4 / 18
↑新着(上へ行くほど新しい)
きらいな たべもの
しおりを挟む
おかあさんは食事中、わたしを怒りました。
「トマト、食べなきゃダメでしょ。
栄養あるんだから」
しかたなくわたしはトマトを食べました。
どろっとした部分、苦手だけれど。
でも、きらいでも、がんばって食べないといけないんだよね。
食事後、おかあさんは冷蔵庫からメロンを出してきました。
私はメロンを全部食べた後、おかあさんに言いました。
「メロンがんばって食べたよ」
おかあさんが首を傾げます。
「がんばって、食べた?」
「うん」
私は頷きました。
「メロン、苦手な味だったけれど。
がんばって食べた」
すると、おかあさんは困った顔になりました。
「好きじゃないなら、言ってくれれば良いのに……」
何だか残念そうです。
わたし、おかあさんは、がんばってメロンを食べたらほめてくれると思ったのにな。
〈おかあさんサイド〉
「メロン、好きじゃないけれど、頑張って食べた」
と娘に言われたとき、ちょっと不愉快な気持ちになってしまった。
メロンとは『おいしいから喜ぶだろうな』と思って出すもので、『がんばって食べて欲しいもの』ではないのだ。
確かに栄養はあるだろうけれど、高価な物だし、がんばって食べる――無理して食べる――よりは、他の『メロンが好きな人』に食べてもらう方が良い……
と思うのは、大人の思考だな、と思った。
子どもはそれが『高価な物』かどうか、とか複雑に考えないで、シンプルに『好きじゃないものを食べる=えらい』となるのだ。
大人の私はそんなシンプル思考に今更なれないけれど、子どもの物の見方には考えさせられるものがあるな、と思った。
やっぱりメロンを無理して食べたと思うと、ちょっとガッカリしちゃったけれど(食べ物の恨み……)。
――終――
「トマト、食べなきゃダメでしょ。
栄養あるんだから」
しかたなくわたしはトマトを食べました。
どろっとした部分、苦手だけれど。
でも、きらいでも、がんばって食べないといけないんだよね。
食事後、おかあさんは冷蔵庫からメロンを出してきました。
私はメロンを全部食べた後、おかあさんに言いました。
「メロンがんばって食べたよ」
おかあさんが首を傾げます。
「がんばって、食べた?」
「うん」
私は頷きました。
「メロン、苦手な味だったけれど。
がんばって食べた」
すると、おかあさんは困った顔になりました。
「好きじゃないなら、言ってくれれば良いのに……」
何だか残念そうです。
わたし、おかあさんは、がんばってメロンを食べたらほめてくれると思ったのにな。
〈おかあさんサイド〉
「メロン、好きじゃないけれど、頑張って食べた」
と娘に言われたとき、ちょっと不愉快な気持ちになってしまった。
メロンとは『おいしいから喜ぶだろうな』と思って出すもので、『がんばって食べて欲しいもの』ではないのだ。
確かに栄養はあるだろうけれど、高価な物だし、がんばって食べる――無理して食べる――よりは、他の『メロンが好きな人』に食べてもらう方が良い……
と思うのは、大人の思考だな、と思った。
子どもはそれが『高価な物』かどうか、とか複雑に考えないで、シンプルに『好きじゃないものを食べる=えらい』となるのだ。
大人の私はそんなシンプル思考に今更なれないけれど、子どもの物の見方には考えさせられるものがあるな、と思った。
やっぱりメロンを無理して食べたと思うと、ちょっとガッカリしちゃったけれど(食べ物の恨み……)。
――終――
0
あなたにおすすめの小説
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
星降る夜に落ちた子
千東風子
児童書・童話
あたしは、いらなかった?
ねえ、お父さん、お母さん。
ずっと心で泣いている女の子がいました。
名前は世羅。
いつもいつも弟ばかり。
何か買うのも出かけるのも、弟の言うことを聞いて。
ハイキングなんて、来たくなかった!
世羅が怒りながら歩いていると、急に体が浮きました。足を滑らせたのです。その先は、とても急な坂。
世羅は滑るように落ち、気を失いました。
そして、目が覚めたらそこは。
住んでいた所とはまるで違う、見知らぬ世界だったのです。
気が強いけれど寂しがり屋の女の子と、ワケ有りでいつも諦めることに慣れてしまった綺麗な男の子。
二人がお互いの心に寄り添い、成長するお話です。
全年齢ですが、けがをしたり、命を狙われたりする描写と「死」の表現があります。
苦手な方は回れ右をお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
私が子どもの頃から温めてきたお話のひとつで、小説家になろうの冬の童話際2022に参加した作品です。
石河 翠さまが開催されている個人アワード『石河翠プレゼンツ勝手に冬童話大賞2022』で大賞をいただきまして、イラストはその副賞に相内 充希さまよりいただいたファンアートです。ありがとうございます(^-^)!
こちらは他サイトにも掲載しています。
未来スコープ ―キスした相手がわからないって、どういうこと!?―
米田悠由
児童書・童話
「あのね、すごいもの見つけちゃったの!」
平凡な女子高生・月島彩奈が偶然手にした謎の道具「未来スコープ」。
それは、未来を“見る”だけでなく、“課題を通して導く”装置だった。
恋の予感、見知らぬ男子とのキス、そして次々に提示される不可解な課題──
彩奈は、未来スコープを通して、自分の運命に深く関わる人物と出会っていく。
未来スコープが映し出すのは、甘いだけではない未来。
誰かを想う気持ち、誰かに選ばれない痛み、そしてそれでも誰かを支えたいという願い。
夢と現実が交錯する中で、彩奈は「自分の気持ちを信じること」の意味を知っていく。
この物語は、恋と選択、そしてすれ違う想いの中で、自分の軸を見つけていく少女たちの記録です。
感情の揺らぎと、未来への確信が交錯するSFラブストーリー、シリーズ第2作。
読後、きっと「誰かを想うとはどういうことか」を考えたくなる一冊です。
パンティージャムジャムおじさん
KOU/Vami
児童書・童話
夜の街に、歌いながら歩く奇妙なおじさんが現れる。
口癖は「パラダイス~☆♪♡」――名乗る名は「パンティージャムジャムおじさん」。
子供たちは笑いながら彼の後についていき、歌を真似し、踊り、列は少しずつ長くなる。
そして翌朝、街は初めて気づく。昨夜の歌が、ただの遊びではなかったことに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる