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第一章
どうぞ、おかまいなく
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ハロルド・アスキス。今、エリアス王子の膝の上に居ます。それを見るセラフィーナ王妃は、何故か羨ましそう。いやいや、王妃様の綺麗なドレスの上に座られる訳がないでしょーよ。⋯⋯王子様の上に座らされている状況もどうかと思うけど。
「私は、エリアスと言うんだ。君の名前を聞いても?」
キラキラ笑顔で、僕の顔を覗きながら聞いてきた。耳に少しかかる感じの、緩いウェーブの金髪に、少し虹彩が掛かった碧眼の美形。王妃様とお色が似てるんですねー。
来月で十八歳の誕生日をむかえるエリアス王子の身体は、程良い筋肉がついている。え、脱いだら凄いんですか?プレイヤー視点なら楽しめる状況だけど、現実って違うんだなぁと言うことが、よく分かりました!まぁ今の僕って、とっても可愛いけど、男の子だしね~。それにしても、全然下ろしてくれないなぁ。まったく。
「⋯⋯この場にて、失礼いたします。アスキス伯爵家エルハードが第一子、ハロルド・アスキスです。お見知りおき下されば幸いです」
エリアス王子よ、気付いたかな?『お見知りおき』でいいんだからね!波風立たぬ、平穏な人生を歩みたいのだよ。前世、殺されちゃったし。色々フラグが立ちそうな王家とか、ほんと勘弁してよ。
そんなことをつらつらと考えていたら、優しく頭を撫でながら「まだ小さいのに、こんなにもしっかりした挨拶ができるなんて⋯⋯弟と交換したいなぁ」と、頭上から聞こえた。NOチェンジでお願いしまーす!
「この子がそうなんですね?」
「えぇ、貴方なら分かるでしょう?」
「はい」
何やら、僕には分からないこと話し始めましたよ。親子二人で話すのは、全然構わないんですけどね!でも、内容から察するに自分のことみたいだし。何なのか、二人の顔を行ったり来たりしながら見ましたとも!無言の訴えに気付いて下さーい。
視線を感じたからか、二人は僕の顔を見てきます。
「⋯⋯ハロルド、ウチの子になるかい?」
「あら、とてもいいわね!レジナルドに頼んでみようかしら」
ちょっ、待て待て待て~いっ!
何言ってくれちゃってんだこの親子は!!僕は、今世の両親を最後まで面倒を見るって決めてるんだから!僕は、目に涙を浮かべ、「ウチの子になりません⋯⋯っ」って、訴えましたよ。
涙を浮かべなが訴える幼気な子。完璧でしょ。
「ははっ、ごめんねハロルド?⋯⋯冗談ではないけれど」
え、何この人。小さい声だったけど、後半聞こえてるから!目もマジだし、怖いわ!!
その場を救ってくれたのは、第一印象の通り優しい王妃様でした。
あ、ちなみにレジナルド様は、王様の名前です。ふぅ、やれやれ。
「私は、エリアスと言うんだ。君の名前を聞いても?」
キラキラ笑顔で、僕の顔を覗きながら聞いてきた。耳に少しかかる感じの、緩いウェーブの金髪に、少し虹彩が掛かった碧眼の美形。王妃様とお色が似てるんですねー。
来月で十八歳の誕生日をむかえるエリアス王子の身体は、程良い筋肉がついている。え、脱いだら凄いんですか?プレイヤー視点なら楽しめる状況だけど、現実って違うんだなぁと言うことが、よく分かりました!まぁ今の僕って、とっても可愛いけど、男の子だしね~。それにしても、全然下ろしてくれないなぁ。まったく。
「⋯⋯この場にて、失礼いたします。アスキス伯爵家エルハードが第一子、ハロルド・アスキスです。お見知りおき下されば幸いです」
エリアス王子よ、気付いたかな?『お見知りおき』でいいんだからね!波風立たぬ、平穏な人生を歩みたいのだよ。前世、殺されちゃったし。色々フラグが立ちそうな王家とか、ほんと勘弁してよ。
そんなことをつらつらと考えていたら、優しく頭を撫でながら「まだ小さいのに、こんなにもしっかりした挨拶ができるなんて⋯⋯弟と交換したいなぁ」と、頭上から聞こえた。NOチェンジでお願いしまーす!
「この子がそうなんですね?」
「えぇ、貴方なら分かるでしょう?」
「はい」
何やら、僕には分からないこと話し始めましたよ。親子二人で話すのは、全然構わないんですけどね!でも、内容から察するに自分のことみたいだし。何なのか、二人の顔を行ったり来たりしながら見ましたとも!無言の訴えに気付いて下さーい。
視線を感じたからか、二人は僕の顔を見てきます。
「⋯⋯ハロルド、ウチの子になるかい?」
「あら、とてもいいわね!レジナルドに頼んでみようかしら」
ちょっ、待て待て待て~いっ!
何言ってくれちゃってんだこの親子は!!僕は、今世の両親を最後まで面倒を見るって決めてるんだから!僕は、目に涙を浮かべ、「ウチの子になりません⋯⋯っ」って、訴えましたよ。
涙を浮かべなが訴える幼気な子。完璧でしょ。
「ははっ、ごめんねハロルド?⋯⋯冗談ではないけれど」
え、何この人。小さい声だったけど、後半聞こえてるから!目もマジだし、怖いわ!!
その場を救ってくれたのは、第一印象の通り優しい王妃様でした。
あ、ちなみにレジナルド様は、王様の名前です。ふぅ、やれやれ。
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