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悪魔の真珠
悪魔の真珠4
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── 一方その頃、乙と言えば…
前半の授業を終え、昼休み中だった。
学院の中庭を散歩している時、携帯のコールが乙を呼んだ。
ピリリリ…ピリリリ…
ポケットから携帯を取り出そうとすると、背後から若々しい声が乙を呼び止めた。
「お姉さまぁ~!!」
「…?」
駆け足に乙の胸に飛び込むと、あどけない笑顔で微笑む。
見た目は小学生に見える程の童顔の少女。
乙の手の中で恋しそうに鳴く携帯に気が付くと、甘えながらも「メッ」とばかりに上目遣いで注意をする。
「あ!!携帯電話!!
学院内で携帯電話は禁止ですよ?」
「あ、ああ。緊急用なんだよ」
乙は、困ったような笑顔をみせる。
未だ鳴り止まない携帯に女生徒は、ぷぅと膨れる。
「着信、誰ですかぁ!?
貸してください!!」
「お、おい!!」
そういうと、タジタジな乙の手から携帯をもぎ取り携帯の画面を見る。
〔野中 瀾
090◎★◆…〕
あからさまな疑いの目を向け、さらにふくれる。
「…女の名前」
「ん、んん。そ、そうだな…」
乙は、困った笑顔で目を反らし人差し指で頬をかいてはぐらかす。
途端に女生徒は、通話ボタンを押すと電話に対応した。
…と言うより一方的に話し始めたと言った方が正しい。
「もしもし?
乙お姉さまと私の邪魔しないで下さい!!!」
それだけ言うと、勝手に電話を切ってしまった。
乙は、ため息をつくと女生徒から携帯を取り返す。
「お、おい。勝手に人の電話に…」
「だってぇ~」
乙は、携帯をポケットにしまうと女生徒と共に学院内のカフェへ向って行った…───
輝李は瀾をベッドに押し倒し、手首をしっかりと片手で押さえて携帯をスピーカー設定にし、少し長く呼び出すと電話に出たのは見知らぬ少女の声だった。
「もしもし?
乙お姉さまと私の邪魔しないで下さい!!」
プツッ…
ツ・ツ──…ツ──…
それだけ言うと電話は切れてしまった。
輝李は、それを聴くとさも楽しげに怪しくニヤリと笑う。
「クスクス…【GAME OVER】だ」
「…ああ…あ…」
「残念だったね」
パチリと携帯を閉じるとガラリと妖艶と冷徹な表情に変え、静かに囁いた。
「…続き…やろうか…」
「…い…ぃゃ…」
瀾の顔は恐怖と戦慄に満ちた。
輝李の表情と声に血の気が引く限界を超え、ガタガタと震えている。
そんな瀾に輝李は追い打ちを掛けた。
最悪で残酷な…
「そんなに乙が好き?なんなら…」
輝李の声が、ガラッとトーンダウンして低い声でこう言った。
「お望み通りアイツの声で抱いてやるよ」
「…あ・ああ…
イヤ゙ア゙ァア゙ア!!!!!!」
瀾は目を見開き、断末魔の叫びを部屋中に響かせた。
そう…その声は…
乙の声だったからだ…!!
※1)小説『アールグレイの月夜 ー双子の妹・輝李編ー』
〔悪魔の真珠4〕に続く…
前半の授業を終え、昼休み中だった。
学院の中庭を散歩している時、携帯のコールが乙を呼んだ。
ピリリリ…ピリリリ…
ポケットから携帯を取り出そうとすると、背後から若々しい声が乙を呼び止めた。
「お姉さまぁ~!!」
「…?」
駆け足に乙の胸に飛び込むと、あどけない笑顔で微笑む。
見た目は小学生に見える程の童顔の少女。
乙の手の中で恋しそうに鳴く携帯に気が付くと、甘えながらも「メッ」とばかりに上目遣いで注意をする。
「あ!!携帯電話!!
学院内で携帯電話は禁止ですよ?」
「あ、ああ。緊急用なんだよ」
乙は、困ったような笑顔をみせる。
未だ鳴り止まない携帯に女生徒は、ぷぅと膨れる。
「着信、誰ですかぁ!?
貸してください!!」
「お、おい!!」
そういうと、タジタジな乙の手から携帯をもぎ取り携帯の画面を見る。
〔野中 瀾
090◎★◆…〕
あからさまな疑いの目を向け、さらにふくれる。
「…女の名前」
「ん、んん。そ、そうだな…」
乙は、困った笑顔で目を反らし人差し指で頬をかいてはぐらかす。
途端に女生徒は、通話ボタンを押すと電話に対応した。
…と言うより一方的に話し始めたと言った方が正しい。
「もしもし?
乙お姉さまと私の邪魔しないで下さい!!!」
それだけ言うと、勝手に電話を切ってしまった。
乙は、ため息をつくと女生徒から携帯を取り返す。
「お、おい。勝手に人の電話に…」
「だってぇ~」
乙は、携帯をポケットにしまうと女生徒と共に学院内のカフェへ向って行った…───
輝李は瀾をベッドに押し倒し、手首をしっかりと片手で押さえて携帯をスピーカー設定にし、少し長く呼び出すと電話に出たのは見知らぬ少女の声だった。
「もしもし?
乙お姉さまと私の邪魔しないで下さい!!」
プツッ…
ツ・ツ──…ツ──…
それだけ言うと電話は切れてしまった。
輝李は、それを聴くとさも楽しげに怪しくニヤリと笑う。
「クスクス…【GAME OVER】だ」
「…ああ…あ…」
「残念だったね」
パチリと携帯を閉じるとガラリと妖艶と冷徹な表情に変え、静かに囁いた。
「…続き…やろうか…」
「…い…ぃゃ…」
瀾の顔は恐怖と戦慄に満ちた。
輝李の表情と声に血の気が引く限界を超え、ガタガタと震えている。
そんな瀾に輝李は追い打ちを掛けた。
最悪で残酷な…
「そんなに乙が好き?なんなら…」
輝李の声が、ガラッとトーンダウンして低い声でこう言った。
「お望み通りアイツの声で抱いてやるよ」
「…あ・ああ…
イヤ゙ア゙ァア゙ア!!!!!!」
瀾は目を見開き、断末魔の叫びを部屋中に響かせた。
そう…その声は…
乙の声だったからだ…!!
※1)小説『アールグレイの月夜 ー双子の妹・輝李編ー』
〔悪魔の真珠4〕に続く…
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