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第一章
出会い
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その時。けたたましい音と共に、アロサウルスの立っていた近くの木に雷が落ちた。
驚いて逃げ出したアロサウルスは三頭。背後から現れ逃げていく二頭に、陽向は知らぬ間に囲まれていたことを悟る。
あと一秒遅ければ、後ろから飛び掛かられていたところだっただろう。実に間一髪だった。
突然の雷鳴の余韻に、辺りがシンと静まる中。陽向は茫然と、残された草食恐竜に歩み寄った。
『恐竜が、生きて動いていた……』
いや正確にはついさきほどまで生きていた恐竜が、今もなお目の前にあるのだ。
首元の噛み跡からは、血が絶え間なく流れ出て、落ち葉へと紅をしみ込ませている。
陽向がその温かさを確かめようと、手を伸ばしかけたその時。
「触れるな!」
と人間の声がした。そう。人間の声がした。
はじかれた様に振り返った陽向は、そこに大きな体躯の美丈夫が険しい顔で立っていることに気が付いた。
だが、陽向がまっさきに目を奪われたのはその男の瞳だった。燃える炎を閉じ込めたかの様なオレンジ・サファイアに輝く瞳。太陽光を反射してきらきらと輝いているように見える。それは、覗き込めば魂までも吸い寄せられそうなほど美しく、人間離れしていた。
その豪華絢爛な美しさについ目を奪われていると、みるみるうちに男の眉間にしわが寄っていく。
「ここで、何をしている?」
『体躯に見合った深い響きだ。良い声をしている』
陽向は助けを求めることも忘れて、突然現れた男神のような恵まれた体格の男にただただ見惚れた。美しいのは瞳だけではない。同じくオレンジを宿した豊かな髪は若獅子のようで、目鼻立ちがはっきりとした大きな目鼻口が美しく調和している。
アルビノの赤い瞳とも違う、男のオレンジ色の瞳を見た瞬間。陽向はここが異世界であることを本能的に悟った。
「密猟者かと思ったが、違うな。お前、丸腰なのか。
ここは恐竜保護区だぞ。そんな軽装備で忍び込むなど、一体何を考えている!」
『心配してくれているのだろうか。
でも、今恐竜保護区と言ったか?
なんと心躍る響きなのだろう!』
恐竜保護区があるということは、さっきの恐竜の他にも恐竜が沢山生きているということだ!
もうそれだけで、ここが異世界でもどこでも良い気がした。
『幼いころから夢見ていた恐竜の世界に来られた!
失業大万歳だ!これはずっと苦労を重ねてきた自分への、神様からのご褒美に違いない』
「おい。返事をしろ! ここは王国の指定禁足地だぞ!
違反した者は足を切り落とした上で国外追放という厳罰だ! 一体何を考えて、魔力が弱いお前がここにいる」
魔力という単語が聞こえてきて、
『流石神様。ファンタジー小説が好きな自分に都合がよすぎる世界を用意してくれたな』と陽向は神様に深く感謝した。
驚いて逃げ出したアロサウルスは三頭。背後から現れ逃げていく二頭に、陽向は知らぬ間に囲まれていたことを悟る。
あと一秒遅ければ、後ろから飛び掛かられていたところだっただろう。実に間一髪だった。
突然の雷鳴の余韻に、辺りがシンと静まる中。陽向は茫然と、残された草食恐竜に歩み寄った。
『恐竜が、生きて動いていた……』
いや正確にはついさきほどまで生きていた恐竜が、今もなお目の前にあるのだ。
首元の噛み跡からは、血が絶え間なく流れ出て、落ち葉へと紅をしみ込ませている。
陽向がその温かさを確かめようと、手を伸ばしかけたその時。
「触れるな!」
と人間の声がした。そう。人間の声がした。
はじかれた様に振り返った陽向は、そこに大きな体躯の美丈夫が険しい顔で立っていることに気が付いた。
だが、陽向がまっさきに目を奪われたのはその男の瞳だった。燃える炎を閉じ込めたかの様なオレンジ・サファイアに輝く瞳。太陽光を反射してきらきらと輝いているように見える。それは、覗き込めば魂までも吸い寄せられそうなほど美しく、人間離れしていた。
その豪華絢爛な美しさについ目を奪われていると、みるみるうちに男の眉間にしわが寄っていく。
「ここで、何をしている?」
『体躯に見合った深い響きだ。良い声をしている』
陽向は助けを求めることも忘れて、突然現れた男神のような恵まれた体格の男にただただ見惚れた。美しいのは瞳だけではない。同じくオレンジを宿した豊かな髪は若獅子のようで、目鼻立ちがはっきりとした大きな目鼻口が美しく調和している。
アルビノの赤い瞳とも違う、男のオレンジ色の瞳を見た瞬間。陽向はここが異世界であることを本能的に悟った。
「密猟者かと思ったが、違うな。お前、丸腰なのか。
ここは恐竜保護区だぞ。そんな軽装備で忍び込むなど、一体何を考えている!」
『心配してくれているのだろうか。
でも、今恐竜保護区と言ったか?
なんと心躍る響きなのだろう!』
恐竜保護区があるということは、さっきの恐竜の他にも恐竜が沢山生きているということだ!
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「おい。返事をしろ! ここは王国の指定禁足地だぞ!
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魔力という単語が聞こえてきて、
『流石神様。ファンタジー小説が好きな自分に都合がよすぎる世界を用意してくれたな』と陽向は神様に深く感謝した。
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