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16話 ほんの少しの興味から
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いつものように夜がやってきた。今日は憐花と寝る日だ。
前回が夜這いだったため少々不安だったが、蓋を開けてみればなんてことはなく、今日は互いに普通のパジャマに身を包み、横並びで寝転がっている。
そのまま眠気がくるまで談笑していたのだが、そんな中で話題が夕食時にも挙がったダンジョンの平均レベルの件へと移った。
「平均レベル……減少してよかったわね」
「だな」
「でもまだスタンピードの危険があるって、雄馬どんだけ性欲あるのよ」
「うっ、人並みだと思うんだけどな」
「人並みねぇ……」
言ってニヤニヤした表情でこちらを見た後、憐花はその視線を天井へとやり、呟くように言葉を漏らす。
「私も……」
「ん?」
「私も人並みにあるって言ったらどう思う?」
「どうってまぁ年頃だし、健全なことじゃないのか?」
「な、なら人並み以上だったら……?」
「えっ?」
思わず彼女の方を向くと、憐花は顔を赤らめながら普段よりも早口で声を上げる。
「ほ、ほら。私って男と触れ合うことがなかったじゃない。機会があるとしても物語だけ。」
一拍置き、尚も早口のまま続ける。
「この前雄馬と裸で触れ合った時、今まで感じたことない感覚が全身を襲ったの。……私はそれをもう一度味わってみたい。でも最後までするのは、雄馬が嫌がるからだめよね。──な、なら。キスならどうかしら」
「キ、キス?」
「物語を見るたびに、どんな感触なのか、どういう気分になるのか気になっていたの。……ねぇ、雄馬はキスしたことある?」
「自慢じゃないが今まで一度もない」
「堂々と言うことかしら。……ねぇ、してみない? それともキスもいや?」
「いや……ではない」
「な、なら……」
「憐花だって初めてだろ? ならキスも今後好きな人ができた時のために取っておくべきじゃないのか?」
「そもそも男性と会わないのよ。好きな人なんてできると思う?」
「それは……」
「それにまだ好きまではいかないけど、少なくとも雄馬のことは好意的に思っているわ。だから……」
「憐花……わかった。後悔がないのなら、しようか」
「……ありがと」
言葉の後、憐花はズルズルと移動を開始した。そして仰向けに寝る俺に覆い被さるような形になると、真っ赤な顔をこちらに向ける。
「じゃあ……いくわね」
次いでそう声を上げると、憐花はゆっくりと顔を近づけてきて──息遣いが聞こえるほどに至近距離で目と目が合う。
前回の夜這いの時のような距離感。でもあの時とは違うのは互いに意識しあっているということだ。
……顔が真っ赤で、めちゃくちゃかわいい。
目前の憐花に見惚れていると、ついに彼女の唇が俺の口元へと近づき──そしてフニャリと俺の唇を柔らかい感触が襲った。
「えへへ……しちゃったわね」
顔を離し、憐花が恥ずかしげに微笑む。
俺は初めての感触にどこか現実味がないような感覚を覚え、呆然としたまま言葉を返す。
「しちゃったな」
「ねぇ、もう一度してもいい?」
「おう」
言葉の後、俺たちは何度も唇を重ね合わせた。
前回が夜這いだったため少々不安だったが、蓋を開けてみればなんてことはなく、今日は互いに普通のパジャマに身を包み、横並びで寝転がっている。
そのまま眠気がくるまで談笑していたのだが、そんな中で話題が夕食時にも挙がったダンジョンの平均レベルの件へと移った。
「平均レベル……減少してよかったわね」
「だな」
「でもまだスタンピードの危険があるって、雄馬どんだけ性欲あるのよ」
「うっ、人並みだと思うんだけどな」
「人並みねぇ……」
言ってニヤニヤした表情でこちらを見た後、憐花はその視線を天井へとやり、呟くように言葉を漏らす。
「私も……」
「ん?」
「私も人並みにあるって言ったらどう思う?」
「どうってまぁ年頃だし、健全なことじゃないのか?」
「な、なら人並み以上だったら……?」
「えっ?」
思わず彼女の方を向くと、憐花は顔を赤らめながら普段よりも早口で声を上げる。
「ほ、ほら。私って男と触れ合うことがなかったじゃない。機会があるとしても物語だけ。」
一拍置き、尚も早口のまま続ける。
「この前雄馬と裸で触れ合った時、今まで感じたことない感覚が全身を襲ったの。……私はそれをもう一度味わってみたい。でも最後までするのは、雄馬が嫌がるからだめよね。──な、なら。キスならどうかしら」
「キ、キス?」
「物語を見るたびに、どんな感触なのか、どういう気分になるのか気になっていたの。……ねぇ、雄馬はキスしたことある?」
「自慢じゃないが今まで一度もない」
「堂々と言うことかしら。……ねぇ、してみない? それともキスもいや?」
「いや……ではない」
「な、なら……」
「憐花だって初めてだろ? ならキスも今後好きな人ができた時のために取っておくべきじゃないのか?」
「そもそも男性と会わないのよ。好きな人なんてできると思う?」
「それは……」
「それにまだ好きまではいかないけど、少なくとも雄馬のことは好意的に思っているわ。だから……」
「憐花……わかった。後悔がないのなら、しようか」
「……ありがと」
言葉の後、憐花はズルズルと移動を開始した。そして仰向けに寝る俺に覆い被さるような形になると、真っ赤な顔をこちらに向ける。
「じゃあ……いくわね」
次いでそう声を上げると、憐花はゆっくりと顔を近づけてきて──息遣いが聞こえるほどに至近距離で目と目が合う。
前回の夜這いの時のような距離感。でもあの時とは違うのは互いに意識しあっているということだ。
……顔が真っ赤で、めちゃくちゃかわいい。
目前の憐花に見惚れていると、ついに彼女の唇が俺の口元へと近づき──そしてフニャリと俺の唇を柔らかい感触が襲った。
「えへへ……しちゃったわね」
顔を離し、憐花が恥ずかしげに微笑む。
俺は初めての感触にどこか現実味がないような感覚を覚え、呆然としたまま言葉を返す。
「しちゃったな」
「ねぇ、もう一度してもいい?」
「おう」
言葉の後、俺たちは何度も唇を重ね合わせた。
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