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学院中等部 5学年生
帰宅
結局、トールキャッスルからは、お義母様と一緒に馬車に乗った。
無事にタウンハウスに着いたら、ローレンス様が離してくれなくなった。
「ローレンス様、どうなさったのですか?」
「どうしてトールキャッスルから母上と一緒に?」
「お義母様に誘われましたの」
「ふぅん。まぁ、ここでは私と一緒だよ?」
「ワカリマシタ」
としか言えないよね。
ローレンス様は言葉通り、寝る時以外は私の側に居た。食事の時もぴったり側に座って、食べさせようとして来て阻止するのが大変だった。まぁ、3日間だけだったけど。さすがに見かねたお義母様が注意してくれた。様子を聞いたお義父様にも何かを言われたらしく、目に見えて落ち込んでいた。
寄り添って慰めようとしたらお義父様に手招きされた。
「キャスリーン、聖国行きの詳細を知ってしまったのか」
「聖国のお使者様がさらっと言ってしまわれましたから。お使者様にお会いしなければ知らないままだったのでしょうけど、聖国に行ってから拒否したでしょう。より困る事態に陥っていたのではないかと」
「キャスリーンは私から見ても聖女と呼称されるに相応しいと思っているが、そこまでして拒みたい理由はなんだね?」
「聖女という言葉の持つイメージです。お義母様にも言いましたが、聖女様って誰にでも優しくて、いつも穏やかに微笑んでいるってイメージなんです。でも、私は醜い部分もあるし負の感情だって持っています」
「それは当たり前だろう?聖女様と呼ばれていようが、人なんだ。醜い部分や負の感情を持たないなんて、人としておかしいだろう」
「お義母様も同じ事を仰いました」
「それなら……」
「私なりに考えて悩みました。そもそも私は聖女様のなんたるかも知らないのです。ですのでそれを教えていただいてからもう一度悩もうと思いまして」
「教えてもらう?誰に?」
「サミュエル先生です。以前話が出た時にある程度知っているようだと感じましたので」
「サミュエル殿か。そうだな。あのお方なら知っておられるだろうね」
「聖国に行った事もあるとうかがいましたけど」
「光の聖人の候補者だったからね」
「そうだったのですか?」
「そうだったんだよ。素質は十分あるからと送り出したんだが、あちらで何かあったようでね。私も詳しくは知らないんだが」
「そうだったのですね」
男性は聖人っていうのね。それすらも知らなかったな、私。
夏期休暇中に教会と救民院に行くと、運良くサミュエル先生に会った。
「サミュエル先生、お聞きしたい事があるのですが」
「聞きたい事?」
「聖女様について具体的に教えていただきたいのです」
そう言ったとたんにサミュエル先生に別室に連れ込まれた。ダニエル様とシェーン様が私達の後に付いて入ると、鍵をかけるように指示した。
「何を聞きたいのかな?」
「その前にこの状況を誰かに見られていたら、とてつもなく悪いと思うのですが」
「ん?あぁ、キャシーちゃん以外は男だね……。確かに」
「鍵を開けてはいけないのですか?」
「人に聞かれたくないんだよ」
「それでは学院で先生のお部屋にお伺いします。その時に質問にお答えください」
「キャシーちゃんが積極的に聞いてくるって事は、聖女認定を受け入れるって事で良いのかな?」
「それはまだ決心できていません」
「それなら答えられる事は少ないよ?」
「それで構いません。聖女様の役割や存在意義を知りたかっただけですから」
「存在意義は僕も知らないね。聖王様なら答えられるだろうけど」
「聖王様は聖国から出られませんけど、そんな簡単にお会いできるのですか?」
「聖女任命式の前に歓談の時間が設けられるよ。その時ならお聞きできるんじゃないかな?」
聖人候補だっただけはあるなぁ。たぶん先生は詳しく知っていると思う。言える事、言えない事を取捨選択しているだけだ。
部屋を出ると心配そうなローレンス様とエドワード様とミリアディス様が待っていた。遠巻きに神官達が見える。
「サミュエル様、キャシーに何をしたのですか?」
「何もしてないよ」
「男3人でキャシーを連れ込んでおいて?」
「連れ込……。そう見えたかもしれないけどね。誓って何もしていないよ。彼らもね」
「キャスリーン様、本当ですか?」
女性神官にサミュエル先生達と引き離され、ミリアディス様に質問される。
「本当です。お話の内容は言えませんけれど」
「どうしてですの?」
「聖国が関係してくるからです」
「キャシーちゃん、言っちゃダメだよ」
「ではどう言えば良いのです?先生に皆さんが納得できる答えを用意出来るとでも?」
「……できないね。エドワード、そういう事だ」
「本当に何も無かったんですね?」
「僕と2人だけならともかく、ダニエルとシェーンも居るんだよ?この2人がキャシーちゃんが嫌がる事をすると思う?」
「思いません」
即答ですか。
「この2人はキャスリーン嬢を敬愛している。キャスリーン嬢を守る為に上司に楯突く位はするでしょう」
「そうだよね。仮に僕がキャシーちゃんに無体を働こうとしたら、この2人に殺されてるよ」
「物騒ですがあり得なくないですね」
納得しちゃうんだ。ダニエル様とシェーン様を見たら微笑んで頷かれた。
ローレンス様はいまいち納得しきれていないようだけど、他の皆様には納得していただけた。
いつものように救民院に行こうとしたら、ミリアディス様に手伝ってほしいと言われて、ミリアディス様の執務室に連れていかれた。
「お手伝いは何を?」
「この計算をしてくれるかしら?」
「これって教会の予算書では?私が見ても良いのでしょうか?」
「見てすぐに予算書だと分かるのね」
分かりやすいですからね。○○に△△rq(rqは通貨単位。100rqがだいたい10円位かな?パン1個が1000rqだから)とか書いてあるんだもの。
「その2枚に不備がないか、齟齬がないか見てほしいの」
片方の書類はソンガンボ語だ。習っていますから多少は読めますけどね。そこまですらすら読めないんですよ?
ドンっと辞書が置かれた。見るとミリアディス様付きの侍女が笑っている。なるほど。これを見ながらやれと。
「だって私はヨケハ語は分かるけれど、ソンガンボ語は分からないんですもの」
「私も習いたてですよ?頑張ってみますけど」
辞書とにらめっこしながら、書類を確かめていく。辞書を見ながらだから時間はかかるけど、なんとかすべてを終えた。
「お疲れさまでした。お役に立てずに申し訳ございません」
侍女が言ってくれたけど、彼女は彼女でその他の雑用をすべて引き受けてくれていた。女性神官達の話を聞いて纏めていたり、エドワード様との連絡を引き受けてくれたり。ローレンス様がこちらに来ようとしたのを断って宥めてくれたりもしたらしい。お世話をお掛けしました。
お茶をいただいていると、ミリアディス様に気遣わしげに見られた。
「症状はずいぶん良くなりました。たまに思い出したりもしますけれど、おおむね心配はございません。ご心配をお掛け致しました」
「良くなったのですね」
「はい」
ノックの音がして、女性神官が顔を出した。
「光の聖女様にお客様なのですが」
「私に?」
お茶を急いで飲んで、ミリアディス様に挨拶して部屋を出た。
「やぁ、フェルナー嬢」
「ラッセル様。あら?レオナルド様もご一緒ですか?」
「そうなんだよ。護衛として付いてきてもらった」
「それでは今回はレオナルド様の所からですか?」
「先にフェルナー邸に寄ろうかと思ったんだけど、レオナルド君が先にこっちにってね」
「ララ様をお呼びしましょうか?」
「いや、宿泊施設の申し込みの時に会った。フェルナー嬢は元気だったか?」
「はい。お陰さまで」
無事にタウンハウスに着いたら、ローレンス様が離してくれなくなった。
「ローレンス様、どうなさったのですか?」
「どうしてトールキャッスルから母上と一緒に?」
「お義母様に誘われましたの」
「ふぅん。まぁ、ここでは私と一緒だよ?」
「ワカリマシタ」
としか言えないよね。
ローレンス様は言葉通り、寝る時以外は私の側に居た。食事の時もぴったり側に座って、食べさせようとして来て阻止するのが大変だった。まぁ、3日間だけだったけど。さすがに見かねたお義母様が注意してくれた。様子を聞いたお義父様にも何かを言われたらしく、目に見えて落ち込んでいた。
寄り添って慰めようとしたらお義父様に手招きされた。
「キャスリーン、聖国行きの詳細を知ってしまったのか」
「聖国のお使者様がさらっと言ってしまわれましたから。お使者様にお会いしなければ知らないままだったのでしょうけど、聖国に行ってから拒否したでしょう。より困る事態に陥っていたのではないかと」
「キャスリーンは私から見ても聖女と呼称されるに相応しいと思っているが、そこまでして拒みたい理由はなんだね?」
「聖女という言葉の持つイメージです。お義母様にも言いましたが、聖女様って誰にでも優しくて、いつも穏やかに微笑んでいるってイメージなんです。でも、私は醜い部分もあるし負の感情だって持っています」
「それは当たり前だろう?聖女様と呼ばれていようが、人なんだ。醜い部分や負の感情を持たないなんて、人としておかしいだろう」
「お義母様も同じ事を仰いました」
「それなら……」
「私なりに考えて悩みました。そもそも私は聖女様のなんたるかも知らないのです。ですのでそれを教えていただいてからもう一度悩もうと思いまして」
「教えてもらう?誰に?」
「サミュエル先生です。以前話が出た時にある程度知っているようだと感じましたので」
「サミュエル殿か。そうだな。あのお方なら知っておられるだろうね」
「聖国に行った事もあるとうかがいましたけど」
「光の聖人の候補者だったからね」
「そうだったのですか?」
「そうだったんだよ。素質は十分あるからと送り出したんだが、あちらで何かあったようでね。私も詳しくは知らないんだが」
「そうだったのですね」
男性は聖人っていうのね。それすらも知らなかったな、私。
夏期休暇中に教会と救民院に行くと、運良くサミュエル先生に会った。
「サミュエル先生、お聞きしたい事があるのですが」
「聞きたい事?」
「聖女様について具体的に教えていただきたいのです」
そう言ったとたんにサミュエル先生に別室に連れ込まれた。ダニエル様とシェーン様が私達の後に付いて入ると、鍵をかけるように指示した。
「何を聞きたいのかな?」
「その前にこの状況を誰かに見られていたら、とてつもなく悪いと思うのですが」
「ん?あぁ、キャシーちゃん以外は男だね……。確かに」
「鍵を開けてはいけないのですか?」
「人に聞かれたくないんだよ」
「それでは学院で先生のお部屋にお伺いします。その時に質問にお答えください」
「キャシーちゃんが積極的に聞いてくるって事は、聖女認定を受け入れるって事で良いのかな?」
「それはまだ決心できていません」
「それなら答えられる事は少ないよ?」
「それで構いません。聖女様の役割や存在意義を知りたかっただけですから」
「存在意義は僕も知らないね。聖王様なら答えられるだろうけど」
「聖王様は聖国から出られませんけど、そんな簡単にお会いできるのですか?」
「聖女任命式の前に歓談の時間が設けられるよ。その時ならお聞きできるんじゃないかな?」
聖人候補だっただけはあるなぁ。たぶん先生は詳しく知っていると思う。言える事、言えない事を取捨選択しているだけだ。
部屋を出ると心配そうなローレンス様とエドワード様とミリアディス様が待っていた。遠巻きに神官達が見える。
「サミュエル様、キャシーに何をしたのですか?」
「何もしてないよ」
「男3人でキャシーを連れ込んでおいて?」
「連れ込……。そう見えたかもしれないけどね。誓って何もしていないよ。彼らもね」
「キャスリーン様、本当ですか?」
女性神官にサミュエル先生達と引き離され、ミリアディス様に質問される。
「本当です。お話の内容は言えませんけれど」
「どうしてですの?」
「聖国が関係してくるからです」
「キャシーちゃん、言っちゃダメだよ」
「ではどう言えば良いのです?先生に皆さんが納得できる答えを用意出来るとでも?」
「……できないね。エドワード、そういう事だ」
「本当に何も無かったんですね?」
「僕と2人だけならともかく、ダニエルとシェーンも居るんだよ?この2人がキャシーちゃんが嫌がる事をすると思う?」
「思いません」
即答ですか。
「この2人はキャスリーン嬢を敬愛している。キャスリーン嬢を守る為に上司に楯突く位はするでしょう」
「そうだよね。仮に僕がキャシーちゃんに無体を働こうとしたら、この2人に殺されてるよ」
「物騒ですがあり得なくないですね」
納得しちゃうんだ。ダニエル様とシェーン様を見たら微笑んで頷かれた。
ローレンス様はいまいち納得しきれていないようだけど、他の皆様には納得していただけた。
いつものように救民院に行こうとしたら、ミリアディス様に手伝ってほしいと言われて、ミリアディス様の執務室に連れていかれた。
「お手伝いは何を?」
「この計算をしてくれるかしら?」
「これって教会の予算書では?私が見ても良いのでしょうか?」
「見てすぐに予算書だと分かるのね」
分かりやすいですからね。○○に△△rq(rqは通貨単位。100rqがだいたい10円位かな?パン1個が1000rqだから)とか書いてあるんだもの。
「その2枚に不備がないか、齟齬がないか見てほしいの」
片方の書類はソンガンボ語だ。習っていますから多少は読めますけどね。そこまですらすら読めないんですよ?
ドンっと辞書が置かれた。見るとミリアディス様付きの侍女が笑っている。なるほど。これを見ながらやれと。
「だって私はヨケハ語は分かるけれど、ソンガンボ語は分からないんですもの」
「私も習いたてですよ?頑張ってみますけど」
辞書とにらめっこしながら、書類を確かめていく。辞書を見ながらだから時間はかかるけど、なんとかすべてを終えた。
「お疲れさまでした。お役に立てずに申し訳ございません」
侍女が言ってくれたけど、彼女は彼女でその他の雑用をすべて引き受けてくれていた。女性神官達の話を聞いて纏めていたり、エドワード様との連絡を引き受けてくれたり。ローレンス様がこちらに来ようとしたのを断って宥めてくれたりもしたらしい。お世話をお掛けしました。
お茶をいただいていると、ミリアディス様に気遣わしげに見られた。
「症状はずいぶん良くなりました。たまに思い出したりもしますけれど、おおむね心配はございません。ご心配をお掛け致しました」
「良くなったのですね」
「はい」
ノックの音がして、女性神官が顔を出した。
「光の聖女様にお客様なのですが」
「私に?」
お茶を急いで飲んで、ミリアディス様に挨拶して部屋を出た。
「やぁ、フェルナー嬢」
「ラッセル様。あら?レオナルド様もご一緒ですか?」
「そうなんだよ。護衛として付いてきてもらった」
「それでは今回はレオナルド様の所からですか?」
「先にフェルナー邸に寄ろうかと思ったんだけど、レオナルド君が先にこっちにってね」
「ララ様をお呼びしましょうか?」
「いや、宿泊施設の申し込みの時に会った。フェルナー嬢は元気だったか?」
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