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最初はどっちが風呂に先に入るか譲り合っていた筈なのだけど、結局「二人で入った方がどちらかが風邪をひくことはない」とアクイットに押し切られて、何故か二人で入る羽目になっている。
あまりの恥ずかしさに、私はタオルを身体に巻いているけれども、アクイットは全裸だ。
風呂だから全裸が当たり前なのに、目のやり場がなくて本当に困る。
だからアクイットに先に湯船に浸かって貰って、私はその上に重なるようにちょこんと入った。

公舎の個々の部屋に備え付けられているお風呂は、広々としていることがウリだ。だから、狭いなんて感じたこともないのだけれど、アクイットが入るだけで少し窮屈そうに見えた。
魔導士のローブを着ていてもその体格の良さがわかるアクイットだが、裸になるともっとよくわかる。
「……凄い筋肉だね」
「そうか?」
私は、後ろから私の腰に回っていたアクイットの腕を筋肉の筋に沿って撫でた。

「……え?今のそれ、誘ってるのか?」
「いや違う。筋肉触ってるだけ」
「だから、それが誘ってるのかって」
「いやだから違うって」
どうやらアクイットの身体に触るとお誘いを掛けていることになってしまうようなので、私は触るのをやめて目をつむった。
冷えた身体に温かいお湯が心地いい。そして、お尻の後ろではアクイットの立派になったモノがしっかりスタンバっているのを感じる。

「メティル……」
いつも「お前」と呼ばれるのに慣れているので、名前で呼ばれてドキリと胸が高鳴る。
アクイットの後ろから伸ばされた両手が不埒に動き出し、私の胸をタオルの上から揉みだした。

「お前から誘ってくれないなら、俺から誘う」
「随分と直接的なお誘いだね」
「もっと直接的にいっていいか?」
「あっ、こらっ、ちょっと!」
私が文句を言うより先に、悪戯な手は私のタオルの合わせ目を解いて、露わになった胸を直接触りだす。
「んっ……」
生まれて初めての刺激に首を反らすと、直ぐにアクイットの胸板が頭に当たった。
「色っぽい声が下半身に響くな」
「ばか……ぁんっ」
私の乳房はアクイットの掌にすっぽりと収まり、動きにあわせて自由にその形を変えていた。
「すげぇ……もちもち。むにむに。最っ高の触り心地……」
「ちょっと、恥ずかしいからっ……!!」
少し黙って、と私がお願いすれば、アクイットは大人しく口を噤んでくれた。けれども、静かな中でぱしゃ、ぱしゃ、と胸を揉まれる度に響く水音と、荒くなる私達の吐息が風呂場に響いて、羞恥心は消えることがなかった。

「……なあ」
「ん……っ?」
「舐めたいから、こっち向いて欲しい」
「……うん」
私は、湯船に沈んだタオルをそのままに、極力身体をアクイットに見えないようにしながら、アクイットに跨るようにしてその上に座った。
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