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肯定ペンギン

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忘れられた森の歌

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 エルドリアの王国には、古くから伝わる伝説がありました。世界の果て、地図にない場所に、忘れ去られた魔法の森エヴァーグローブが存在するというのです。その森は、普通の人間には立ち入ることのできない、神秘に満ちた場所でした。木々は空に届くほど高くそびえ立ち、その葉は夜空の星々のように瞬き、根元には光を放つ苔が生い茂っていました。

 しかし、エヴァーグローブには、誰もが恐れる秘密がありました。それは、歌です。森の奥深くから聞こえてくるその歌は、聞いた者の心を惑わし、正気を奪うと言われていました。多くの勇敢な探検家が歌の謎を解き明かそうと試みましたが、誰も無事に戻った者はいません。

 そんな中、一人の若い吟遊詩人、リラがいました。彼女は王国一の美声を持ち、竪琴の腕前もずば抜けていましたが、何よりも強い好奇心を持っていました。ある日、彼女はエヴァーグローブの歌の秘密を探る旅に出ることを決意します。

 リラは、使い古された地図と、祖母から受け継いだお守りのペンダントを手に、旅路につきました。数週間の厳しい道のりを経て、ついに彼女はエヴァーグローブの入り口を発見し、たどり着きます。森の入り口には、古びた石碑が立っており、そこにはこう刻まれていました。

『耳を傾けるな、心を開け』

 森の奥へ進むにつれ、空気は重く、神秘的な力に満ちていきました。そして、ついにその歌が聞こえてきたのです。それは、想像を絶するほど美しく、そして悲しいメロディーでした。リラの心は揺さぶられ、立ち止まってその歌に耳を傾けそうになりましたが、石碑の言葉を思い出します。

「心を開け」

 彼女はそう呟くと竪琴を取り出し、歌い始めました。それは、彼女自身の心の奥底から湧き上がる、純粋で希望に満ちた歌でした。彼女の歌は、エヴァーグローブの歌と交錯し、森全体に響き渡ります。すると、驚くべきことが起こりました。森の木々が光を放ち始め、地面から花々が咲き乱れ、そして、歌の正体が明らかになったのです。

 歌っていたのは、森の中心にある巨木セレスティアでした。セレスティアは、世界が生まれる前から存在し、世界の記憶と知識を宿す、生命の源となる木だったのです。その歌は、太古の悲しみと、失われた魔法への嘆きでした。その悲しみがいつしか呪いとなり森に響き渡っていたのでした。

 リラの歌は、セレスティアの悲しみを癒し、新たな希望を与えました。セレスティアは、リラに森の秘密、そして世界の真の魔法が調和にあることを語りかけました。リラは森の守護者となり、エヴァーグローブの歌は、恐ろしい呪いではなく、世界の調和を願う希望の歌として、王国中に伝えられることになりました。

 そして、エルドリアの王国は、エヴァーグローブの歌の力によって、再び魔法と調和に満ちた時代を迎えるのでした。
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