70 / 78
プリジュドルート
メクタウの章:対峙編
しおりを挟む
『ギャー!』
ダールエ族の悲鳴が聞こえてくる。
メクタウの章:対峙編
「メクタウ様、プリジュドに策を伝えたのですか?」
ウスタウさんが聞いてきた。
「いや、何も言ってない。アイツが勝手にやった」
「そうでしたか。でも結果的には策通りですね」
「・・・あぁ」
本当にこれでよかったのだろうか。
なんにしても、アイツを放置させておくのはマズイ。
悪気が無いだけにたちが悪い。
『おい、プリジュド』
『なんだ?』
『砦を奪うんじゃなかったのか?壊してどうする』
『奪えそうにないから壊した』
『壊した・・・って、どうするんだ』
『少なくとも背後から攻められる事はなくなっただろ?』
『まぁ、そうだが・・・』
シューッ!
森の中から矢が飛んできた。
『フッ』
ボッ!
プリジュドは魔法で矢を落とした。
ヒンヤリとした空気が森の中から溢れ出てくる。
『いよいよボスのお出ましだぞ』
僕がそういうとプリジュドは嬉しそうな顔をしている。
『矢の勢いだけか』
プリジュドは余裕を見せている。
シュパパパパッ!
矢を連射してきた。
「チッ!みんなさがれ!」
カキンッ!
僕は槍で矢をはじいた。
ボッ!
ボッ!
プリジュドは相変わらず魔法で矢を落としている。
ゴーッ!
魔法の矢が飛んできた。
『フッ、器用なヤツだな』
パーン!
魔法で相殺した。
『おい、プリジュド。このままだとキリがないぞ』
『そうだな、森に入るか』
「これからオレ達は森に入るが、みんなは矢に気をつけて待機しておいてください」
ウスタスさんに伝えてプリジュドと一緒に森に入っていった。
『プリジュド、迷い無く進んでいるが居場所はわかっているのか?』
『いや知らない。知らないがこっちの方から殺気を感じる』
こっちの方・・・大きな木・・・ではなく、そこから少し外れた方向だ。
『大きな木の方じゃないのか?』
僕は思わずプリジュドに聞いた。
『ほう、何故そう思う?』
さすがに、そこにプリジュドが居たのを見てるからとは言えない。
『ダールエ族が住処にしていると思ったのだが、間違っているか?』
『ふむ・・・半分正解といったところか』
『どういうことだ?』
『砦についた時は、その大きな木の辺りに居たが、今はこっちに移動している』
プリジュドはここについた時点でもう気配を感じていたのか。
パカッパカッパカッ!
しばらく進むと小屋が見えてきた。
『あそこか?』
『そうだな』
『移動しながら連射してきたってことか』
『フッ、やっぱり器用なヤツのようだな』
感心している場合ではない。
ガチャッ!
プリダルエが出てきた。
顔を見ただけで忌まわしい記憶が蘇った。
『メクタウ、殺気を抑えろ』
プリジュドに諭された。
『タウス族と・・・ドマシか?ジュマシか?』
『両方だ』
両方って・・・
『まぁいい、それで何のようだ』
『オマエを倒しに来た』
『威勢だけはいいタウスだな』
バカにされた。
『で、そっちのオマエは?』
『オレの名前はプリジュド、オマエと話をしにきた』
え、そうなの?
『人の砦を壊しておいて話し合いか。オマエら、言ってることとやってる事がちぐはぐだな』
プリダルエの言う通りだ。
『クックック、ここに来るのには邪魔だったからな』
『邪魔だと?ここは砦の場所とは反対側だろうが』
・・・
何の沈黙だ。
いや、それよりもプリダルエが僕の顔をジーッと見ている。
『タウス、オマエの名前は?』
『メクタウだ』
『ほう、メクタウというのか・・・で、本当の名はなんだ?』
『!』
『本当もなにも、オレの名前はメクタウだ』
プリダルエはどこまで掴んでいるのだ?
『まぁいい。それで何の話をしにきた』
『オマエ・・・えーっと、プリダルエだったか?』
『そうだが何故名前を知っている?』
まだ名乗っていないから当然の疑問か。
『コイツから聞いた。コイツは物知りだからな』
『ほう・・・。確かにいろいろと知ってそうだな』
プリダルエは僕の方を見てニヤリとした。
『それで用件はなんだ』
『プリダルエ、オレの手下になれ』
『ククク、いきなりやってきて手下になれと』
『あぁ』
『なると思うか?』
『あぁ』
『ククク、面白い事を言うヤツだ』
プリダルエが殺気立った。
『オレはオレより弱いやつの下にはつかん!』
そういうと、プリダルエは魔法の矢を同時に何本も放ってきた。
シュパパパパッ!
サッ!
かろうじて避ける事はできたがなんて技だ。
弓を持っている感じでもないのに何故矢を撃てる?
って、えっ!?
プリジュドの方を見るとお腹に矢が刺さっていた。
さっきは魔法で弾いていたのに何故だ?
『プリジュドとかいったか、その程度でよく手下になれと言えたな。オマエの方こそオレの手下になれ』
『クックック・・・オマエの力はこの程度か?』
プリジュドに刺さっていた魔法の矢が身体の中に入っていった。
どういうことだ?
『本当の魔法の矢というのを見せてやろう!』
そういうとプリジュドは魔法の矢を放った。
シューッ!
『なんだ?それが本当の魔法の矢だと?ビビーも止まることができる速度ではないか』
確かにプリダルエの魔法の矢よりも速度は遅いし1本しか放っていない。
サッ!
プリダルエは軽々と避けた・・・ように見えた。
ドゴーンッ!
『グアァ!』
えっ?
『だから言っただろう、本当の魔法の矢だと』
プリダルエは確かに避けたはず・・・なのに魔法の矢が当たった?
『ククク、面白い物を見せてもらった礼をせねばな』
さすがにダメージはあったようで、若干ふらつきながらも、そういうとプリダルエは弓を構えて矢を放った。
シューッ!
なんの変哲も無い矢がプリジュドに向けて飛んでくる。
『フッ、その矢こそビビーが止まる速度ではないか』
ザクッ!
『グアァ!』
プリジュドが膝をついた。
えっ?
プリダルエが放った矢がプリジュドの背中に刺さっている。
どういう事だ?
『だから言っただろう、礼をせねばと』
ひざまずいているプリジュドの元にプリダルエが近寄っていった。
『プリジュド、オマエの方こそオレの手下になれ』
『クックック・・・面白い技を使うやつだな』
2人とも笑っている。
僕は完全に蚊帳の外だ。
ボッ!
プリジュドは身体に刺さった矢を魔法で焼き払って立ち上がった。
お互い顔を見合っている。
この距離だと勝負は一瞬で終わる!?
そう思って居たら2人揃ってこっちを見た。
え?え?
いや、正確にいえば、僕の後ろを見ている。
『プリダルエ、オマエの客か?』
『オマエの客じゃないのか?』
どういうことだ?
そう思いながら僕が振り返ると、視線の先にオオカさんとドンリンさんが居た。
ギノツの様子を見に行った帰りに森にも寄ったのか。
「おー、おー、えらい殺気がしたと思ったら、ごっついのが2体と、おもろいのが1体おるなぁ」
おもろいってのは僕のことだろう。
「で、どっちが遊んでくれるんや?」
オオカさんは2人に向ってそういった。
またもや僕は蚊帳の外だ・・・でも、今回はその方が助かる。
『クックック・・・』
『ククク・・・』
2人とも笑っている。
『メクタウ、帰るぞ』
プリジュドが僕に向ってそう言ってきた。
『あ、あぁ』
「なんや、そっちは帰ってまうんかいな」
オオカさんがつまらなさそうに言ってきた。
「じゃぁ、もう1体の方と・・・って、もうおらんやんけー!」
遠くでオオカさんが叫んでいる。
プリダルエも立ち去っていたようだ。
『さて、メクタウ。聞かせてもらおうか』
『な、なにを?』
『オマエとプリダルエの関係をだ』
『!』
中途半端な嘘はコイツには通用しない、さてどうしたものやら。
メクタウの章つづく
ダールエ族の悲鳴が聞こえてくる。
メクタウの章:対峙編
「メクタウ様、プリジュドに策を伝えたのですか?」
ウスタウさんが聞いてきた。
「いや、何も言ってない。アイツが勝手にやった」
「そうでしたか。でも結果的には策通りですね」
「・・・あぁ」
本当にこれでよかったのだろうか。
なんにしても、アイツを放置させておくのはマズイ。
悪気が無いだけにたちが悪い。
『おい、プリジュド』
『なんだ?』
『砦を奪うんじゃなかったのか?壊してどうする』
『奪えそうにないから壊した』
『壊した・・・って、どうするんだ』
『少なくとも背後から攻められる事はなくなっただろ?』
『まぁ、そうだが・・・』
シューッ!
森の中から矢が飛んできた。
『フッ』
ボッ!
プリジュドは魔法で矢を落とした。
ヒンヤリとした空気が森の中から溢れ出てくる。
『いよいよボスのお出ましだぞ』
僕がそういうとプリジュドは嬉しそうな顔をしている。
『矢の勢いだけか』
プリジュドは余裕を見せている。
シュパパパパッ!
矢を連射してきた。
「チッ!みんなさがれ!」
カキンッ!
僕は槍で矢をはじいた。
ボッ!
ボッ!
プリジュドは相変わらず魔法で矢を落としている。
ゴーッ!
魔法の矢が飛んできた。
『フッ、器用なヤツだな』
パーン!
魔法で相殺した。
『おい、プリジュド。このままだとキリがないぞ』
『そうだな、森に入るか』
「これからオレ達は森に入るが、みんなは矢に気をつけて待機しておいてください」
ウスタスさんに伝えてプリジュドと一緒に森に入っていった。
『プリジュド、迷い無く進んでいるが居場所はわかっているのか?』
『いや知らない。知らないがこっちの方から殺気を感じる』
こっちの方・・・大きな木・・・ではなく、そこから少し外れた方向だ。
『大きな木の方じゃないのか?』
僕は思わずプリジュドに聞いた。
『ほう、何故そう思う?』
さすがに、そこにプリジュドが居たのを見てるからとは言えない。
『ダールエ族が住処にしていると思ったのだが、間違っているか?』
『ふむ・・・半分正解といったところか』
『どういうことだ?』
『砦についた時は、その大きな木の辺りに居たが、今はこっちに移動している』
プリジュドはここについた時点でもう気配を感じていたのか。
パカッパカッパカッ!
しばらく進むと小屋が見えてきた。
『あそこか?』
『そうだな』
『移動しながら連射してきたってことか』
『フッ、やっぱり器用なヤツのようだな』
感心している場合ではない。
ガチャッ!
プリダルエが出てきた。
顔を見ただけで忌まわしい記憶が蘇った。
『メクタウ、殺気を抑えろ』
プリジュドに諭された。
『タウス族と・・・ドマシか?ジュマシか?』
『両方だ』
両方って・・・
『まぁいい、それで何のようだ』
『オマエを倒しに来た』
『威勢だけはいいタウスだな』
バカにされた。
『で、そっちのオマエは?』
『オレの名前はプリジュド、オマエと話をしにきた』
え、そうなの?
『人の砦を壊しておいて話し合いか。オマエら、言ってることとやってる事がちぐはぐだな』
プリダルエの言う通りだ。
『クックック、ここに来るのには邪魔だったからな』
『邪魔だと?ここは砦の場所とは反対側だろうが』
・・・
何の沈黙だ。
いや、それよりもプリダルエが僕の顔をジーッと見ている。
『タウス、オマエの名前は?』
『メクタウだ』
『ほう、メクタウというのか・・・で、本当の名はなんだ?』
『!』
『本当もなにも、オレの名前はメクタウだ』
プリダルエはどこまで掴んでいるのだ?
『まぁいい。それで何の話をしにきた』
『オマエ・・・えーっと、プリダルエだったか?』
『そうだが何故名前を知っている?』
まだ名乗っていないから当然の疑問か。
『コイツから聞いた。コイツは物知りだからな』
『ほう・・・。確かにいろいろと知ってそうだな』
プリダルエは僕の方を見てニヤリとした。
『それで用件はなんだ』
『プリダルエ、オレの手下になれ』
『ククク、いきなりやってきて手下になれと』
『あぁ』
『なると思うか?』
『あぁ』
『ククク、面白い事を言うヤツだ』
プリダルエが殺気立った。
『オレはオレより弱いやつの下にはつかん!』
そういうと、プリダルエは魔法の矢を同時に何本も放ってきた。
シュパパパパッ!
サッ!
かろうじて避ける事はできたがなんて技だ。
弓を持っている感じでもないのに何故矢を撃てる?
って、えっ!?
プリジュドの方を見るとお腹に矢が刺さっていた。
さっきは魔法で弾いていたのに何故だ?
『プリジュドとかいったか、その程度でよく手下になれと言えたな。オマエの方こそオレの手下になれ』
『クックック・・・オマエの力はこの程度か?』
プリジュドに刺さっていた魔法の矢が身体の中に入っていった。
どういうことだ?
『本当の魔法の矢というのを見せてやろう!』
そういうとプリジュドは魔法の矢を放った。
シューッ!
『なんだ?それが本当の魔法の矢だと?ビビーも止まることができる速度ではないか』
確かにプリダルエの魔法の矢よりも速度は遅いし1本しか放っていない。
サッ!
プリダルエは軽々と避けた・・・ように見えた。
ドゴーンッ!
『グアァ!』
えっ?
『だから言っただろう、本当の魔法の矢だと』
プリダルエは確かに避けたはず・・・なのに魔法の矢が当たった?
『ククク、面白い物を見せてもらった礼をせねばな』
さすがにダメージはあったようで、若干ふらつきながらも、そういうとプリダルエは弓を構えて矢を放った。
シューッ!
なんの変哲も無い矢がプリジュドに向けて飛んでくる。
『フッ、その矢こそビビーが止まる速度ではないか』
ザクッ!
『グアァ!』
プリジュドが膝をついた。
えっ?
プリダルエが放った矢がプリジュドの背中に刺さっている。
どういう事だ?
『だから言っただろう、礼をせねばと』
ひざまずいているプリジュドの元にプリダルエが近寄っていった。
『プリジュド、オマエの方こそオレの手下になれ』
『クックック・・・面白い技を使うやつだな』
2人とも笑っている。
僕は完全に蚊帳の外だ。
ボッ!
プリジュドは身体に刺さった矢を魔法で焼き払って立ち上がった。
お互い顔を見合っている。
この距離だと勝負は一瞬で終わる!?
そう思って居たら2人揃ってこっちを見た。
え?え?
いや、正確にいえば、僕の後ろを見ている。
『プリダルエ、オマエの客か?』
『オマエの客じゃないのか?』
どういうことだ?
そう思いながら僕が振り返ると、視線の先にオオカさんとドンリンさんが居た。
ギノツの様子を見に行った帰りに森にも寄ったのか。
「おー、おー、えらい殺気がしたと思ったら、ごっついのが2体と、おもろいのが1体おるなぁ」
おもろいってのは僕のことだろう。
「で、どっちが遊んでくれるんや?」
オオカさんは2人に向ってそういった。
またもや僕は蚊帳の外だ・・・でも、今回はその方が助かる。
『クックック・・・』
『ククク・・・』
2人とも笑っている。
『メクタウ、帰るぞ』
プリジュドが僕に向ってそう言ってきた。
『あ、あぁ』
「なんや、そっちは帰ってまうんかいな」
オオカさんがつまらなさそうに言ってきた。
「じゃぁ、もう1体の方と・・・って、もうおらんやんけー!」
遠くでオオカさんが叫んでいる。
プリダルエも立ち去っていたようだ。
『さて、メクタウ。聞かせてもらおうか』
『な、なにを?』
『オマエとプリダルエの関係をだ』
『!』
中途半端な嘘はコイツには通用しない、さてどうしたものやら。
メクタウの章つづく
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スキル買います
モモん
ファンタジー
「お前との婚約を破棄する!」
ローズ聖国の国立学園第139期卒業記念パーティーの日、第3王子シュナル=ローズレアは婚約者であるレイミ・ベルナール子爵家息女に宣言した。
見習い聖女であるレイミは、実は対価と引き換えにスキルを買い取ることのできる特殊な能力を有していた。
婚約破棄を受け入れる事を対価に、王子と聖女から特殊なスキルを受け取ったレイミは、そのまま姿を消した。
レイミと王妃の一族には、数年前から続く確執があり、いずれ王子と聖女のスキル消失が判明すれば、原因がレイミとの婚約破棄にあると疑われるのは明白だ。
そして、レイミを鑑定すれば消えたスキルをレイミがもっている事は明確になってしまうからだ。
かくして、子爵令嬢の逃走劇が幕を開ける。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる