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学院中等部 8学年生
夏季長期休暇
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夏季長期休暇に入った。
最初の長期保存のポーションの経過観察をドミニク・ベレストリーム様と一緒に行う。クリスト様も一緒だし、ベレストリーム様のお兄様、お姉様もご一緒に付き合ってくださった。
「へぇぇ。こんな感じなんだね、薬草研究会って」
「私は知っておりましたわよ。何度かお邪魔いたしましたし。そうですわ、フェルナー様。治癒の魔方陣の目処がついてきましたのよ」
「本当ですか?」
「えぇ。もう少しの所まで来ておりますの」
ドミニク・ベレストリーム様のお姉様、アン・ベレストリーム様と話してると、ドミニク様がボソッと「姉ちゃんの話し方がいつもと違って気持ち悪い」と言ったのが聞こえた。とたんにアン様がドミニク様をギッと睨む。
「ドミニクちゃん?何か仰って?」
直立不動になったドミニク様が、ピッと敬礼した。
「何も言ってません!!」
「令嬢をしているアンを見るのは、久しぶりだね。相変わらず見事な切り替えだね」
「お兄様、何を仰っておられますの?私は普段からこうですわよ?」
「フェルナー嬢に憧れてるんだよね?ね?アン」
「お兄様は黙っていてくださいませ」
「えっ?私に?」
「フェルナー侯爵家のご令嬢で、光の聖女様で。年上も年下も憧れてる人って多いんだよ?」
ドミニク・ベレストリーム様のお兄様、メイナード・ベレストリーム様が、フンワリと笑って言う。そうなの?
「あれだね。芸術祭の聖女様の衣装。あの前から騒がれてはいたんだけど、フェルナー先輩がいただろう?だからそんなに大騒ぎにはならなかったんだよ。でもあの衣装で家から言われたとか、そんな奴が増えたんだよ。女性の憧れと共にね」
「そうだったのですね」
「お兄様も言われてましたわよね?」
「言われたね。手に入れろとかそんなんじゃなくて、お力になれるようにって。私だけじゃなくてここにいる全員が言われたね。でも言われたのは昨年の冬……あれ?」
ローレンス様の事を知ったからだ。
「お心遣いに感謝いたしますと、お伝えいただけますか?」
「両親が知ったら泣いて喜びそうだね」
「抱き合って泣きそう」
「お兄様達も巻き込んでね。フフフ、目に浮かぶわぁ」
仲の良いご家族なのだろうという事が、簡単に推測出来る。
ベレストリーム様ご兄姉弟と別れて、寮でタウンハウスに帰る準備をする。準備と言っても昨日には全て終わっている。後は私の身支度だけだ。
身支度を整えて寮母先生に挨拶をし、迎えの馬車に乗る。
「トマス、資料収蔵館の場所は分かる?」
「もちろんです。行かれるんですかい?」
「家に帰ってから、お義父様とお義母様が良いと仰ったらね」
馭者のトマスは最近やっと一人前として、ひとりでの送迎を任されるようになった、いわば新人だ。フェルナー侯爵家に来て5年は経つけれど、師匠に当たるベンのお許しがなかなか出なかったらしい。
カラカラと軽快に走る馬車から外を見る。こうしている間にもローレンス様の情報が入っていないかと気が逸る。
トマスには聞けない。箱馬車は結構遮音性が高い。おまけに馬も走っている。車輪の音はキャビン内だとカラカラだけど、キャビンの外だとガラガラと五月蝿い。馬車の後ろには護衛が付いてくれているけれど、条件はトマスと同じだ。
「キャスリーン様」
ボーッと外を見ていると、いつの間にかマリアさんがキャビンの中に居た。
「マリアさん、どうやって……」
「キャスリーン様のご様子が、気にかかりましたので」
そういう事じゃなくってね、走ってる馬車の外からどうやって中に?って事なんだけど。聞くのは無駄な気がする。答えてくれそうにないし。
「どうなさいました?」
「ローレンス様の情報とか、何か入ってきていないかと思いまして」
「残念ながら」
「そう……」
再び馬車の窓から外を見る。する事が無いとローレンス様の事を考えてしまう。どこにいらっしゃるんだろう。痛い思い、苦しい思いをしていないだろうか?
タウンハウスに着くと、お義兄様がアンバー様と一緒に出迎えてくれた。
「おかえり、キャシー」
「おかえりなさい、キャスリーン様」
「ただいま帰りましたわ、お義兄様、お義姉様」
「おっ、お義姉様だなんて」
「とか言いながら、キャシーに抱き付くんだな」
「良いじゃない。キャスリーン様のような可愛い義妹に抱き付くなだなんて、拷問よ、拷問」
「アンバー様は、もう一緒に住んでいらっしゃるのですか?」
私の頭上で交わされる会話を聞きながら、質問してみた。
「駄目でしたでしょうか?」
「そんな事はございませんわ。嬉しいです」
アンバー様の腕から解放されて、一緒に邸内に入る。
「お義兄様、お義母様は?」
「母上か。このところ気分が優れないと部屋に閉じ籠りがちだ。アンバーがお茶に誘って、その時は良いんだが」
抑うつ状態か。少し前は私がそうだった。お義母様は私を気にかけてくれていて、今、症状が出て来ているのかもしれない。
「分かりました。お部屋に伺います。アンバー様も一緒によろしいですか?」
「えぇ」
着替えだけする為に自室に行く。
「おかえりなさいませ、お嬢様」
「ただいま、フラン。ローレンス様の情報は、何か聞いてる?」
「いいえ。申し訳ございません」
「謝らなくても良いわ。どこでどうしていらっしゃるのかしら」
フランに学院に行っている間の出来事をザッと聞く。炎の聖人様とラッセル様からお手紙が届いていた。後で読む事にして、お義母様の部屋に行く。
「お義母様、ただいま帰りましたわ」
アンバー様と一緒に入室すると、覇気が無く、纏め髪が少しほつれたお義母様がこちらを見た。
「キャシーちゃん?」
「はい」
「ローレンスは駄目かもしれないわね」
「お義母様、それでも私は、ローレンス様の生存を信じますわ」
「キャシーちゃんは信じてるの?」
「はい。ホンの僅かな可能性でも、信じていたいのです。可能性に縋っているのかもしれません」
「そう。キャシーちゃんは信じているのね」
「お義母様、お義母様のお気持ちの整理が付くまで、休みましょう?私はあの時、十分に休ませていただきました。今度はお義母様の番です」
「私の?でも休んではいられないわ。ローレンスが、あの子が苦しんでいないか心配で」
「今は待つしか出来ません。私もアンバー様も居ります。お義母様のお好きなように過ごしましょう?3人でのお茶会とか」
「素敵ね」
「そういえば、トリコローレというお店が新しく出来ていますわよ。お店が3つに分かれているんですって」
トリコローレ?トリコロールなら3色旗よね?フランスの。えぇっと、イタリアも3色旗だったけど、というか、ヨーロッパって3色旗の国旗が多かったような?
フランスといえばラッセル様、イタリアといえばレオナルドさんとセシルさん。セシルさんってスタヴィリス国に支店を出すって言っていなかったっけ?
「アンバー様、そのお店ってどこですか?」
「オーツポートと王都に出来たと聞きました。アウラリア国のお店らしいですわ」
セシルさんのお店だ。
「そのお店、行ってみたいです」
「ご興味が?」
「たぶん、転生者の友人のお店です」
「そうですの?」
「昨年の冬にお世話になって……」
「お招きはお忙しそうねぇ」
「お義母様?」
「キャシーちゃんがお世話になったのなら、お礼に赴かないとね。キャシーちゃん、アンバーさん、明日行ってみましょう」
お義母様がやる気になってくれた。でもちょっと行動的過ぎじゃない?反動が来なきゃ良いけど。
最初の長期保存のポーションの経過観察をドミニク・ベレストリーム様と一緒に行う。クリスト様も一緒だし、ベレストリーム様のお兄様、お姉様もご一緒に付き合ってくださった。
「へぇぇ。こんな感じなんだね、薬草研究会って」
「私は知っておりましたわよ。何度かお邪魔いたしましたし。そうですわ、フェルナー様。治癒の魔方陣の目処がついてきましたのよ」
「本当ですか?」
「えぇ。もう少しの所まで来ておりますの」
ドミニク・ベレストリーム様のお姉様、アン・ベレストリーム様と話してると、ドミニク様がボソッと「姉ちゃんの話し方がいつもと違って気持ち悪い」と言ったのが聞こえた。とたんにアン様がドミニク様をギッと睨む。
「ドミニクちゃん?何か仰って?」
直立不動になったドミニク様が、ピッと敬礼した。
「何も言ってません!!」
「令嬢をしているアンを見るのは、久しぶりだね。相変わらず見事な切り替えだね」
「お兄様、何を仰っておられますの?私は普段からこうですわよ?」
「フェルナー嬢に憧れてるんだよね?ね?アン」
「お兄様は黙っていてくださいませ」
「えっ?私に?」
「フェルナー侯爵家のご令嬢で、光の聖女様で。年上も年下も憧れてる人って多いんだよ?」
ドミニク・ベレストリーム様のお兄様、メイナード・ベレストリーム様が、フンワリと笑って言う。そうなの?
「あれだね。芸術祭の聖女様の衣装。あの前から騒がれてはいたんだけど、フェルナー先輩がいただろう?だからそんなに大騒ぎにはならなかったんだよ。でもあの衣装で家から言われたとか、そんな奴が増えたんだよ。女性の憧れと共にね」
「そうだったのですね」
「お兄様も言われてましたわよね?」
「言われたね。手に入れろとかそんなんじゃなくて、お力になれるようにって。私だけじゃなくてここにいる全員が言われたね。でも言われたのは昨年の冬……あれ?」
ローレンス様の事を知ったからだ。
「お心遣いに感謝いたしますと、お伝えいただけますか?」
「両親が知ったら泣いて喜びそうだね」
「抱き合って泣きそう」
「お兄様達も巻き込んでね。フフフ、目に浮かぶわぁ」
仲の良いご家族なのだろうという事が、簡単に推測出来る。
ベレストリーム様ご兄姉弟と別れて、寮でタウンハウスに帰る準備をする。準備と言っても昨日には全て終わっている。後は私の身支度だけだ。
身支度を整えて寮母先生に挨拶をし、迎えの馬車に乗る。
「トマス、資料収蔵館の場所は分かる?」
「もちろんです。行かれるんですかい?」
「家に帰ってから、お義父様とお義母様が良いと仰ったらね」
馭者のトマスは最近やっと一人前として、ひとりでの送迎を任されるようになった、いわば新人だ。フェルナー侯爵家に来て5年は経つけれど、師匠に当たるベンのお許しがなかなか出なかったらしい。
カラカラと軽快に走る馬車から外を見る。こうしている間にもローレンス様の情報が入っていないかと気が逸る。
トマスには聞けない。箱馬車は結構遮音性が高い。おまけに馬も走っている。車輪の音はキャビン内だとカラカラだけど、キャビンの外だとガラガラと五月蝿い。馬車の後ろには護衛が付いてくれているけれど、条件はトマスと同じだ。
「キャスリーン様」
ボーッと外を見ていると、いつの間にかマリアさんがキャビンの中に居た。
「マリアさん、どうやって……」
「キャスリーン様のご様子が、気にかかりましたので」
そういう事じゃなくってね、走ってる馬車の外からどうやって中に?って事なんだけど。聞くのは無駄な気がする。答えてくれそうにないし。
「どうなさいました?」
「ローレンス様の情報とか、何か入ってきていないかと思いまして」
「残念ながら」
「そう……」
再び馬車の窓から外を見る。する事が無いとローレンス様の事を考えてしまう。どこにいらっしゃるんだろう。痛い思い、苦しい思いをしていないだろうか?
タウンハウスに着くと、お義兄様がアンバー様と一緒に出迎えてくれた。
「おかえり、キャシー」
「おかえりなさい、キャスリーン様」
「ただいま帰りましたわ、お義兄様、お義姉様」
「おっ、お義姉様だなんて」
「とか言いながら、キャシーに抱き付くんだな」
「良いじゃない。キャスリーン様のような可愛い義妹に抱き付くなだなんて、拷問よ、拷問」
「アンバー様は、もう一緒に住んでいらっしゃるのですか?」
私の頭上で交わされる会話を聞きながら、質問してみた。
「駄目でしたでしょうか?」
「そんな事はございませんわ。嬉しいです」
アンバー様の腕から解放されて、一緒に邸内に入る。
「お義兄様、お義母様は?」
「母上か。このところ気分が優れないと部屋に閉じ籠りがちだ。アンバーがお茶に誘って、その時は良いんだが」
抑うつ状態か。少し前は私がそうだった。お義母様は私を気にかけてくれていて、今、症状が出て来ているのかもしれない。
「分かりました。お部屋に伺います。アンバー様も一緒によろしいですか?」
「えぇ」
着替えだけする為に自室に行く。
「おかえりなさいませ、お嬢様」
「ただいま、フラン。ローレンス様の情報は、何か聞いてる?」
「いいえ。申し訳ございません」
「謝らなくても良いわ。どこでどうしていらっしゃるのかしら」
フランに学院に行っている間の出来事をザッと聞く。炎の聖人様とラッセル様からお手紙が届いていた。後で読む事にして、お義母様の部屋に行く。
「お義母様、ただいま帰りましたわ」
アンバー様と一緒に入室すると、覇気が無く、纏め髪が少しほつれたお義母様がこちらを見た。
「キャシーちゃん?」
「はい」
「ローレンスは駄目かもしれないわね」
「お義母様、それでも私は、ローレンス様の生存を信じますわ」
「キャシーちゃんは信じてるの?」
「はい。ホンの僅かな可能性でも、信じていたいのです。可能性に縋っているのかもしれません」
「そう。キャシーちゃんは信じているのね」
「お義母様、お義母様のお気持ちの整理が付くまで、休みましょう?私はあの時、十分に休ませていただきました。今度はお義母様の番です」
「私の?でも休んではいられないわ。ローレンスが、あの子が苦しんでいないか心配で」
「今は待つしか出来ません。私もアンバー様も居ります。お義母様のお好きなように過ごしましょう?3人でのお茶会とか」
「素敵ね」
「そういえば、トリコローレというお店が新しく出来ていますわよ。お店が3つに分かれているんですって」
トリコローレ?トリコロールなら3色旗よね?フランスの。えぇっと、イタリアも3色旗だったけど、というか、ヨーロッパって3色旗の国旗が多かったような?
フランスといえばラッセル様、イタリアといえばレオナルドさんとセシルさん。セシルさんってスタヴィリス国に支店を出すって言っていなかったっけ?
「アンバー様、そのお店ってどこですか?」
「オーツポートと王都に出来たと聞きました。アウラリア国のお店らしいですわ」
セシルさんのお店だ。
「そのお店、行ってみたいです」
「ご興味が?」
「たぶん、転生者の友人のお店です」
「そうですの?」
「昨年の冬にお世話になって……」
「お招きはお忙しそうねぇ」
「お義母様?」
「キャシーちゃんがお世話になったのなら、お礼に赴かないとね。キャシーちゃん、アンバーさん、明日行ってみましょう」
お義母様がやる気になってくれた。でもちょっと行動的過ぎじゃない?反動が来なきゃ良いけど。
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カトリーナに想いを寄せていた彼にとってこの婚姻は一生に一度の奇跡だったのだ。
(記憶を取り戻したい)
(どうかこのままで……)
だが、それも長くは続かず──。
【HOTランキング1位頂きました。ありがとうございます!】
※このお話は、以前投稿したものを大幅に加筆修正したものです。
※中編版、短編版はpixivに移動させています。
※小説家になろう、ベリーズカフェでも掲載しています。
※ 魔法等は出てきませんが、作者独自の異世界のお話です。現実世界とは異なります。(異世界語を翻訳しているような感覚です)
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