きのまま錬金!1から錬金術士めざします!

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妹設定?/お買い物/面倒なやつら

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朝、いつもの組合で仕事を終えてクエストの報酬を受け取った後のことだ。

「さて、ミィナとナイミに大事な話がある」

 トラジは復元クエストの報酬で得たお金の使い方で悩み、ミィナとナイミに声をかけた。
 ただし、使い方で悩みとは言ったが、何に使うか自体は元々決まっている。

「大事な話~ですか?」
「愛の告白ですね!」
「違うわ!!」
「もちろん返事はOKです!」
「わ、私も~、OKです!」

 では、トラジは何で悩んだかと言うと・・・・・・。

「だから違うっつーの!ナイミの事だ!」
「ナイミちゃん~・・・・・・。いったい何をやらかしたんですか?」
「失礼な子ね。私は何もしてないわよ。今日は朝寝ているご主人様が可愛すぎて、コッソリ耳はむしたくらいだし」
「あ~!ナイミちゃんずるいーーー!」

  ナイミのやつそんな事してたんかい!!
  どうりで朝起きたら耳がスースーするわけだ・・・・・・。
  つーかその話でもないわ!!

「それはソレとして話し合いたいところだが、いまは違う」
「と言いますと?」
「ナイミの素性の事だ。いつまでも隠しておけないし、前みたいに外にも出してやれないからな。一緒に暮らすなら決めておかないとまずいかと思ったんだよ」
「なるほど~。ナイミちゃんは私に似てますしね」
「何を言ってるの?私の方が優秀じゃない」
「え~?魔力のコントロール全然なのに?」
「こ、これからよ。これから伸びるのっ!」
「あー、話が進まないから言い争いはその辺にしておいてくれ。ミィナとナイミの見た目が似てるのは確かだし、血縁者じゃないかと思う人は多いと思う。だが、その関係は錬金術士の禁止事項に触れてるから公に出来ない。だからな、人に聞かれた時に納得してもらえる設定がいると思うんだよ」

  その辺ちゃんとしてないと、ナイミを連れて洋服を買いに出かけられないからな。

「ご主人様。問題ありません」

  なんか、ナイミが自信ありげな顔してるな。
  嫌な予感がしないでもないが一応聞いておこう。

「なにかいい案があるのか?」
「私の設定は・・・・・・」
「設定は~?」

 ナイミは満面の笑みで堂々とこう言った。

「ご主人様の嫁です!!」

  あー、うん。
  ・・・・・・なんかそんな気はした。

「却下です~!却下!!」
「まったくだな」
「お嫁さんには~、私がなります!」
「二人とも却下だ!!」
「「え~・・・・・・」」
「え~・・・・・・。じゃない!!」

 ミィナとナイミは揃って不満そうであった。

  そもそもおまえらは俺の使い魔だろうに。
  黒猫あたりに嫁紹介したら『あなた、頭大丈夫?』とか言われそうだ・・・・・・。

「そういやミィナ」
「なんでしょう~?」
「ミィナの両親との関係はどうなってたんだ?墓石見たけど爺さん婆さんと孫くらいに歳が離れてたんだが」
「えっとですね~、私は養子という事にしてたみたいですね。丁度10年くらい前に戦争もあったので、誰も不思議に思わなかったようです」
「戦争・・・・・・。こっちの世界にもあったのか」
「こっちの世界ですか?」
「た、たいした意味は無いからその事は忘れてくれ!」

  戦争で親を亡くしたミィナを引き取った。
  そういう設定か、なるほど。

「んじゃ、ナイミもその路線でいくか」
「つまり~、戦争で親を亡くしたナイミちゃんを、ご主人様が自分の養子にした。という事ですか?」
「いや、違うから」
「合ってるのは、戦争で親を亡くした部分だけね」
「おっ、さすがナイミ鋭い」
「む~・・・・・・」
「戦争で親を亡くした私を、ご主人様が嫁にしたって事よ!!」
「いいかげん嫁から離れろ!!」
「離婚は嫌ですー!!」
「そういう意味じゃねーーー!!」

 トラジは『戦争で親を亡くし別々の夫婦に引き取られた双子のミィナとナイミ。ナイミは生き別れた姉であるミィナの事を知り会いにやってきた』という筋書きを考えていた。
 その考えをミィナとナイミに伝えた。

「おお~。さすがご主人様です」
「そうだろう、そうだろう!」

 ミィナはすぐ賛成したのだが、当のナイミは押し黙っていた。
 トラジとミィナはそんなナイミを気にして目を向け、その視線に気付いたナイミは真顔で言った。

「私はやはり嫁の方が――」
「しつこい!!」

 ナイミは不満そうだったがその内容は許可できないものだった。
 なので、トラジの案が採用され『ナイミは生き別れのミィナの双子の妹』そういう事になった。

「んじゃ、準備はいいな?」
「は~い」
「はい。ミィナと同じく首に布を巻いたので大丈夫です」

 その首には包帯が巻かれていた。

  別の意味で心配されそうな気もするが、なんとかなるだろ。

「よし!いこう・・・・・・おっ?」

 自分の足で歩こうとしたトラジの体が突然浮いた。
 その原因は4つの手がトラジを持ち上げたからだ。
 歩こうとしたトラジの手足が空を切った。

「なんのつもりですか~?ナイミちゃん」
「それはこちらの台詞よ。ミィナ」

  おいおい!
  なんでバチバチ睨み合ってんだよ!
  やめてー俺の為に争わないで!俺が怖いから!!

「これは~、私の役目です!」
「なるほど。今までお疲れ様でした。これからは私が運びます」
「姉の~、私が運びます!」
「姉特権は関係ないでしょ」
「痛い痛い!!二人とも落ち着け!!」
「「でも~・・・・・・」」
「でもじゃない!そこに正座!(命令)」

 トラジはいきなり持ち上げたり引っ張り合う事を止めるように言い聞かせ、ジャンケンで決めるルールを設けた。

「「じゃ~んけーんポン!」」
「え、え~と。ご主人様それは・・・・・・」
「グーだが?」
「そういう事ではなくて~、なんでジャンケンに混ざってるんですか?」
「俺が自分で歩くという選択肢があってもいいだろうと思ってな」

  みたか!
  この俺の策士っぷりを。
  今まで問答無用で抱っこされて来たが、これで自然に自分で歩く機会ができるというものだ。

「ミィナ。わかってるわね?」
「はい~」
「なんの話だ?」
「何でもないです。あいこなので次やりましょう」
「おう!」
「「あ~いこで、しょ!!」」
「なぬ!!!」

 ミィナとナイミがパーでトラジがグーだった。
 というか猫の手ではグーしか出せない。

「ま、まさか――」
「さ、さぁ~!決着つけますよ!」
「望むところ!」

  謀られた!?

 そして、今回はナイミが抱っこでトラジを運ぶことになった。

  見事にやられたなぁ。
  つーか、自分の手が猫だって事を忘れてた俺の凡ミスか。

「ご主人様。行きますよ!」
「一応言っておくが、外ではトラジな・・・・・・」
「くやしいです~・・・・・・」

  抱かれ心地はミィナの方が上かな?胸囲の差で。
  でも、ナイミの方が揺れが少ないんだよな。技術面はナイミが上だ。
  ま、結局どっちも悪くはないんだが・・・・・・、人の視線が気になってしまう点がなぁ・・・・・・。

 そんな感じでトラジ達が向かったのはあのオカシイ店長のいる服専門のお店だ。
 トラジはできるなら避けたかった店ではあったが、女性用の服を売っている店がここしかなかったからだ。

  ライバル店のなさはさすが田舎って感じだな。
  お金に余裕さえあれば他の町の店も見てみたいもんだ。

「ほら、俺は店の外から見てるから洋服選んでくるといい」
「え~・・・・・・。選んでくれないんですか?」
「私も同意見です。服も下着も選んで欲しいです!」

  真面目に困るやつきたーーー!

「だ、だめだ!自分達で選ぶように!あと、悪いが予算の都合上一人一着で普段着を選ぶんだぞ」
「む~・・・・・・」

  こういうのは本人が好きなの選ぶべきだろうに・・・・・・。
  つっても、折角の新しい服なのに、つまらなそうにしながら服を選ぶのもなぁ・・・・・・。
  もう少し楽しんで服選んで欲しいし、仕方ないか。

 ちなみにだが、3つのクエストの報酬ならもう1着くらい買えそうだったが、今後の事を考え残りを貯蓄に回す事にしたのだった。
 錬金術士のクエストは材料に元手が掛かるもの。今まで周りに助けられて来たからこそなんとかなったが、今後も助けてもらえることが前提・・・・・・、という考えではいけないとトラジは考えていたからだった。
 ・・・・・・ま、新品でない古着であればもっと色々買えるのだが、トラジはこっちの世界にも古着屋がある事をまだ知らない。

「そんなに俺の好みに合わせたいなら、当ててみるというのはどうだ?俺から見てより服が似合っていた方が勝ちだ。どうだ?」
「ご褒美は何でしょうか!?」
「気になります~!」

  遊び感覚でやって貰おうと思ったのに、ご褒美いるのかー・・・・・・。
  むしろ、俺が欲しいなご褒美。

「じゃ、じゃあ・・・・・・。今日の夕食、俺があーんで食べさせてあげるというのはどうだろう?」
「むしろ私があーんで食べさせてあげたいです!!」
「私も~、そっちがいいです!」

  なんでだよっ!
  と、思ったが俺は猫だもんなぁ・・・・・・。
  猫にちゅーるあげて『かーわーいいーー』って感じのやつなのか?
  ちょっと細目で夢中でペロペロしたり、手で押さえようとしたりもしたりする姿は確かに可愛い。
 だが、俺は猫だけどその中身は人間のおっさんなんだがなぁ。

「わ、わかった・・・・・・。そうしよう」

  あーんはどのみち恥ずかしいが、家の中で人の目を気にしないで済むからまだマシか。

「ミィナ!今回も勝たせて貰うわ!」
「今度こそ~、負けませんっ!」

 ミィナとナイミはライバル心を燃やしながら店に入っていった。

  俺の好みが分からない以上、自分で自分に似合う服を選ぶはずだ。
  これなら自然と自分の好みに合う服をチョイスしてくるだろう。
  ご褒美こそアレな気がするが、ナイスだな俺!

 トラジ店の外からナイミとミィナの様子を見ていた。
 時折、気になった服を手にしたミィナとナイミが、トラジの反応を見ようとしてくる。

  ミィナは赤やピンク等の服が気になるようだな。
  んでナイミは黒や紺等の服を選んでるみたいだが・・・・・・、ちょっと露出過多な気がするんだが・・・・・・。動き易さ重視?
  場合によっては却下しないといけないかもしれないな。
  ・・・・・・だが、家の中なら観賞用として許可し・・・・・・ゲフンゲフン!

「ふふふ・・・・・・」

 この時トラジは店の中を見ていて気が付かなかった。
 その背後に忍び寄る人影に・・・・・・。



 ルーベリスタ王国・首都アロンダイト近くの平原。
 そこでは2人の錬金術士が向かい合っていた。
 しかも一人は見るからに機嫌が悪く殺気立っていた。

「あーあ。面倒なことになっちまったなぁ」
「面倒なのはこちらの台詞だ」
「見逃す気は無い?代わりに俺も君を見逃してあげるか――」

 ドォーーーン!!

 言葉を言い切らぬうちにその男の周りで爆発が起こった。

「危ないなぁ。死んだら面倒くさいだろ?」
「こちらはその方が楽だが?」

 その男の周りにはぱっと見では分かりにくい壁が出来ており、爆発の影響により半透明の白い線が蜘蛛の巣状に広がり、まるでひび割れしたガラスのようになっていた。

「いかれてるなー君は。人間相手に躊躇もなく殺しにかかるか普通?捕虜にして情報を引き出そうとか思わなかったのかい?」
「我が聖女の敵であるアルマゲイド相手に躊躇などするわけが無い」
「聖女ー?初耳だな。もしかして、南の国の女王の事か?相当な美女らしいな」
「我が聖女とそこらのアバズレを一緒にするなぁ!!」

 ドドドドォーーーン!!

 連続的に爆発が起こり、壁が粉々に吹き飛びアルマゲイドの男はたまらず後ろに飛び去った。

「君は早漏だなぁ。早すぎる男は女に嫌われるらしいぜ?」
「仕留め損なったか・・・・・・。思ったよりあの壁は硬いようだ」

 作り出した壁を壊されてなお、アルマゲイドの男の顔は余裕そうで、そして何より面倒くさそうだった。
 その攻防を見向きもせずに一点を見ていた使い魔の白い虎は、時間が無いことを面倒くさい主人に告げる。

「分かってるだろうが、急げ・・・・・・」
「分かっている。が、あの男を始末するには時間が足りない。いっそお前が倒してきてもいいぞ?」
「無理。数が違いすぎだ。あれこそお前の仕事だ」
「分かっている。言ってみただけだ。王様には地形を変えるような事は極力するなと釘を刺されていたが・・・・・・。仕方ないから、これでさっさと終わらせるとしよう」

 そういうと男は腰に下げていた小型で赤い宝石のついた杖に手を伸ばした。
 それを見てアルマゲイドの男は目付きを変えて警戒する。

「こっちとしては時間が稼げれば良かったんだが、面倒な事になりそうだなぁ。まったくやになるぜ」
「面倒なのは私の方だ。いつもならばこの時間は聖女へ祈りを捧げる時間なのだからな」

 白虎はそんな二人の会話を聞きつつ、スライムの集団を見ながら思ったことを小声で口にした。

「どっちも面倒なやつだ・・・・・・」
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