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クリフは悠久の時を生きていた。それは長過ぎて退屈な日々だったが、たまに暇つぶしで人間と交流しては、クリフの怒りに触れない限り加護を与えていたのだという。
クリフが最近楽しみにしていたのは、とある貧乏な侯爵領から聞こえてくる癒しの歌。それがある時を境に聞けなくなり、同じ歌声を探していたら、王都から聞こえてくる様になった。
以降、クリフは歌声の持ち主……つまり私を、傍で見守っていたという。
私が戦場へ行けば、クリフも戦場へ。狩猟大会、闘技場、病院、何処にでも付いて来ていたらしい。「それまで人型には興味なかったんだけど、流石にマスターしたよ」とクリフは笑って言った。
私が第一王子の婚約者となり、神子となり。ならばこの国に加護を授けるか、なんて思っていた頃、クリフが現れる事に気付いた陛下が捕縛する為の罠を仕掛けていたという。
「馬鹿だよね。僕に何もしなければ結果的には守護して貰えたのにさ」
幾重にも張られた包囲陣によって流石に力を消耗したクリフを救ったのは、人々の安寧を願うのが習慣だった、私の歌声だった。
そして一時自分の住処に戻り、何とか体力を回復して戻ったクリフを待っていたのは、既に処刑されたという私の情報だった──
「黙ってて……騙してごめん、イヴェット。僕のせいで君は酷い目にあったのに。君に触れて、僕に初めて所有欲が湧いてしまったんだ。……ずっと傍に、いたいと思ったんだ」
ふわりと自宅の前に降り立ち、横抱きにしていた私をゆっくり地面に下ろしながらクリフは辛そうな顔をしながら言った。
「……ありがとうございます」
私がそう言うと、クリフは弾かれた様に私を見る。彼の縦長の瞳孔は丸くなり、驚いた様な顔は猫みたいで愛しい。
「私を見つけて下さり、助けて下さり、お嫁さんにして下さり……私は幸せですわ」
私が彼に自分から軽く口付けると、クリフの顔は夕日よりも赤くなった。何度も身体を繋げているのに、こんな事で赤くなるクリフが大好きだ。
「……家に入ろう。お帰り、イヴェット」
「はい……ただいま戻りました、旦那様」
私達は仲良く寄り添い、家の中に入った。
「そうだ、イヴェットのご両親なんだけどね」
「は、い」
夕食後、クリフは私の陰毛を丁寧に剃りながら、話し掛ける。夫婦の間では当たり前と聞いているけれども、何度やっても慣れずに羞恥心しかない。
「今日も元気そうだったよ。南の国が気に入ったみたいで、永住するつもりみたい」
「……もしかして、二人に会っているのですか?」
「うん。ほら、お二人は定住地がないからさ。普通こちらからの手紙は届けられないんだよね」
「……そ、そうでしたか……」
王都にいた時、手紙は侍女に宛名を告げるだけで届けてくれたから、クリフに渡すだけで届くものだと思い込んでしまっていた。
クリフが私を探してくれた時は、自宅が差し押さえられた両親が私の元に向かうタイミングだったらしい。両親に私が放逐された筈の場所を聞き、先回りして保護してくれたのだと言う。
両親には私の指輪と同じ材質の石を持たせているらしく、その石があれば何となくクリフには二人の居場所がわかるらしいのだが……それはつまり、私が手紙を書くたびにクリフは半日かけて二人に手紙を届けに行っていたという事だ。申し訳なくて、恐縮する。
「そんな事は、良いんだよ。イヴェットを一人にしてしまうのは嫌だったけど、イヴェットが喜ぶ事なら僕は何でもしたいんだ」
おしまい、と言いながらクリフは私の下半身をお湯で湿らせた温かい布で優しく拭う。
「イヴェットの割れ目には全然触ってないのに、蜜が垂れてる」
「……っ」
毛を剃られている最中から、私の膣と後ろの穴はクリフに弄って貰えるのを期待してヒクヒク動いていた。
それを指摘されて、私の頬が朱に染まる。
「えっちで可愛いなぁ。今日もたっぷり可愛がってあげるね」
クリフはそう言いながら、私の下半身をひょいと抱え上げ、天井に向いた蜜口に舌を伸ばす。両膝が私の頭の横になり、少し苦しいけれど……それよりも、目の前で性器を美味しそうに舐めれ、愛液を啜られる事への羞恥心の方が勝る。
「ふっ……ぁ、んん……っ」
「イヴェットのジュースは美味しいなぁ。下の毛剃ったばかりのツルツルおまんこは舐めやすくてやっぱり良いね」
「恥ずか、しいですっ……」
クリフは襞を隅々まで舐め回してから舌先で中心をかき分け、潤った泉を啜る。じゅるじゅる、という水音が、耳から媚薬の様に、脳に刺激を与える。押さえつけられた足が勝手に伸び上がり、びくびくとお尻が痙攣をおこした。
クリフが最近楽しみにしていたのは、とある貧乏な侯爵領から聞こえてくる癒しの歌。それがある時を境に聞けなくなり、同じ歌声を探していたら、王都から聞こえてくる様になった。
以降、クリフは歌声の持ち主……つまり私を、傍で見守っていたという。
私が戦場へ行けば、クリフも戦場へ。狩猟大会、闘技場、病院、何処にでも付いて来ていたらしい。「それまで人型には興味なかったんだけど、流石にマスターしたよ」とクリフは笑って言った。
私が第一王子の婚約者となり、神子となり。ならばこの国に加護を授けるか、なんて思っていた頃、クリフが現れる事に気付いた陛下が捕縛する為の罠を仕掛けていたという。
「馬鹿だよね。僕に何もしなければ結果的には守護して貰えたのにさ」
幾重にも張られた包囲陣によって流石に力を消耗したクリフを救ったのは、人々の安寧を願うのが習慣だった、私の歌声だった。
そして一時自分の住処に戻り、何とか体力を回復して戻ったクリフを待っていたのは、既に処刑されたという私の情報だった──
「黙ってて……騙してごめん、イヴェット。僕のせいで君は酷い目にあったのに。君に触れて、僕に初めて所有欲が湧いてしまったんだ。……ずっと傍に、いたいと思ったんだ」
ふわりと自宅の前に降り立ち、横抱きにしていた私をゆっくり地面に下ろしながらクリフは辛そうな顔をしながら言った。
「……ありがとうございます」
私がそう言うと、クリフは弾かれた様に私を見る。彼の縦長の瞳孔は丸くなり、驚いた様な顔は猫みたいで愛しい。
「私を見つけて下さり、助けて下さり、お嫁さんにして下さり……私は幸せですわ」
私が彼に自分から軽く口付けると、クリフの顔は夕日よりも赤くなった。何度も身体を繋げているのに、こんな事で赤くなるクリフが大好きだ。
「……家に入ろう。お帰り、イヴェット」
「はい……ただいま戻りました、旦那様」
私達は仲良く寄り添い、家の中に入った。
「そうだ、イヴェットのご両親なんだけどね」
「は、い」
夕食後、クリフは私の陰毛を丁寧に剃りながら、話し掛ける。夫婦の間では当たり前と聞いているけれども、何度やっても慣れずに羞恥心しかない。
「今日も元気そうだったよ。南の国が気に入ったみたいで、永住するつもりみたい」
「……もしかして、二人に会っているのですか?」
「うん。ほら、お二人は定住地がないからさ。普通こちらからの手紙は届けられないんだよね」
「……そ、そうでしたか……」
王都にいた時、手紙は侍女に宛名を告げるだけで届けてくれたから、クリフに渡すだけで届くものだと思い込んでしまっていた。
クリフが私を探してくれた時は、自宅が差し押さえられた両親が私の元に向かうタイミングだったらしい。両親に私が放逐された筈の場所を聞き、先回りして保護してくれたのだと言う。
両親には私の指輪と同じ材質の石を持たせているらしく、その石があれば何となくクリフには二人の居場所がわかるらしいのだが……それはつまり、私が手紙を書くたびにクリフは半日かけて二人に手紙を届けに行っていたという事だ。申し訳なくて、恐縮する。
「そんな事は、良いんだよ。イヴェットを一人にしてしまうのは嫌だったけど、イヴェットが喜ぶ事なら僕は何でもしたいんだ」
おしまい、と言いながらクリフは私の下半身をお湯で湿らせた温かい布で優しく拭う。
「イヴェットの割れ目には全然触ってないのに、蜜が垂れてる」
「……っ」
毛を剃られている最中から、私の膣と後ろの穴はクリフに弄って貰えるのを期待してヒクヒク動いていた。
それを指摘されて、私の頬が朱に染まる。
「えっちで可愛いなぁ。今日もたっぷり可愛がってあげるね」
クリフはそう言いながら、私の下半身をひょいと抱え上げ、天井に向いた蜜口に舌を伸ばす。両膝が私の頭の横になり、少し苦しいけれど……それよりも、目の前で性器を美味しそうに舐めれ、愛液を啜られる事への羞恥心の方が勝る。
「ふっ……ぁ、んん……っ」
「イヴェットのジュースは美味しいなぁ。下の毛剃ったばかりのツルツルおまんこは舐めやすくてやっぱり良いね」
「恥ずか、しいですっ……」
クリフは襞を隅々まで舐め回してから舌先で中心をかき分け、潤った泉を啜る。じゅるじゅる、という水音が、耳から媚薬の様に、脳に刺激を与える。押さえつけられた足が勝手に伸び上がり、びくびくとお尻が痙攣をおこした。
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