上 下
2 / 13
1章 Reincarnation

Game start

しおりを挟む




目を開けた時には、俺の体は縮んでいて孤児として協会の神父に預けられる時だった。


目を開ける前転生前のあの綺麗な顔した青年に出会ったことを思い出す。


――――――

目を開ける前転生前に俺は全てが真っ白な空間にいた。

見たことも無い空間のはずなのに、最近からいたような、でもずっと昔からいたような矛盾した感覚が身体中を巡ったが、いつここに来たのか覚えていない不思議な空間に俺は



多分、俺は声をかけられるまでぼっとしていたのだと思う。

「――さん、ですね?」

「!!えっ...!はい、あのここは...?」

間近に恐ろしいほど美形な青年(これが誰もが見惚れる美人って言うんだろうな...)が立っていたことに気づいたのだ。

「率直に申します。あなたは死にました。そしてここは、あなた達世界で言うところのあの世です。」


自分は死んだと目の前の青年に言われて驚いたが、まあ、それもそうかと納得して、「そうですか」と頷いた。

「......混乱しないんですね。」

「まあ、正直少しは混乱してますが...生前の自分の体の状態のことを考えると即死は避けられなかっただなっと納得してます。」

まともに寝てもなく栄養をあまり取れずにいた体は、多分トラックの衝突にぽっくりとやられてしまったんだろう...

「そうですか。あなたはとても冷静な人なんですね。」

「...いえ、そんなことないですよ。あの時の自分の体は相当弱ってていつ倒れてもおかしくないぐらいだったので...一応、覚悟はしてたんですよ。」

いつか過労で倒れてしまう。そんなことは漠然と考えてはいた。ただその時が予定より早く来ただけだろう。

「そうですか。」

「はい。」



そんな受け答えがあった後青年は、顎に手を当て何かを考え込み始めた。
















時間がゆっくりと流れいくようだった。



なんの音も発しない空間に俺は、つい気まずい......と感じた。そんな沈黙を破るように俺は、気になっていたことを質問してみることにした。

「あの...」

「...なんでしょうか?」

「その...お聞きしたいことがあるんですが...聞いてもよろしいですか?」

「質問の内容にもよりますが...まあ大体は大丈夫ですよ。」

「ありがとうございます。じゃあ早速なんですけど...俺が死んでから務めいた会社の勤務形態って変わりました?」

俺がそう聞くと青年は躊躇もせずに

「そうですね。――さんが事故にあって――さんの体が事故に会う前から弱っていたことからもしかして務めている会社がブラック企業なんじゃないかとメディアが取り上げたようで、会社の勤務形態は大幅に良くなったようですよ。」

「そうですか、それはよかった。」
ほっと一息ついた。

「......それだけですか?」

「あっもうひとつだけいいですか?」

「はい、どうぞ」

「あの俺をいたトラックの運転手はあのあとどうなりましたか?」

「あのトラックの運転手は、あなたを轢いた直後慌てて道端に車を停め、救急車を呼んだみたいです。警察の取り調べにも謝って済むことではないが本当に申し訳ないことをしたっと言ったみたいです。なんでも相手の方もブラック運送会社で居眠り運転からの事故みたいです。」

「そうですか...それは悪い事をしたな...」

俺がふらついていたせいでその人の人生も無駄にしてしまったと悔いていると

「......怒らないのですか?」

「...?なんの事ですか?」

「だって、あなたはあの運転手に轢かれて...」

「あぁ、だって俺、多分数日後とかには死んでもおかしくないぐらいの死にかけ体の状態だったし...第一、俺が死んで悲しむ人なんていないし...」

どうやら俺の親も事故で亡くなったらしく、俺は生まれた時から親族間を転々と渡り歩いてきたのだ。

そして、どこの家にいた時も俺はただの金食い虫だと疎まれ続けた。

「俺、親が赤ん坊の頃に事故で亡くなったので、俺が死んで悲しまれるような深い付き合いした人っていないんじゃないですかねー」

家庭の問題は、学校にも影響を与え、俺はどこでも常に独りぼっちだった。


「......」

「それで俺は天国行きですか?悪いことをした身に覚えはないので、天国行きだと思いたいんですが...もしや、あの世の概念は本当は無いもので、輪廻転生だけのパターンですか?」

あの世とか天国とか地獄とか俺達が勝手に作りだした概念なのかもしれないと思ったが

「あっいえ、天国はその方が望めば行けますよ。地獄行きは私どもがこいつには必要だと判断した場合です。あなたみたいな人は、そんなことは必要ないので輪廻転生か天国行きが普通なんですが...」

天国や地獄は本当にあるようだ。昔から言い伝えもあながち間違ってないと感心していると、青年が少しばかり言いにくそうに言葉をとめた。

「ですが...?」  


「......あまりオススメはしませんが。出来ればあなたには、異世界へ転生をして、ある者を正しい道へと導いていただきたいのです。」

気になって続きを促した俺に青年は顔を近くで己の人差し指を立ててそういった。

「異世界転生?4つ目の選択肢ですか…?」

「はい、時稀に私どもがその人の人柄を見て、是非仕事を手伝って欲しい時にする新たな選択肢です。」

「なるほど...?」

「はい。」

「何故オススメしないのか伺っても?」


俺がそう問いかけると青年は顔を歪ませた。数秒時間を置いて口を開いた。

「……あまり楽しい役ではないからです。異世界転生しても長くですから。」


青年はそれだけを言うと俺の方をじっと見つめてきた。どうやら俺の意思を尊重してくれるようだ。少し考える事にした。

異世界転生…。正直、俺の今まで住んでいた世界とは別の世界に行くのは怖いし、そんなこと言われるとだいぶ不安になった…だが、





「......行きます。」

「…本当によろしいんですか?」

「大丈夫です、行かせてください。」

「…ありがとうございます。では、早速転生先の世界のことについて――――」





同じ世界に転生や天国に行ったとしても、楽しく生きられる保証なんてどこにもないし、







それに、




目の前の青年しかり、異世界で俺を必要としてくれる誰かがいることは、その時の俺には魅力的に感じられたのだった。














































―――――――――

  





テテレテテレテテレテレテテン



ピッ





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

new game←

continue(この機能は解放されていません)

option

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





 

ピッピッピッ



ピコンッ





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

本当に転生ゲームを始めますか?

Yes ←
no

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~








ピッ











※※※※※※※

少しだけ修正しました。

リー

しおりを挟む

処理中です...