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学院中等部 9学年生
新学期
オーツポートから戻ると、数日で夏期休暇が終わってしまった。今年は救民院にあまり行けなかったな。
新学期が始まっても、サミュエル先生はお仕事が忙しいらしく、学院には来ていなかった。サミュエル先生のお仕事って、トリコローレオーツポート支店の件よね?お仕事を増やして申し訳ない。
夏期休暇が終わると、学院は一気に芸術祭の準備一色になる。薬草研究会はそうでもないけれど、芸術系と呼ばれる授業外交流の倶楽部では、夜遅くまで延長して作品を仕上げているそうだ。
今年もモデルを頼まれたので、お針子部に行く。刺繍手芸合同倶楽部はお針子部として参加が認められていた。これまでは有志という立場での参加だったのよね。
今年のドレスはリージェンシースタイルという、胸のすぐ下で絞ってバストを支え、スカートを流すスタイルのドレス。エンパイアドレスが代表的な例らしい。はい。例によってガブリエラ様の解説です。私はそこまで詳しくありません。エンパイアドレス位は分かるけどね。
「私には似合わない気がいたします」
「お似合いですわよ?背も伸びられましたし」
「丸みは足りませんけどね」
「それも個性ですわ」
個性、ねぇ。個性って便利な言葉だよね。画一的であれとは思わないけれど、奇抜すぎる個性的なファッションはどうかと思っちゃうのよね。
リージェンシースタイルのドレスは、今の社交界での流行りではない。少し前に流行った物だ。
「またコルセットが流行してますのよ」
「え?またですか?」
コルセットは敬遠されていたんだけど。
「ソフトコルセットというそうですわ。昔ほどキツく締め上げないそうですけれど」
昔のコルセットは柱にしがみついて、3人がかりで絞めていたという逸話もある。当然私は使いたくないし、使った事も無い。
あれ?ソフトコルセットは今でもあるよね?こちらは使った事がある。
「ガブリエラ様、そのソフトコルセットって、今のソフトコルセットとは違いますの?」
「今のコルセットはお腰だけでしょう?流行ってきているコルセットはお胸まで強調しますの」
ロングかショートかの違いってわけか。
見せられたコルセットはソフトという名を冠するだけあって、ステーは軟らかだ。その代わりともいうようにブラジャー一体型で、胸を押し上げるように脇から集めるようにかなりのボリュームが作られるようになっている。
「これを着用いたしますの?」
「まぁ、いいえ。今回は少し長めのコルセットを使用しますわ。さすがにこれは……」
ガブリエラ様、私のお胸を見ないでください。成長はしてますよ?目立たないだけで。
エンパイアドレスは胸の下に切り替えがある、ハイウエスト仕様だ。基本的に小柄で華奢な人が似合うとされていて、私はそのタイプに当てはまる。
じゃあなぜ似合わないと思ったかというと、見せてもらったドレスがものすごーく大人っぽかったから。デコルテとか背中とか開いていて、ちょっと着るのはって思っちゃう。
「この上にショールを羽織りますから、背中もデコルテも隠れますわよ?」
「お色はこのままですか?」
見せられたドレスの色は、ハッキリした赤色。
「これは違いますわよ。キャスリーン様のドレスは、奥で仕上げ中です」
色は教えてくれないのね。ガブリエラ様を信じているから、何も言わないけれど。
「ガブリエラ様、そろそろ薬草研究会の後継指名をしないと」
「あぁ、そういえば、生徒会執行部の方が、キャスリーン様を探しておられましたわ」
「え?」
「キャスリーン様はお昼休みには、いつも図書館に行かれますでしょう?お勉強の為だと皆様知っておりますから、そう言ったのですが。諦めないようですわね」
生徒会執行部かぁ。たぶん用件は執行役員への打診だ。去年も声をかけられたし、その時に「来年こそは」って言われちゃったもの。
「私の事は良いのです。薬草研究会の次期部長はどうなさいます?」
「そうですわねぇ。薬草に詳しくて、熱心でというと、ストレイエス様とハンフリー様かしら。2学年下は熱心な部員が多いですものね」
「あの2人ですか。話をしてみますか?」
トバイア・ポールソンも熱心なんだけど、彼は薬草にそこまで詳しくないのよね。
「まずは主だった者で、話し合いをいたしませんか?」
「そうですわね。2人で決めるのも、ですし」
試着室で同じ型のドレスを着て調整してもらいながら、そんな話をする。試着室内は基本的に2人だけだから、内緒話も出来る。私達は内緒話をしている訳じゃないけど、状況的には内緒話よねぇ。
調整が終わると、ガブリエラ様がドレスを持っていった。私服に着替えて試着室を出る。
ここに来ると最初に聖女様衣装を着て出た年の、デザイン画を見る事が出来る。いつでも来て良いとは言われているけれど、用もないのに入り浸るのもね。
絵姿はデザイン画の隣に掲げられていて、私とシェーン様が並んでいる。
「ここに来られると、キャスリーン様はいつもその絵を見ていますのね」
「ガブリエラ様」
「デザイン画も多くなりましたわ。そろそろ整理しないと」
「どこかに片付けますの?」
「1枚1枚綴じ紐で綴じますのよ」
「あぁ、本のようにしますのね?」
和綴じノートのように綴じられたデザイン集は、いくつか見せてもらった。綺麗なレタリングタッチの刺繍で表紙が飾られた、豪華なデザイン集だ。ここにも転生者の影響がありそうだ。
「絵姿はどうなさいますの?」
お針子部を出て、ガブリエラ様に聞いてみた。
「絵姿も同様ですけれど、キャスリーン様と護衛の方の絵姿だけはそのままと決まっております」
「決まっております?」
「全員の意志ですわ」
「ガブリエラ様?」
「あのデザインは人気ですのよ。キャスリーン様がご提案なさった『我こそは光の聖女コンテスト』も、開催されると聞き及んでおりますし」
提案しておいてなんだけど、本当にやっちゃうのね。もしかして執行役員の用事ってそっちの方かしら?
「ガブリエラ様、コンテストのお衣装は決まっておりますの?」
「私も詳しくは無いのですけれど、白いワンピースだと聞いておりますわ。光の聖女様は派手さを好まないからと」
意味ありげに見られてしまった。
薬草研究会に戻ると、フランシス・エンヴィーオ、アッシュ・クレイヴン、イグニレス・ゲイツがこちらを見た。もっともイグニレス・ゲイツの視線はガブリエラ様に固定されている。
「お疲れ様でした。フェルナー嬢」
「何か変わった事はございましたか?」
ササッと寄ってきたフランシス・エンヴィーオが、律儀に報告してくれる。部長はガブリエラ様なんだけど。
「いいえ。ストレイエスとハンフリーがなにやらこそこそやっていた位ですね」
なにやらこそこそ?
「何をなさっておられましたの?」
「そこまでは。ですがそう心配する事は無いと思いますよ」
あ、これは何か知っているな。ジッと見つめると、フイッと目を逸らされた。
「何か知っておられますわね?」
「申し訳ありません。本人にお聞きください」
笑って言われてしまった。
本人にお聞きくださいと言われても、「はい、そうですか」って聞けるわけがないのよね。こそこそしてたのなら、知られたくないのだろうし。
10日後、ランチにカフェに行こうとしたら、前方で生徒会執行部役員が待ち構えているのが見えた。
「キャスリーン様?どうなさいましたの?」
「イザベラ様、申し訳ございませんが、先に行っていただけますか?」
「それは構いませんけれど」
そう言いながら私の視線の先を見る。
「あぁ。分かりましたわ。遅くなられるかもしれませんから、こちらで何か手配しましょうか?」
「いいえ。お気遣いありがとうございます」
新学期が始まっても、サミュエル先生はお仕事が忙しいらしく、学院には来ていなかった。サミュエル先生のお仕事って、トリコローレオーツポート支店の件よね?お仕事を増やして申し訳ない。
夏期休暇が終わると、学院は一気に芸術祭の準備一色になる。薬草研究会はそうでもないけれど、芸術系と呼ばれる授業外交流の倶楽部では、夜遅くまで延長して作品を仕上げているそうだ。
今年もモデルを頼まれたので、お針子部に行く。刺繍手芸合同倶楽部はお針子部として参加が認められていた。これまでは有志という立場での参加だったのよね。
今年のドレスはリージェンシースタイルという、胸のすぐ下で絞ってバストを支え、スカートを流すスタイルのドレス。エンパイアドレスが代表的な例らしい。はい。例によってガブリエラ様の解説です。私はそこまで詳しくありません。エンパイアドレス位は分かるけどね。
「私には似合わない気がいたします」
「お似合いですわよ?背も伸びられましたし」
「丸みは足りませんけどね」
「それも個性ですわ」
個性、ねぇ。個性って便利な言葉だよね。画一的であれとは思わないけれど、奇抜すぎる個性的なファッションはどうかと思っちゃうのよね。
リージェンシースタイルのドレスは、今の社交界での流行りではない。少し前に流行った物だ。
「またコルセットが流行してますのよ」
「え?またですか?」
コルセットは敬遠されていたんだけど。
「ソフトコルセットというそうですわ。昔ほどキツく締め上げないそうですけれど」
昔のコルセットは柱にしがみついて、3人がかりで絞めていたという逸話もある。当然私は使いたくないし、使った事も無い。
あれ?ソフトコルセットは今でもあるよね?こちらは使った事がある。
「ガブリエラ様、そのソフトコルセットって、今のソフトコルセットとは違いますの?」
「今のコルセットはお腰だけでしょう?流行ってきているコルセットはお胸まで強調しますの」
ロングかショートかの違いってわけか。
見せられたコルセットはソフトという名を冠するだけあって、ステーは軟らかだ。その代わりともいうようにブラジャー一体型で、胸を押し上げるように脇から集めるようにかなりのボリュームが作られるようになっている。
「これを着用いたしますの?」
「まぁ、いいえ。今回は少し長めのコルセットを使用しますわ。さすがにこれは……」
ガブリエラ様、私のお胸を見ないでください。成長はしてますよ?目立たないだけで。
エンパイアドレスは胸の下に切り替えがある、ハイウエスト仕様だ。基本的に小柄で華奢な人が似合うとされていて、私はそのタイプに当てはまる。
じゃあなぜ似合わないと思ったかというと、見せてもらったドレスがものすごーく大人っぽかったから。デコルテとか背中とか開いていて、ちょっと着るのはって思っちゃう。
「この上にショールを羽織りますから、背中もデコルテも隠れますわよ?」
「お色はこのままですか?」
見せられたドレスの色は、ハッキリした赤色。
「これは違いますわよ。キャスリーン様のドレスは、奥で仕上げ中です」
色は教えてくれないのね。ガブリエラ様を信じているから、何も言わないけれど。
「ガブリエラ様、そろそろ薬草研究会の後継指名をしないと」
「あぁ、そういえば、生徒会執行部の方が、キャスリーン様を探しておられましたわ」
「え?」
「キャスリーン様はお昼休みには、いつも図書館に行かれますでしょう?お勉強の為だと皆様知っておりますから、そう言ったのですが。諦めないようですわね」
生徒会執行部かぁ。たぶん用件は執行役員への打診だ。去年も声をかけられたし、その時に「来年こそは」って言われちゃったもの。
「私の事は良いのです。薬草研究会の次期部長はどうなさいます?」
「そうですわねぇ。薬草に詳しくて、熱心でというと、ストレイエス様とハンフリー様かしら。2学年下は熱心な部員が多いですものね」
「あの2人ですか。話をしてみますか?」
トバイア・ポールソンも熱心なんだけど、彼は薬草にそこまで詳しくないのよね。
「まずは主だった者で、話し合いをいたしませんか?」
「そうですわね。2人で決めるのも、ですし」
試着室で同じ型のドレスを着て調整してもらいながら、そんな話をする。試着室内は基本的に2人だけだから、内緒話も出来る。私達は内緒話をしている訳じゃないけど、状況的には内緒話よねぇ。
調整が終わると、ガブリエラ様がドレスを持っていった。私服に着替えて試着室を出る。
ここに来ると最初に聖女様衣装を着て出た年の、デザイン画を見る事が出来る。いつでも来て良いとは言われているけれど、用もないのに入り浸るのもね。
絵姿はデザイン画の隣に掲げられていて、私とシェーン様が並んでいる。
「ここに来られると、キャスリーン様はいつもその絵を見ていますのね」
「ガブリエラ様」
「デザイン画も多くなりましたわ。そろそろ整理しないと」
「どこかに片付けますの?」
「1枚1枚綴じ紐で綴じますのよ」
「あぁ、本のようにしますのね?」
和綴じノートのように綴じられたデザイン集は、いくつか見せてもらった。綺麗なレタリングタッチの刺繍で表紙が飾られた、豪華なデザイン集だ。ここにも転生者の影響がありそうだ。
「絵姿はどうなさいますの?」
お針子部を出て、ガブリエラ様に聞いてみた。
「絵姿も同様ですけれど、キャスリーン様と護衛の方の絵姿だけはそのままと決まっております」
「決まっております?」
「全員の意志ですわ」
「ガブリエラ様?」
「あのデザインは人気ですのよ。キャスリーン様がご提案なさった『我こそは光の聖女コンテスト』も、開催されると聞き及んでおりますし」
提案しておいてなんだけど、本当にやっちゃうのね。もしかして執行役員の用事ってそっちの方かしら?
「ガブリエラ様、コンテストのお衣装は決まっておりますの?」
「私も詳しくは無いのですけれど、白いワンピースだと聞いておりますわ。光の聖女様は派手さを好まないからと」
意味ありげに見られてしまった。
薬草研究会に戻ると、フランシス・エンヴィーオ、アッシュ・クレイヴン、イグニレス・ゲイツがこちらを見た。もっともイグニレス・ゲイツの視線はガブリエラ様に固定されている。
「お疲れ様でした。フェルナー嬢」
「何か変わった事はございましたか?」
ササッと寄ってきたフランシス・エンヴィーオが、律儀に報告してくれる。部長はガブリエラ様なんだけど。
「いいえ。ストレイエスとハンフリーがなにやらこそこそやっていた位ですね」
なにやらこそこそ?
「何をなさっておられましたの?」
「そこまでは。ですがそう心配する事は無いと思いますよ」
あ、これは何か知っているな。ジッと見つめると、フイッと目を逸らされた。
「何か知っておられますわね?」
「申し訳ありません。本人にお聞きください」
笑って言われてしまった。
本人にお聞きくださいと言われても、「はい、そうですか」って聞けるわけがないのよね。こそこそしてたのなら、知られたくないのだろうし。
10日後、ランチにカフェに行こうとしたら、前方で生徒会執行部役員が待ち構えているのが見えた。
「キャスリーン様?どうなさいましたの?」
「イザベラ様、申し訳ございませんが、先に行っていただけますか?」
「それは構いませんけれど」
そう言いながら私の視線の先を見る。
「あぁ。分かりましたわ。遅くなられるかもしれませんから、こちらで何か手配しましょうか?」
「いいえ。お気遣いありがとうございます」
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