺しにした自分の、それが唯一の贖罪なのに。
 男は死ぬことは許さないと言った。
 だから、死なずに生きている。
 それだけだ。
 年老いて死ぬまで、そんな風に感じながら生きていくのだろうか。
 ならば、すでに生きることは死に等しい。

 このまま、眠ったまま夜が明けなければいい。
 永遠に、目を覚まさなければいいのに。

 そんなことを考えながら、女は今日も眠りにつく――



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