アリスと女王

ちな

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“あの子”と一緒

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蓮はその視線を真っ直ぐに受け、口元の笑みを濃くしました。

「別に、凛がすぐにイきたいと言うなら僕はそれで構わない。だけど、見て。ここには素敵なものがたくさんあるよね…」

ちらと視線を流した先には、不思議なハンカチでピカピカになった酒樽がありました。それに、壁に備え付けられたハンドルのようなもの、千切れた鎖、古い糸巻き…。

「さて問題です。あれはどうやって使うでしょう?」

立てた爪をグリグリとくい込ませ、どくどくと脈打つクリトリスを虐めます。

凛は、ぽろりと一粒、涙を零しました。

それは先程の冷たい涙とは、意味合いが全く違いました。とくとくと喉の奥が脈に震え、頭の芯が甘い毒に侵されたように痺れるのです。
凛はワンピースの裾をきしきしと噛みます。酒樽をどうやって使うかなど、凛には想像もできないのです。

「期待してる?椅子がびしょびしょだよ」

凛の足の間を頂点とした二脚の椅子は、とろんとろんと幾つもの筋を作っています。あの攪拌されたはちみつを彷彿とさせる、粘度の高い蜜でした。勿論蓮は見逃しません。というよりは、狙ってやったことなのです。
あれだけ酷い責められ方をした彼女たちを見て、凛は体を熱くさせていたのですから、蓮の言葉責めに素直に反応することなどお見通しだったのです。
それから、確かに女王になるべくして酷い責めをされている彼女たちでしたが、蓮は分かっていました。全く同じではなくとも、似たようなことを凛にしてきたのです。そして必ず絶頂させ、体に覚えさせてきたのです。
蓮は体の奥から歓喜に溢れ、しかし悟られないようにわざと冷たく突き放します。

「ほらもっと体を揺すらなきゃ。僕はもうやってあげないよ。凛が自分で気持ちよくなってごらん」

グリグリと遊んでいた爪の先をぱっと離すと、すっかりガチガチになったクリトリスが抗議の声を上げました。どくどくと激しく脈を打ち、必死に訴えます。蓮は、分かっていて無視をしました。

高い場所から降り注ぐ陽の光は、土ぼこりのハレーションを起こして凛のオナニーショーを照らします。細い橋に両手を付き、凛はおずおずと腰を前後に振りました。

「んっふっ…んんっ…!」

にちゅり。にちゅり。

控えめな音と拙い腰使いに、蓮は腕を組んで笑みを濃くします。

イけば終わり。しかし、もっともっと気持ちよくなりたい。

凛の葛藤は、膝の高さを忙しなく変えました。蓮はすっかり口の動きを止め、かわいらしいダンスを堪能します。

彼女たちと似た責めをしてきましたが、思えば与えてばかりでした。凛が自分から欲しがって腰を振ることはなかったのです。勿体ないことをしたと、蓮はちょっと残念に思いました。蔦でも枝でも、腰を振る練習になるようなものは、森にいくらでもあったと今更ながら思ったのです。

しかし、と思い直しました。

拙いながらも一生懸命言うことを聞き、拙いながらも腰を振る凛の、何とかわいらしいこと。食い込む強度を自分で調節できるので、苦痛は一切ないはずです。

蓮は悪戯心がむくむくと湧いてくるのを感じました。蓮は全く抗いませんでした。

「さっき見たあの子は、とっても辛そうだったよね」

ひく、と凛の腰が返事をします。蓮の思い描いた“あの子”というのが、凛に正しく伝わったと確信しました。

薄い金属板の隙間から見た、搾取用のアリスです。

金属で出来た角材は容赦なく股にくい込まされて、苦悶の表情を浮かべていました。角材は前後から吊られ、足さえまともに付いていませんでした。尋常ではないくらいに汗びっしょりになっていた彼女を見る限り、それがただ気持ちのいいものでないことはハッキリみてとれました。それでも(質の程度はどうであれ)たらりたらりと蜜を零していたのです。あの激烈な催淫作用があるはちみつを差し引いても、よく調教されていたことが伺えました。

凛の額に汗が浮かび始めました。“あの子”を思い出したのでしょう。

蓮は思わずくつくつと笑ってしまいました。

「気持ちいいよね。凛のおまんこ全部気持ちいいでしょ?ほらもっと激しく腰を振ってごらん」

「ん!んんっ!」

にちゅっにちゅっ。段々リズムが一定になってきた粘着質な水音は、四角い部屋に底から溜まっていくようでした。

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