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学院初等部 4学年生
ラッセル様と神殿の使者と
部屋の外に出ると、ランベルトお義兄様と私兵隊長、お医者様にメイド達が揃っていた。私の涙を見て、お義兄様が顔を曇らせる。
「キャシー、泣いたのか?」
「ウソ泣きです」
「は?」
ハンカチで涙を拭って、深呼吸する。
「涙は女の武器だそうですわ。薬草研究会の先輩方に教えていただきました」
主にウソ泣きの方法とか、より哀れっぽく見える角度とか。
「女ってこえぇ」
「聞こえておりましてよ?お義兄様」
にっこり笑うと、男性陣が黙ってしまった。
その夜帰ってきたローレンス様に今日の話をする。最初はなんだか不機嫌だったけど、怪我を治癒魔法で治して、お説教をしたと言ったらご機嫌が治った。
「ウソ泣きしての説教ね。それはあいつらに効いただろうね」
「そうだとよろしいのですが。私の為にと言われても、怪我をされては良い気持ちはいたしません」
「まぁ、そう言わずに。あの2人も必死なんだよ」
ダニエル様とシェーン様に、どちらかといえば嫌悪の感情を持っているであろうローレンス様が、2人が私に説教されたと聞いて、上機嫌だ。護衛だからって距離が近いのが気に入らないらしい。
「明日はラッセル氏が来るんだったよね?」
「そう聞いております」
「ラッセル氏とは有意義な話が出来るからね。楽しみだ」
「私はすぐに学院に戻ってしまいますが」
「そうだったね。あぁ、そういえば神殿からキャシーに会いたいと使者が来たよ」
「神殿からですか?」
この世界には神殿と教会があって、神殿には教皇様がお住まいになられている。宗教関係の総本山とでも言うべきケーソンボガン聖国に神殿はあって、教会はその出先機関という位置付けだ。
「光の聖女を見に来たんだってさ」
「お会いしたくないです」
「気持ちは分かるけどね。一応は会わないと。名指しだからね」
そう言って上機嫌で、私の髪を梳く。安定のローレンス様のお膝だっこの私はされるがままだ。
「明日はラッセル様をお出迎えしたら、教会に行く予定だったのですが」
「確実に使者が居るよ」
「ですよね。嫌な事を後回しにすると長引くし、行くしかないのかなぁ」
はぁぁ、と大きくため息を吐く。
「使者との面会の時には私も居るからね」
「ローレンス様も?お仕事のご都合は大丈夫なのですか?」
「大丈夫。エドワード様も許可をくれた」
私の明日の予定は、ラッセル様のお出迎えの後で教会に向かう事になりそうだ。
翌日、お義父様とローレンス様がお仕事に出る前に、ラッセル様が到着した。
「早かったですな」
「申し訳ない。ハーランドの奴が搾りたてのミルクを持っていけって言うから。それからチーズとバター、奥さんが作ったキャラメルにハーランドが作ったベーコンとハム。それから……」
「ラッセル君、土産はありがたく受け取ろう。まずは中に入ってくれたまえ」
苦笑いしながら、お義父様がラッセル様を邸内に招き入れる。少しだけお義父様とラッセル様が話をして、お義父様とローレンス様はお仕事に行った。
「それで?フェルナー嬢は今日はどうするんだい?」
「そうですわね。これから教会に向かうつもりだったのですが」
「なんだか行きたくないって感じだけど?」
「否定はしませんわ。憂鬱が待っていると聞かされておりますので」
「憂鬱が待っている?」
「神殿からお使者様が来ておられているようなのです。私との面会を望んでおられると」
「ははぁ。僕も行こうかな?レリーフも見たいし。ケーソンボガン聖国にコネもあるから抑止力になれるかもよ?」
「ケーソンボガン聖国にコネって……。ラッセル様っていったい何者ですの?」
「引退したただのジジィだよ。それで良いじゃない」
良くはないです。ケーソンボガン聖国の関係者は全員が神官で、他国の者が接触したり入国したりするには、それなりの地位と紹介者が必要だと聞いている。
ラッセル様に詳しく聞こうとしてもはぐらかされちゃうし、出掛ける予定の時間が迫ってきちゃうしで、うやむやになってしまった。
馬車に乗って教会に向かった。護衛としてダニエル様とシェーン様が騎馬で付いてきてくれている。
「なんだかあの2人、ギクシャクしてるね」
同じく騎馬のラッセル様が楽しそうに言う。
「昨日、少し無茶をしておりましたので、お説教をしてしまいました」
「フェルナー嬢のお説教ね。効いたみたいだね」
「それならよろしいのですけど」
教会に着くと金ぴか馬車が停まっているのが見えた。ノボリッチ伯爵が来ているらしい。
「うわぁ、派手な馬車だねぇ」
ラッセル様が素直な感想を言う。気持ちは分かります。聖堂に入ってまずはお祈り。今日は少し長く祈った。
「失礼いたします。フェルナー侯爵令嬢様。申し訳ございませんがこちらへいらしてくださいませんでしょうか」
妙にへりくだった態度の神官の後に付いていく。ラッセル様は一緒だけどダニエル様とシェーン様は聖堂の奥には進めない。教会の執務空間だからね。
案内された部屋の手前でローレンス様と合流した。3人で部屋に入ると僧服を着た2人が待っていた。
「カミーユ?」
「ルーカス、君か」
お知り合いのようだ。
「失礼しました。神殿よりまいりました、ルーカス・デュ・アンゲロイと申します」
「同じくマイケル・デュ・アンゲロイです」
「キャスリーン・フェルナーと申します」
「ローレンス・フェルナーだ」
「カミーユ・ラッセルだよ。2人とも、久しぶりだね」
話し合いのテーブルに付く。
「キャスリーン・フェルナー様が、光の聖女と呼ばれている方ですね?」
「はい。いつの間にか」
「ご自分で名乗られた訳ではないというのは承知しております」
「それでも聖女という呼称が使われているという、その一点のみで確認せねばならないのです。申し訳ありません」
「君達も大変だよね」
ラッセル様が揶揄う。
「ラッセル様?」
「彼らねぇ、査問チームの一員なんだよ。自称聖女が湧いてくると、そこに行って調査をする。何人もいるけど、世界中に散らばっていてね。この辺りは彼らの担当なのかな?」
「カミーユ、そこまでにしてほしい」
「おっと、喋りすぎたかな?」
時折ラッセル様が話の腰を折るけど、私に対する質問が重ねられる。決め付けられたりしていないし、事実確認のみで不快になる事もなかった。その質問までは。
「キャスリーン・フェルナーというのは本名ですか?」
「……」
困ってしまってローレンス様を見る。
「本名だ。貴族年鑑にも記載されている」
「その貴族年鑑を見せていただいたのですが、こう書かれていたのですよ。『3歳時にフェルナー家の養子となる。その際に改名』と」
「それに何か問題でも?父が陛下と貴族監理局の承認は得たと言っていたが」
「それってさぁ、ルーカスとマイケルの個人的な質問だよね?少なくとも彼女には疚しい所はまったく無いよ。養子になったのも改名したのも、本人の身の安全を守る為と聞いているよ」
ローレンス様とラッセル様の言葉に、ルーカス様とマイケル様が押し黙る。ラッセル様は私の名前の事を誰にいつ聞いたんだろう?
「私は名を偽ってはおりません。確かに養女となった際に義父に名を変えるように言われました。私はそれに承諾いたしました。前の名のままですと生命の危険があったからでございます。具体的にお話しした方がよろしければお話いたしますが?」
「あ、いや。そこまでは」
「申し訳ございません」
「彼女は望んで聖女を名乗っていないし、ましてやそう呼ばれる事を嬉しがってもいない。それで良いんじゃないかな?」
「し、しかし……」
「何?まだ何かあるの?」
「キャシー、泣いたのか?」
「ウソ泣きです」
「は?」
ハンカチで涙を拭って、深呼吸する。
「涙は女の武器だそうですわ。薬草研究会の先輩方に教えていただきました」
主にウソ泣きの方法とか、より哀れっぽく見える角度とか。
「女ってこえぇ」
「聞こえておりましてよ?お義兄様」
にっこり笑うと、男性陣が黙ってしまった。
その夜帰ってきたローレンス様に今日の話をする。最初はなんだか不機嫌だったけど、怪我を治癒魔法で治して、お説教をしたと言ったらご機嫌が治った。
「ウソ泣きしての説教ね。それはあいつらに効いただろうね」
「そうだとよろしいのですが。私の為にと言われても、怪我をされては良い気持ちはいたしません」
「まぁ、そう言わずに。あの2人も必死なんだよ」
ダニエル様とシェーン様に、どちらかといえば嫌悪の感情を持っているであろうローレンス様が、2人が私に説教されたと聞いて、上機嫌だ。護衛だからって距離が近いのが気に入らないらしい。
「明日はラッセル氏が来るんだったよね?」
「そう聞いております」
「ラッセル氏とは有意義な話が出来るからね。楽しみだ」
「私はすぐに学院に戻ってしまいますが」
「そうだったね。あぁ、そういえば神殿からキャシーに会いたいと使者が来たよ」
「神殿からですか?」
この世界には神殿と教会があって、神殿には教皇様がお住まいになられている。宗教関係の総本山とでも言うべきケーソンボガン聖国に神殿はあって、教会はその出先機関という位置付けだ。
「光の聖女を見に来たんだってさ」
「お会いしたくないです」
「気持ちは分かるけどね。一応は会わないと。名指しだからね」
そう言って上機嫌で、私の髪を梳く。安定のローレンス様のお膝だっこの私はされるがままだ。
「明日はラッセル様をお出迎えしたら、教会に行く予定だったのですが」
「確実に使者が居るよ」
「ですよね。嫌な事を後回しにすると長引くし、行くしかないのかなぁ」
はぁぁ、と大きくため息を吐く。
「使者との面会の時には私も居るからね」
「ローレンス様も?お仕事のご都合は大丈夫なのですか?」
「大丈夫。エドワード様も許可をくれた」
私の明日の予定は、ラッセル様のお出迎えの後で教会に向かう事になりそうだ。
翌日、お義父様とローレンス様がお仕事に出る前に、ラッセル様が到着した。
「早かったですな」
「申し訳ない。ハーランドの奴が搾りたてのミルクを持っていけって言うから。それからチーズとバター、奥さんが作ったキャラメルにハーランドが作ったベーコンとハム。それから……」
「ラッセル君、土産はありがたく受け取ろう。まずは中に入ってくれたまえ」
苦笑いしながら、お義父様がラッセル様を邸内に招き入れる。少しだけお義父様とラッセル様が話をして、お義父様とローレンス様はお仕事に行った。
「それで?フェルナー嬢は今日はどうするんだい?」
「そうですわね。これから教会に向かうつもりだったのですが」
「なんだか行きたくないって感じだけど?」
「否定はしませんわ。憂鬱が待っていると聞かされておりますので」
「憂鬱が待っている?」
「神殿からお使者様が来ておられているようなのです。私との面会を望んでおられると」
「ははぁ。僕も行こうかな?レリーフも見たいし。ケーソンボガン聖国にコネもあるから抑止力になれるかもよ?」
「ケーソンボガン聖国にコネって……。ラッセル様っていったい何者ですの?」
「引退したただのジジィだよ。それで良いじゃない」
良くはないです。ケーソンボガン聖国の関係者は全員が神官で、他国の者が接触したり入国したりするには、それなりの地位と紹介者が必要だと聞いている。
ラッセル様に詳しく聞こうとしてもはぐらかされちゃうし、出掛ける予定の時間が迫ってきちゃうしで、うやむやになってしまった。
馬車に乗って教会に向かった。護衛としてダニエル様とシェーン様が騎馬で付いてきてくれている。
「なんだかあの2人、ギクシャクしてるね」
同じく騎馬のラッセル様が楽しそうに言う。
「昨日、少し無茶をしておりましたので、お説教をしてしまいました」
「フェルナー嬢のお説教ね。効いたみたいだね」
「それならよろしいのですけど」
教会に着くと金ぴか馬車が停まっているのが見えた。ノボリッチ伯爵が来ているらしい。
「うわぁ、派手な馬車だねぇ」
ラッセル様が素直な感想を言う。気持ちは分かります。聖堂に入ってまずはお祈り。今日は少し長く祈った。
「失礼いたします。フェルナー侯爵令嬢様。申し訳ございませんがこちらへいらしてくださいませんでしょうか」
妙にへりくだった態度の神官の後に付いていく。ラッセル様は一緒だけどダニエル様とシェーン様は聖堂の奥には進めない。教会の執務空間だからね。
案内された部屋の手前でローレンス様と合流した。3人で部屋に入ると僧服を着た2人が待っていた。
「カミーユ?」
「ルーカス、君か」
お知り合いのようだ。
「失礼しました。神殿よりまいりました、ルーカス・デュ・アンゲロイと申します」
「同じくマイケル・デュ・アンゲロイです」
「キャスリーン・フェルナーと申します」
「ローレンス・フェルナーだ」
「カミーユ・ラッセルだよ。2人とも、久しぶりだね」
話し合いのテーブルに付く。
「キャスリーン・フェルナー様が、光の聖女と呼ばれている方ですね?」
「はい。いつの間にか」
「ご自分で名乗られた訳ではないというのは承知しております」
「それでも聖女という呼称が使われているという、その一点のみで確認せねばならないのです。申し訳ありません」
「君達も大変だよね」
ラッセル様が揶揄う。
「ラッセル様?」
「彼らねぇ、査問チームの一員なんだよ。自称聖女が湧いてくると、そこに行って調査をする。何人もいるけど、世界中に散らばっていてね。この辺りは彼らの担当なのかな?」
「カミーユ、そこまでにしてほしい」
「おっと、喋りすぎたかな?」
時折ラッセル様が話の腰を折るけど、私に対する質問が重ねられる。決め付けられたりしていないし、事実確認のみで不快になる事もなかった。その質問までは。
「キャスリーン・フェルナーというのは本名ですか?」
「……」
困ってしまってローレンス様を見る。
「本名だ。貴族年鑑にも記載されている」
「その貴族年鑑を見せていただいたのですが、こう書かれていたのですよ。『3歳時にフェルナー家の養子となる。その際に改名』と」
「それに何か問題でも?父が陛下と貴族監理局の承認は得たと言っていたが」
「それってさぁ、ルーカスとマイケルの個人的な質問だよね?少なくとも彼女には疚しい所はまったく無いよ。養子になったのも改名したのも、本人の身の安全を守る為と聞いているよ」
ローレンス様とラッセル様の言葉に、ルーカス様とマイケル様が押し黙る。ラッセル様は私の名前の事を誰にいつ聞いたんだろう?
「私は名を偽ってはおりません。確かに養女となった際に義父に名を変えるように言われました。私はそれに承諾いたしました。前の名のままですと生命の危険があったからでございます。具体的にお話しした方がよろしければお話いたしますが?」
「あ、いや。そこまでは」
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