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赤梨 留奈
赤梨 留奈(あかなし るな)5
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しばらくするとメイドが聖慈を迎えに来た。
「聖慈様、乙様、お昼のお食事のご用意が整いました」
「うん!解ったぁ♪」
聖慈は、後片付けもそこそこに食堂室へと走って行く。
「フゥ…やれやれ」
「仕方ないなぁ…、聖慈の奴…」
砂の付いた遊び道具を水で洗いタオルで拭き、片付けを手伝い、留奈と聖慈の部屋へ玩具のカートボックスを運んでいく。
廊下を歩きながら話が弾んだ。
「何だか大変だなぁ」
「いいえ、アタシも楽しんでますから。
いい運動になりますし♪」
「子供はタフだからなぁ」
「はい。特に乙様が帰って来られてからの聖慈様は、毎日楽しそうで♪
アタシも元気をいただいてるんです」
「へぇ、聖慈が…」
「昨日の動物園へのご配慮は、アタシも胸を打たれました」
「そうか?」
「はい、アタシはこの家にお支えして、まだ日が浅いですが聖慈様のあんな笑顔を初めて見ました。
何だか少し羨ましいです♪」
「羨ましい?」
「はい。歳が近いせいか、アタシは弟と喧嘩ばかりでしたから。
…憧れちゃうなぁ…♪」
留奈は少し窓に目をやりながら、穏やかな笑顔で語っている。
スルッと留奈の手に自分の手を伸ばし手を結んだ。
「乙様!?」
乙は、優しくニコリと微笑むと
「しばらく、こうしてようか…」
「…ありがとうございます。」
繋がれた大きな乙の手は、留奈の手を包み込むように温かくそこにたたずむ。
「手…あったかいですね//」
「そうか?」
「久しぶりです。
自分より大きな手に包まれたのは…
子供の頃、父さんと繋いだ以来です」
「…父親か…」
「あ、いえ!!そう言う意味ではなくて…」
「俺は、もっと違うポジションにいたいんだけどな」
「違うポジション?」
フッと口元を上げると妖艶に見つめ、留奈の手を取り指に自分の唇を当てた。
「そう…例えるなら、もっと親しい関係に…」
留奈は一瞬、ドキッと胸を鳴らせ乙に抱き寄せられた。
首筋に乙の唇が近づく。
「き・乙様!!アタシはそんなつもりじゃ…」
「知ってるよ…」
「なら、どうして///」
「俺がもっと君を知りたいから」
指でなぞられる唇にピクッと体を震わせた。
「姉様!!」
待ちくたびれた聖慈が、いつの間にか迎えに来ていた。
こちらに走ってくると、乙を押し返し留奈から引き離す。
「留奈、大丈夫?
姉様!!留奈を苛めるなら、いくら姉様でも僕、許さないよ!!」
留奈の前に立ち、両手を広げ頬っぺたを膨らましている。
「聖慈様?」
「……」
お互い少し驚いて聖慈を見つめていたが、一生懸命とおせんぼしている様子に乙はフゥと軽く息をついた。
「フッ…毒気を抜かれたな」
ポフンと聖慈の頭を撫でると乙は二人のもとを後にし、廊下を歩いて行った。
「留奈ぁ、大丈夫?」
「クス…はい♪」
聖慈の目線に合わせ、少ししゃがむとにこやかに答えた。
しかし、なおも心配そうに留奈に言葉を向ける。
「どこも痛くしてない?」
「はい♪」
「よかったぁ」
ようやく安心したように留奈に抱きついた。
「姉様は、留奈に何をしていたの?」
「そ、それは…///」
幼い子供と言うのは時折、答えにくい質問を何の邪心もなく投げ掛けてくる。
留奈は少し顔を赤らめた。
「留奈?」
「ああ、すみません。
ダンスを教えて頂いていたんですよ」
「本当?」
「はい///」
「じゃあ…今度、僕と踊ってくれる?」
「クス…はい♪」
「留奈は僕がずっと守ってあげるよ♪」
「頼もしいですね♪」
聖慈の額に優しく口付けをすると聖慈はフフと照れくさそうに顔を赤らめた。
小さな王子は少しモジモジすると留奈の頬に可愛らしくキスをした。
「聖慈様、乙様、お昼のお食事のご用意が整いました」
「うん!解ったぁ♪」
聖慈は、後片付けもそこそこに食堂室へと走って行く。
「フゥ…やれやれ」
「仕方ないなぁ…、聖慈の奴…」
砂の付いた遊び道具を水で洗いタオルで拭き、片付けを手伝い、留奈と聖慈の部屋へ玩具のカートボックスを運んでいく。
廊下を歩きながら話が弾んだ。
「何だか大変だなぁ」
「いいえ、アタシも楽しんでますから。
いい運動になりますし♪」
「子供はタフだからなぁ」
「はい。特に乙様が帰って来られてからの聖慈様は、毎日楽しそうで♪
アタシも元気をいただいてるんです」
「へぇ、聖慈が…」
「昨日の動物園へのご配慮は、アタシも胸を打たれました」
「そうか?」
「はい、アタシはこの家にお支えして、まだ日が浅いですが聖慈様のあんな笑顔を初めて見ました。
何だか少し羨ましいです♪」
「羨ましい?」
「はい。歳が近いせいか、アタシは弟と喧嘩ばかりでしたから。
…憧れちゃうなぁ…♪」
留奈は少し窓に目をやりながら、穏やかな笑顔で語っている。
スルッと留奈の手に自分の手を伸ばし手を結んだ。
「乙様!?」
乙は、優しくニコリと微笑むと
「しばらく、こうしてようか…」
「…ありがとうございます。」
繋がれた大きな乙の手は、留奈の手を包み込むように温かくそこにたたずむ。
「手…あったかいですね//」
「そうか?」
「久しぶりです。
自分より大きな手に包まれたのは…
子供の頃、父さんと繋いだ以来です」
「…父親か…」
「あ、いえ!!そう言う意味ではなくて…」
「俺は、もっと違うポジションにいたいんだけどな」
「違うポジション?」
フッと口元を上げると妖艶に見つめ、留奈の手を取り指に自分の唇を当てた。
「そう…例えるなら、もっと親しい関係に…」
留奈は一瞬、ドキッと胸を鳴らせ乙に抱き寄せられた。
首筋に乙の唇が近づく。
「き・乙様!!アタシはそんなつもりじゃ…」
「知ってるよ…」
「なら、どうして///」
「俺がもっと君を知りたいから」
指でなぞられる唇にピクッと体を震わせた。
「姉様!!」
待ちくたびれた聖慈が、いつの間にか迎えに来ていた。
こちらに走ってくると、乙を押し返し留奈から引き離す。
「留奈、大丈夫?
姉様!!留奈を苛めるなら、いくら姉様でも僕、許さないよ!!」
留奈の前に立ち、両手を広げ頬っぺたを膨らましている。
「聖慈様?」
「……」
お互い少し驚いて聖慈を見つめていたが、一生懸命とおせんぼしている様子に乙はフゥと軽く息をついた。
「フッ…毒気を抜かれたな」
ポフンと聖慈の頭を撫でると乙は二人のもとを後にし、廊下を歩いて行った。
「留奈ぁ、大丈夫?」
「クス…はい♪」
聖慈の目線に合わせ、少ししゃがむとにこやかに答えた。
しかし、なおも心配そうに留奈に言葉を向ける。
「どこも痛くしてない?」
「はい♪」
「よかったぁ」
ようやく安心したように留奈に抱きついた。
「姉様は、留奈に何をしていたの?」
「そ、それは…///」
幼い子供と言うのは時折、答えにくい質問を何の邪心もなく投げ掛けてくる。
留奈は少し顔を赤らめた。
「留奈?」
「ああ、すみません。
ダンスを教えて頂いていたんですよ」
「本当?」
「はい///」
「じゃあ…今度、僕と踊ってくれる?」
「クス…はい♪」
「留奈は僕がずっと守ってあげるよ♪」
「頼もしいですね♪」
聖慈の額に優しく口付けをすると聖慈はフフと照れくさそうに顔を赤らめた。
小さな王子は少しモジモジすると留奈の頬に可愛らしくキスをした。
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