417 / 733
学院中等部 9学年生
公爵位
「今は春期休暇か。じゃあ、無理だね」
「申し訳ございません」
「最終学年になったら、プロトコールの授業で、王城に通う事になるからね。楽しみにしてるよ」
「その際はよろしくお願い致します」
学院生活も、後2年かぁ。子供として振る舞えるタイムリミットだ。平民の子供は、12~13歳程度から1人前として働いていると聞く。私達貴族が18歳までのんびりと学院で過ごしているのとは大違いだ。
「そろそろ行こう。王城からの使いが到着した」
正式な叙爵はこの後、王城で開かれるパーティーでなされるという。そのパーティーをもって、エドワード様は王籍を離れ、ピュエンルーデ公爵としてスタヴィリス国の教会の事務方トップになる。今も枢密院の院長だけれど、これ以降は王族でありながら王族としては振る舞えない。地位としては別組織になるからだ。
とか言っておいて、お義父様と同等の地位のようなんだけれど。お義父様も教会の管理の長っぽい仕事だし。
まぁ、仕事内容は違うけれど。
聖堂に戻ると、王城からの使いとして、お義父様が居た。
「お義父様?」
「お役目はしっかり果たせたようだな」
「お使者様はお義父様でしたの?」
「都合がいいだろう?教会関係の担当だし」
「よろしいのですか?宰相閣下がここに居られても」
「陛下の親心よ。様子を見てきてくれと。第2王子殿下も居られるというのに」
エドワード様とミリアディス様が聖堂に到着されたらしい。
「それではお義父様、私はあちらで居ります」
「そうだな。フェルナー家の娘としての務めを果たしてきなさい」
フェルナー家の娘としての務めって、特に無いんだけれど。人に見られても恥ずかしくないように、って事だと思う。
聖堂内は、椅子が並び替えられていた。さっきまではまっすぐに置かれていた椅子が、今は少し角度が付けられている。一点集中とでも言えばいいのか。聖壇をみんなが体を傾けずに見られるようになっている。
着席順は特に決まっていない。さっきまでの成婚式の通り、座っているっぽい。
1番後ろに座ると、第2王子殿下も隣に座った。
「殿下もこちらに?」
「後ろからの方が色々と見やすいからね」
色々と、ですか。
エドワード様とミリアディス様に相対して、お義父様が立っている。
「陛下からのお言葉である。エドワード・パトリス・スタヴィリスにピュエンルーデの名を与え、公爵位を授ける」
「拝命いたしました。いち臣下として、これからもスタヴィリス国の為に尽くします」
「正式な交付は、10日後の王城パーティーにて行います」
「承りました」
拍手が沸き起こった。エドワード様とミリアディス様が目を合わせて微笑まれた後、参列者に向かって礼を取る。今日この日からは、エドワード様は王族じゃないと、態度で示した形だ。
「私が叙爵する時は、いつだろうね」
「殿下?」
「早く叙爵してサフィアを安心させてやりたい気持ちと、1日でも長く父上に王として君臨していてほしい気持ちと、ごちゃ混ぜでね。今は第2王子として政務に携わっているけれど、時々エドワードが羨ましくなるよ」
「エドワード様にはエドワード様の、殿下には殿下のやるべき事があるのではないですか?それこそが天よりの下された使命なのでしょう」
「フェルナー嬢の光の聖女様のように?」
「そうであると良いのですが。私は肩書きに関係なく、光魔法使いとして苦しむ人々を救いたい。その一心にございます」
「そういう貴女だからこそ、神々は貴女を光の聖女と定めたのだろうね」
「お戯れを」
まだ任命されていません、と何度か言っているけれど、すでに認定はされてしまっている。正式な任命がまだなだけだ。
エドワード様の公爵位叙爵は無事に終わった。
「何人か要注意人物が居たね」
「そうですわね。何名か不穏な方が居られましたわね」
エドワード様が公爵位を叙爵される事は、水面下では決まっていた事だし、今叙爵されたからって、何が変わる訳じゃないのに。
「何かございますのでしょうか?」
「利権関係かな?それこそ光魔法持ちを自分の所に多く抱え込みたいのは、必ず居るだろうし」
「光魔法使いを政治の道具には、してほしくございませんわね」
「多く抱え込んでいれば、貸し出しが出来るしね。そうすれば貸しが作れる」
「立場的に高くなれるというのは、否定いたしませんわ。それを政治の駆け引きには使ってほしくございません」
「光魔法使いの酷使にも繋がるしね」
「医師の立場の低下にも繋がりますわ」
「残念ながら、光魔法使いが魔法を行使するのに、医師の指示が必要というのは、そこまで知られていないんだよ」
「予想出来てはおりましたが、何故でしょう?」
「光魔法使いには、目印が無いからだね」
「あぁ、そういう……」
光魔法使いをどれだけ抱え込んで酷使しても保護出来ないのは、光魔法使いであると分かってもそこまでの人数を割けないから。腹に一物抱えた貴族が、保護という名目で抱え込んでしまえば、手を出せない。
「だから登録制にしたいんだけどね」
「平民には祝福の儀式を受けない人も、居ると習いましたが」
「寄付が必要だからね。貴族には高額ではないけど、庶民には高額だと感じる人も多い」
ララさんも祝福の儀式を受けたのは、10歳を越えてからだと言っていた。奉公に出される寸前にあちらから「魔法属性は?」と聞かれたらしい。同じく奉公に出されていたお兄さんが、それを知って連れ出して、一緒に祝福の儀式を受けたらしい。という事は、お兄さんも受けてなかったのね?
寺子屋みたいな学問所は、読み書き計算を覚えたら辞めさせられたって言うし、ララさんは毒親だって言っていたけど、本当にそうだと思う。
そう考えると、私は運が良かったんだろう。たとえ殺されかけても。
第2王子とエドワード様とミリアディス様の所に伺おうとしたら、エドワード様から第2王子にヘルプが来て、先に行ってしまった。お祝いを言う人を捌ける神官が居なかったらしい。側近の人はミリアディス様の方に行かせたんだって。
「愛妻家だねぇ。でも自分の方を捌けないからと、私に助けを求めるのは、どうかと思うけど」
第2王子はそう言って笑いながら行ってしまった。
そうして私に向けられる、様々な視線。第2王子との関係を聞きたい人も居るんだろうな。
「フェルナー様、ごめんなさい、手を貸してください」
ララさんが駆け込んできた。救民院の制服のままだ。
「どうしました?」
ララさんがいつもは使わない「フェルナー様」という言葉を使っているという事は、たぶん何も無いんだと思う。誰かに指示されたのかしら?ここから連れ出すには、光魔法使いが必要だと思わせる方が、都合が良いものね。
「私ひとりじゃ手が足りないの」
「分かりました。伺います。症状を教えてください」
他の人には分からないであろう医療用語っぽい言葉を話ながら、聖堂を出る。十分距離が離れたら、ララさんが立ち止まった。
「ありがとうございました」
「あ、分かっちゃった?」
「ララさんが私を『フェルナー様』と呼ぶ事はございませんもの」
「さすが、キャシーちゃん。ダニエルさんのアイデアよ。キャシーちゃんなら分かるだろうからって」
「そのダニエルさんは?」
「子供達の遊び相手をしてくれてる。マリアさんは勉強を教えたり。あの2人って頭も良いのね」
「護衛ですもの。頭脳無しでは務まりませんわよ」
「そうよね」
「申し訳ございません」
「最終学年になったら、プロトコールの授業で、王城に通う事になるからね。楽しみにしてるよ」
「その際はよろしくお願い致します」
学院生活も、後2年かぁ。子供として振る舞えるタイムリミットだ。平民の子供は、12~13歳程度から1人前として働いていると聞く。私達貴族が18歳までのんびりと学院で過ごしているのとは大違いだ。
「そろそろ行こう。王城からの使いが到着した」
正式な叙爵はこの後、王城で開かれるパーティーでなされるという。そのパーティーをもって、エドワード様は王籍を離れ、ピュエンルーデ公爵としてスタヴィリス国の教会の事務方トップになる。今も枢密院の院長だけれど、これ以降は王族でありながら王族としては振る舞えない。地位としては別組織になるからだ。
とか言っておいて、お義父様と同等の地位のようなんだけれど。お義父様も教会の管理の長っぽい仕事だし。
まぁ、仕事内容は違うけれど。
聖堂に戻ると、王城からの使いとして、お義父様が居た。
「お義父様?」
「お役目はしっかり果たせたようだな」
「お使者様はお義父様でしたの?」
「都合がいいだろう?教会関係の担当だし」
「よろしいのですか?宰相閣下がここに居られても」
「陛下の親心よ。様子を見てきてくれと。第2王子殿下も居られるというのに」
エドワード様とミリアディス様が聖堂に到着されたらしい。
「それではお義父様、私はあちらで居ります」
「そうだな。フェルナー家の娘としての務めを果たしてきなさい」
フェルナー家の娘としての務めって、特に無いんだけれど。人に見られても恥ずかしくないように、って事だと思う。
聖堂内は、椅子が並び替えられていた。さっきまではまっすぐに置かれていた椅子が、今は少し角度が付けられている。一点集中とでも言えばいいのか。聖壇をみんなが体を傾けずに見られるようになっている。
着席順は特に決まっていない。さっきまでの成婚式の通り、座っているっぽい。
1番後ろに座ると、第2王子殿下も隣に座った。
「殿下もこちらに?」
「後ろからの方が色々と見やすいからね」
色々と、ですか。
エドワード様とミリアディス様に相対して、お義父様が立っている。
「陛下からのお言葉である。エドワード・パトリス・スタヴィリスにピュエンルーデの名を与え、公爵位を授ける」
「拝命いたしました。いち臣下として、これからもスタヴィリス国の為に尽くします」
「正式な交付は、10日後の王城パーティーにて行います」
「承りました」
拍手が沸き起こった。エドワード様とミリアディス様が目を合わせて微笑まれた後、参列者に向かって礼を取る。今日この日からは、エドワード様は王族じゃないと、態度で示した形だ。
「私が叙爵する時は、いつだろうね」
「殿下?」
「早く叙爵してサフィアを安心させてやりたい気持ちと、1日でも長く父上に王として君臨していてほしい気持ちと、ごちゃ混ぜでね。今は第2王子として政務に携わっているけれど、時々エドワードが羨ましくなるよ」
「エドワード様にはエドワード様の、殿下には殿下のやるべき事があるのではないですか?それこそが天よりの下された使命なのでしょう」
「フェルナー嬢の光の聖女様のように?」
「そうであると良いのですが。私は肩書きに関係なく、光魔法使いとして苦しむ人々を救いたい。その一心にございます」
「そういう貴女だからこそ、神々は貴女を光の聖女と定めたのだろうね」
「お戯れを」
まだ任命されていません、と何度か言っているけれど、すでに認定はされてしまっている。正式な任命がまだなだけだ。
エドワード様の公爵位叙爵は無事に終わった。
「何人か要注意人物が居たね」
「そうですわね。何名か不穏な方が居られましたわね」
エドワード様が公爵位を叙爵される事は、水面下では決まっていた事だし、今叙爵されたからって、何が変わる訳じゃないのに。
「何かございますのでしょうか?」
「利権関係かな?それこそ光魔法持ちを自分の所に多く抱え込みたいのは、必ず居るだろうし」
「光魔法使いを政治の道具には、してほしくございませんわね」
「多く抱え込んでいれば、貸し出しが出来るしね。そうすれば貸しが作れる」
「立場的に高くなれるというのは、否定いたしませんわ。それを政治の駆け引きには使ってほしくございません」
「光魔法使いの酷使にも繋がるしね」
「医師の立場の低下にも繋がりますわ」
「残念ながら、光魔法使いが魔法を行使するのに、医師の指示が必要というのは、そこまで知られていないんだよ」
「予想出来てはおりましたが、何故でしょう?」
「光魔法使いには、目印が無いからだね」
「あぁ、そういう……」
光魔法使いをどれだけ抱え込んで酷使しても保護出来ないのは、光魔法使いであると分かってもそこまでの人数を割けないから。腹に一物抱えた貴族が、保護という名目で抱え込んでしまえば、手を出せない。
「だから登録制にしたいんだけどね」
「平民には祝福の儀式を受けない人も、居ると習いましたが」
「寄付が必要だからね。貴族には高額ではないけど、庶民には高額だと感じる人も多い」
ララさんも祝福の儀式を受けたのは、10歳を越えてからだと言っていた。奉公に出される寸前にあちらから「魔法属性は?」と聞かれたらしい。同じく奉公に出されていたお兄さんが、それを知って連れ出して、一緒に祝福の儀式を受けたらしい。という事は、お兄さんも受けてなかったのね?
寺子屋みたいな学問所は、読み書き計算を覚えたら辞めさせられたって言うし、ララさんは毒親だって言っていたけど、本当にそうだと思う。
そう考えると、私は運が良かったんだろう。たとえ殺されかけても。
第2王子とエドワード様とミリアディス様の所に伺おうとしたら、エドワード様から第2王子にヘルプが来て、先に行ってしまった。お祝いを言う人を捌ける神官が居なかったらしい。側近の人はミリアディス様の方に行かせたんだって。
「愛妻家だねぇ。でも自分の方を捌けないからと、私に助けを求めるのは、どうかと思うけど」
第2王子はそう言って笑いながら行ってしまった。
そうして私に向けられる、様々な視線。第2王子との関係を聞きたい人も居るんだろうな。
「フェルナー様、ごめんなさい、手を貸してください」
ララさんが駆け込んできた。救民院の制服のままだ。
「どうしました?」
ララさんがいつもは使わない「フェルナー様」という言葉を使っているという事は、たぶん何も無いんだと思う。誰かに指示されたのかしら?ここから連れ出すには、光魔法使いが必要だと思わせる方が、都合が良いものね。
「私ひとりじゃ手が足りないの」
「分かりました。伺います。症状を教えてください」
他の人には分からないであろう医療用語っぽい言葉を話ながら、聖堂を出る。十分距離が離れたら、ララさんが立ち止まった。
「ありがとうございました」
「あ、分かっちゃった?」
「ララさんが私を『フェルナー様』と呼ぶ事はございませんもの」
「さすが、キャシーちゃん。ダニエルさんのアイデアよ。キャシーちゃんなら分かるだろうからって」
「そのダニエルさんは?」
「子供達の遊び相手をしてくれてる。マリアさんは勉強を教えたり。あの2人って頭も良いのね」
「護衛ですもの。頭脳無しでは務まりませんわよ」
「そうよね」
あなたにおすすめの小説
「お前がいると息が詰まる」と追放された令嬢——翌週から公爵家の予定が全て狂った
歩人
ファンタジー
クラリッサは公爵家の日程管理を一手に担う令嬢。前世の社畜経験を活かし、行事計画、来客対応、予算管理まで完璧にこなしていた。
だが婚約者ヴィクトルは言った。「お前がいると息が詰まる。もっと華やかな女がいい」
追放されたクラリッサが去った翌週、公爵家の予定が全て狂い始める。
舞踏会の招待状は届かず、外交晩餐会の料理は手配されず、決算書類は行方不明。
一方クラリッサは、若き領主の元で「定時退社」という夢を叶えていた。
「もう、残業はしません」
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
選ばれたのは私ではなかった。ただそれだけ
暖夢 由
恋愛
【5月20日 90話完結】
5歳の時、母が亡くなった。
原因も治療法も不明の病と言われ、発症1年という早さで亡くなった。
そしてまだ5歳の私には母が必要ということで通例に習わず、1年の喪に服すことなく新しい母が連れて来られた。彼女の隣には不思議なことに父によく似た女の子が立っていた。私とあまり変わらないくらいの歳の彼女は私の2つ年上だという。
これからは姉と呼ぶようにと言われた。
そして、私が14歳の時、突然謎の病を発症した。
母と同じ原因も治療法も不明の病。母と同じ症状が出始めた時に、この病は遺伝だったのかもしれないと言われた。それは私が社交界デビューするはずの年だった。
私は社交界デビューすることは叶わず、そのまま治療することになった。
たまに調子がいい日もあるが、社交界に出席する予定の日には決まって体調を崩した。医者は緊張して体調を崩してしまうのだろうといった。
でも最近はグレン様が会いに来ると約束してくれた日にも必ず体調を崩すようになってしまった。それでも以前はグレン様が心配して、私の部屋で1時間ほど話をしてくれていたのに、最近はグレン様を姉が玄関で出迎え、2人で私の部屋に来て、挨拶だけして、2人でお茶をするからと消えていくようになった。
でもそれも私の体調のせい。私が体調さえ崩さなければ……
今では月の半分はベットで過ごさなければいけないほどになってしまった。
でもある日婚約者の裏切りに気づいてしまう。
私は耐えられなかった。
もうすべてに………
病が治る見込みだってないのに。
なんて滑稽なのだろう。
もういや……
誰からも愛されないのも
誰からも必要とされないのも
治らない病の為にずっとベッドで寝ていなければいけないのも。
気付けば私は家の外に出ていた。
元々病で外に出る事がない私には専属侍女などついていない。
特に今日は症状が重たく、朝からずっと吐いていた為、父も義母も私が部屋を出るなど夢にも思っていないのだろう。
私は死ぬ場所を探していたのかもしれない。家よりも少しでも幸せを感じて死にたいと。
これから出会う人がこれまでの生活を変えてくれるとも知らずに。
---------------------------------------------
※架空のお話です。
※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。
※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
【完結】広間でドレスを脱ぎ捨てた公爵令嬢は優しい香りに包まれる【短編】
青波鳩子
恋愛
シャーリー・フォークナー公爵令嬢は、この国の第一王子であり婚約者であるゼブロン・メルレアンに呼び出されていた。
婚約破棄は皆の総意だと言われたシャーリーは、ゼブロンの友人たちの総意では受け入れられないと、王宮で働く者たちの意見を集めて欲しいと言う。
そんなことを言いだすシャーリーを小馬鹿にするゼブロンと取り巻きの生徒会役員たち。
それで納得してくれるのならと卒業パーティ会場から王宮へ向かう。
ゼブロンは自分が住まう王宮で集めた意見が自分と食い違っていることに茫然とする。
*別サイトにアップ済みで、加筆改稿しています。
*約2万字の短編です。
*完結しています。
*11月8日22時に1、2、3話、11月9日10時に4、5、最終話を投稿します。
現聖女ですが、王太子妃様が聖女になりたいというので、故郷に戻って結婚しようと思います。
和泉鷹央
恋愛
聖女は十年しか生きられない。
この悲しい運命を変えるため、ライラは聖女になるときに精霊王と二つの契約をした。
それは期間満了後に始まる約束だったけど――
一つ……一度、死んだあと蘇生し、王太子の側室として本来の寿命で死ぬまで尽くすこと。
二つ……王太子が国王となったとき、国民が苦しむ政治をしないように側で支えること。
ライラはこの契約を承諾する。
十年後。
あと半月でライラの寿命が尽きるという頃、王太子妃ハンナが聖女になりたいと言い出した。
そして、王太子は聖女が農民出身で王族に相応しくないから、婚約破棄をすると言う。
こんな王族の為に、死ぬのは嫌だな……王太子妃様にあとを任せて、村に戻り幼馴染の彼と結婚しよう。
そう思い、ライラは聖女をやめることにした。
他の投稿サイトでも掲載しています。
【完結】能力が無くても聖女ですか?
天冨 七緒
恋愛
孤児院で育ったケイトリーン。
十二歳になった時特殊な能力が開花し、体調を崩していた王妃を治療する事に…
無事に王妃を完治させ、聖女と呼ばれるようになっていたが王妃の治癒と引き換えに能力を使い果たしてしまった。能力を失ったにも関わらず国王はケイトリーンを王子の婚約者に決定した。
周囲は国王の命令だと我慢する日々。
だが国王が崩御したことで、王子は周囲の「能力の無くなった聖女との婚約を今すぐにでも解消すべき」と押され婚約を解消に…
行く宛もないが婚約解消されたのでケイトリーンは王宮を去る事に…門を抜け歩いて城を後にすると突然足元に魔方陣が現れ光に包まれる…
「おぉー聖女様ぁ」
眩い光が落ち着くと歓声と共に周囲に沢山の人に迎えられていた。ケイトリーンは見知らぬ国の聖女として召喚されてしまっていた…
タイトル変更しました
召喚されましたが聖女様ではありません…私は聖女様の世話係です
忘れられた幼な妻は泣くことを止めました
帆々
恋愛
アリスは十五歳。王国で高家と呼ばれるう高貴な家の姫だった。しかし、家は貧しく日々の暮らしにも困窮していた。
そんな時、アリスの父に非常に有利な融資をする人物が現れた。その代理人のフーは巧みに父を騙して、莫大な借金を負わせてしまう。
もちろん返済する目処もない。
「アリス姫と我が主人との婚姻で借財を帳消しにしましょう」
フーの言葉に父は頷いた。アリスもそれを責められなかった。家を守るのは父の責務だと信じたから。
嫁いだドリトルン家は悪徳金貸しとして有名で、アリスは邸の厳しいルールに従うことになる。フーは彼女を監視し自由を許さない。そんな中、夫の愛人が邸に迎え入れることを知る。彼女は庭の隅の離れ住まいを強いられているのに。アリスは嘆き悲しむが、フーに強く諌められてうなだれて受け入れた。
「ご実家への援助はご心配なく。ここでの悪くないお暮らしも保証しましょう」
そういう経緯を仲良しのはとこに打ち明けた。晩餐に招かれ、久しぶりに心の落ち着く時間を過ごした。その席にははとこ夫妻の友人のロエルもいて、彼女に彼の掘った珍しい鉱石を見せてくれた。しかし迎えに現れたフーが、和やかな夜をぶち壊してしまう。彼女を庇うはとこを咎め、フーの無礼を責めたロエルにまで痛烈な侮蔑を吐き捨てた。
厳しい婚家のルールに縛られ、アリスは外出もままならない。
それから五年の月日が流れ、ひょんなことからロエルに再会することになった。金髪の端正な紳士の彼は、彼女に問いかけた。
「お幸せですか?」
アリスはそれに答えられずにそのまま別れた。しかし、その言葉が彼の優しかった印象と共に尾を引いて、彼女の中に残っていく_______。
世間知らずの高貴な姫とやや強引な公爵家の子息のじれじれなラブストーリーです。
古風な恋愛物語をお好きな方にお読みいただけますと幸いです。
ハッピーエンドを心がけております。読後感のいい物語を努めます。
※小説家になろう様にも投稿させていただいております。