異世界転移した勇者は普通その国の王女や聖女と結ばれるものだ……と思っていた時もありました

イセヤ レキ

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「あああ……ッッ!」

びゅるるる、と大量に放たれた緋色の欲をその口内で受け止めて喉奥へと流し込みながら、エシャールは最後の一滴まで絞り取ってからようやく口を離す。

「ご馳走様でした」
「ばか、エシャール……」

抜き合いや兜合わせはよくても、流石にお返しができない口淫は駄目だと何度も言ったのに、聞いてくれたためしがない。

恨みがましい視線を送ろうとした矢先に、まだ後ろの穴に埋め込まれたままの指がぐちゅぐちゅと動いて、緋色の意識はお尻の穴に集中した。

「ゆび、抜けって……!」
「でも、いいところがありそうですよ。ほら、また勃ってきました」
「んぅ♡」

ちゅぽん、と指を引き抜かれてやっと身体の強張りが解ける。

「緋色、台座から降りて、お尻をこちらに向けてください」
「……うん」

エシャールが何をしようとしているのかわかっていて、緋色はエスコートされるがまま台座の上からおりると、台座に寄りかかるようにしてお尻をエシャールに向ける。

「ひ……っ」

それでも、舌を突っ込まれるとは思っていなかった緋色はエシャールの熱く長い舌がにゅるにゅると後ろの穴に出入りすると慌ててその行為を止めようとする。

「そ、そんなとこ、汚いから……!」
「先程、洗浄剤を仕込みましたので綺麗ですよ」
「でも、洗浄剤、食べたら危ないし……ぁあっ♡」
「セックス用の、口にしても問題ないタイプを使用しましたので」

エシャールは舌で緋色の蕾を可愛がりながら、再び元気を取り戻したペニスを扱き出す。

「ひ♡ あうっ……♡ エシャール、この国は、友達でも……っ、セックス、するの……?」

ちゅぶちゅぶと差し入れていた舌を引き抜き、エシャールは液体にまみれた口元を拭う。

「まさか。緋色だからに決まっているじゃないですか」
「そ、それってどういう……」

エシャールはぐっと緋色の腕を引いて、向かい合う。

二人の性器が触れて、擦れた。

エシャールはお互いの先走りを纏わりつかせるように二本の片手で掴んで扱き出す。


「緋色、気づいていましたよね」
「……え? あ♡ んん……ッ♡」
「私が緋色に好意を寄せていることに」
「あ……ッ♡ そんな♡ わからなかっ……ああッ♡♡」

そうだったらいいなとは思っていたが、確信は持てなかった。

エシャールの、自分への態度とその他の人への態度があからさまに違うことには、勿論気づいていたが。


「ゆ、勇者だから、特別なのかなって……」
「勇者だからではなく、緋色だからですよ。……好きです、緋色」

もう片方の手が伸びて、そっと後頭部に回された。

緋色の瞳が、エシャールの金色に射貫かれる。

そのまま二人の唇の距離が、ゆっくりと近づいた。


「お、俺も……好き」

今までの常識が、聖女や王女に興味を持つようにと緋色に強制してきたが、それでも緋色が一番傍にいたいと思っていたのは目の前の魔術師だった。

一番本音で話せて、自分らしく、居心地よくさせてくれる人。

瞳を閉じた緋色の唇に、エシャールの唇がそっと重なる。


「ん……♡ エシャール……っ」
「ああ、私の緋色……愛しています」

やがて二人は激しく舌を絡ませ合ったまま、エシャールの手に導かれて同時に果てた。
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