竪琴の乙女

ライヒェル

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二章

貴賓館の中庭

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翌朝もまた、サリーが若い女官二人を引き連れてやってきて、甲斐甲斐しく私の世話をしてくれる。人になんでもやってもらうような生活はしたことないから、かえって疲れるので、湯浴みも着替えも自分でやりたいと言ったけれど、サリーが、「殿下に仰せつかっておりますから」と全く受け付けてくれず、結局、なにからなんでもやってもらう羽目になる。
もともとじっとしているのが苦手なのに、食事の後のお皿をワゴンに乗せる事さえ許されない有様で、文字通り、全くすることがない。現代と違って、暇つぶしに便利なPCや携帯、テレビがあるわけではないし、ましてや客室の中でやれることなんて、ライアーの練習くらいだ。
いくら大好きなライアーの練習に励めるといっても、このような囚われの身では、さすがに集中力はそう長くは続かない。
今自分が置かれている状況を少しでも知ろうと思い、サリーにあれこれ質問してみると、いくつかの問いはうまくはぐらかされたが、一応、自分はカスピアンに招かれた客として、貴賓館の客室の一室に泊まっており、身分不相応なほど丁重な扱いを受けている、ということだけははっきりと分かった。
サリー達が部屋に入って来た時、扉が閉まる直前に隙間からそっと部屋の外を覗いたら、衛兵が等間隔で並ぶ長い回廊の向こうに緑が見えた。
サリーは両手にいっぱいの大きな花束を抱えていて、若い女官達に、窓際に飾ってある白磁の花瓶に水を準備するよう指示を出している。
「サリー、回廊の奥に緑が見えたけれど、あれはお庭?」
無難な質問だったのか、サリーはにこにこ微笑みながら頷いた。
「そうですよ。貴賓館に御滞在中のお客様にお使いいただいている中庭です」
「ほんとに?じゃぁ、私も行っていいの?」
気分転換に外の空気を吸いたいし、開放的な場所に行けばなにか今後に向けていいアイデアなども浮かぶかもしれないと思い、聞いてみる。サリーは少し思案するように黙っていたが、やがて、注意深く私の顔を見た。
「そうですね。では、殿下に伺って、近いうちにご一緒してもらいましょう」
「……」
私はがっくりと肩を落とした。
一人で行きたいから聞いているのに、カスピアン王子と一緒に行く羽目になるなら、行かない方がマシだ。
「逃げたりしないから、一人で行かせてほしいの。少し散歩して、気分が落ち着いたら、ちゃんと戻ってくるから」
ダメもとでお願いしてみたが、やっぱりサリーは首を縦には振らなかった。
「お一人で行かれて何かあったら困りますから」
「……じゃぁ、サリーが一緒に来てくれればいいんじゃない?」
カスピアン王子に付いてこられるくらいなら、サリーのほうが100倍気楽だ。
そう思って、無難な妥協案を出したつもりだったが、サリーは困ったように苦笑する。
「もちろん、私もお供出来ますが、でも、何かあった時を考えると、やはり、殿下にお願いすべきです」
「何かがあった時って、そんなの……」
四方を建物で囲まれた中庭で、一体何があるというのだ。
私が逃げる心配しているにしては随分と大げさじゃないか。いくらなんでも、こんな衛兵だらけの迷宮で脱走を企むほど無鉄砲じゃないのに。
いくら交渉しても、サリーは絶対に折れそうにない感じだったので、それ以上同じ事を聞くのはやめた。
その日の夕刻、若い女官二人が夕食を取りに厨房へと向かい、部屋に残っているサリーが食事用のテーブルにクロスを広げていた時、にわかに部屋の外が騒がしくなる。まさか、カスピアン王子の来訪かと不安になっていると、何やら衛兵が誰かと言い争うような声が聞こえる。サリーが眉をしかめ、扉のほうへ行く。どうやら様子が変だと思い、私もサリーの後をついて扉の方へ行き、耳を澄まして外の様子を伺う。
「こちらの階は、ご遠慮くださいと申し上げております!」
衛兵が、誰かを追い返そうとしているところだった。
「こちらに、昨日の竪琴奏者のお方がいらっしゃるなら、一度お目にかかりたいのですがね」
えっ?
私のこと?
ギクッとして身を固め、扉の影で息を潜める。
「ともかく、こちらにはお通し出来かねます!」
衛兵が繰り返し同じことを言っている。
「少しでいいですから……」
「せめてご挨拶だけでも……」
なおも食い下がる複数の相手の声が聞こえた時、サリーが扉の外へ出た。
「恐れ入ります!大変申し訳ございませんが、今すぐお引き取りください!」
さっきまでのおっとりした様子とは一変し、すごい剣幕で声を張り上げたサリー。
「例えエティグス王国の使者殿でいらっしゃっても、こちらはお通し出来ません!カスピアン王子殿下の許可がない限り、どなたもお断りしております!」
客人相手にきっぱりと断固拒否の姿勢を見せ、全く怯まない強い態度のサリーにびっくりする。私に対してはとても親切で優しい感じなのに、この頑とした強さは一体どこからくるのだ。まるで別人じゃないか。
豹変したサリーにも驚いたが、揉めている相手が、エティグス王国の臣下達だと知り、私は首を傾げた。
一体どういうことだ。
ルシア王子に指示されてここへ?
だとしたら、何の目的で?
わけのわからない状況で、彼等が扉の前で押し問答しているのを聞きながら、ふと、今だったらここを抜け出せるのではと思いつく。丁度、扉が開いたままになって死角が出来ており、私が壁沿いに回廊を歩いて行けば、彼等には見られないはずだ。さっきまで等間隔で並んでいた衛兵達も皆、エティグス王国の臣下達を止めるために扉から少し離れた所に集まっているらしく、庭の方へ向かう回廊は奇跡的に完全フリーの状態になっている!
少しの間一人になるくらい、許されるだろう。
騒々しく揉めている彼等の背後から、そうっと部屋を抜け出して、壁にぴったり身を寄せながら回廊を歩いていく。案の定、誰にも気がつかれないまま、庭へと下りる階段までたどり着き、ドレスをたくし上げると急いで駆け下りた。
未だに筋肉痛はあるが、今日はそれほどでもない。
一晩でかなり良くなって、昨日に比べたらだいぶ動きやすくなっていた。
柔らかな芝生を踏みしめ、ほっと胸を撫で下ろすと、生い茂る木々のほうへと足を進める。
さすがに貴賓館の庭園だ。バランスよく植えられしっかり手入れされた立派な木々が蒼蒼と生い茂り、きちんと剪定された低木には色鮮やかな花々が咲き乱れている。まるでゴルフコースみたいに奇麗に刈り込まれた芝生が、緑の絨毯のようにずっと先まで続いていた。
木々の隙間から温かい日差しが所々差し込み、小鳥のさえずりも心地よく耳に響く。ライアーを持ってくればよかったな、と思いながら、目的もなく歩いていたが、ハッとして立ち止まった。
後ろを振り返り、案の定、もう視界には緑しか入らないことに気がつく。
この庭には歩道みたいなのがない上、目印になりそうな物もなく、ただ木々の間を縫いながら適当に歩いていたせいで、自分が来た方向がわからなくなってしまった。
上を見上げてみたけれど、生い茂る木々しか見えず、貴賓館の姿は見えない。
いわゆる迷子の状態。
一瞬焦ったけれど、すぐに気を取り直す。
中庭にいることは間違いないわけだから、山の中で迷子になるのとは訳が違う。飢え死にとか熊に教われるという心配はない。
どうせ、きっとサリー達が探しにくるだろう。
それまで、一人でぼんやり過ごしてたらいい。
そう考え直すと、すっかり落ち着きを取り戻した。
とりあえずこれ以上歩き回るのは止めて、座る事にする。
今日もまた、アイボリー色に沢山の刺繍が施されたシルクドレスを着せられており、こんな美しく繊細な衣装を汚すのは憚られるが、仕方が無い。
目についた大きなヘーゼルナッツの木の根っこのところに腰を下ろし、真上を見上げた。緑色のイソギンチャクみたいなものが、たくさん木の枝にくっついている。秋になると、あのイソギンチャクみたいなものが茶色になって、ぽとりと地上に落ちた拍子で、中のヘーゼルナッツがパラパラとあたりに散らばるのだ。この木の下にはきっと、たくさんの実が落ちてきそうな感じだ。確か、ヘーゼルナッツは、大した世話をせず放っておいても立派に育つ逞しい木だと、インターネットで読んだ記憶がある。
このヘーゼルナッツが落ちてくる頃、私はどうなっているんだろう。
現代の自分の世界に帰れているという気は全然しないけど、せめて、アンリとヘレンのところには戻っているのだろうか。
そんなことを考えていると、通り風が吹いて、下ろしていた髪がふわりと空に舞い上がった。
その時、髪を覆うベールを忘れたまま出て来てしまったことに気がつき、しまった、と心の中で呟いた。
この国に飛ばされてからは毎日、外に出る時は必ず髪を覆い隠していたのに、さっきは急に出て来てしまったから、ベールの事なんてすっかり忘れていた。
例え王宮内と言えど、やはり、見られないほうがいいのは間違いないだろう。昨日も、ガゼボに連れて行かれる時は、念入りに、髪だけではなく顔までベールで隠さなくてはならなかったくらいだし。
でも、きっとサリーがそれも気がついて、ベールを持ってやってくるだろうと思い、気にするのは止めた。
日暮れが近づいたのか、日差しが夕焼け色に変わり、あたりがオレンジ色に染まり始める。
膝を抱えてぼんやりと芝生の上に咲く小さなピンク色の野花を眺めていると、風に乗って人の歩く僅かな音が耳に入る。どうやら迎えが来たかと顔をあげてあたりを伺っていると、木陰の向こうから現れたのは、予想に反し、カスピアン王子だった。
てっきり、サリーが来ると思ってのんびりしていただけに、驚いて立ち上がる。
逃げるところはないと分かっているので、今更逃げはしない。しかし何か言われるのは間違いないので、自然と体は固くなり身構える。
肩を怒らせ、怒りの形相で目の前にやってきたカスピアン。
この人は本当に短気だ……
目の前に仁王立ちになるカスピアンの、怒りの色を帯びた目が怖くとても直視出来ず、顔を背ける。
「一人で出歩くことは、許可しておらん」
押し殺した低い声で厳しく叱責されるが、当たり前ながら、謝る気なんて毛頭ない。
「……戻ります」
さらに何か言われる前にさっさと部屋へ戻ろうと、カスピアンがやってきた方向へ自主的に歩き始めた。私を監視しながら後ろをついてくるカスピアンの、ピリピリした気配を背後に感じ、今にも駆け出したい衝動に駆られる。でも、長いドレスを引きずるように歩いているし、まだ筋肉痛も残っているから、無茶はせず、ただ、惨めな気持ちでトボトボと歩く。
どこからか人の声が聞こえた気がして立ち止まり、あたりを見渡すと、この先の木々の向こうに人影が見えた。
「セイラ」
背後から呼ばれたかと思った途端、目の前がふっと暗くなる。
一瞬何が起きたか分からなかったが、自分がカスピアンの紺色のマントの下にいるのだと気がつく。
「黙れ」
薄暗い中、頭上から聞こえたカスピアンの声。
「黙ってこのまま歩け」
「えっ?」
状況が分かりかね混乱したが、やはり、人目にこの髪を晒さないためだろうと察し、背中を押されるまま、大人しく歩き出した。
ベールを忘れるんじゃなかった。
後悔しても遅い。
自分のミスが起因となっているため、命令に従うしかなかった。
かろうじて自分の足もとの芝生が見えるだけ状態で歩くのは、まるで目隠しをした二人三脚みたいで難しい。歩幅も全然違うし、進む方向もわからず、案の定、隆起した木の根っこに躓き前のめりになると、カスピアンの腕が腰に回り私を支えた。お陰で転ばずには済んだけれど、腰周りを拘束されるのが嫌でその腕を振りほどこうとしたが、がっちり抱え込まれていてはずれない。結局、促されるまま再び歩き始めた。足が絡みそうになる度にカスピアンの腕に抱えられる感じでなんとか歩いていると、カスピアンが急に立ち止まった。
「あら。お兄様」
玉を転がすような明るい声が聞こえた。
お兄様、と呼んでいるということは、この声の主はアンジェ王女ということだ。
「今、ルシア様を庭園にご案内しているところですの」
そこに、ルシア王子もいる?!
薄暗いマントの下で驚いていると、聞き覚えのある、静かだがよく響く声が聞こえた。
「これは、カスピアン殿。先ほど、手配いただいていた貯水池の視察から戻りました」
「お気に召されたか」
「ええ」
双方とも、全然友好的とは思えない声のトーンだが、いかにも社交辞令らしい会話をしているのが聞こえる。カスピアンが苛々しているのは、声の調子で明らかだ。
「お兄様?そちらは……」
アンジェ王女が、どうやらマントの下の私のことを聞こうとしているらしい。
どう見たって奇妙なはずだ。
マントの下に人が隠れているのは、見れば明らかだろうから。
「……失礼する。ルシア王子、後ほど夜宴でお目にかかる」
アンジェ王女の問いには答えず、一方的に会話を終わらせたカスピアン王子が歩き出したので、私も転ばないよう足下の芝生を見ながら注意深く歩く。
アンジェ王女もルシア王子も、マントの下に人を隠しているカスピアンのことを、不審に思ったに違いない。
庭園から王宮にあがる階段以降はもう、完全に腹を抱え上げられた子猫の状態で、空に足が浮いたまま連れて行かれる。回廊を進み、自分が泊まっている客室に入ったところで、ようやく束縛から解放され絨毯に足を下ろす。
圧迫され続け苦しかったお腹を両手で押さえて立ったところで、扉がバタン、と閉まる音がする。
嫌な予感がしてカスピアンを見上げると、案の定、眉間に深い皺を寄せて私を睨んでいた。
「ベールはどうしたのだ!」
「……忘れました」
正直に答えると、忌々し気にチッと舌打ちするカスピアン。
勝手に一人で出歩いた挙句に、ベールまで忘れていたのは確かに失態だったが、わざとじゃない。
私が謝ると思ったのか、カスピアンは両手を腰にあててじっと私を見下ろしていたが、私が一言も発しないので、やがて、諦めたようにため息をついた。
部屋で夕食の準備を整えていたサリーが、カスピアンの背に声をかける。
「殿下もご一緒に少し召し上がりますか」
その言葉に、私は目を見開いてサリーを見た。
なんで、そんな余計なことを言うのだ!
「セイラ様もお一人では寂しいかと」
「サリー!」
全然違う!
事実無根じゃないか!
私の心の叫びは通じなかった。
結局、カスピアンと向かい合ってテーブルにつく羽目になる。
昨日のクッキーの一件があるから、何も食べないわけにはいかないだろう。
若い女官二人がワゴンのカバーを開け、中から取り出した温かい食事をテーブルに並べ始めた。
向かいのカスピアンから向けられる視線を感じ、居心地の悪さにため息をつく。
途方に暮れながら自分の前に置かれた皿や銀のカトラリーを見下ろしていると、扉をノックする音がした。
ここに来るのは女官のサリー達かこのカスピアン以外にいないはずなのにと思いつつ、確認に行く女官の姿を目で追う。
一人の臣下が敬礼して、中に入ってきた。
「何用だ」
グラスの水を飲みながら、不機嫌そうな声で問うカスピアンの前まで来た臣下が跪いた。
「殿下、申し訳ございません。早急にご対応いただきたい案件が」
ここまで迎えに来るとはよほど急ぎなんだろう。
いいタイミングで呼び出しに来てくれてよかった。
席を立つカスピアンを見てホッとしていると、サリーが私の背に手を触れて耳元で囁く。
「セイラ様、殿下のお見送りを」
「えっ」
「さぁ」
どうして私が!と抗議するつもりでサリーを見たが、彼女の有無を言わせない視線に、しぶしぶ立ち上がる。
女官達に左右を付き添われ、カスピアンの後をついて扉のほうへ向かう。そのままさっさと部屋を出て行くのだろうとその背中を見ていたら、扉のところでカスピアンが立ち止まり、振り返った。左右にいた女官達がさっとお辞儀をするが、心の準備が出来ていなかった私は、ただ驚いて、目の前に立つカスピアンを見上げた。
視界いっぱいを埋めるその大きな影に息を飲む。
そこに居るだけで周りを威圧するほど強大な存在感は、国を背負う運命のもとに生まれた人のみが持つものかもしれない。ただ、大柄で強靭な男だからというわけじゃないのは確かだ。
これが、王家という特別な血筋の人間だという証なのか。
まるで百獣の王、獰猛なライオンの前に、生け贄として投げ込まれた兎になったような気分。
自分がいかに弱く無力であるかを思い知らされ足が竦む。
やがて、スローモーションを見ているかのように、カスピアンが右手をこちらへ伸ばすのが視界に映り、思わず目を瞑る。その手が、私の肩にかかっていた髪をそっと背に流すと、私の左頰に触れた。驚いて目を見開くと、大きくて無骨な手がゆっくりと離れていくのが見えた。
頰に残るその感触と温かさ。
動揺し一歩後ろに下がり、カスピアンを見上げると、深い緑色の目にまっすぐに見据えられ、息が止まりそうになった。
しばらくただ静かに私をじっと見下ろしていたカスピアン。
やがて、そのまま無言で踵を返し扉の向こうへ消えて行った。
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