新章たるウメチカ!

大創 淳

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第三十二章 雨上がりの虹のように、凛と咲く二人の花。

第百八十七回 それは通り雨。出発には上がるよ。

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 ――そうなの。
 ベランダのガラス戸を叩く雨は、もう上がって、快晴な青色に広がる世界。


 そこが、僕らの目指す場所なの。

  四連休の終わりを告げる始業のベル。それは、『ウェストミンスターの鐘』

 一時期は『アマリリス』だったけど、また戻ったそうなの。僕は、やはりこの調べの方が馴染み深い。ほらほら、とってもの緊張感。いかにも学校特有の緊張感だ。

 ……でも、

 もう今までと違うよ。

 四連休の向こうには、わりと普通な風景。今も昔も変わらず、賑やかな、息遣いとお話しする声、物音と……確かに、この様な一面は、以前もあった。


 ……本当は、前の学校でも、
 辛い時間ばかりではなかったのかもしれない。

 ほんの束の間でも、あのウメチカ戦の二回戦にあったような、美千留みちるとの、裸の心が重なる瞬間。壁が壊れた瞬間が……今だから言えることだけれど、ごく普通な、みんなと同じように、その場面にいたような……その様な兆しが、記憶の片隅に見える。

 そんなような、気がしたの。

千佳ちか

 と、呼ぶ声が聞こえる。ハッとなる僕。梨花りかは笑顔で僕の名を呼ぶ。可奈かなも一緒だ。

 向かうは理科室だ。……ということで、

「梨花、大丈夫なの?」

 それは、以前とは見違えるほど、

「うん、大丈夫。ウメチカ戦での千佳の勇士を見てたら、僕もできるんだって……挑戦できるんだって思えるもの。『苦手だった理科の時間』が、大好きになる瞬間だよ」と。




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