91 / 115
第二章 男装王子の秘密の結婚 〜王子として育てられた娘と護衛騎士の、恋の行方〜
091●フロー編●82.いとしのあなたと
しおりを挟む
「フローラ」
愛しい人の声がして振り返ると、ラルスが扉を開けて立っている。
タキシード姿に、赤い髪は後ろに撫でつけられていて。
見慣れないラルスの姿に、どくんと心臓が跳ねる。
「ラ、ラルス……」
「……きれいです、めちゃくちゃ」
「ありがとう……ラルスも、すごく素敵だ」
「はは、ありがとうございます。こんなの着慣れないんで、こっぱずかしいですよ」
「あは、僕もそわそわしちゃってたんだ。一緒だね」
顔を見合わせて笑ったあと、ラルスはその優しい目をまっすぐに向けてくれた。
「びっくりしました?」
「うん……こんなに嬉しいサプライズはないよ」
「ならよかった。いきましょう。ベルはツェツィーが連れてきてくれます」
ここにきてから、みんなはフローリアンのことをフローラ、ツェツィーリアのことをツェツィーと呼ぶようにしている。ツェツィーリアだけは呼び名を変えず、みんなに敬称をつけているが。
ラルスに差し出される手。
フローリアンがその上に自分の手をそっと乗せると、二人はツェツィーリアの家の玄関を目指した。
「開けますよ」
「うん」
ラルスの言葉に頷くと、鮮やかな青い空と眩しい光が二人に降り注いだ。
招待客はいつのまにか移動していて、目の前に大勢の人たちが溢れている。フローリアンたちが姿を見せた瞬間、割れんばかりの拍手が湧き起こった。
「うわ……」
「進みましょう、フローラ」
足元には簡易の絨毯が敷かれていて、真っ直ぐ進んだ先には牧師が待っている。定番の結婚式の入場曲が、家の中からピアノの音で奏でられ始めた。
ラルスを見上げるとにっこり笑っていて、張られた肘に手をそっと置く。面映く、それでいて溢れる笑みを抑えきれない。
フローリアンはラルスと足を揃えながら、ゆっくりと牧師の元へと向かった。
「今日のよき日に、この若き二人の婚姻の場に立ち会えることを神に感謝いたします」
牧師はまず、空を仰いでそう祈りを捧げている。この国での定番の言葉なのだろう。
それからフローリアンとラルスを見て、にこりと微笑んでくれた。
「俺、もうそんなに若くないですけど」
「もう、ラルスっ」
ラルスの言葉にフローリアンがつっこむと、周りの招待客の声がくすくすと聞こえてくる。
「二十九歳など、まだまだ人生の序盤ですよ。進んでよろしいですかね?」
「はい、すみません」
人生後半であろう牧師は穏やかに頷き、やはり定番であろう説教を少し説いてくれる。
「人は支え合って生きていくものです。家族、隣人、友人……出会ったすべての人たちがあなたと関わり、そして今のあなたはいろんな形で支えられています。まずはあなたたちを支える皆に感謝を」
牧師の言葉に、フローリアンは多くの者の顔を思い浮かべた。
ツェツィーリア、イグナーツ、ディートフリート、エルネスティーネ、ラウレンツ、メイベルティーネ、リーゼロッテ、シャイン、ヨハンナ、バルバラ、ルーゼン、ユリアーナ、王城にいた頃に関わった者たち、そしてこの街に来てから関わった者たちを。
(僕は、たくさんの人たちと関わって、支え合ってきたんだ……)
じんわりと胸が温かくなる。
そしてフローリアンは、深い感謝を捧げた。
「……今思い浮かべた者たちよりも、さらに近いところで支え合っていくことになるのが、夫婦という存在です。新郎、ラルスよ」
「はい」
牧師に目を向けられたラルスは、しゃんと背筋を伸ばした。
「汝は新婦フローラを法的に婚姻した妻とし、本日より健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しきときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、死が二人を分かつまで、真心を尽くすことを誓いますか?」
「はい。この命ある限り、俺はフローラに寄り添い、助け、何があっても最期の時まで愛し通すことをここに誓います」
大きな声ではっきりと宣誓してくれるラルス。ツェツィーリアにしばらく涙は我慢しろと言われたのだが、それは一体いつまでだろうか。
「新婦フローラ」
「……はいっ」
牧師の顔がフローリアンに向き、少し緊張で顔をこわばらせる。
「汝は新郎ラルスを法的に婚姻した夫とし、本日より健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しきときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、死が二人を分かつまで、真心を尽くすことを誓いますか?」
「はい、誓い……」
フローリアンはそこまでいうと、ふと言葉を止めてしまった。
もちろん、誓う。それは当然だ。
けど、それだけでは足りない。フローリアンのラルスへの想いは、そんな一言で終わらせられない。
「フローラ、好きに誓っていいですよ。俺も、フローラの気持ちが知りたいです」
ラルスがフローリアンの心を読んだかのようにそう言ってくれた。
フローリアンの口角はふわりと上がり、こくんと頷く。
「僕は……」
フローリアンは後ろを振り返り、招待客に顔を向けた。たくさんの人が祝福してくれているのを改めて感じる。
後ろの方でツェツィーリアがメイベルティーネを抱きあげてくれているのを見て、ふっと笑みが漏れた。
「僕は、たくさんの人に支えられてきた。特にラルスと、そこにいるツェツィーには、数えきれないくらいの愛をもらった……本当に、ありがとう……」
「フロー様……」
ツェツィーリアの嬉しそうな顔を見ていたら、声が震えてきてしまう。泣くのはまだだと自分に言い聞かせて、フローリアンは声を上げた。
「僕は、明るくて、優しくて、ちょっととぼけたところもあるけど人に愛されるラルスを、僕も愛しています。ううん、誰よりも僕がラルスを愛しています」
「……フローラ」
視線をラルスへと上げると、その瞳は少し揺らいで見えて。ラルスへの愛が溢れ出す。
「僕がラルスを裏切ることは、絶対にありえない。困ったことがあれば、一緒に乗り越えよう。病気になったら看病させてほしい。ラルスが泣いていたら慰めるよ。嬉しいことは一緒に味わおう。悲しいことがあれば、半分請け負ってあげる。僕は、ラルスのことが好きだから……大好きだから……!」
フローリアンはとうとう我慢できず、ぽろりと涙を溢れさせた。
熱いものが頬を伝って落ちていく。
「ずっとラルスを愛していくって誓えるよ。一生、この気持ちはなくならないって……」
「フローラ……俺もです」
はらはらと流れる涙を見て、ラルスが優しく目を細めてくれる。
そして牧師に「誓いのキスを」と言われ、フローリアンはそっと目を瞑る。
ラルスはの大きな手が頬に触れると、唇に温かいものがふわりと当たった。
「おめでとうーー!!」
「ラルス君、おめでとう!」
「フローラ社長、素敵ですー!」
「結婚おめでとう!!」
「幸せにねー!!」
わぁっと歓声が上がり、胸がいっぱいになる。
いつかの、兄のディートフリートが結婚した時のことを思い出した。
あの時から、こんな結婚式が夢だったのだ。自分の言葉で宣誓したユリアーナのように、フローリアンもそうしたいと。
「ラルス……ありがとう、ラルス。僕の願った通りの結婚式だよ……」
「フローラが今まで頑張ったからですよ。だからみんな、こうやって祝福してくれるんです」
そう言いながら、ラルスはハンカチで優しく涙を拭いてくれた。
家の中からは、またピアノの曲が流れてくる。
「あ……〝いとしのあなた〟だ」
フローリアンがそういうと、ラルスは跪いて手を差し伸べてくれた。
「愛しい俺の奥さん、どうか踊ってくれますか?」
ラルスの見上げる瞳は優しく愛おしく、フローリアンは迷わずその手を取る。
「うん……僕ね、ずっとこの曲でラルスと踊ってみたかったんだ」
誰もが愛する人と踊ったことのある曲。その思い出が、フローリアンにだけないのが悲しかった。
でも、それも今日で終わりだ。この曲はきっと、人生で最高の思い出のダンス曲になる。
「俺もずっと、この曲でフローラと踊りたかったんです」
フローリアンは立ち上がったラルスにぎゅっと腰を抱き寄せられ。
祝福の声が上がる中、これまでにないくらいの笑顔を互いに見せ合う。
フローリアンではなく、フローラとして堂々と生きていられること。ラルスと夫婦として認識してもらえること。
その幸せを噛み締めながら、フローリアンはラルスと踊り続けた。
ずっと、ずっと──
愛しい人の声がして振り返ると、ラルスが扉を開けて立っている。
タキシード姿に、赤い髪は後ろに撫でつけられていて。
見慣れないラルスの姿に、どくんと心臓が跳ねる。
「ラ、ラルス……」
「……きれいです、めちゃくちゃ」
「ありがとう……ラルスも、すごく素敵だ」
「はは、ありがとうございます。こんなの着慣れないんで、こっぱずかしいですよ」
「あは、僕もそわそわしちゃってたんだ。一緒だね」
顔を見合わせて笑ったあと、ラルスはその優しい目をまっすぐに向けてくれた。
「びっくりしました?」
「うん……こんなに嬉しいサプライズはないよ」
「ならよかった。いきましょう。ベルはツェツィーが連れてきてくれます」
ここにきてから、みんなはフローリアンのことをフローラ、ツェツィーリアのことをツェツィーと呼ぶようにしている。ツェツィーリアだけは呼び名を変えず、みんなに敬称をつけているが。
ラルスに差し出される手。
フローリアンがその上に自分の手をそっと乗せると、二人はツェツィーリアの家の玄関を目指した。
「開けますよ」
「うん」
ラルスの言葉に頷くと、鮮やかな青い空と眩しい光が二人に降り注いだ。
招待客はいつのまにか移動していて、目の前に大勢の人たちが溢れている。フローリアンたちが姿を見せた瞬間、割れんばかりの拍手が湧き起こった。
「うわ……」
「進みましょう、フローラ」
足元には簡易の絨毯が敷かれていて、真っ直ぐ進んだ先には牧師が待っている。定番の結婚式の入場曲が、家の中からピアノの音で奏でられ始めた。
ラルスを見上げるとにっこり笑っていて、張られた肘に手をそっと置く。面映く、それでいて溢れる笑みを抑えきれない。
フローリアンはラルスと足を揃えながら、ゆっくりと牧師の元へと向かった。
「今日のよき日に、この若き二人の婚姻の場に立ち会えることを神に感謝いたします」
牧師はまず、空を仰いでそう祈りを捧げている。この国での定番の言葉なのだろう。
それからフローリアンとラルスを見て、にこりと微笑んでくれた。
「俺、もうそんなに若くないですけど」
「もう、ラルスっ」
ラルスの言葉にフローリアンがつっこむと、周りの招待客の声がくすくすと聞こえてくる。
「二十九歳など、まだまだ人生の序盤ですよ。進んでよろしいですかね?」
「はい、すみません」
人生後半であろう牧師は穏やかに頷き、やはり定番であろう説教を少し説いてくれる。
「人は支え合って生きていくものです。家族、隣人、友人……出会ったすべての人たちがあなたと関わり、そして今のあなたはいろんな形で支えられています。まずはあなたたちを支える皆に感謝を」
牧師の言葉に、フローリアンは多くの者の顔を思い浮かべた。
ツェツィーリア、イグナーツ、ディートフリート、エルネスティーネ、ラウレンツ、メイベルティーネ、リーゼロッテ、シャイン、ヨハンナ、バルバラ、ルーゼン、ユリアーナ、王城にいた頃に関わった者たち、そしてこの街に来てから関わった者たちを。
(僕は、たくさんの人たちと関わって、支え合ってきたんだ……)
じんわりと胸が温かくなる。
そしてフローリアンは、深い感謝を捧げた。
「……今思い浮かべた者たちよりも、さらに近いところで支え合っていくことになるのが、夫婦という存在です。新郎、ラルスよ」
「はい」
牧師に目を向けられたラルスは、しゃんと背筋を伸ばした。
「汝は新婦フローラを法的に婚姻した妻とし、本日より健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しきときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、死が二人を分かつまで、真心を尽くすことを誓いますか?」
「はい。この命ある限り、俺はフローラに寄り添い、助け、何があっても最期の時まで愛し通すことをここに誓います」
大きな声ではっきりと宣誓してくれるラルス。ツェツィーリアにしばらく涙は我慢しろと言われたのだが、それは一体いつまでだろうか。
「新婦フローラ」
「……はいっ」
牧師の顔がフローリアンに向き、少し緊張で顔をこわばらせる。
「汝は新郎ラルスを法的に婚姻した夫とし、本日より健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しきときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、死が二人を分かつまで、真心を尽くすことを誓いますか?」
「はい、誓い……」
フローリアンはそこまでいうと、ふと言葉を止めてしまった。
もちろん、誓う。それは当然だ。
けど、それだけでは足りない。フローリアンのラルスへの想いは、そんな一言で終わらせられない。
「フローラ、好きに誓っていいですよ。俺も、フローラの気持ちが知りたいです」
ラルスがフローリアンの心を読んだかのようにそう言ってくれた。
フローリアンの口角はふわりと上がり、こくんと頷く。
「僕は……」
フローリアンは後ろを振り返り、招待客に顔を向けた。たくさんの人が祝福してくれているのを改めて感じる。
後ろの方でツェツィーリアがメイベルティーネを抱きあげてくれているのを見て、ふっと笑みが漏れた。
「僕は、たくさんの人に支えられてきた。特にラルスと、そこにいるツェツィーには、数えきれないくらいの愛をもらった……本当に、ありがとう……」
「フロー様……」
ツェツィーリアの嬉しそうな顔を見ていたら、声が震えてきてしまう。泣くのはまだだと自分に言い聞かせて、フローリアンは声を上げた。
「僕は、明るくて、優しくて、ちょっととぼけたところもあるけど人に愛されるラルスを、僕も愛しています。ううん、誰よりも僕がラルスを愛しています」
「……フローラ」
視線をラルスへと上げると、その瞳は少し揺らいで見えて。ラルスへの愛が溢れ出す。
「僕がラルスを裏切ることは、絶対にありえない。困ったことがあれば、一緒に乗り越えよう。病気になったら看病させてほしい。ラルスが泣いていたら慰めるよ。嬉しいことは一緒に味わおう。悲しいことがあれば、半分請け負ってあげる。僕は、ラルスのことが好きだから……大好きだから……!」
フローリアンはとうとう我慢できず、ぽろりと涙を溢れさせた。
熱いものが頬を伝って落ちていく。
「ずっとラルスを愛していくって誓えるよ。一生、この気持ちはなくならないって……」
「フローラ……俺もです」
はらはらと流れる涙を見て、ラルスが優しく目を細めてくれる。
そして牧師に「誓いのキスを」と言われ、フローリアンはそっと目を瞑る。
ラルスはの大きな手が頬に触れると、唇に温かいものがふわりと当たった。
「おめでとうーー!!」
「ラルス君、おめでとう!」
「フローラ社長、素敵ですー!」
「結婚おめでとう!!」
「幸せにねー!!」
わぁっと歓声が上がり、胸がいっぱいになる。
いつかの、兄のディートフリートが結婚した時のことを思い出した。
あの時から、こんな結婚式が夢だったのだ。自分の言葉で宣誓したユリアーナのように、フローリアンもそうしたいと。
「ラルス……ありがとう、ラルス。僕の願った通りの結婚式だよ……」
「フローラが今まで頑張ったからですよ。だからみんな、こうやって祝福してくれるんです」
そう言いながら、ラルスはハンカチで優しく涙を拭いてくれた。
家の中からは、またピアノの曲が流れてくる。
「あ……〝いとしのあなた〟だ」
フローリアンがそういうと、ラルスは跪いて手を差し伸べてくれた。
「愛しい俺の奥さん、どうか踊ってくれますか?」
ラルスの見上げる瞳は優しく愛おしく、フローリアンは迷わずその手を取る。
「うん……僕ね、ずっとこの曲でラルスと踊ってみたかったんだ」
誰もが愛する人と踊ったことのある曲。その思い出が、フローリアンにだけないのが悲しかった。
でも、それも今日で終わりだ。この曲はきっと、人生で最高の思い出のダンス曲になる。
「俺もずっと、この曲でフローラと踊りたかったんです」
フローリアンは立ち上がったラルスにぎゅっと腰を抱き寄せられ。
祝福の声が上がる中、これまでにないくらいの笑顔を互いに見せ合う。
フローリアンではなく、フローラとして堂々と生きていられること。ラルスと夫婦として認識してもらえること。
その幸せを噛み締めながら、フローリアンはラルスと踊り続けた。
ずっと、ずっと──
0
あなたにおすすめの小説
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日7時•19時に更新予定です。
【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!
白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。
辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。
夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆
異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です)
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。
そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。
お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。
挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに…
意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。
よろしくお願いしますm(__)m
(本編完結)無表情の美形王子に婚約解消され、自由の身になりました! なのに、なんで、近づいてくるんですか?
水無月あん
恋愛
本編は完結してます。8/6より、番外編はじめました。よろしくお願いいたします。
私は、公爵令嬢のアリス。ピンク頭の女性を腕にぶら下げたルイス殿下に、婚約解消を告げられました。美形だけれど、無表情の婚約者が苦手だったので、婚約解消はありがたい! はれて自由の身になれて、うれしい! なのに、なぜ、近づいてくるんですか? 私に興味なかったですよね? 無表情すぎる、美形王子の本心は? こじらせ、ヤンデレ、執着っぽいものをつめた、ゆるゆるっとした設定です。お気軽に楽しんでいただければ、嬉しいです。
老伯爵へ嫁ぐことが決まりました。白い結婚ですが。
ルーシャオ
恋愛
グリフィン伯爵家令嬢アルビナは実家の困窮のせいで援助金目当ての結婚に同意させられ、ラポール伯爵へ嫁ぐこととなる。しかし祖父の戦友だったというラポール伯爵とは五十歳も歳が離れ、名目だけの『白い結婚』とはいえ初婚で後妻という微妙な立場に置かれることに。
ぎこちなく暮らす中、アルビナはフィーという女騎士と出会い、友人になったつもりだったが——。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる