【R18】アールグレイの昼下がり ー双子の姉・乙編ー

Silence

文字の大きさ
93 / 166
悪魔の真珠

悪魔の真珠3

しおりを挟む
「はぁ…」

なみは、きのとのベッドにうつ伏せに温もりの余韻と黄昏に身を委ねていた。


…そんな時、きのとの部屋のドアが、ゆっくりと静かに口を開いた。
音もなく一歩ずつ、輝李きりが部屋のメインルームに入ってきたのだ。
輝李は不意に、部屋にいる人の気配に気が付く。

ベッドルームに視界を向けると、なみを確認した。
ギラリと獲物を狙うフクロウのように妖しく笑みを浮かべ、小さく囁いた。

「……見つけた…」

輝李きりはベッドルームの縁に腕を組んで寄りかかり、なみの様子を見ていた。


「乙様…」

ため息混じりになみは黄昏ている。
輝李きりは、目を伏せクスリと笑うと次の瞬間!!
寒気を催すようなオーラを放ち、氷の表情で少し大きな声で存在を主張した。

「何をしてるのかなぁ!!」
「ッ!!!!」

輝李きりの声に、ビクッと振り向くと以前写真で見たことのある人物に気が付いた。
輝李は静かに口を開く。

野中のなか なみ…だね」
「……!!」
きのとの専属メイド…。
フッ…それにしては乙のベッドに横たわってるなんて、メイド失格だね!!」

輝李きりの言葉にハッとして、慌ててベッドから飛び降りる。
深々と頭を下げる。

「あ、あの…!!申し訳ありません!!!」
「それとメイドは仕事中に携帯電話を所持することは許されてないはずだけど?」

輝李きりは、チラリとベッドの上に置いてある携帯電話に目をやりながら、はき捨てた。
なみは、サッと携帯を手に取ると後ろ手に隠した。

「あ、あの…こ、これは…」

自分の失態になみは、申し訳なさそうに俯いた。
輝李きりは、ゆっくりと瀾に近付き、瀾の周りをグルリと歩きながら、瀾の頬から首元をスルリと撫でた。
それはまるで、まとわり付く蛇のように…。

「ああ…そういう事か…なるほどね…」

何かを悟って笑みを浮かべたが、次には冷たくはき捨てるように続けた。

「フン!!たかがペットのくせに!!
身の程を知らないとはこの事か!!」

見下すような冷たい瞳…。
嫌悪感がヒシヒシと肌を刺し、なみは寒気をもよおした。
言葉を失っている瀾に輝李きりは、悪魔の微笑みを浮かべ、恐ろしい一言を投げた。

「さて…僕の相手もしてもらおうか。
今まで感じた事がないような世界にあげるよ…」
「あ…ああ…」
「…最も、帰ってこれるかどうかは保証しないけど?」
「…あ…あ…」

その威圧感になみは、顔を真っ青にして一歩後退る。

「そうだ、壊れちゃうかもしれないんだ。
最後にきのとの声を聞かせてあげるよ。
でね…」

そう言うとなみの手から携帯をもぎ取り、きのとの携帯にコールを入れた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

小さくなって寝ている先輩にキスをしようとしたら、バレて逆にキスをされてしまった話

穂鈴 えい
恋愛
ある日の放課後、部室に入ったわたしは、普段しっかりとした先輩が無防備な姿で眠っているのに気がついた。ひっそりと片思いを抱いている先輩にキスがしたくて縮小薬を飲んで100分の1サイズで近づくのだが、途中で気づかれてしまったわたしは、逆に先輩に弄ばれてしまい……。

せんせいとおばさん

悠生ゆう
恋愛
創作百合 樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。 ※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。

身体だけの関係です‐三崎早月について‐

みのりすい
恋愛
「ボディタッチくらいするよね。女の子同士だもん」 三崎早月、15歳。小佐田未沙、14歳。 クラスメイトの二人は、お互いにタイプが違ったこともあり、ほとんど交流がなかった。 中学三年生の春、そんな二人の関係が、少しだけ、動き出す。 ※百合作品として執筆しましたが、男性キャラクターも多数おり、BL要素、NL要素もございます。悪しからずご了承ください。また、軽度ですが性描写を含みます。 12/11 ”原田巴について”投稿開始。→12/13 別作品として投稿しました。ご迷惑をおかけします。 身体だけの関係です 原田巴について https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/734700789 作者ツイッター: twitter/minori_sui

放課後の約束と秘密 ~温もり重ねる二人の時間~

楠富 つかさ
恋愛
 中学二年生の佑奈は、母子家庭で家事をこなしながら日々を過ごしていた。友達はいるが、特別に誰かと深く関わることはなく、学校と家を行き来するだけの平凡な毎日。そんな佑奈に、同じクラスの大波多佳子が積極的に距離を縮めてくる。  佳子は華やかで、成績も良く、家は裕福。けれど両親は海外赴任中で、一人暮らしをしている。人懐っこい笑顔の裏で、彼女が抱えているのは、誰にも言えない「寂しさ」だった。  「ねぇ、明日から私の部屋で勉強しない?」  放課後、二人は図書室ではなく、佳子の部屋で過ごすようになる。最初は勉強のためだったはずが、いつの間にか、それはただ一緒にいる時間になり、互いにとってかけがえのないものになっていく。  ――けれど、佑奈は思う。 「私なんかが、佳子ちゃんの隣にいていいの?」  特別になりたい。でも、特別になるのが怖い。  放課後、少しずつ距離を縮める二人の、静かであたたかな日々の物語。 4/6以降、8/31の完結まで毎週日曜日更新です。

処理中です...