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学院高等部 最終学年生
義父娘の会話
年越しの祝いの夜会が終わって3日後、私はお義父様に呼び出されてフェルナー家にいた。
お義父様もお忙しいお方なのよね。なのに呼び出すって事は、重要なお話なのだと思う。
「お義父様」
「キャスリーン、悪いな。呼び出して」
「いいえ」
お義父様の執務室で、勧められてソファーに座る。
「どうかなさいましたか?」
「あの時言えなかった事情をと思ってな」
お義父様が少し疲れたように言う。あの時言えなかった事情?あぁ、私の聖国行きの同行者の件かしら?
「キャスリーンは不思議に思わなかったのか?同行メンバーにローレンスが入っている事を」
「思いましたわよ?ローレンス様にはご家庭がおありですし。カティさんをどうなさるのか、ルーカスを置いていくのかと。ですがあの場では話せませんわよね?ですから折を見てお尋ねしようと思っておりました」
まさかお義父様からお呼び出しされるとは、思っていなかったけれど。
「すまぬな。そこから話そうか」
お義父様が少し冷めてしまった紅茶を口に含んだ。
「まず、ローレンスとカティ・グーラフの婚姻は解消される。というよりもカティがそう望んだ」
「カティさんが?」
「カティ・グーラフは犯罪を犯してはいないが、主犯と一緒に居た所を捕縛された。双方一糸纏わぬ姿だったらしいが、それはどうでもいい。王都に連行され尋問を受けた結果、主犯と度々会っていたと供述した。実際は主犯に上手く唆されたようだが幾度も『天主国に帰りたい』と主犯の男に言っていたらしくてな。願いを叶える事にした」
それって望みを叶えると言いながら、実際には体よく追い払うという事ですわよね?
「帰ってしまえば2度と戻れぬとは通達してある」
あぁ、うん。たぶんどさくさ紛れに言ったのね?
「フェルナー家としても、身内に犯罪者は抱えておけないのでな。建前としての離縁を求め、カティ・グーラフはそれを了承し、離縁誓約書に署名した」
で、フェルナー家としては建前を建前とする気はないと。
「あの娘は2度とスタヴィリスには入国出来ん」
実質国外強制送還って事じゃないですか。
「その離縁誓約書、見せていただけます?」
「かまわぬが?」
手渡された離縁誓約書の写しを隅から隅まで読んでみると、最後に極々小さな字で『離縁が成立後、2度とスタヴィリス国に足を踏み入れません』『ルーカスの親権は男親とし、それに一切異議を唱えません』という2文が難解な法律用語で書かれていた。
「詐欺の手口ではないですか」
「カティ・グーラフが納得して署名した物だぞ?法律的には何ら問題はない。こちらはきちんと隅々まで読んで、納得したら署名しなさいと言ったのだ」
「それにしたって……。それにこれは魔法契約紙ではありませんか」
「そうだな。陛下もお認めになられた事だ」
国家ぐるみですか。思わず天を仰いだ。カティさんは絶対に全てを読んでいない。こんな小さな字で、しかも難解な法律用語で書かれた文章を理解しているとも思えない。
「どこに出してもおかしくはない、正式な誓約書だ。たとえ国際問題となっても後ろ暗い所はない」
そうでしょうね。国家ぐるみですもん。この離縁誓約書にはバックにスタヴィリス国が付いている。何も知らない第三国の裁判で争ったとしても勝てるだろう。勝てるだろうけど後味は悪いよね。
「明後日、主犯のブルファーン・ハイヤードと共に、彼の国に送還する事になっている」
「明後日ですか」
しかも主犯と一緒に。
「ローレンス様は知っておられるのですわよね?」
「発案はローレンスだ」
あら。カティさんは切り捨てられたって事ね。ローレンス様はその辺りは冷静というか冷酷というか、シビアに判断する。
「お気の毒ですけれど、自業自得ですわよね?」
「そうだな」
お義父様はすっかり冷めてしまった紅茶に手を伸ばして、口を付けてから顔をしかめた。
「新しい物をお頼みいたしましょうか?それとも私がお淹れいたします?味の保証はいたしませんけれど」
「キャスリーンが手ずからか。それも良いな」
「再度申しますが、味の保証はいたしませんからね?」
一応授業で紅茶の淹れ方は習うのよ?侍女コースに比べれば本当に基本だけサラッとなのだけれど。
執務室の隣の給湯室でお湯を沸かして、紅茶葉を選ぶ。お義父様ったらけっこういろんな種類の茶葉を揃えているのね。あら、キームンがある。
「お義父様、キームンでよろしいでしょうか?」
「あぁ、好きな茶葉だ」
キームンはバラのような芳醇な香りと、渋みの少ない穏やかな甘みとコクが特徴の紅茶だ。ストレートで飲むのが1番美味しいと思う。
お義父様が一口含む。
「旨いな」
「良かったですわ」
しばらく2人で紅茶を楽しむ。
「キャスリーン、ローレンスと再婚約を望むか?」
「迷っております。ローレンス様の事は好きですが、かつての自分自身の覚悟が邪魔をいたします」
「キャスリーンの覚悟か。あの時のキャスリーンはか弱く見えて毅然とした態度で、貴族夫人達に評判だったそうだぞ?コルネリエが寂しそうに自慢していた」
「私は必死で、周りの皆様に目を向けている余裕がございませんでしたわ。今回の聖国行きで、ローレンス様への想いの決着が付くとよろしいのですけれど」
「聖国行きの旅の途中では、ローレンスの攻勢を覚悟しておくのだな。カティ・グーラフを切り捨てると決めたその夜に、キャスリーンへの求婚の許可を求めてきた」
私はその情熱を、受け止める覚悟が出来ていないのですけどね。
「許可はしたが、ひとつだけ条件を付けた」
「条件ですか?」
「キャスリーンが拒否すれば、2度とキャスリーンに恋慕を向けないように、という条件だ。無論、キャスリーンが1度は拒否しても再度考え直すというのなら話は別だ」
「私次第ですの?」
「もちろん。キャスリーンの気持ちが大切なのだからな。ローレンスもキャスリーンの気持ちを優先したいと言っていた」
そこまで考えてくれるのは、素直に嬉しいと思う。後は私の気持ちがどこにあるかよね?
それが分かんないのよね。こういう時に自分の恋愛スキルの低さが恨めしい。
「お義父様」
「どうした?」
「お義母様とのなれそめを教えていただけますか?」
「急にどうした?コルネリエとは見合いだが?」
「ですわよね」
見合い結婚というか、政略結婚だったのは知っている。お義母様に聞いた事があるから。
「私、人を好きになるという気持ちが分かりませんの」
「ん?」
「友人として、人としてなら、好きになる気持ちは分かるのです。ですがそれが恋愛となりますと、とたんに分からなくなってしまいますの」
「おい、キャスリーン?」
「何か基準があるのでしょうか?」
「そんなもの、私にも分からんよ。ただ、コルネリエと話していると自分の気持ちが浮き立つのが分かったな。それから時間になって別れると、次に会える日が待ち遠しかった」
「そうなのですね」
「まさか娘に自分の妻への想いを聞かれるとはな。しかもなれそめだ。照れ臭いものだな」
「申し訳ございません」
と言いながらも、お義父様のお義母様に対する想いは、今も変わっていないんだろうな、と思う。いつか私にも分かる時が来るのかしら?
「キャスリーン」
「はい」
「難しく考えなくてもいい。聖国に向かうフランファーレまでの間にでも、もっと遅くなってもいい。自分の心と向き合いなさい。結論は急がない」
「ありがとうございます、お義父様」
お義父様もお忙しいお方なのよね。なのに呼び出すって事は、重要なお話なのだと思う。
「お義父様」
「キャスリーン、悪いな。呼び出して」
「いいえ」
お義父様の執務室で、勧められてソファーに座る。
「どうかなさいましたか?」
「あの時言えなかった事情をと思ってな」
お義父様が少し疲れたように言う。あの時言えなかった事情?あぁ、私の聖国行きの同行者の件かしら?
「キャスリーンは不思議に思わなかったのか?同行メンバーにローレンスが入っている事を」
「思いましたわよ?ローレンス様にはご家庭がおありですし。カティさんをどうなさるのか、ルーカスを置いていくのかと。ですがあの場では話せませんわよね?ですから折を見てお尋ねしようと思っておりました」
まさかお義父様からお呼び出しされるとは、思っていなかったけれど。
「すまぬな。そこから話そうか」
お義父様が少し冷めてしまった紅茶を口に含んだ。
「まず、ローレンスとカティ・グーラフの婚姻は解消される。というよりもカティがそう望んだ」
「カティさんが?」
「カティ・グーラフは犯罪を犯してはいないが、主犯と一緒に居た所を捕縛された。双方一糸纏わぬ姿だったらしいが、それはどうでもいい。王都に連行され尋問を受けた結果、主犯と度々会っていたと供述した。実際は主犯に上手く唆されたようだが幾度も『天主国に帰りたい』と主犯の男に言っていたらしくてな。願いを叶える事にした」
それって望みを叶えると言いながら、実際には体よく追い払うという事ですわよね?
「帰ってしまえば2度と戻れぬとは通達してある」
あぁ、うん。たぶんどさくさ紛れに言ったのね?
「フェルナー家としても、身内に犯罪者は抱えておけないのでな。建前としての離縁を求め、カティ・グーラフはそれを了承し、離縁誓約書に署名した」
で、フェルナー家としては建前を建前とする気はないと。
「あの娘は2度とスタヴィリスには入国出来ん」
実質国外強制送還って事じゃないですか。
「その離縁誓約書、見せていただけます?」
「かまわぬが?」
手渡された離縁誓約書の写しを隅から隅まで読んでみると、最後に極々小さな字で『離縁が成立後、2度とスタヴィリス国に足を踏み入れません』『ルーカスの親権は男親とし、それに一切異議を唱えません』という2文が難解な法律用語で書かれていた。
「詐欺の手口ではないですか」
「カティ・グーラフが納得して署名した物だぞ?法律的には何ら問題はない。こちらはきちんと隅々まで読んで、納得したら署名しなさいと言ったのだ」
「それにしたって……。それにこれは魔法契約紙ではありませんか」
「そうだな。陛下もお認めになられた事だ」
国家ぐるみですか。思わず天を仰いだ。カティさんは絶対に全てを読んでいない。こんな小さな字で、しかも難解な法律用語で書かれた文章を理解しているとも思えない。
「どこに出してもおかしくはない、正式な誓約書だ。たとえ国際問題となっても後ろ暗い所はない」
そうでしょうね。国家ぐるみですもん。この離縁誓約書にはバックにスタヴィリス国が付いている。何も知らない第三国の裁判で争ったとしても勝てるだろう。勝てるだろうけど後味は悪いよね。
「明後日、主犯のブルファーン・ハイヤードと共に、彼の国に送還する事になっている」
「明後日ですか」
しかも主犯と一緒に。
「ローレンス様は知っておられるのですわよね?」
「発案はローレンスだ」
あら。カティさんは切り捨てられたって事ね。ローレンス様はその辺りは冷静というか冷酷というか、シビアに判断する。
「お気の毒ですけれど、自業自得ですわよね?」
「そうだな」
お義父様はすっかり冷めてしまった紅茶に手を伸ばして、口を付けてから顔をしかめた。
「新しい物をお頼みいたしましょうか?それとも私がお淹れいたします?味の保証はいたしませんけれど」
「キャスリーンが手ずからか。それも良いな」
「再度申しますが、味の保証はいたしませんからね?」
一応授業で紅茶の淹れ方は習うのよ?侍女コースに比べれば本当に基本だけサラッとなのだけれど。
執務室の隣の給湯室でお湯を沸かして、紅茶葉を選ぶ。お義父様ったらけっこういろんな種類の茶葉を揃えているのね。あら、キームンがある。
「お義父様、キームンでよろしいでしょうか?」
「あぁ、好きな茶葉だ」
キームンはバラのような芳醇な香りと、渋みの少ない穏やかな甘みとコクが特徴の紅茶だ。ストレートで飲むのが1番美味しいと思う。
お義父様が一口含む。
「旨いな」
「良かったですわ」
しばらく2人で紅茶を楽しむ。
「キャスリーン、ローレンスと再婚約を望むか?」
「迷っております。ローレンス様の事は好きですが、かつての自分自身の覚悟が邪魔をいたします」
「キャスリーンの覚悟か。あの時のキャスリーンはか弱く見えて毅然とした態度で、貴族夫人達に評判だったそうだぞ?コルネリエが寂しそうに自慢していた」
「私は必死で、周りの皆様に目を向けている余裕がございませんでしたわ。今回の聖国行きで、ローレンス様への想いの決着が付くとよろしいのですけれど」
「聖国行きの旅の途中では、ローレンスの攻勢を覚悟しておくのだな。カティ・グーラフを切り捨てると決めたその夜に、キャスリーンへの求婚の許可を求めてきた」
私はその情熱を、受け止める覚悟が出来ていないのですけどね。
「許可はしたが、ひとつだけ条件を付けた」
「条件ですか?」
「キャスリーンが拒否すれば、2度とキャスリーンに恋慕を向けないように、という条件だ。無論、キャスリーンが1度は拒否しても再度考え直すというのなら話は別だ」
「私次第ですの?」
「もちろん。キャスリーンの気持ちが大切なのだからな。ローレンスもキャスリーンの気持ちを優先したいと言っていた」
そこまで考えてくれるのは、素直に嬉しいと思う。後は私の気持ちがどこにあるかよね?
それが分かんないのよね。こういう時に自分の恋愛スキルの低さが恨めしい。
「お義父様」
「どうした?」
「お義母様とのなれそめを教えていただけますか?」
「急にどうした?コルネリエとは見合いだが?」
「ですわよね」
見合い結婚というか、政略結婚だったのは知っている。お義母様に聞いた事があるから。
「私、人を好きになるという気持ちが分かりませんの」
「ん?」
「友人として、人としてなら、好きになる気持ちは分かるのです。ですがそれが恋愛となりますと、とたんに分からなくなってしまいますの」
「おい、キャスリーン?」
「何か基準があるのでしょうか?」
「そんなもの、私にも分からんよ。ただ、コルネリエと話していると自分の気持ちが浮き立つのが分かったな。それから時間になって別れると、次に会える日が待ち遠しかった」
「そうなのですね」
「まさか娘に自分の妻への想いを聞かれるとはな。しかもなれそめだ。照れ臭いものだな」
「申し訳ございません」
と言いながらも、お義父様のお義母様に対する想いは、今も変わっていないんだろうな、と思う。いつか私にも分かる時が来るのかしら?
「キャスリーン」
「はい」
「難しく考えなくてもいい。聖国に向かうフランファーレまでの間にでも、もっと遅くなってもいい。自分の心と向き合いなさい。結論は急がない」
「ありがとうございます、お義父様」
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