ひきこもり生活を満喫していたら異世界JKと異世界ネコが押しかけてきた件について

汗茄子w8

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戸口にあらわれたもの

9話 冒険の日

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 夕食はあかり君特製のおいしいハンバーグ。
 ポテト、にんじん、いんげんなども並べられて賑やかな色合いだ。
 そしてヌーが加わったことにより、食卓はより賑やかになっている。
 ……はずなんだが、あかり君のテンションが怪しい。

「んぬっ。んぬっ。人間食ニンゲンショクうまし。」
「たくさん食べて大きくなってくださいねぇ……」

 あかり君はいつもの笑顔を崩しているわけではない。
 でもなんとなく、声の調子が微妙に違うとか、目線を外されてる気がするとか。俺でなきゃ見逃しちゃうくらいの些細な違和感だ。
 ……まあ、心当たりがあるわけだから当然として。

「さっきの弁解、してもいい?」
「何の話でしょう?」
「えっと……ヌーの頭をもふもふしてたやつ」

 俺から言うと墓穴掘ってるみたいで何かこう、アレなんだが。

「ヌーさん、すごい声出してました」
「ぬぅ……。ボクはやめてって言ったよ。でもスケベ小森はやめなかった。」
「スケベって言わないで!? 勘違いされてるから!」

 ヌーめ……分かってて言ってるな。俺だけに見えるようにニヤついてやがる。
 そんなにあかり君の気を引きたいか。

「でも小さな子がお好きなんですよね?」
「そりゃ汚い大人よりかは純粋無垢な子供の方がいくらかマシだけどな……でもこいつは汚い子供だぞ。純粋じゃないからダメだ」
「ぬぅ~。毛づくろい怠ったことないよ。」

 この期に及んでボケ倒す気か。一番純粋なあかり君を騙すなんて不届き千万――

「わーっ、ヌーさん偉いですね! あとでお背中お流しします」
「待て! 見た目に騙されるな! こいつ実はエロ魔法使いなんだ! エロ魔法でエロエロにさせられちゃうかもしれない!」
「……はい?」

 はっ、しまった。凶行を止めるべくとっさに出た言葉が普段読んでるエロ本みたいになってしまった。

「あー……えっと」
「どんびきー。」
「えっエロ同人みたいに! ってやつですか? あ、あはは」

 なぜかあかり君がフォローに入ってきた。無理するから顔赤くしてるし。
 優しい……。

「……とにかくだ、風呂は健全に一人ずつ入るように。変なことしたら追い出すからな。あと、俺はあくまで動物が好きなんだ、ヌーが元ネコである事を認めた証として撫でまくっただけだ。他意はないぞ」

 みんなもちょうど飯を食い終わった頃だ。
 あかり君の誤解も(多分)解けたし、次のフェーズに移るとする。

「では、そろそろ食後のメインディッシュといくぞ」
「パワーワードですね……」
「なんだなんだ。」

 食卓からリビングへと移動する。
 梱包作業に使う大きな作業台の上には、ゲーム画面が映し出されたパソコンが3台鎮座していた。

「さあ、いざ幻想の世界へ! 座りたまえ君たち」
「おおっ! もう始まろうとしているのですね!」
「そうとも、あと5分で始まるぞ。今のうちにキャラクターシートを作成するのだ! 日輪のゴールデン花嫁サンフラワー! もふもふのヌー!」
「わかりました暗黒卿さまっ!!」

 あかり君の顔にみるみる赤みがさしていく。なんて煽りやすい性格なんだ。

「えっ。なに。 何がはじまるの。」
「ヌーよ、我々は今から画面向こうの異世界に旅立つのだ! ……その右手をマウスの上に乗せて」
「こう?」
「そう、左クリックで決定ね。あとはキャラクター作成の画面に進んで」

 転生前の世界にパソコンは無かったのだろうか。
 ヌーはクリックする度に「不思議だ。不思議だ。」と繰り返している。教え甲斐があるというものだ。

「ぬぅ。小森はキャラクター作らなくていいの? 」
「俺はもう作ってあるからな。お前ら待ちだ、一緒にログインするぞ」

 あかり君は真剣な表情でマウスとキーボードを動かしていた。意外にも、パソコンを操作する手つきはサマになっている。頼もしい限りだ。

「できた。」
「私も戦いの準備は整いましたっ!」
「よし、カウントダウンするぞ……3……2……1」

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