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2.

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て いる とき、ぼくは どこに いる?

そもそも ねむったところに いくところなんか あるのかな?

あるよ、きっと。
きっと、ある。
を じて じっと おもう。

そうしたら、じた まぶたの 裏側うらがわ
ぼんやり かび あがってくる。

まだ えないの?
しっかり まぶたを じている?
と だれかが きいた。

もう すこ
じっと じた まぶたの こうがわ、
を こらして て ごらん。

そうすれば きっと えてくる。


そこには たのしいこと、わくわくすること、たくさんあった。



だけど、たのしかった、わくわくした ことは おぼえて いるのに、
どんな たのしかったこと、わくわく したこと だったか おぼえていない。

たのしかったこと、わくわくしたことって なんだったん だろう?

なんだったん だろう?
なんだったん だろう?

きっと、あまりに たのしかったことが おおかったから、
たのしみぶくろに あながあいて、とちゅうで おっこちたに ちがいない。
あまりに わくわくした ものだから、
わくわくぶくろから こぼれちたに ちがいない。

そうだ、そうに ちがいない。
ちがいない。
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