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学院高等部 青学年生
相談
「オーナー、そろそろ」
「いけない。ごめんね、キャスリーンちゃん。今、会議中だったのよ」
「お気になさらないでくださいませ。ヴァレール様、お邪魔をいたしました」
「またお越しくださいませ」
丁寧なお辞儀で見送られて別邸に帰ってくると、雪花が走り出てきた。その後ろにラッセル様がいる。
「おかえり、フェルナー嬢」
「ただいま戻りましたわ、ラッセル様」
「フェルナー嬢の居ない間に、第2王子殿下から手紙が届いて、フェルナー領城に送ったんだけど」
「はい。確かに受けとりました。ラッセル様のお気遣いでしたのね。ありがとうございます」
あぁ、お義父様に相談しなきゃ。本邸に戻りたくないけれど行かなきゃならないかしら?伝心機の使用は時間が気になるし。
「それから伝言。フェルナー侯爵から、フェルナー嬢の都合の良い時に連絡をくれって。時間とか気にせずに」
あら、私の懸念がバレちゃってた。それにさすがお義父様。フォローが完璧。
「分かりました。連絡してみます」
自室に入ると着替えをしてサロンに行った。このサロンは転生者のみんなの憩いの場となっている。メインサロンとでもいうのかけっこう広いし、みんなが思い思いの時間を過ごせる。
サロンにはラッセル様とサミュエル先生がいた。2人で何かを話している。難しい顔をしているから、たぶん難しい話だと思う。
「キャシーちゃん、ちょっと良いかな?」
「はい」
え、なんだろう?
「キャシーちゃん、第2王子妃と仲が良いよね?」
「それなりには良好だと思っておりますが」
「第2王子妃の前の友人のメイジャー家のイオタ嬢を知っているかい?」
「最初にサフィア様にお目通りが叶いました折りに、いらっしゃいましたわね。その後はお会いしておりませんが」
「彼女が困っているらしい」
「お困りになっておられるのですか?」
「直接相談を受けたのは僕だよ。王宮までちょっと散歩しに行っていたんだけど、誰かに突き飛ばされて、階段を落ちてきた所を受け止めたんだけど」
王宮まで散歩って、ちょっとの距離じゃないけれど。1時間はかかると思う。それに階段の上で突き飛ばされた人を受け止めた?どこの主人公ですか?
「セッカちゃんのお散歩の途中だったんだよね。で、手当てだけして送り届けたんだけど、その時にフェルナー嬢の話が出てね」
「お兄上が呪われたそうだ」
「呪われた?」
「神官には解呪は無理だと言われたらしい」
「解呪は無理って、その神官は本物ですか?」
「それは今調べさせているよ。解呪依頼は記録に残すからね」
「症状は?お聞きになっておられますか?」
「聞き取った感じだと狂犬病だね。ただ、右側腹部に鎖のような黒いアザが出現しているらしい。日に日に伸びていると言っていたけど」
「黒いアザで成長しているのなら、呪いだろうね。狂犬病は薬では治せないし」
狂犬病は発症してしまうと、治療法は無い。患者を落ち着かせたり症状を和らげたりといった処置を行って、なるだけ脳を休ませるしかない。狂犬病予防ワクチンはこちらの世界にもあるけれど、発症してしまえば手の打ちようがない。
「医者は鎮静剤の投与しか出来ないと頭を下げたようだ。こう言ってはなんだけど、とても裕福そうにはみえなかったね。どちらかと言えば困窮していると思う」
「私が解呪してよろしいのでしょうか?」
「秘密裏に、となるだろうけどね。第2王子妃には知らせてなさそうだし」
「お知らせして、というわけにはいきませんわよね」
そんな事をしたら、サフィア様に相談が殺到する。逆恨みなんかも向かうだろう。私が解呪しても騒動にならないのは、すべてを秘密裏に行っているからだ。事情を知る人物が最小限だからこそ、私は平穏に暮らせている。防波堤になってくれている方々には、感謝しかない。主にサミュエル先生とお義父様だけど。
「これはお茶会出席の口実が出来ましたわね」
「出席の口実って」
「お義父様やお義母様が反対なさっても、出席しなければならないと説得出来ます」
「第2王子妃に会いたかったんだ?」
「というか、お子様にお目にかかりたいのですわ。きっと可愛らしいに違いございませんから」
「キャシーちゃんって、子供好きだったんだ?」
「好きですわよ?」
「好きだったんだ」
え?意外だったの?
「可愛い関係に興味が無いのかと」
「ドレスもシンプルなのが好きだしね」
「可愛い物は好きですけれど、自分では身に付けたくはございませんもの」
「フェルナー夫人が、『キャシーちゃんなら絶対に似合うのに』って言っていたのは、だからか」
あぁ、小さい頃ね。フリフリのドレスには目一杯抵抗したから。小さい頃は今より前世の人格の方が強かったし、二十歳越えてのフリフリドレスは着たくなかったからね。しかもピンクのフリフリドレス。駄々をこねた訳じゃなくて、1日お義母様と口を利かなかっただけだけど。
夜になってから、お義父様に連絡をした。2コールで出たあげく、即座に移動したっぽいのには驚いたけど。
『どうした?キャスリーン』
「第2王子妃殿下から、お茶会の招待を受けました」
『この時期にか?』
「開催はヒューバート殿下のお披露目の日ですわね」
『また気の早い話だな』
「おそらくお披露目の夜会にも招待されるのでは?と、サミュエル先生が仰いました」
『ではその前から王宮に居る事になるな』
「そうなりますわね」
『それで?キャスリーンはどうしたいのだ?』
「お茶会はお受けいたします。夜会は迷っております」
『ほぅ。何故?と聞いても?』
「夜会の規模が分かりかねますので。同世代の方が居てくださればよろしいのですが、居てくだされなければ目立ちますわよね?」
『キャスリーンはすでに目立っているがな。まぁ良い。その辺りは確認しておこう』
「ありがとうございます。それからひとつ、お願いがございます」
『珍しいな、キャスリーンからのお願いは』
「メイジャー家について、何かご存知ありませんか?」
『メイジャー家?男爵家だな。フェアールカク辺境領の西にある。昨年先代夫妻が相次いで亡くなられたのだが、今もあまり領地経営が良好とは言えないようだ』
「原因は?」
『作物の不作と先代夫妻の死去が重なった事だな。質の悪い風邪が流行ってな』
「質の悪い風邪?」
『通常の風邪より症状が重いらしい。症状は発熱、咳、鼻水、喉の痛みとここまでは風邪の症状なのだが、ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸や呼吸困難が治まらなかった患者が多く、領主夫妻も命を落とした』
「季節はいつ頃ですか?」
『昨年の初夏だな』
重い風邪症状と聞いて思い浮かぶのは、ヒトメタニューモウイルス とRSウイルス 。その違いは流行時期。ヒトメタニューモウイルス の流行時期は春から初夏、RSウイルス の流行時期は秋から冬。ただ、近年は夏から増加傾向となり秋にピークがみられていた。2021年以降は春から初夏に継続した増加がみられ、夏にピークがみられてきている。でもそれはこちらの世界では関係は無いだろう。
「ヒトメタニューモウイルス でしょうか」
『ん?ヒトメタ……?』
「ヒトメタニューモウイルスです。風邪と同様、対症療法しかございませんわね」
『ふむ。キャスリーンなら治せるのかね?』
「たぶんとしか言いようがございませんわね」
断言は出来ないのよね。断言しちゃうと「お医者様がこう言ったから」と言われるし、症状や期間にズレが生じると「嘘を言われた」なんて言われちゃうから。だから医療従事者は、病状に関しては断言しない。かつての日本は「医療過信」だった。すなわち医者は「お医者様」であり「お医者様が言うなら間違いない」という風潮だ。今はそれ程でも無いどころか、医療不信気味だと思う。
「いけない。ごめんね、キャスリーンちゃん。今、会議中だったのよ」
「お気になさらないでくださいませ。ヴァレール様、お邪魔をいたしました」
「またお越しくださいませ」
丁寧なお辞儀で見送られて別邸に帰ってくると、雪花が走り出てきた。その後ろにラッセル様がいる。
「おかえり、フェルナー嬢」
「ただいま戻りましたわ、ラッセル様」
「フェルナー嬢の居ない間に、第2王子殿下から手紙が届いて、フェルナー領城に送ったんだけど」
「はい。確かに受けとりました。ラッセル様のお気遣いでしたのね。ありがとうございます」
あぁ、お義父様に相談しなきゃ。本邸に戻りたくないけれど行かなきゃならないかしら?伝心機の使用は時間が気になるし。
「それから伝言。フェルナー侯爵から、フェルナー嬢の都合の良い時に連絡をくれって。時間とか気にせずに」
あら、私の懸念がバレちゃってた。それにさすがお義父様。フォローが完璧。
「分かりました。連絡してみます」
自室に入ると着替えをしてサロンに行った。このサロンは転生者のみんなの憩いの場となっている。メインサロンとでもいうのかけっこう広いし、みんなが思い思いの時間を過ごせる。
サロンにはラッセル様とサミュエル先生がいた。2人で何かを話している。難しい顔をしているから、たぶん難しい話だと思う。
「キャシーちゃん、ちょっと良いかな?」
「はい」
え、なんだろう?
「キャシーちゃん、第2王子妃と仲が良いよね?」
「それなりには良好だと思っておりますが」
「第2王子妃の前の友人のメイジャー家のイオタ嬢を知っているかい?」
「最初にサフィア様にお目通りが叶いました折りに、いらっしゃいましたわね。その後はお会いしておりませんが」
「彼女が困っているらしい」
「お困りになっておられるのですか?」
「直接相談を受けたのは僕だよ。王宮までちょっと散歩しに行っていたんだけど、誰かに突き飛ばされて、階段を落ちてきた所を受け止めたんだけど」
王宮まで散歩って、ちょっとの距離じゃないけれど。1時間はかかると思う。それに階段の上で突き飛ばされた人を受け止めた?どこの主人公ですか?
「セッカちゃんのお散歩の途中だったんだよね。で、手当てだけして送り届けたんだけど、その時にフェルナー嬢の話が出てね」
「お兄上が呪われたそうだ」
「呪われた?」
「神官には解呪は無理だと言われたらしい」
「解呪は無理って、その神官は本物ですか?」
「それは今調べさせているよ。解呪依頼は記録に残すからね」
「症状は?お聞きになっておられますか?」
「聞き取った感じだと狂犬病だね。ただ、右側腹部に鎖のような黒いアザが出現しているらしい。日に日に伸びていると言っていたけど」
「黒いアザで成長しているのなら、呪いだろうね。狂犬病は薬では治せないし」
狂犬病は発症してしまうと、治療法は無い。患者を落ち着かせたり症状を和らげたりといった処置を行って、なるだけ脳を休ませるしかない。狂犬病予防ワクチンはこちらの世界にもあるけれど、発症してしまえば手の打ちようがない。
「医者は鎮静剤の投与しか出来ないと頭を下げたようだ。こう言ってはなんだけど、とても裕福そうにはみえなかったね。どちらかと言えば困窮していると思う」
「私が解呪してよろしいのでしょうか?」
「秘密裏に、となるだろうけどね。第2王子妃には知らせてなさそうだし」
「お知らせして、というわけにはいきませんわよね」
そんな事をしたら、サフィア様に相談が殺到する。逆恨みなんかも向かうだろう。私が解呪しても騒動にならないのは、すべてを秘密裏に行っているからだ。事情を知る人物が最小限だからこそ、私は平穏に暮らせている。防波堤になってくれている方々には、感謝しかない。主にサミュエル先生とお義父様だけど。
「これはお茶会出席の口実が出来ましたわね」
「出席の口実って」
「お義父様やお義母様が反対なさっても、出席しなければならないと説得出来ます」
「第2王子妃に会いたかったんだ?」
「というか、お子様にお目にかかりたいのですわ。きっと可愛らしいに違いございませんから」
「キャシーちゃんって、子供好きだったんだ?」
「好きですわよ?」
「好きだったんだ」
え?意外だったの?
「可愛い関係に興味が無いのかと」
「ドレスもシンプルなのが好きだしね」
「可愛い物は好きですけれど、自分では身に付けたくはございませんもの」
「フェルナー夫人が、『キャシーちゃんなら絶対に似合うのに』って言っていたのは、だからか」
あぁ、小さい頃ね。フリフリのドレスには目一杯抵抗したから。小さい頃は今より前世の人格の方が強かったし、二十歳越えてのフリフリドレスは着たくなかったからね。しかもピンクのフリフリドレス。駄々をこねた訳じゃなくて、1日お義母様と口を利かなかっただけだけど。
夜になってから、お義父様に連絡をした。2コールで出たあげく、即座に移動したっぽいのには驚いたけど。
『どうした?キャスリーン』
「第2王子妃殿下から、お茶会の招待を受けました」
『この時期にか?』
「開催はヒューバート殿下のお披露目の日ですわね」
『また気の早い話だな』
「おそらくお披露目の夜会にも招待されるのでは?と、サミュエル先生が仰いました」
『ではその前から王宮に居る事になるな』
「そうなりますわね」
『それで?キャスリーンはどうしたいのだ?』
「お茶会はお受けいたします。夜会は迷っております」
『ほぅ。何故?と聞いても?』
「夜会の規模が分かりかねますので。同世代の方が居てくださればよろしいのですが、居てくだされなければ目立ちますわよね?」
『キャスリーンはすでに目立っているがな。まぁ良い。その辺りは確認しておこう』
「ありがとうございます。それからひとつ、お願いがございます」
『珍しいな、キャスリーンからのお願いは』
「メイジャー家について、何かご存知ありませんか?」
『メイジャー家?男爵家だな。フェアールカク辺境領の西にある。昨年先代夫妻が相次いで亡くなられたのだが、今もあまり領地経営が良好とは言えないようだ』
「原因は?」
『作物の不作と先代夫妻の死去が重なった事だな。質の悪い風邪が流行ってな』
「質の悪い風邪?」
『通常の風邪より症状が重いらしい。症状は発熱、咳、鼻水、喉の痛みとここまでは風邪の症状なのだが、ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸や呼吸困難が治まらなかった患者が多く、領主夫妻も命を落とした』
「季節はいつ頃ですか?」
『昨年の初夏だな』
重い風邪症状と聞いて思い浮かぶのは、ヒトメタニューモウイルス とRSウイルス 。その違いは流行時期。ヒトメタニューモウイルス の流行時期は春から初夏、RSウイルス の流行時期は秋から冬。ただ、近年は夏から増加傾向となり秋にピークがみられていた。2021年以降は春から初夏に継続した増加がみられ、夏にピークがみられてきている。でもそれはこちらの世界では関係は無いだろう。
「ヒトメタニューモウイルス でしょうか」
『ん?ヒトメタ……?』
「ヒトメタニューモウイルスです。風邪と同様、対症療法しかございませんわね」
『ふむ。キャスリーンなら治せるのかね?』
「たぶんとしか言いようがございませんわね」
断言は出来ないのよね。断言しちゃうと「お医者様がこう言ったから」と言われるし、症状や期間にズレが生じると「嘘を言われた」なんて言われちゃうから。だから医療従事者は、病状に関しては断言しない。かつての日本は「医療過信」だった。すなわち医者は「お医者様」であり「お医者様が言うなら間違いない」という風潮だ。今はそれ程でも無いどころか、医療不信気味だと思う。
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