引き籠もりたい件について

第一章

あっと言うまに、誕生日ぱーりー

  日が立つのは早いもので、今日は、エリアス王子の誕生日パーティです。ええ、今度はお父様とも一緒に王宮に来てます。

  あの日、「今度、私の誕生日パーティに来てね？」と、言われたけど、まさか本当に、正式に招待状が届くとは思わないじゃない。こちらとしては、社交辞令で十分なんですけど！

  お父様とお母様がパーティに出席するのは分かるよ？一応、伯爵家だし、王家からの招待状もあるし。

  僕は、エリアス王子からの招待状。僕がまだ女性だった頃なら、身分不相応ながらも嬉しかっただろうよ？でも、今世では男（の子）。しかも、まだあどけない五歳児だよ?僕にどうして欲しいだよ！このままでは、ストレスで胃に穴が空きそうだから心を無にして、全ての挨拶周りを済ませた。勿論、スマイル０円で。

  精神的に疲れた僕は、目立たない壁際に置いてある椅子に座っていた。もちろん、両親にはここでいい子で待ってると約束して。

  何故、目立たないココで時間を潰しているか？それはもちろん、セラフィーナ王妃とエリアス王子が僕を捜してると、言う情報が手に入ったからだけど何か？

  エリアス王子は、今日誕生日なんだよ？テンプレ通り、エリアス王子を狙っているお嬢様方が本人の前で、火花を散らしているところなんて、おもし⋯⋯ゲフンゲフン、自分をアピールするに忙しいお嬢様方の側で、僕堪えられる気がしないし、セラフィーナ王妃の所へ行ったら最後、今度こそお膝の上に乗せられそうだし。⋯⋯エリアス王子を祝うために、招待を受けた皆々様の前で！ほんと、堪えられる気がしないよ！

  なので、僕は大人しく座っていた訳ですが、まさかあんなことになるなんて。。。