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学園ロワイヤル編 4~6日目
1-5-5 穂香のスキル構成?今できる事?
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テントから出てMAPを確認する。4km先に当初の目的の熊がいるが、こいつはダメだ。何故なら、穂香とはまだPTを組めないのだ。最初のレベルは自己で倒させてレベルアップさせる必要がある……熊が相手だと、彼女は即死だね。
「穂香ちゃん。最初のレベルアップはPTが組めないから、自分で狩ってレベルを上げないといけない」
「はい、他の皆も自分で倒したのですね……凄いな~」
「いや、無理だから。オークの強さは一般男性の大人が武器を持って3人でいい勝負で倒せるぐらいだそうだ。ゴブリンなら武器を持って1対1で余裕で倒せるかんじだそうだよ」
「ゴブリン弱っ!」
「弱くはないよ。もし剣やナイフでも持っていたら、子供でも大人を倒せるだろ? それと同じく、武器持ちは脅威なんだよ。穂香ちゃんが最初に不意打ちで倒したゴブリンが即死しないで、ナイフで反撃してきてたら危険だったよ? 他の娘たちも俺が捕獲したオークを拘束した状態で止めだけ刺させてレベルアップしたんだ。特にこの辺のオークはオークキングが束ねていて、しかも大盗賊団の根城を占拠したから性質が悪いんだよ。なにせ盗賊団が商隊を襲って盗んで集めた武器やら防具が結構あるらしいんだ。剣を手に入れ振り回してるせいもあってか【剣術】Lv1~Lv3ぐらいの腕があるからね」
「そうですよね。小中学生がナイフで先生を刺したとかニュースでやってました。武器持ちは特に油断大敵ですね」
俺は【インベントリ】から木の盾と短槍をだした。
「とりあえずそのお手製武器は俺が預かるので、これを装備しようか」
「うっ……比べたら超恥ずかしい!」
「恥ずかしがる事はないよ。これは確かにおもちゃレベルだけど、武器を自作して魔獣に挑もうとする気概のある人はそうはいないからね。装備品はいろいろ他にもあるから、好きなのを選ぶといいよ」
俺が最初に出したものにしたようだ。
【リストア】で新品状態にした革鎧を着せ、腰にナイフを装着させる。革鎧の胸ポケットにできたての回復剤を2本差したら、それなりの冒険者っぽくなった。
「穂香ちゃんは槍が良いの?」
「いえ、特にそういう訳ではないのですけど、馬に乗って槍で刺すのカッコいいじゃないですか!」
「なっ! しまった! そっちの盾持ちだったの!? 騎士様の方だったか! しかも騎兵!」
「いえいえ、冗談ですよ! タンクです! 騎士も悪くないですが、私はどっちかというとライトアーマーとかの中間装備で動き回ってタゲ取りするのが得意でした」
彼女の言ってるこの話は勿論ゲーム内での話だ。だがゲームだとバカにはできない。雅や美弥ちゃん先生のように、役回りが分かっていてしっかり立ち回れる者もいるのだ。
「なら剣でもいいかもね。ショートソードのような片手剣なら槍のようにも刺せるし、薙いで切る事もできる。重戦士のようにプレートアーマーであまり動かないとかでないなら、剣の方が攻撃も含めて汎用性が高いんだよ。ちょっとこれ持ってみてもらえる? 一般的な鉄の盾なんだけど……」
「うわっ! 重! これ無理です! 何キロあるんですか!?」
「15kgほど有るね。これが一般的な物で、ただ鉄を張ってある7kgほどの物もあるけど、リアル魔法のあるこの世界じゃそんなの無いよりマシ程度にしかならない。持つなら20kgほどの鋼の盾とかがいいかな。スキルに【身体強化】【腕力強化】【筋力強化】とかがあるからそれを取るんだけどね。タンクなら【盾術】【剣術】【槍術】【挑発】【威圧】なんかを絡めて獲得するといい」
「なんだ、ちゃんと持てるようにいろいろあるんですね」
「でもAPが結構シビアなんでいろいろは取れない。最初に貰えるのは何でも2つのスキルとAP3Pだけだ。獲得は1Pでできるけど、そのレベルを上げるのにポイントを消費するんだ。詳しくは中に入ったら【クリスタルプレート】が出てシステムアナウンスが流れるので指示に従っていろいろ調べるといい。その空間は時間経過がないのでいくらでもスキル構成や試射や調べ事もできるようになっているから、皆数時間程眺めてから帰ってくるよ。外の俺に時間は関係ないから待たせているからとか考えなくていいからね。納得いくまで精査して、後で後悔しない程度に悩んでくるといいよ。どんなスキルがあるか一覧を見たら自分の理想の構成も見えてくると思う」
「分かりました。見てみない事には判らないですね」
「うん、ただあれもこれもはお勧めしない。俺のお勧めは【身体強化】これは絶対外せない。ちょっと失礼」
「きゃ!」
俺は穂香をお姫様抱っこで抱えて近くの木の枝に跳び上がった……約9mの垂直ジャンプだ。
「【身体強化】を取ると、このように人間辞められるから。これだけで十分雑魚魔獣だったら勝てるんだよ。レベル15くらいまでは盾のスキルに拘るより【身体強化】や基本の【剣術】なんかを重点的に上げるだけでいいんだ。特にこの【身体強化】は、全てが強化されるのでめっちゃお勧めだ。視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感まで上がるし、皮膚や骨の強度まで上がり、持久力や瞬発力・動体視力なんかも上がるのでかなり強くなれる」
流石に飛び降りると彼女に強い衝撃がいくので、【魔糸】を使って蜘蛛のようにす~と降りてあげる。
「先輩凄いですね! 私もスキルを早く取りたいです! ドキドキしてきました!」
「穂香ちゃんは、どうやらこの世界の住人向きだね。そんな君に耳寄り情報だ。俺はこういう事態を想定して『もしもフォルダ』というものをPCに作っていろいろな情報を溜めこんでいる。そしてこの世界は中世レベルの文明しかない。元料理部部長も俺と同類のアホで、同じように塩や味噌、醤油、油や酒なんかの食料系の生産チート者だ。君なら言ってる意味わかるね?」
「先輩! 結婚しましょう! どこまでも付いていきます!」
「あははは! 俺は勝ち組だ! 生産チートで大金持ち確定だ! 何をする? ペニシリンか? 手漕ぎポンプもあるぞ? 温泉掘ってもいいな? なんだったら核でも作るか!」
「いや、核はダメでしょ!」
「まぁ、冗談はさておき、いろいろできそうだろ? 悲観してフィリアを責めたりしないで、チートしまくってこの世界で楽しむ方向で行こう!」
「はぁ~、皆が先輩をリーダーに据えて付いていこうとするのも納得です」
新たに人を加えるという事は、フィリアの事を話さなくてはならない。フィリアを責めないように、この世界に悲観するより楽しむように誘導したいのだ。でも穂香ちゃんはこの世界向きな思考をしているみたいなので、フィリアを攻めるようなことはなさそうだ。
「う~ん、この周囲にオークやゴブリンはいないね」
「あれだけ居たのにどうしてでしょうね?」
「近くにレッドベアっていう3mほどの赤毛の熊がいるんだよ。この辺では単体で1番強い種なので、オークは鼻が良いからテリトリーには近づかないのかもね」
「じゃあ、どうしますか?」
「スタンプボアって猪が5km先に居るから、それを狩ろうか?」
「私だけで倒せるのですか?」
「俺が捕まえてあげるから、それを槍で刺せばいいよ」
穂香ちゃんは5km歩くのが大変そうだった。まだ魔素が奇麗に浄化されてないのだから仕方がない。
「あと3kmぐらいだけど行けそう? 無理っぽそうなら俺だけ行って連れてくるけど?」
「嫌です! 置いて行かないでくださいよ! 1人になるのは絶対嫌です!」
「解った。なら背負おうか? 俺の身体能力からすれば楽勝だしね」
彼女は迷った挙句背負われることを選んだ。やはり結構無理をしていたようだ。
「ごめんなさい、迷惑かけます」
「気にしなくていいよ」
あまり揺れないように足の筋で衝撃を吸収しながら速やかに移動した。
背の事を考えないで走ったら酷く揺れて乗り物酔いになってしまうためだ。
「ムリムリムリ! あれはムリですよ! 何ですあれ! 化け物じゃないですか! 軽トラックぐらいあるじゃないですか!」
「ま~見てて、そこ動いちゃダメだよ」
俺は中級魔法の【アイスラボール】を猪の足元に放った。
足が4本とも地面に凍り付いて身動きができないでいる。
「穂香ちゃん! こいつの首を刺して止めを!」
何回か刺してるうちに穂香ちゃんが帰ってきた。
「先輩! この猪、4レベル分の経験値がありました!」
「おかえり。へー、そんなにこいつ強いんだ。で、どのくらい向こうでいた?」
「2時間ほどですね。結構長くいました」
殆どの者が5時間以上居た事を考えたらかなり短い。あまり説明書を読まないタイプだね。
「結局スキルはなにを選んだ?」
「はい【身体強化】Lv6【盾術】Lv1【剣術】Lv2です。先輩さっきの鉄の盾出してもらえますか?」
「槍じゃなく剣にしたんだ。【身体強化】を上げたのは良いと思うよ」
「わ! さっき重かったのに、これなら扱えそうです!」
「じゃあ、こっちの鋼の盾はどう?」
「これも余裕です! 異世界凄いです! 先輩が言ってたとおり、無闇に敵を作ると危険ですね。誰でもこうやってレベルさえ上げれば強くなれるのは脅威です」
「だろ? でも同じレベルでも補正入るから注意ね。毎日鍛えてる運動部のLv1と文科系のもやしっ子のLv1は全く別物だから気を付けてね」
俺は手ごろな空間を見つけ、またテントを出した。
「穂香ちゃん、単刀直入に言うね。脱げ!」
「ええっ! 死に掛けていた時と違って無理ですよ~!」
「穂香ちゃんは、沙織と違ってダメだね~。沙織ちゃんならスパッと脱ぐのにな~」
「え! 今の問題発言ですよ! 沙織と先輩ってどういう関係なんですか!?」
「何言ってんだよ。今からまた治療するんだよ! ほら早く脱いで完治させるぞ」
「えっと……冗談じゃないんですね?」
「うん。5kmも歩けないほど、体の状態はまだ良くないんだ。集団で敵が襲ってきた時に体調不良で動けませんじゃダメなんだよ。治せる手段があるなら治しておくべきだ。ちょっとした甘さで命を落とすぞ? 今できる事は今やっておくんだ。それで死んでも後悔はしないはずだ。やれる事があったのにやらないで死んだら、その瞬間に悔やむことすらできないで終わりなんだ。それとも、命の危険を冒してでも俺に触れられたくない?」
「その言い方超ズルいです! 解りましたよ……あっち向いててください!」
「いや、そんなに恥ずかしがられるとかえって意識しちゃうから! さらっと無視しててよ!」
「無理ですよ~、恥ずかしいです! 下着だけでも良いですよね?」
「俺のスキルでは不可なんだ。悪いけど時間が勿体ない。自分で脱がないんだったらまた俺が脱がすよ?」
「解りました! 脱ぎます! 脱がせていただきます!」
う~む、やっぱいい体しています! 眼福です!
「先輩目がいやらしいです!」
「眼福なんだから仕方がないだろう。さぁ、始めるよ」
「あんっ、先輩~気持ちいいです~あっん~♪」
「おい! あんまりエロい声出すな!」
なんかエッチな声に反応してしまったのはしょうがないのです。
「穂香ちゃん。最初のレベルアップはPTが組めないから、自分で狩ってレベルを上げないといけない」
「はい、他の皆も自分で倒したのですね……凄いな~」
「いや、無理だから。オークの強さは一般男性の大人が武器を持って3人でいい勝負で倒せるぐらいだそうだ。ゴブリンなら武器を持って1対1で余裕で倒せるかんじだそうだよ」
「ゴブリン弱っ!」
「弱くはないよ。もし剣やナイフでも持っていたら、子供でも大人を倒せるだろ? それと同じく、武器持ちは脅威なんだよ。穂香ちゃんが最初に不意打ちで倒したゴブリンが即死しないで、ナイフで反撃してきてたら危険だったよ? 他の娘たちも俺が捕獲したオークを拘束した状態で止めだけ刺させてレベルアップしたんだ。特にこの辺のオークはオークキングが束ねていて、しかも大盗賊団の根城を占拠したから性質が悪いんだよ。なにせ盗賊団が商隊を襲って盗んで集めた武器やら防具が結構あるらしいんだ。剣を手に入れ振り回してるせいもあってか【剣術】Lv1~Lv3ぐらいの腕があるからね」
「そうですよね。小中学生がナイフで先生を刺したとかニュースでやってました。武器持ちは特に油断大敵ですね」
俺は【インベントリ】から木の盾と短槍をだした。
「とりあえずそのお手製武器は俺が預かるので、これを装備しようか」
「うっ……比べたら超恥ずかしい!」
「恥ずかしがる事はないよ。これは確かにおもちゃレベルだけど、武器を自作して魔獣に挑もうとする気概のある人はそうはいないからね。装備品はいろいろ他にもあるから、好きなのを選ぶといいよ」
俺が最初に出したものにしたようだ。
【リストア】で新品状態にした革鎧を着せ、腰にナイフを装着させる。革鎧の胸ポケットにできたての回復剤を2本差したら、それなりの冒険者っぽくなった。
「穂香ちゃんは槍が良いの?」
「いえ、特にそういう訳ではないのですけど、馬に乗って槍で刺すのカッコいいじゃないですか!」
「なっ! しまった! そっちの盾持ちだったの!? 騎士様の方だったか! しかも騎兵!」
「いえいえ、冗談ですよ! タンクです! 騎士も悪くないですが、私はどっちかというとライトアーマーとかの中間装備で動き回ってタゲ取りするのが得意でした」
彼女の言ってるこの話は勿論ゲーム内での話だ。だがゲームだとバカにはできない。雅や美弥ちゃん先生のように、役回りが分かっていてしっかり立ち回れる者もいるのだ。
「なら剣でもいいかもね。ショートソードのような片手剣なら槍のようにも刺せるし、薙いで切る事もできる。重戦士のようにプレートアーマーであまり動かないとかでないなら、剣の方が攻撃も含めて汎用性が高いんだよ。ちょっとこれ持ってみてもらえる? 一般的な鉄の盾なんだけど……」
「うわっ! 重! これ無理です! 何キロあるんですか!?」
「15kgほど有るね。これが一般的な物で、ただ鉄を張ってある7kgほどの物もあるけど、リアル魔法のあるこの世界じゃそんなの無いよりマシ程度にしかならない。持つなら20kgほどの鋼の盾とかがいいかな。スキルに【身体強化】【腕力強化】【筋力強化】とかがあるからそれを取るんだけどね。タンクなら【盾術】【剣術】【槍術】【挑発】【威圧】なんかを絡めて獲得するといい」
「なんだ、ちゃんと持てるようにいろいろあるんですね」
「でもAPが結構シビアなんでいろいろは取れない。最初に貰えるのは何でも2つのスキルとAP3Pだけだ。獲得は1Pでできるけど、そのレベルを上げるのにポイントを消費するんだ。詳しくは中に入ったら【クリスタルプレート】が出てシステムアナウンスが流れるので指示に従っていろいろ調べるといい。その空間は時間経過がないのでいくらでもスキル構成や試射や調べ事もできるようになっているから、皆数時間程眺めてから帰ってくるよ。外の俺に時間は関係ないから待たせているからとか考えなくていいからね。納得いくまで精査して、後で後悔しない程度に悩んでくるといいよ。どんなスキルがあるか一覧を見たら自分の理想の構成も見えてくると思う」
「分かりました。見てみない事には判らないですね」
「うん、ただあれもこれもはお勧めしない。俺のお勧めは【身体強化】これは絶対外せない。ちょっと失礼」
「きゃ!」
俺は穂香をお姫様抱っこで抱えて近くの木の枝に跳び上がった……約9mの垂直ジャンプだ。
「【身体強化】を取ると、このように人間辞められるから。これだけで十分雑魚魔獣だったら勝てるんだよ。レベル15くらいまでは盾のスキルに拘るより【身体強化】や基本の【剣術】なんかを重点的に上げるだけでいいんだ。特にこの【身体強化】は、全てが強化されるのでめっちゃお勧めだ。視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感まで上がるし、皮膚や骨の強度まで上がり、持久力や瞬発力・動体視力なんかも上がるのでかなり強くなれる」
流石に飛び降りると彼女に強い衝撃がいくので、【魔糸】を使って蜘蛛のようにす~と降りてあげる。
「先輩凄いですね! 私もスキルを早く取りたいです! ドキドキしてきました!」
「穂香ちゃんは、どうやらこの世界の住人向きだね。そんな君に耳寄り情報だ。俺はこういう事態を想定して『もしもフォルダ』というものをPCに作っていろいろな情報を溜めこんでいる。そしてこの世界は中世レベルの文明しかない。元料理部部長も俺と同類のアホで、同じように塩や味噌、醤油、油や酒なんかの食料系の生産チート者だ。君なら言ってる意味わかるね?」
「先輩! 結婚しましょう! どこまでも付いていきます!」
「あははは! 俺は勝ち組だ! 生産チートで大金持ち確定だ! 何をする? ペニシリンか? 手漕ぎポンプもあるぞ? 温泉掘ってもいいな? なんだったら核でも作るか!」
「いや、核はダメでしょ!」
「まぁ、冗談はさておき、いろいろできそうだろ? 悲観してフィリアを責めたりしないで、チートしまくってこの世界で楽しむ方向で行こう!」
「はぁ~、皆が先輩をリーダーに据えて付いていこうとするのも納得です」
新たに人を加えるという事は、フィリアの事を話さなくてはならない。フィリアを責めないように、この世界に悲観するより楽しむように誘導したいのだ。でも穂香ちゃんはこの世界向きな思考をしているみたいなので、フィリアを攻めるようなことはなさそうだ。
「う~ん、この周囲にオークやゴブリンはいないね」
「あれだけ居たのにどうしてでしょうね?」
「近くにレッドベアっていう3mほどの赤毛の熊がいるんだよ。この辺では単体で1番強い種なので、オークは鼻が良いからテリトリーには近づかないのかもね」
「じゃあ、どうしますか?」
「スタンプボアって猪が5km先に居るから、それを狩ろうか?」
「私だけで倒せるのですか?」
「俺が捕まえてあげるから、それを槍で刺せばいいよ」
穂香ちゃんは5km歩くのが大変そうだった。まだ魔素が奇麗に浄化されてないのだから仕方がない。
「あと3kmぐらいだけど行けそう? 無理っぽそうなら俺だけ行って連れてくるけど?」
「嫌です! 置いて行かないでくださいよ! 1人になるのは絶対嫌です!」
「解った。なら背負おうか? 俺の身体能力からすれば楽勝だしね」
彼女は迷った挙句背負われることを選んだ。やはり結構無理をしていたようだ。
「ごめんなさい、迷惑かけます」
「気にしなくていいよ」
あまり揺れないように足の筋で衝撃を吸収しながら速やかに移動した。
背の事を考えないで走ったら酷く揺れて乗り物酔いになってしまうためだ。
「ムリムリムリ! あれはムリですよ! 何ですあれ! 化け物じゃないですか! 軽トラックぐらいあるじゃないですか!」
「ま~見てて、そこ動いちゃダメだよ」
俺は中級魔法の【アイスラボール】を猪の足元に放った。
足が4本とも地面に凍り付いて身動きができないでいる。
「穂香ちゃん! こいつの首を刺して止めを!」
何回か刺してるうちに穂香ちゃんが帰ってきた。
「先輩! この猪、4レベル分の経験値がありました!」
「おかえり。へー、そんなにこいつ強いんだ。で、どのくらい向こうでいた?」
「2時間ほどですね。結構長くいました」
殆どの者が5時間以上居た事を考えたらかなり短い。あまり説明書を読まないタイプだね。
「結局スキルはなにを選んだ?」
「はい【身体強化】Lv6【盾術】Lv1【剣術】Lv2です。先輩さっきの鉄の盾出してもらえますか?」
「槍じゃなく剣にしたんだ。【身体強化】を上げたのは良いと思うよ」
「わ! さっき重かったのに、これなら扱えそうです!」
「じゃあ、こっちの鋼の盾はどう?」
「これも余裕です! 異世界凄いです! 先輩が言ってたとおり、無闇に敵を作ると危険ですね。誰でもこうやってレベルさえ上げれば強くなれるのは脅威です」
「だろ? でも同じレベルでも補正入るから注意ね。毎日鍛えてる運動部のLv1と文科系のもやしっ子のLv1は全く別物だから気を付けてね」
俺は手ごろな空間を見つけ、またテントを出した。
「穂香ちゃん、単刀直入に言うね。脱げ!」
「ええっ! 死に掛けていた時と違って無理ですよ~!」
「穂香ちゃんは、沙織と違ってダメだね~。沙織ちゃんならスパッと脱ぐのにな~」
「え! 今の問題発言ですよ! 沙織と先輩ってどういう関係なんですか!?」
「何言ってんだよ。今からまた治療するんだよ! ほら早く脱いで完治させるぞ」
「えっと……冗談じゃないんですね?」
「うん。5kmも歩けないほど、体の状態はまだ良くないんだ。集団で敵が襲ってきた時に体調不良で動けませんじゃダメなんだよ。治せる手段があるなら治しておくべきだ。ちょっとした甘さで命を落とすぞ? 今できる事は今やっておくんだ。それで死んでも後悔はしないはずだ。やれる事があったのにやらないで死んだら、その瞬間に悔やむことすらできないで終わりなんだ。それとも、命の危険を冒してでも俺に触れられたくない?」
「その言い方超ズルいです! 解りましたよ……あっち向いててください!」
「いや、そんなに恥ずかしがられるとかえって意識しちゃうから! さらっと無視しててよ!」
「無理ですよ~、恥ずかしいです! 下着だけでも良いですよね?」
「俺のスキルでは不可なんだ。悪いけど時間が勿体ない。自分で脱がないんだったらまた俺が脱がすよ?」
「解りました! 脱ぎます! 脱がせていただきます!」
う~む、やっぱいい体しています! 眼福です!
「先輩目がいやらしいです!」
「眼福なんだから仕方がないだろう。さぁ、始めるよ」
「あんっ、先輩~気持ちいいです~あっん~♪」
「おい! あんまりエロい声出すな!」
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