勃たない低級魔導士のジョブチェンジ

イセヤ レキ

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「童貞が腰振ったら、間違いなくお前は痛い思いをする。だから、俺が突っ込む前にたっぷり気持ちよくさせたい」
「……」
続く言葉に、ちょっと止めたくなってきた。

私の瞳に浮かんだ躊躇に気付いたのか、アクイットは「やめないぞ」と前置きをして、今度は指で再び陰核を愛撫し出した。
何度も繰り返し丁寧に弄られると、そこはやがてコツを掴んだかのように、快感を拾い上げるようになる。
「今日は膣内で快感を拾うのは難しいだろうから、こっちで沢山気持ち良くなっとけ」
「ぁあんっ……!!」
膣から大量の淫水を溢れさせても、アクイットは攻めの手を緩めず。

「いや、なんか、変……っっ!!」
下半身が痙攣し出して、乱れに乱れたところで、アクイットは再び口で陰核を一度強く押し、そのまま吸い上げた。
「ん、は……っっ」
「このままイけそうだな。ほら、イけ。メティルが俺の口でイくとこ、見せろ」
これがイくことなのだろうか?と思いながら、私はそれを解放した。
「ィく、イくぅっっ……!!」

ガクガクガク、と震えが止まらない下半身から漸く口を離して、アクイットはペニスの先端をたっぷりと愛液を湛えた蜜口に押し当てた。
「メティル、好きだ……」
「っっ、ぁあ……っっ!!」
先程まで気持ちいいだけだった下半身に、痛みが走る。
秘肉を押し広げながら入って来る熱棒の質量と圧迫感は想像以上で、冷や汗がどっと吹き出した。
「流石に狭いな……っ」
それでも、勃起不全だった筈のアクイットの脈打つペニスが、その硬さを失わずに私の膣内を拓きながらしっかりと挿入ってくることに、喜びを感じる。
「……メティル?何で笑ってるんだ?」
「アクイットと繋がれたことが……嬉しくて」
「……っっ!!あんまり、そういう可愛いことは、言わない方がいい」
「アクイット、私も、好き……」
そういうことだったみたいだ。
「だから……!ああもうっ、直ぐに動けないなんて拷問だ……!」

アクイットは、ゆっくりゆっくりと私の膣がペニスを受け入れ、徐々に柔らかさを取り戻していくのを待ちながら、先へと進めてくれた。
途中で何度も口付けを交わし、ぐぷぐぷと身体の奥深くまで侵入してくるアクイットを歓迎する。
そしてそれは、長い時間をかけて漸く最奥まで辿り着いた。
「……メティル、全部、入ったぞ」
「うん、嬉しい」
私は、分厚いアクイットの身体に手を回す。
「ゆっくり、動くな」
「うん」
アクイットは、恐る恐る腰を振り出した。はじめはズキズキとした痛みしかなかったが、繰り返しピストンされる中で潤滑の役割を果たす愛液が沢山排出され、やがてスムーズに出し入れを出来るようになった。

ばちゅんばちゅん!と一心不乱に腰を振るアクイットが愛しくて、何度もキスをねだった。
「メティル、もう出る……っ!」
「うんっ、きて……っっ!!」
やがてアクイットが私の中で弾け、長い時間、たっぷりの精を吐き出したのだった。


私とアクイットは、魔導士という職種のお陰で身分差を乗り越え、晴れて恋人同士になった。
同じ職場で働けるし、同じ公舎に住んでいるし、長い時間一緒にいられるから、幸せは幸せなのだけど。
アクイットの幸せは、やはりここ・・ではない気がしていた。
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