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デートとゲームの終わり、そして……
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七日目。
二人で何時もの通り朝食を済ませると、慶太が口を開いた。
「今日で最後だ。よく粘ったな。まだ俺をご主人様って呼ぶつもりはないか?」
「当たり前よ」
正直、曜日の感覚が麻痺してきたので、今日が七日目と聞いて驚いた。
そうか……やっと七日目か……
凄く長かった。けど短かった様にも感じる。
「今日はデートしよう」
「は?何で慶太とデートなんてしなきゃなんないのよ」
今日は何をされるんだろう?と内心ビクビクしていたからホッとしたが、喜んでいる様に受け取られるのは嬉しくない。
後ろにいる慶太を振り向きながら睨み付けると、
「んー。俺が佳純と恋人ごっこ出来たら嬉しいなと思って」
にこりと悪びれもせずに言われる。
「……最後の思い出に?」
慶太とのゲームの勝者は私なのよ、と暗に仄めかして言っても、
「そうそう。思い出に」
と慶太は全く態度を崩さない。
はぁ、とため息をついて言った。
「わかったわよ、大サービスでこの私が1日付き合ってあげるわ。せいぜい感謝しなさいよね」
そう言えば、連れて歩くにはまぁまぁ許せると思ったんだっけ。
「早く着替え寄越しなさい」
六日間、ずーっと家にこもってばかりだったから外に出ると思うだけで少し心は弾んだ。
「わかった。じゃあ佳純が食事終えたら、風呂に入って外に行く準備しよっか」
「ちょ、ちょっと……ひゃあぅ♡」
先に食事を終えた慶太の指先が秘豆を弄り出したので、私はぺちん!とその手を叩いた。
「聞いてないわよ……」
私は、慶太をジロリと睨み付けながら低音で唸る。
「今言ってるし。それとも外に行くのやめる?」
慶太の手には、怪しいアダルトグッズが握られていた。
しかも3つも。
つまり、それを装着して行けと言うのだ。
こいつの頭はオカシイに違いない。
「……」
外出するつもりだっただけに、やめるのは気持ちが滅入る。
かといって、はいじゃあそれを着けますという訳にはいかない。
「一つ減らすので手を打とう」
慶太が手持ちのグッズを一つ減らした。
U字の何かと、T字の何かが残っている。
どう装着するのかもわからないが、2つなら何とかなるかもしれない。
慶太の気が変わらないうちに、嫌々ながら頷いた。
「自分でやる?」
「……無理」
だって、見ても用途がわからない。
「じゃあ俺がやるから、ベッドに四つん這いになって」
「……」
私の大事なところは何度も見られているのに、いつまでたっても慣れない。
歯を食い縛りながら、そろりとベッドに上がった。
「偉い。きちんと俺に見える様に尻向けてやるなんて、きちんとわかってきたな」
誉めてるつもりかもしれないが、淫乱と言われた気がして頭に血が昇る。
結局食事後もその後風呂場でも一回ずつイかされた私は、身体を拭いた後も膣の中は未だ愛液でぐちょぐちょになっていた。
「力抜いて」
慶太の声掛けで、お尻の力を緩めると、にゅぷりと膣に何かが入ってくる。
「ん……っ♡」
「OK」
慶太が手を離しても膣にはそれが埋め込まれたままで、クリトリスもピタリと何かに覆われた。
成る程、U字のアダルトグッズはこうして使うものだったらしい。
「次入れるよ」
慶太の声と共に、今度は後ろの穴ににゅるりとした感触がした。
同時に、すぼまった蕾を割り開いて中に侵入してくる。
「……♡♡」
「しっかり奥まで飲み込まないと安定しないからな」
T字型のグッズはローションの助けもありすんなりとアナルに埋め込まれ、私の下半身は違和感と圧迫感が与える快楽に弄れる。
「~~っ♡」
少し動いただけで、クリトリスと膣とアナルの3点が刺激された。
こ、こんな事されたら……
「ん?まさか気持ち良すぎて動けないとか?」
「そんな訳ないでしょ」
つい反射的に答えてしまい、後悔する。
いや、したって今更「やっぱり」何て言えない。
「そっか。じゃあ、この下着をつけて」
きゅう、と下半身の力を込めて、2つのアダルトグッズが落ちない様に気を付けながらベッドから降り、慶太の渡してくるパンツを履いた。
それはレースがふんだんに使われながらも透け感が半端ない。
とはいえ、大事なところの生地の厚みとゴムの絞まりはしっかりしていて、歩いている最中に万が一にもグッズが落ちる事はないように思える物だった。
次いで渡されたブラは、レースが減り透け透け度がかなりアップした様な代物な上、これはブラではなく紐ではないかと聞きたくなる様な代物だったが、パンツとセットの様だったので我慢する。
……というか、六日間裸だったのだ。
ある意味私の感覚は麻痺していて、最終的に服が着られるなら下着は何でも良いからとにかく早く寄越せ、という状態だった。
服はウォークインクローゼットに用意してあるから、何を着ても良いと言われ、見たら凄かった。
ガーリー系、モード系、フェミニン系、エレガント系、何でも揃えてあるところを見ると、私の好みを知らないか、慶太の好みで揃えたのか。
靴も、服に合わせられる様に何足も用意してあった。
私はガーリー系の服の中から、トップスはカットショルダーシャツで、肩をぐるっとフラワーデザインが囲む様に配置されている物を選び、下は薄い水色のキュロットパンツを選んだ。
正直、この部屋をさっさと覗いておくんだった、と後悔する。
慶太が用意した服はどれも生地や仕立てがとても良く、見ているだけで心が弾む。
「佳純は何処か行きたいところあるか?」
慶太に言われ、少し悩んで「ウィンドウショッピング」と答えた。
ウォークインクローゼットを覗いたせいで、むくむくと購買欲求が膨れ上がったのを感じた。
貧乏になってからは服も売ったりせねばならない程で、買えない物を見ても辛いだけだと買い物に行くのを控えていた。
慶太なら、何だかんだでねだれば色々買ってくれそうだ。
私の頭はフル回転で今日行く店のリストをアップし出した。
……が、私はこの時すっかり忘れていた。
自分の股に、普段はないものが装着されている事を。
「……休みたい」
「もう?さっき休んだばかりじゃないか」
「誰のっ!!せいよ!!」
怒りで頭の血管がぶちギレそうだ。
慶太は、私がようやっと埋め込まれたアダルトグッズへの違和感を払拭し、さぁショッピングを楽しもう、と思って車を降りた途端、ローター機能もついていたらしいU字グッズのスイッチを押した。
快感で立てなくなった私を車に押し込み、中でイタす事一回。
ポルチオイキをさせれた私が歩ける様になるまで待ってくれたのは良いが、その後は自然と内股歩きになってしまい、店の中で喘がない様にするので精一杯で、ウィンドウショッピングどころじゃなかった。
火照った身体が何とかおさまり、やっと楽しめる……と思ったところで、再びクリトリスが勝手に揺さぶられ、私はよろめいて慶太に倒れかかってしまった。
「大丈夫か?」
お互いに服を着ているのに、裸で散々抱き合った時よりドキリと心臓がはね上がる。
何で私が、慶太なんかにドキリとしなきゃなんないのよ……
そもそも元凶はこいつだ。
イラっとしてきて「休みたい」と言って、冒頭に戻るのだ。
慶太は「わかったわかった、ゴメン。つい佳純の反応が可愛くてさ」と笑って言うから、それ以上怒れなくて反応に困る。
「……今日はもう、しないで」
「何を?」
「す、スイッチ押さないで!」
「ん。デート楽しもうな」
そう言った慶太は、本当にそれ以上何もしなかった。
「わぁ、この指輪綺麗」
思わずガラス越しに感嘆の声をあげれば、「結婚指輪としてなら買ってやってもいいぞ?」と慶太がニヤリとして笑う。
「結構よ。もっと良い男を探すわ」
と言いながら値札を見れば100万円。
この男の妻になる女は、こんなに値のはるものを買って貰えるのか、と考えて少し嫉妬する。
女の価値は、男の年収で決まるのだ。
慶太とのゲームに負けられないなら、その後こいつ以上の男をゲットしなくてはならない。
「このお店、果物が美味しくて好きなの。久々に来れたわ」
ありがとう、とは続けない。
この私を一週間好きにしたのだ。こんなの、お礼をするまでもない。
「そう?なら良かったな」
慶太は甘い物を口にせず、コーヒーしかすすらない。
どちらかと言うと女性向きの店内には男性客はほぼおらず、その中でもガタイの良い慶太は非常に目立つ。
居心地悪いだろうに、早く出ようという素振りを見せないのは好感度がアップするだろう。
……いや、単なる分析だけど。と、頭を振った。
「ねぇ、あの色とこの色なら、どっちの方が似合うかな?」
「どっちも。って言ったら怒りそうだな」
「良くわかってるじゃないの。まぁ、それは一般論であって、私の場合はどっちも、で正解よ」
二人して声を出して笑った。
あれ、何だか慶太といるのに楽しい気分になっている。
「見たいんだろ?」
「飼いたくなるから、良い」
「でも昔から動物好きじゃん」
「……何であんたが知ってるのよ。うち、母がアレルギーあって昔から動物禁止なのに」
「俺はアレルギーないぞ」
「聞いてないわよ」
「あ、ほら犬」
「可愛いーっっ♡……犬なんて、動物を愛せる自分を可愛く見せる為の女のアイテムなんだから、慶太も騙されない様に気を付けなさいよ?」
「ご忠告どうも」
「特に小型犬はもう絶対ヤバいからね」
「佳純はどんな犬が好きなんだ?」
「可愛がるなら柴犬。アイテムならチワワ」
「なんで柴犬?」
「柴犬はツンデレが多いのよ。凄くマイペースで、自分の信念曲げないところが好き。誰にでも尻尾振らない辺りがね」
「成る程ね」
ペットショップの前でそんな話を延々してたら、店の中のスタッフが「よろしければご自由に店内ご覧下さい」とわざわざ外に出て声を掛けてきた。
「見たら欲しくなるから嫌なのに!慶太のせいよ!!」
文句を言って店内に入ったら、やはり二時間は外に出られなかった。
ペットの引力本当にヤバい。
気付けば、もう暗くなる時間に差し掛かり、慶太が「飯食いに行こう」と言って、ホテルのレストランに連れて行ってくれた。
流石にドレスコードのない店だったが、好き嫌いの多い私がどれも美味しく食べられた。
食後のワインを遠慮なく私だけ飲みながら、程々に酔いが回って良い気分になる。
そんな時、慶太が私の目の前にことりと四角い箱を置いた。
一瞬、またアダルトなグッズを出したのかと身構えたが、それは今日私が見かけて感嘆した指輪だった。
「佳純。もしお前の勝ちなら、これは一週間ゲームに付き合ったお礼だ。もし俺の勝ちなら、これはこれからお前を縛り付けるものだ」
慶太は真剣な表情で言う。
けど、私の答えは最初から決まっている。
「私の勝ちよ。慶太はずっと私の下僕」
さっさと慶太に金持ちの男を紹介して貰って、両親の借金も肩代わりして貰って、私は今の生活から脱け出すのよ。
ほろ酔い気分はすっかり抜けたが、清々しい気持ちで慶太に引導を渡した。
慶太の癖に、私のご主人様になるなんて。
そういう考えを慶太が持ったという事実だけで、許しがたい。
「OK。ならこれは、餞別だ。今の台詞を取り止めたいなら、一週間だけ待ってやる」
「そんな訳ないでしょ」
「ははは、佳純らしくて良いな」
余裕で笑う慶太に、少し苛立ちを覚えた。
……ちょっとは引き留めたりしない訳?
しかし、そこで慶太は他の話題を振ってきた為、この監禁ゲームの話はもうする事はなかった。
***
それから、五日後。
私は、見知らぬ男とラブホテルに入っていた。
五日前、慶太は私を無事にボロい実家に送り届けてくれ、まるで夢から覚めた様な現実に戻った。
スマホすら置いて行ったが、両親は私を心配してはいなかった。
慶太から、一週間程アルバイトを頼んだという話になっていたからだ。
私が帰宅した時、明らかにがっかりした顔をして、「慶太さんと良い関係になれなかったの?」と聞いてきたから、「馬鹿じゃないの」と返した。
慶太から貰った指輪は何故か換金する気にはなれず、バイト雑誌を捲りながらも思い出すのは慶太の事だけだった。
両親がいない時を見計らって、慶太を思いながら自慰にふける。
慶太が私の身体を撫でた様に自分でも撫でてみるが、全然気持ち良くならない。
U字とT字のアダルトグッズも回収される事なく手元に残ったが、どちらのグッズを使っても、中イキをする事は出来なかった。
慶太と別れて三日目ともなると、膣が疼いて仕方ない。
ぺニスで子宮口を掻き回して欲しくて堪らなかった。
けど、慶太を思い出すのはきっと、慶太しか経験がないからだ。
今の状態は、雛が刷り込まれた様なもので、別に相手は慶太じゃなきゃいけない訳ではない。
そう思った私は、手頃な男を引っ掛ける為に、以前通っていたbarに顔を出した。
私と会う度に奢ってくれたけど、わかりやすく毎回ホテルに誘ってきた私好みのイケメンがいたからだ。
そして今、私はその男とホテルにいる。
ラブホテルは狭くて、やたらベッドが広い事を初めて知った。
「先にシャワー浴びるわ」
そう言いながら、私は既に後悔している。
きっとこの男は、遊び人だ。
性病とかあったら、どうしよう!?
避妊とか、本当にしてくるのだろうか?
変な性癖を押し付けられたら、逃げられる?
殺されるとか、変な事件に発展しやしないだろうか……
結論から言うと、そんな事にはならなかった。
ただ、クンニされてもやり方が違うから気持ち良くないし、本番も至って普通で興奮する事もなく濡れなかっただけ。
クリイキも中イキもしなかった。
あまりにも慶太と触り方が違って逆に慶太を思い出した。
ぼうっとただ身体を揺さぶられていると、「身体は良いのにあまり感度は良くないみたいだね」と言われた。
「演技でも良いから喘いでみたら、少しはそんな気分になるんじゃない?」と続けて言われ、つい素で「何でこの私があんたの為に演技しなきゃなんないのよ。馬鹿じゃない?」と返したら、二人してラブホを後にする事となった。
慶太は今まで、私がどんな酷い言い方しようと、怒らなかったな。
ただ、そう思った。
***
佳純を自宅に帰してから、七日目。
「ごめんなさい、ご主人様は?」
「ごめんなさ、いぃ……ご主人様ぁ♡♡」
佳純が俺の手元に戻ってきた。
初めに「ご主人様」と言わせるのには大分抵抗感があった様だが、一度言わせてしまえばもう後は箍が外れた様に素直だった。
今は、風俗嬢すら着るのを躊躇う様なエロいボディアクセを身体に纏い、騎乗位で一心不乱に腰を振っている。
性的に支配される、というのはこういう事だ。
「全く……こんなに淫乱に調教された佳純が、普通のセックスで気持ち良くなる訳ないだろ」
「はぁん♡ぁ、あぁ♡♡」
離れていた間に他の男と関係したらしいから、今はお仕置き中。
「今までの様にイかせて欲しければ、俺のちんこを元気にしてから自分でまんこに入れて、俺をイかせろ」
と命令すれば、「何でこの私が……っ」とブツブツ文句を言いながら頑張って丁寧に初めてのフェラをし、俺の目の前でまんこを指で開いて自らちんこ目掛けて腰を下ろした。
よっぽど性的に満たされなかったんだろう。
俺が片手でフル勃起しているクリチンコを構ってやれば、愛液を撒き散らしながら喜んだ。
「ひゃう♡♡」
「気持ち良いか?」
「ぅん♡良い♡♡しゅごいぃ~~っっ♡♡」
突き出した胸の先端を唇で噛み、引っ張る。
もう片方は、人差し指で乳首をくりくりと円状に倒して刺激した。
わかりやすく、佳純のまんこがぎゅうぎゅうと俺の肉棒を締め付ける。
「お尻も欲しい?」
トロ顔で焦点が浮遊している佳純に聞けば、彼女はこくこくと頷いた。
ここでお仕置きは中断し、佳純の腰を一旦抱えあげてベッドに転がす。
「いやぁん!ちょうだいよぉ……っっ」
佳純は抜かれたぺニスを欲しがり、ヒクヒクと卑猥に蠢くまんこを自らくぱぁと開いて誘惑したが、俺は無視してアナルにローションまみれのアナル拡張のハンディディルドを捩じ込んだ。
「あひぃぃぃ♡♡」
ぬぷぬぷと、ディルドが菊門に飲み込まれて行く。
以前平気だった四段目まで入れてアナルを押し広げたまま、佳純を横に倒して上側の足を抱えあげ、斜め上から佳純のまんこに剛直を付き入れた。
「ぁん♡♡ぁん♡♡」
俺がピストンを開始すれば、佳純はシーツをぎゅっと握りしめながら喜悦の涙を流す。
ピストン動作が安定した頃、佳純の足から片手を離し、その手でアナルディルドを抜き差しした。
「んほおおぉぉぉ♡♡」
あまりの刺激に、佳純が白目を剥いて即果てた。
俺はその締め付けをやり過ごし、構わず佳純の子宮口とアナルを責め続ける。
「りゃめぇ♡♡もう、イっ……♡♡変になりゅうぅぅ♡♡」
「佳純、可愛いよ。そのままイき狂って」
その後も何度も何度も佳純を連続絶頂させ、佳純のありとあらゆる液体をシーツに散々染み込ませた。
その後も勿論佳純は俺と一緒だ。
変わらず高飛車な態度で、仕事上がりの俺に「遅いわよ!」と言いながら「早くしてぇ♡漏れちゃうわよぉ♡」と、尿道拡張にも協力的だ。
動画の撮影にも渋る事がなくなり、ハメ撮りもし放題。
オナニーを命じれば凄い形相で睨んだ後、しぶしぶ俺に見せつけオナニーをし、潮を俺の顔に撒き散らせる程に成長した。
お馬鹿で阿保可愛い佳純は完全に俺のペットに成り下がった。
でも彼女はとある犬の様に、あくまでマイペース、エロ以外で嫌な事には従わない。
そんなペットが、紙切れにサインをするのは何時の日か。
最近はゴムなしのセックスにも喜んで応じるところを見ると、直ぐにでも実現しそうだ。
換金されなかった指輪を佳純の薬指に嵌める日を、俺は楽しみにしている。
二人で何時もの通り朝食を済ませると、慶太が口を開いた。
「今日で最後だ。よく粘ったな。まだ俺をご主人様って呼ぶつもりはないか?」
「当たり前よ」
正直、曜日の感覚が麻痺してきたので、今日が七日目と聞いて驚いた。
そうか……やっと七日目か……
凄く長かった。けど短かった様にも感じる。
「今日はデートしよう」
「は?何で慶太とデートなんてしなきゃなんないのよ」
今日は何をされるんだろう?と内心ビクビクしていたからホッとしたが、喜んでいる様に受け取られるのは嬉しくない。
後ろにいる慶太を振り向きながら睨み付けると、
「んー。俺が佳純と恋人ごっこ出来たら嬉しいなと思って」
にこりと悪びれもせずに言われる。
「……最後の思い出に?」
慶太とのゲームの勝者は私なのよ、と暗に仄めかして言っても、
「そうそう。思い出に」
と慶太は全く態度を崩さない。
はぁ、とため息をついて言った。
「わかったわよ、大サービスでこの私が1日付き合ってあげるわ。せいぜい感謝しなさいよね」
そう言えば、連れて歩くにはまぁまぁ許せると思ったんだっけ。
「早く着替え寄越しなさい」
六日間、ずーっと家にこもってばかりだったから外に出ると思うだけで少し心は弾んだ。
「わかった。じゃあ佳純が食事終えたら、風呂に入って外に行く準備しよっか」
「ちょ、ちょっと……ひゃあぅ♡」
先に食事を終えた慶太の指先が秘豆を弄り出したので、私はぺちん!とその手を叩いた。
「聞いてないわよ……」
私は、慶太をジロリと睨み付けながら低音で唸る。
「今言ってるし。それとも外に行くのやめる?」
慶太の手には、怪しいアダルトグッズが握られていた。
しかも3つも。
つまり、それを装着して行けと言うのだ。
こいつの頭はオカシイに違いない。
「……」
外出するつもりだっただけに、やめるのは気持ちが滅入る。
かといって、はいじゃあそれを着けますという訳にはいかない。
「一つ減らすので手を打とう」
慶太が手持ちのグッズを一つ減らした。
U字の何かと、T字の何かが残っている。
どう装着するのかもわからないが、2つなら何とかなるかもしれない。
慶太の気が変わらないうちに、嫌々ながら頷いた。
「自分でやる?」
「……無理」
だって、見ても用途がわからない。
「じゃあ俺がやるから、ベッドに四つん這いになって」
「……」
私の大事なところは何度も見られているのに、いつまでたっても慣れない。
歯を食い縛りながら、そろりとベッドに上がった。
「偉い。きちんと俺に見える様に尻向けてやるなんて、きちんとわかってきたな」
誉めてるつもりかもしれないが、淫乱と言われた気がして頭に血が昇る。
結局食事後もその後風呂場でも一回ずつイかされた私は、身体を拭いた後も膣の中は未だ愛液でぐちょぐちょになっていた。
「力抜いて」
慶太の声掛けで、お尻の力を緩めると、にゅぷりと膣に何かが入ってくる。
「ん……っ♡」
「OK」
慶太が手を離しても膣にはそれが埋め込まれたままで、クリトリスもピタリと何かに覆われた。
成る程、U字のアダルトグッズはこうして使うものだったらしい。
「次入れるよ」
慶太の声と共に、今度は後ろの穴ににゅるりとした感触がした。
同時に、すぼまった蕾を割り開いて中に侵入してくる。
「……♡♡」
「しっかり奥まで飲み込まないと安定しないからな」
T字型のグッズはローションの助けもありすんなりとアナルに埋め込まれ、私の下半身は違和感と圧迫感が与える快楽に弄れる。
「~~っ♡」
少し動いただけで、クリトリスと膣とアナルの3点が刺激された。
こ、こんな事されたら……
「ん?まさか気持ち良すぎて動けないとか?」
「そんな訳ないでしょ」
つい反射的に答えてしまい、後悔する。
いや、したって今更「やっぱり」何て言えない。
「そっか。じゃあ、この下着をつけて」
きゅう、と下半身の力を込めて、2つのアダルトグッズが落ちない様に気を付けながらベッドから降り、慶太の渡してくるパンツを履いた。
それはレースがふんだんに使われながらも透け感が半端ない。
とはいえ、大事なところの生地の厚みとゴムの絞まりはしっかりしていて、歩いている最中に万が一にもグッズが落ちる事はないように思える物だった。
次いで渡されたブラは、レースが減り透け透け度がかなりアップした様な代物な上、これはブラではなく紐ではないかと聞きたくなる様な代物だったが、パンツとセットの様だったので我慢する。
……というか、六日間裸だったのだ。
ある意味私の感覚は麻痺していて、最終的に服が着られるなら下着は何でも良いからとにかく早く寄越せ、という状態だった。
服はウォークインクローゼットに用意してあるから、何を着ても良いと言われ、見たら凄かった。
ガーリー系、モード系、フェミニン系、エレガント系、何でも揃えてあるところを見ると、私の好みを知らないか、慶太の好みで揃えたのか。
靴も、服に合わせられる様に何足も用意してあった。
私はガーリー系の服の中から、トップスはカットショルダーシャツで、肩をぐるっとフラワーデザインが囲む様に配置されている物を選び、下は薄い水色のキュロットパンツを選んだ。
正直、この部屋をさっさと覗いておくんだった、と後悔する。
慶太が用意した服はどれも生地や仕立てがとても良く、見ているだけで心が弾む。
「佳純は何処か行きたいところあるか?」
慶太に言われ、少し悩んで「ウィンドウショッピング」と答えた。
ウォークインクローゼットを覗いたせいで、むくむくと購買欲求が膨れ上がったのを感じた。
貧乏になってからは服も売ったりせねばならない程で、買えない物を見ても辛いだけだと買い物に行くのを控えていた。
慶太なら、何だかんだでねだれば色々買ってくれそうだ。
私の頭はフル回転で今日行く店のリストをアップし出した。
……が、私はこの時すっかり忘れていた。
自分の股に、普段はないものが装着されている事を。
「……休みたい」
「もう?さっき休んだばかりじゃないか」
「誰のっ!!せいよ!!」
怒りで頭の血管がぶちギレそうだ。
慶太は、私がようやっと埋め込まれたアダルトグッズへの違和感を払拭し、さぁショッピングを楽しもう、と思って車を降りた途端、ローター機能もついていたらしいU字グッズのスイッチを押した。
快感で立てなくなった私を車に押し込み、中でイタす事一回。
ポルチオイキをさせれた私が歩ける様になるまで待ってくれたのは良いが、その後は自然と内股歩きになってしまい、店の中で喘がない様にするので精一杯で、ウィンドウショッピングどころじゃなかった。
火照った身体が何とかおさまり、やっと楽しめる……と思ったところで、再びクリトリスが勝手に揺さぶられ、私はよろめいて慶太に倒れかかってしまった。
「大丈夫か?」
お互いに服を着ているのに、裸で散々抱き合った時よりドキリと心臓がはね上がる。
何で私が、慶太なんかにドキリとしなきゃなんないのよ……
そもそも元凶はこいつだ。
イラっとしてきて「休みたい」と言って、冒頭に戻るのだ。
慶太は「わかったわかった、ゴメン。つい佳純の反応が可愛くてさ」と笑って言うから、それ以上怒れなくて反応に困る。
「……今日はもう、しないで」
「何を?」
「す、スイッチ押さないで!」
「ん。デート楽しもうな」
そう言った慶太は、本当にそれ以上何もしなかった。
「わぁ、この指輪綺麗」
思わずガラス越しに感嘆の声をあげれば、「結婚指輪としてなら買ってやってもいいぞ?」と慶太がニヤリとして笑う。
「結構よ。もっと良い男を探すわ」
と言いながら値札を見れば100万円。
この男の妻になる女は、こんなに値のはるものを買って貰えるのか、と考えて少し嫉妬する。
女の価値は、男の年収で決まるのだ。
慶太とのゲームに負けられないなら、その後こいつ以上の男をゲットしなくてはならない。
「このお店、果物が美味しくて好きなの。久々に来れたわ」
ありがとう、とは続けない。
この私を一週間好きにしたのだ。こんなの、お礼をするまでもない。
「そう?なら良かったな」
慶太は甘い物を口にせず、コーヒーしかすすらない。
どちらかと言うと女性向きの店内には男性客はほぼおらず、その中でもガタイの良い慶太は非常に目立つ。
居心地悪いだろうに、早く出ようという素振りを見せないのは好感度がアップするだろう。
……いや、単なる分析だけど。と、頭を振った。
「ねぇ、あの色とこの色なら、どっちの方が似合うかな?」
「どっちも。って言ったら怒りそうだな」
「良くわかってるじゃないの。まぁ、それは一般論であって、私の場合はどっちも、で正解よ」
二人して声を出して笑った。
あれ、何だか慶太といるのに楽しい気分になっている。
「見たいんだろ?」
「飼いたくなるから、良い」
「でも昔から動物好きじゃん」
「……何であんたが知ってるのよ。うち、母がアレルギーあって昔から動物禁止なのに」
「俺はアレルギーないぞ」
「聞いてないわよ」
「あ、ほら犬」
「可愛いーっっ♡……犬なんて、動物を愛せる自分を可愛く見せる為の女のアイテムなんだから、慶太も騙されない様に気を付けなさいよ?」
「ご忠告どうも」
「特に小型犬はもう絶対ヤバいからね」
「佳純はどんな犬が好きなんだ?」
「可愛がるなら柴犬。アイテムならチワワ」
「なんで柴犬?」
「柴犬はツンデレが多いのよ。凄くマイペースで、自分の信念曲げないところが好き。誰にでも尻尾振らない辺りがね」
「成る程ね」
ペットショップの前でそんな話を延々してたら、店の中のスタッフが「よろしければご自由に店内ご覧下さい」とわざわざ外に出て声を掛けてきた。
「見たら欲しくなるから嫌なのに!慶太のせいよ!!」
文句を言って店内に入ったら、やはり二時間は外に出られなかった。
ペットの引力本当にヤバい。
気付けば、もう暗くなる時間に差し掛かり、慶太が「飯食いに行こう」と言って、ホテルのレストランに連れて行ってくれた。
流石にドレスコードのない店だったが、好き嫌いの多い私がどれも美味しく食べられた。
食後のワインを遠慮なく私だけ飲みながら、程々に酔いが回って良い気分になる。
そんな時、慶太が私の目の前にことりと四角い箱を置いた。
一瞬、またアダルトなグッズを出したのかと身構えたが、それは今日私が見かけて感嘆した指輪だった。
「佳純。もしお前の勝ちなら、これは一週間ゲームに付き合ったお礼だ。もし俺の勝ちなら、これはこれからお前を縛り付けるものだ」
慶太は真剣な表情で言う。
けど、私の答えは最初から決まっている。
「私の勝ちよ。慶太はずっと私の下僕」
さっさと慶太に金持ちの男を紹介して貰って、両親の借金も肩代わりして貰って、私は今の生活から脱け出すのよ。
ほろ酔い気分はすっかり抜けたが、清々しい気持ちで慶太に引導を渡した。
慶太の癖に、私のご主人様になるなんて。
そういう考えを慶太が持ったという事実だけで、許しがたい。
「OK。ならこれは、餞別だ。今の台詞を取り止めたいなら、一週間だけ待ってやる」
「そんな訳ないでしょ」
「ははは、佳純らしくて良いな」
余裕で笑う慶太に、少し苛立ちを覚えた。
……ちょっとは引き留めたりしない訳?
しかし、そこで慶太は他の話題を振ってきた為、この監禁ゲームの話はもうする事はなかった。
***
それから、五日後。
私は、見知らぬ男とラブホテルに入っていた。
五日前、慶太は私を無事にボロい実家に送り届けてくれ、まるで夢から覚めた様な現実に戻った。
スマホすら置いて行ったが、両親は私を心配してはいなかった。
慶太から、一週間程アルバイトを頼んだという話になっていたからだ。
私が帰宅した時、明らかにがっかりした顔をして、「慶太さんと良い関係になれなかったの?」と聞いてきたから、「馬鹿じゃないの」と返した。
慶太から貰った指輪は何故か換金する気にはなれず、バイト雑誌を捲りながらも思い出すのは慶太の事だけだった。
両親がいない時を見計らって、慶太を思いながら自慰にふける。
慶太が私の身体を撫でた様に自分でも撫でてみるが、全然気持ち良くならない。
U字とT字のアダルトグッズも回収される事なく手元に残ったが、どちらのグッズを使っても、中イキをする事は出来なかった。
慶太と別れて三日目ともなると、膣が疼いて仕方ない。
ぺニスで子宮口を掻き回して欲しくて堪らなかった。
けど、慶太を思い出すのはきっと、慶太しか経験がないからだ。
今の状態は、雛が刷り込まれた様なもので、別に相手は慶太じゃなきゃいけない訳ではない。
そう思った私は、手頃な男を引っ掛ける為に、以前通っていたbarに顔を出した。
私と会う度に奢ってくれたけど、わかりやすく毎回ホテルに誘ってきた私好みのイケメンがいたからだ。
そして今、私はその男とホテルにいる。
ラブホテルは狭くて、やたらベッドが広い事を初めて知った。
「先にシャワー浴びるわ」
そう言いながら、私は既に後悔している。
きっとこの男は、遊び人だ。
性病とかあったら、どうしよう!?
避妊とか、本当にしてくるのだろうか?
変な性癖を押し付けられたら、逃げられる?
殺されるとか、変な事件に発展しやしないだろうか……
結論から言うと、そんな事にはならなかった。
ただ、クンニされてもやり方が違うから気持ち良くないし、本番も至って普通で興奮する事もなく濡れなかっただけ。
クリイキも中イキもしなかった。
あまりにも慶太と触り方が違って逆に慶太を思い出した。
ぼうっとただ身体を揺さぶられていると、「身体は良いのにあまり感度は良くないみたいだね」と言われた。
「演技でも良いから喘いでみたら、少しはそんな気分になるんじゃない?」と続けて言われ、つい素で「何でこの私があんたの為に演技しなきゃなんないのよ。馬鹿じゃない?」と返したら、二人してラブホを後にする事となった。
慶太は今まで、私がどんな酷い言い方しようと、怒らなかったな。
ただ、そう思った。
***
佳純を自宅に帰してから、七日目。
「ごめんなさい、ご主人様は?」
「ごめんなさ、いぃ……ご主人様ぁ♡♡」
佳純が俺の手元に戻ってきた。
初めに「ご主人様」と言わせるのには大分抵抗感があった様だが、一度言わせてしまえばもう後は箍が外れた様に素直だった。
今は、風俗嬢すら着るのを躊躇う様なエロいボディアクセを身体に纏い、騎乗位で一心不乱に腰を振っている。
性的に支配される、というのはこういう事だ。
「全く……こんなに淫乱に調教された佳純が、普通のセックスで気持ち良くなる訳ないだろ」
「はぁん♡ぁ、あぁ♡♡」
離れていた間に他の男と関係したらしいから、今はお仕置き中。
「今までの様にイかせて欲しければ、俺のちんこを元気にしてから自分でまんこに入れて、俺をイかせろ」
と命令すれば、「何でこの私が……っ」とブツブツ文句を言いながら頑張って丁寧に初めてのフェラをし、俺の目の前でまんこを指で開いて自らちんこ目掛けて腰を下ろした。
よっぽど性的に満たされなかったんだろう。
俺が片手でフル勃起しているクリチンコを構ってやれば、愛液を撒き散らしながら喜んだ。
「ひゃう♡♡」
「気持ち良いか?」
「ぅん♡良い♡♡しゅごいぃ~~っっ♡♡」
突き出した胸の先端を唇で噛み、引っ張る。
もう片方は、人差し指で乳首をくりくりと円状に倒して刺激した。
わかりやすく、佳純のまんこがぎゅうぎゅうと俺の肉棒を締め付ける。
「お尻も欲しい?」
トロ顔で焦点が浮遊している佳純に聞けば、彼女はこくこくと頷いた。
ここでお仕置きは中断し、佳純の腰を一旦抱えあげてベッドに転がす。
「いやぁん!ちょうだいよぉ……っっ」
佳純は抜かれたぺニスを欲しがり、ヒクヒクと卑猥に蠢くまんこを自らくぱぁと開いて誘惑したが、俺は無視してアナルにローションまみれのアナル拡張のハンディディルドを捩じ込んだ。
「あひぃぃぃ♡♡」
ぬぷぬぷと、ディルドが菊門に飲み込まれて行く。
以前平気だった四段目まで入れてアナルを押し広げたまま、佳純を横に倒して上側の足を抱えあげ、斜め上から佳純のまんこに剛直を付き入れた。
「ぁん♡♡ぁん♡♡」
俺がピストンを開始すれば、佳純はシーツをぎゅっと握りしめながら喜悦の涙を流す。
ピストン動作が安定した頃、佳純の足から片手を離し、その手でアナルディルドを抜き差しした。
「んほおおぉぉぉ♡♡」
あまりの刺激に、佳純が白目を剥いて即果てた。
俺はその締め付けをやり過ごし、構わず佳純の子宮口とアナルを責め続ける。
「りゃめぇ♡♡もう、イっ……♡♡変になりゅうぅぅ♡♡」
「佳純、可愛いよ。そのままイき狂って」
その後も何度も何度も佳純を連続絶頂させ、佳純のありとあらゆる液体をシーツに散々染み込ませた。
その後も勿論佳純は俺と一緒だ。
変わらず高飛車な態度で、仕事上がりの俺に「遅いわよ!」と言いながら「早くしてぇ♡漏れちゃうわよぉ♡」と、尿道拡張にも協力的だ。
動画の撮影にも渋る事がなくなり、ハメ撮りもし放題。
オナニーを命じれば凄い形相で睨んだ後、しぶしぶ俺に見せつけオナニーをし、潮を俺の顔に撒き散らせる程に成長した。
お馬鹿で阿保可愛い佳純は完全に俺のペットに成り下がった。
でも彼女はとある犬の様に、あくまでマイペース、エロ以外で嫌な事には従わない。
そんなペットが、紙切れにサインをするのは何時の日か。
最近はゴムなしのセックスにも喜んで応じるところを見ると、直ぐにでも実現しそうだ。
換金されなかった指輪を佳純の薬指に嵌める日を、俺は楽しみにしている。
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