91 / 120
冒険者編
私はラスボスの立ち位置です
しおりを挟むラーツェルの一刃が空を閃き、飛来する大蛇の尾を削り取った。
悠々と大空を飛翔する魔物は、しかし負った損害すら意にも介さないように、悠然と舞っている。
風を切って多段ジャンプで飛び回るラーツェルは、敵の手応えに眉を顰めた。
…あまりにも固く、敵の気勢を削いでいると感じない。
(まずいな、このままではジリ貧か…)
メルがいるのならば、彼女の補助でいつまでも戦っていられるだろう。こんな巨大な怪物でも負ける気はしない。
しかし、今はメルの手を借りられない。彼女はあるべき場所で戦かっているはずだ。後ろ髪を引かれる思いはあれど、ラーツェルは彼女への信頼を曲げるつもりはない。
故に、空へ飛び出したは良いが…相手が悪い。
魔物は魔法がもっとも有効とされる。しかしラーツェルは魔法を扱うことは出来ない。かつてメルの作成した魔法道具であるこの剣ならば、ある程度は有効だろうが…それでも、決定打には足りない。
そう思いながらも、時間をかけてでも被害を減らすべく奮闘している時、
カッ!と輝く閃光が空を裂き、大蛇の土手っ腹に突き刺さった。
「ご無事で!?ラーツェルさん!」
「ケルティオ殿!」
メルの弟子である青年、ケルティオは魔法で空を舞いながら加勢に来てくれたのだ。
ケルトは魔法を唱えながら、ラーツェルへ補助魔法をかけてくる。
「…ご助力、感謝する!」
「いえ…ラーツェルさん、アレをどうにかする術はありますか?」
「あいにくと。ケルティオ殿は?」
「…現状では、あれを突破する魔法は難しいでしょう。潔くメルさんが来るのを待つべきかと」
「同感です」
手段がないと言うわけではないらしい。それに内心で評価していれば、大蛇がゆっくりと旋回し始めたのが見えた。そのまま別の地区へ向かって襲いかかるのだろう。
それを見て取り、二人は目線を合わせてから、大蛇の進撃を止めるべく行動を起こす。
…手強いことになりそうだ、と、ラーツェルは内心で呟いた。
※※※
とても久しぶりに私が出張ってきている議事堂です、はい。
今までずっとハディの方につきっきりだったけども、やはりこっちが佳境に入ってるからさ、こっちにやってきたのだが。
当然だが私はカロン爺さんボディを脱いで、ここにいる。アバターは帝都に作った秘密の隠れ家(遮蔽結界を張った例の教会)に安置しておりますが、まあどこでもワンプッシュで呼び出して憑依できるから問題はない。
で、久方ぶりに神界モードの仮面姿で戦いを見てるんだけど、気分は完全にただの観客だ。ポップコーン欲しい。
そんな私の気軽さは置いておいて、メルメルは倒れてるしクレイビーは戦ってるし外はアレだし、とカオス極まりない現状である。しかし時を止めたらゲーティオくんが死ぬので出来ない。チート対策は面倒であるぞ。
おっと、そんなことを思っていれば、剣と杖を持ったゲーティオくんが凄い魔法を使った。
「『第7座の火精よ、操り隠し追尾せよ、そして爆ぜ尽くせ!』アシャル・クオース・ベシュト・カムル=フレイア!」
第7レベル魔法とは、さっすが最高法士の栄誉を与えられた人物だ。
杖先から放たれた魔法は、しかし一瞬で姿を消してしまう。不発か、と普通の魔法士ならば思うかもしれないが、
「ほぅほぅ!これは面白い!」
しかし、そんな油断をするほど、この爺さんは甘くない。
「アマネシュト・フィ=ヴィラリアス・フレイア!」
掲げた掌の真上に赤い魔法陣が閃き、突如、背後で別の赤い閃光が放たれたが、それは解けるように光の帯となって散っていく。それにゲーティオくんも舌打ちだ。
うむ、隠蔽された追尾魔法を同属性・同レベルの解呪で無効化しよったのである。普通、戦闘中にそんな芸当するか?普通に魔法ぶつけたほうが早かろうに、絶対に相手との格の違いを見せたがってる。見せたがりなんだろうな、この爺さん。
案の定、クレイビーはウヒョヒョ笑いで指差してる。
「ヒョッヒョッヒョ!所詮は定命の者風情、この程度のレベルであろうなぁ!?こんな児戯程度で驚かれては困るのである!」
「…く、なんという…精霊詠唱すらせずに、解呪を…」
そういや精霊に嫌われてるから強制使役で魔法の威力半減してるんだっけ?とてもそうは見えないけど。精霊にやめさせられればやめさせたいんだが、難しい。どうにもガードが厚くてどんな手法で使役してるのかわかんないのだ…なに、無能?だまらっしゃい。
たぶん、あの身体に魔法の印…魔法陣でも刻み込んでるんだろうな。入れ墨みたいにして。削れば不発に終わるんだろうけど、それ削っても再生するから無意味っていう面倒臭さ。これだから不死属性は…。
そんな間にも、クレイビーが10もの闇色の魔法を浮遊させ、偏差射撃で撃ち放つ。
それをゲーティオくんがシールド魔法で反射させ逆にクレイビーを狙うが、クレイビーはそれを闇魔法で相殺させている。
おっとゲーティオくん、今度は浮遊して天上に向かって杖を振るった。
杖先から弧を描いて魔法がレーザー…隠蔽させてるから見えないんだけどね、のように放たれる。
しかしクレイビーも慣れたもの、当たりそうになった魔法をカクンッと90度折れ曲げさせて回避した。
ふむ、いい勝負してんじゃーん、とも思うのだが、クレイビーはあの通り手加減している。ケルトの時のように精霊喰らいを発動していないのだからね。
さて、ガンガンバトってるのは横に置いておいて、周囲に目を向ければ人々が倒れている。コルショーもシオルも青い顔して立ち上がれず、メルメルもそれは同じ。
先程の説明通り、クレイビーの設置した魔法陣は、血盟決議で手に入れた各人の血の繋がりを横取りし、そこから儀式参加者全員の生命力を横流しさせるようになっている。カーペットの下にある魔法陣へ向かった流れは、そのまま都市全体を覆う魔法陣へと向かう。つまり、ここの魔法陣自体が巨大魔法陣の一部で、ここはエネルギータンクに該当してたんだな。
で、件の巨大魔法陣の効果だが…学園中央にある、あの錬金兵器に何十発もの超高威力な弾を籠める事。
そう、この錬金術は儀式参加者全ての命を変換して、大量殺戮兵器を作り出すのが目的だったわけだ。一発だけでも数万もの人間をふっとばす、とんでもない規格の悪性兵器。たとえ学園が崩壊しても、こんな超強力なトンデモ兵器が完成すれば、人間は嬉々として戦争に使おうとするだろう。何度もね。
しかしクレイビーめ、この都市一つを落とすとなれば、それは今までの警戒への比ではなかろう。
つまり、もう奴らは隠れる必要がなくなってきている、ということだ。
もうすぐ、全面対決に至るかもしれんな、これは。
その為にも英雄を作れ、か。
『世界』め、私が戦わないことを見越しての助言だったか。なんだか腹立たしい。
…ともあれ、ケルト達の成長が間に合いさえすれば………う~ん、しかし、うん、無理じゃね?虚無の眷属であるクレイビー・アーメリーンくらいはなんとかなりそうだが、虚公が出てきたらおそらく完全に詰むぞ。泥闇・腫瘍の同類であると見れば、それは魔王よりもやばい存在だ。メルメルでも絶対になんとかならないだろう。
…本格的に万が一を考えて用意しておくべきだろうなぁ、これは。
…おっとぉ?こっちが考え事している内に、戦況に変化が出たぞ。
精神疲労が増してきたゲーティオくんへ、クレイビーが鼻歌交じりに猛攻を仕掛けている。時折、レベル差を見せつけるように8レベル魔法とか使って嬲ってるし。まあゲーティオくんも火事場のなんとやらで最小限の被害で避けているが、正直もう会議場は原型保ってないし。倒れてる魔法士は、私のひっそり結界のおかげで無傷だが、生きた心地はしないだろうな。
すると、今度はクレイビーが影から何かを取り出し、それで向かい来る魔法を切り捨てた。
なんと、魔法を切る…大鎌?おいおい、私の武器のパクリかよ、真似すんなよなぁ。
ともあれ、その魔法を切る大鎌だが…あれもクレイビー作の魔法武器だろう。大鎌に内蔵されてるエネルギーの容量分、魔法を切ったり叩いたり出来る。ケルトの杖は自分で魔力を変換するが、あれはそれすらも必要としない。
クレイビーは見せつけるように大鎌を突きつけ、不敵な笑み。
「ひょっひょ!無駄無駄!そんな程度の魔法でこの我輩を下せると本気で思っておるのかぁ?諦めて死んだほうがよほど楽であろうぞ」
「…抜かせ外道!貴様ら虚無教の無体な仕打ちは先日のティアゼル砦でよく知っている!私が諦めれば、貴様は嬉々として全ての人間の命を犠牲にするはずだ!」
「おや、全てではないぞ?儀式に参加した魔法士のみである。むろん、ただの人間…お主ら魔法至上主義者にとっての凡俗共は生き残るである。なんとも皮肉なことではないか、なぁ?」
ケラケラ笑って皮肉げ。…クレイビーにとっっちゃ、人間なんてみんなどうでもいい存在だろうに、あえて皮肉る為にこんな手法にしたな。悪趣味め。
そんな挑発に、ゲーティオくんも舌打ちせんばかり。それに、弟くん…コルティス坊やが気になるようで、少し気が散っている。いかんなぁ、それでは。格上相手に意識を逸してはそれは死と同義ですぞ。
とか言っている合間に、クレイビーが長々と詠唱に入った。
それを好機と見たのか、ゲーティオくんは剣へ魔法を纏わせ、
「『第7の火精よ、竜なる息吹を喚びよせ、我が剣へ纏え!』シェロ・ドラクゥ・マ・フレイア!」
虚空へと一閃する。剣閃より放たれたのは竜の如き火炎。
おお、あれは魔法剣だな。ジャドやリーンも使ってた、魔法に剣の威力を上乗せして倍々になるやつだ。魔法と剣技の両立が難しく更に繊細な技巧を必要とするので、魔法騎士で強い奴は少ないはずなのだが、彼はそれの手練でもあったようだ。
クレイビーへ襲いかかる炎。
しかし、クレイビーはニヤリと笑って…手のひらを掲げた。
パキン
と、軽い音を立てて、迫っていた炎は一瞬にして砕け散る。
「馬鹿なっ!?」
ゲーティオくんの悲鳴じみた声に、私も眉を上げる。
ほぅ、あれは錬金術を利用した結界だな。今同時に壊れた、あいつの胸に下げている首飾りの飾り石、その一つ一つが結界の触媒となっているのだろう。なんとも厄介な…。
とはいえ、完全防護ではなくレベル7以上の魔法は防げないのだろう。そこだけが救いだが。
「ひょっひょっひょ!己が卑小さを悔やみながら死ぬである!!」
大鎌に宿る黒紫の輝き。
それはおどろおどろしい色合いを発しながら、まるで死神のように彼を狙っている。
そしてクレイビーは構え、放つ。
「シェロ・ドラクゥ・マ・ヴェルシア!」
こいつ、魔法剣まで真似しやがったぞ!?
黒き一閃は先程のお返しとばかりに、黒紫の竜となって迫り来る。
「っ!!」
魔法を発したばかりの彼では、それは防げない。圧倒的に時間が足りない。
目を見開き、呆然と迫る黒炎の竜を見つめ、そのまま彼は炎に呑まれ…、
いやいやいや、呑まれたら困るって。
ため息まじりに指でちょいっとやれば、ゲーティオくんを巻き込みかけてた炎は輝く円陣の風によってあっさりと吹き散らされた。が、多少はダメージ入ったみたいでちょっと黒焦げである。
とりあえずワンプッシュでカロンボディに入ってから、呆然としている彼の前に背を向けて出現しておく。
「…き、貴公は…いったい…」
なんだなんだ、兄弟揃って似たような第一声を言いおってからに。
そんな呆れ気味な私とは裏腹に、私の姿を見たメルメルはホッとし、逆にクレイビーは目を見開いてこれ以上もなく笑った。
「…ひっひ、ひょっひょっひょ!!これはこれは我輩を打ち倒した、かのご老人ではあるまいか!実に久方ぶりであるなぁ!?」
「お前も、あれだけコテンパンにしたのに性懲りもなく悪事を働いているようで結構。まあ、改心されても困るのだがね」
消すのは決定事項なので、命乞いされても聞き入れられないよ。
そんなこちらの様子をどう取ったのか、クレイビーはやる気満々で鎌をこちらへ向けてくる。
「さぁ、あの時の続きをしようではないか!!我輩をたった一撃で破壊せしめたあの魔法!今度こそ完全に無効化してみせるで」
「断る」
「あるぞ!!…って、な、なにいぃ!?」
驚き戸惑い、ついでにメルメルも呆然としてから、怒り顔でこっちに叫んでくる。
「おじい様!?何を言ってらっしゃいますのこんな時に!!貴方が戦わねば一体誰が戦いますの!?というか、それを理由にアタクシを罠に掛けさせんたんじゃありませんの!?」
「そ、そうであるぞ!?お主が戦わねばこのゲームは終了してしまうのである!!この場の全ての人間が滅んでも良いのであるか!?」
「あ~知らんなぁ~」
別にここの都市が壊滅しても問題はないし。というか、最悪ここが破滅してもいいやって思ってるんで、特にそういう気持ちはない。メルとケルトとラーツェルだけ助ければいいし。
なんてことを言えば、敵にまでめちゃくちゃ引かれて呆れられた。なんだよ、虚無が非人道さで負けてどうするよ。ほら、メルも頭抱えてため息を吐くでない。
なーんてことを思っていれば、クレイビーはクツクツと笑い声を上げ始めた。
「…なるほど、しかしご老人よ、虚言は感心せんであるぞ。ならば何故にそこの男を助けたのであるか?どうでもいいのならば、救う必要もなかったはずである」
「虚言?…おいおい、私ほど嘘が嫌いな存在はいないぞ。実際、ここの連中がどうなろうと、我々としてはさしたる問題ではないと捉えている。そう、被害は最小だ。お前という虚無を引きずり出し、その魂を捕らえてしまえば…プラス収支というものだ。なぁ?」
ニヤリと悪党笑い。どうだ、こっちは本家だぞ。自称だがな。
事実、クレイビーを完全に殺せるのならば、都市一つ消えるのは仕方ないというのが本音だ。この眷属共の驚異とは、それ相応の価値があるのだから。
ま、その必要も無いんだけどね。
「それに、だ。クレイビー・カルネット。お前はどうにも人間を見くびっているように思えるな」
「何を戯言を。我輩の術にて勇者すら無力化している前で、どうすれば我輩へ歯向かうことが出来ると言えるのか」
「それが見くびっているというのだ」
やれやれ、やはりわからんかね。
それじゃ、私はゆっくりと入り口へ歩きながら、クレイビーへ教えてやる。
「人は時として、感情によってその実力を凌駕することがある。魂という根源に秘められた潜在能力を、感情という祈りの方向性によって引き出すのだ。魂の錬磨、それは魔法に関しても同じことが言える」
「何をそんなことを…言われずともその程度、理解しているである」
「ならば結構。その祈りは、時としてお前たちすら、凌駕するだろうな」
そう言いながら指立ててカウント、
はい3・2・1…
―――ガッシャァンッ!!!
と、議事場の丸い天窓が見事な音を立ててぶち破られ、何かが突き抜けて落ちてきたのだ。
0
あなたにおすすめの小説
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
転生小説家の華麗なる円満離婚計画
鈴木かなえ
ファンタジー
キルステン伯爵家の令嬢として生を受けたクラリッサには、日本人だった前世の記憶がある。
両親と弟には疎まれているクラリッサだが、異母妹マリアンネとその兄エルヴィンと三人で仲良く育ち、前世の記憶を利用して小説家として密かに活躍していた。
ある時、夜会に連れ出されたクラリッサは、弟にハメられて見知らぬ男に襲われそうになる。
その男を返り討ちにして、逃げ出そうとしたところで美貌の貴公子ヘンリックと出会った。
逞しく想像力豊かなクラリッサと、その家族三人の物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる