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第三十章 何もかもが新章たる世界へ。
第百六十八回 そして、明日の勝利を夢に見て。
しおりを挟む――腹にサラシ巻く。または褌を締め直し……いやいや、帯を締め直すの。
途中、ボン! と顔が発熱。
褌だなんて……女の子になんてこと言わせるの?
すると太郎君は慌てて「それ、気を引き締めろっていう意味だから。明日は決勝戦だからこそ、油断をするなって言いたかったの」と弁解……いやいや、訂正したと言うべきかな? ――だったら、明日の出陣のテーマはトランペットの冴えわたるアップテンポのものがよい。まさに駆け抜けるようなイメージ。対戦の相手が相手だけに……
察しの通り、僕らは残った。
……そう。明日の決勝戦進出を勝ち取ったのだ。
明日は二十六日。四連休も最終を迎える。それが終わったなら、また日常。本来なら通信簿込みの夏休みに突入するのだけど、新型ウイルスの影響での二か月にわたる休校が存在したため、夏休みは返上となる……とはいっても、もう憂鬱にはならない。スクールカーストも、いじめも、もう存在しない新章たる世界。
それは、あの人……瑞希先生の願い。
共感する僕らの願い。誰もが学校が楽しいと心から笑えること。
少なくとも、ほのぼの路線を目指すこのエッセイでは現実のものとなっている。それはそれは試合後の……ほらほら、みんな一緒に『ドバシ・カメラ』の散策をば満喫。
その中には、明日の対戦相手でもある二人のパパも。
この会場は℮スポーツだけではなく、プラモデルの部門も存在。題して『第一回バンプラコンクール・ウメチカ戦』……そこに梨花が遥々臨むのだ。その締め切りは明日だけれども本日、一メートル級の『ネオング』完成品を持参。それは以前のエッセイで綴ったことのある内容で、梨花だけではなく可奈も、僕も太郎君も、℮スポーツとの両立も図りながら、みんなで作り上げたものだ。それはそれは試合と同じ位置づけで大切なことだ。
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