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学院高等部 青学年生
完全解呪
いよいよ夏期休暇も残すところ後5日になった。これ以上は帰都を引き伸ばせないという事で、今日の午後にメイジャー領から引き上げる事になっている。
引き上げ時間までもう少し。居てもたってもいられない私は、レオナルドさんとマリアさんをお供に、巨石の所に来ていた。
巨石にはまだ結界が張られている。でも、黒いモヤはほとんど出ていない。
「キャスリーン、今日はブレシングレインはやめるように言われていたよな?」
私がやろうとした事を察して、レオナルドさんに先に釘を刺されてしまった。
「はい」
黒いモヤが現れる前は、メイジャー領はのどかな田舎だったという。畑ではみずみずしい野菜が育ち、狂暴な肉食獣は少なく、時折狼を見かける程度。その狼もすぐに逃げていくらしく、領民で対処出来ていたという。
今目の前に広がるのは、ひび割れた大地に枯れた植物達。雨が一滴も降らないという異常事態に見舞われている。それもメイジャー領の中心部分のみの現象だ。周辺部には、少ないながらも降雨があるらしい。
「寂しい景色ですわね」
ポツリと呟いてしまった。
「荒れ地だとこんなもんだろうさ。つい最近まで人が平和に暮らしていて、とか考えるとやりきれなくなるから気にすんな」
「はい」
「それにキャスリーン様のおかげで、ずいぶん改善したのでしょう?人が戻ってくれば、元通りになるのも早いですよ」
「私の力だけではありませんでしてよ?」
「それでも、キャスリーンの力が1番影響しているだろうさ」
「そうですよ。巨石の浄化もほぼ終わりですし、これはキャスリーン様のお力でしょう?」
それでもやっぱり寂しいと思ってしまう。モヤの影響がどこまでかは分からないし、もし地中にまで影響が及んでいたらきっと不毛の地は長く続いてしまう。
どうかこの地が再び豊かになりますように。想いを込めて祈ったら、巨石の結界がパキンと音を立てて解除された。
「は?」
「え?」
「キャスリーン?」
「私はなにもしておりませんわよ?」
ただ祈っただけだもの。
「とにかくサミュエル様に報告を」
「俺が行ってくる。マリア、キャスリーンを頼む。キャスリーンはそこを動くな」
「「はい」」
マリアさんと声が揃った。
「何が起こったのでしょう?」
「私にはさっぱり。先程キャスリーン様は祈っておられましたけど、何を?」
「この地が再び豊かになりますようにと祈っただけですわ」
「そうですか。祈りの力が強かったとか?」
「いいえ?」
「ですよね」
ん?マリアさんはどうして私の祈りの強弱が分かるの?
「マリアさんはどうして……」
「キャシーちゃん」
私がマリアさんに聞こうとしたら、それを遮るようにサミュエル先生の声が聞こえた。
「サミュエル先生」
「結界が解除されたって聞いたけど」
「はい。私がその直前に「この地が再び豊かになりますように」と祈ったのですが、それがなにか関係があるのでしょうか?」
「うーん……」
サミュエル先生が巨石に触れる。
「あれ?解呪されてるね」
「確かに嫌な感じはしませんが」
「キャシーちゃんも触ってみて」
サミュエル先生の指示に、恐る恐る触ってみた。まったく呪いの嫌な感じが無い。解呪されているかどうかの術式は教えてもらってないのよね。今まではサミュエル先生が側に居てくれたから必要なかったし。
「先生、解呪確認の術式は教えていただけませんか?」
「んー、キャシーちゃんも結界術が使いこなせているし、良いかな?まずは自分の手を結界で包んで、対象物に触れてみて。今は私が許可を出したから、危険は無いけれど、むやみやたらに呪いに侵されたモノに触れちゃダメだよ?」
「はい」
人相手だと分かりやすいんだけど。後は有機物は分かりやすいしそもそも見て分かるものがほとんどだ。
結界で自分の手を包んで、改めて巨石に触れる。
「その結界を触れた物の中心部へと伸ばしてごらん」
結界を中心部へと伸ばす……。
「伸ばすイメージは平面でね」
平面……。布のような感じかしら?
「急に拡げちゃ駄目だよ。徐々に拡げていって」
先生の言葉に従って、ゆっくりと横方面に拡げていく。
「先生、外に出てしまいましたけど」
横に拡げすぎて巨石を横切ってしまった。あ、もしかしてこのまま回転させればスキャン出来るんじゃない?私の手の平を中心にして、ゆっくりと回転させる。巨石の形に沿うように回転させてMRIのように内部をスキャンしていく。
「相変わらずだねぇ」
いつの間にか私の手の隣に自分の手を置いていたサミュエル先生に、呆れたような声で言われた。
「呪いが残っていれば、結界に触れれば分かるよ。今はどう?」
「嫌な感じは何もございません」
嫌な感じはしないけれど、巨石の下に何かの植物の種があるのが分かる。
「嫌な感じはいたしませんが、この巨石はこのままでしょうか?」
「何かあるのかい?」
「何かの種だと思うのですが、重くて苦しそうで」
「元々この巨石は、ここに無かったと聞いているんだよね。この巨石が何なのかは分からないけど、そうか。植物の種がねぇ」
気付いちゃったらどうにかしてあげたくなっちゃうけど、自然の摂理的にどうかしら?こういうのも弱肉強食というのかな?岩に阻まれて成長出来ない植物なんて、いくらでもあるだろうし。
「その種だけを移動出来るかい?」
先生の言葉に、ちょっと頑張ってみた。
「動きませんわねぇ」
「地魔法使いを呼んでくるか?」
レオナルドさんが聞く。
「こういうのは、自然の摂理的にどうなのでしょう?」
「うん?」
「たまたま巨石の下に種があって、成長出来なくて、それは自然の摂理に沿ったものではないかと」
「このまま放っておくと?」
「でも見付けちゃったんですよね。見付けてしまうと助けてやりたくなって、手を出したくて……」
「カイル、呼んできてくれるかい?」
レオナルドさんが走っていく。まもなくチャーチルさんが走ってきた。
「お呼びですか?」
「キャシーちゃんが巨石の下に植物の種を見付けたみたいなんだよね。で、その種を石の下から移動させたくてね。出来るかい?」
「種だけをというわけにはいきませんが」
「うん。それで良いよ。この巨石に影響がないように頼めるかい?倒れちゃったら被害甚大だしね」
「はい」
チャーチルさんが巨石の側の地面に手を付けた。しばらくして巨石の側の地面がモコモコと盛り上がる。
「この中にあれば良いのですが」
一握りの土塊がこんもりと山を作った。
「ありますね」
土に触れたマリアさんが言う。
「どうしますか?」
「男爵に聞いてみないとね」
「かしこまりました」
マリアさんが種を掘り出す。結構大きい。種というかドングリだね。
「ソートゥース・オークですね。どうしてここにあったのかは不明ですが」
周りにソートゥース・オークの木は無いしねぇ。どこかから鳥さんが運んできた?動物が運んできた?それも検証は出来ない。
「まぁ良いや。いったん戻るよ」
サミュエル先生の声に、全員で従う。
メイジャー男爵は、サミュエル先生の報告を受けて目を見開いて驚いていた。ついでに立ち上がって男爵夫人が側でオロオロとしていた。
「あの巨石がこの先どうなるかは分からない。道路からは離れているから通行に支障は無いけど」
「あそこは周りを整備して、憩いの場にしようと思います。つきましてはお願いが」
「ん?お願い?」
「そちらのソートゥース・オークのドングリですか?それを植えたいのです」
「あぁ、良いよ。育てるのは……。男爵夫人が植物魔法持ちだったね」
「はい。光の聖女様にお救いいただいた木として、立派に育てます」
そこまで気合いをいれてもらわなくても良いんだけど。
引き上げ時間までもう少し。居てもたってもいられない私は、レオナルドさんとマリアさんをお供に、巨石の所に来ていた。
巨石にはまだ結界が張られている。でも、黒いモヤはほとんど出ていない。
「キャスリーン、今日はブレシングレインはやめるように言われていたよな?」
私がやろうとした事を察して、レオナルドさんに先に釘を刺されてしまった。
「はい」
黒いモヤが現れる前は、メイジャー領はのどかな田舎だったという。畑ではみずみずしい野菜が育ち、狂暴な肉食獣は少なく、時折狼を見かける程度。その狼もすぐに逃げていくらしく、領民で対処出来ていたという。
今目の前に広がるのは、ひび割れた大地に枯れた植物達。雨が一滴も降らないという異常事態に見舞われている。それもメイジャー領の中心部分のみの現象だ。周辺部には、少ないながらも降雨があるらしい。
「寂しい景色ですわね」
ポツリと呟いてしまった。
「荒れ地だとこんなもんだろうさ。つい最近まで人が平和に暮らしていて、とか考えるとやりきれなくなるから気にすんな」
「はい」
「それにキャスリーン様のおかげで、ずいぶん改善したのでしょう?人が戻ってくれば、元通りになるのも早いですよ」
「私の力だけではありませんでしてよ?」
「それでも、キャスリーンの力が1番影響しているだろうさ」
「そうですよ。巨石の浄化もほぼ終わりですし、これはキャスリーン様のお力でしょう?」
それでもやっぱり寂しいと思ってしまう。モヤの影響がどこまでかは分からないし、もし地中にまで影響が及んでいたらきっと不毛の地は長く続いてしまう。
どうかこの地が再び豊かになりますように。想いを込めて祈ったら、巨石の結界がパキンと音を立てて解除された。
「は?」
「え?」
「キャスリーン?」
「私はなにもしておりませんわよ?」
ただ祈っただけだもの。
「とにかくサミュエル様に報告を」
「俺が行ってくる。マリア、キャスリーンを頼む。キャスリーンはそこを動くな」
「「はい」」
マリアさんと声が揃った。
「何が起こったのでしょう?」
「私にはさっぱり。先程キャスリーン様は祈っておられましたけど、何を?」
「この地が再び豊かになりますようにと祈っただけですわ」
「そうですか。祈りの力が強かったとか?」
「いいえ?」
「ですよね」
ん?マリアさんはどうして私の祈りの強弱が分かるの?
「マリアさんはどうして……」
「キャシーちゃん」
私がマリアさんに聞こうとしたら、それを遮るようにサミュエル先生の声が聞こえた。
「サミュエル先生」
「結界が解除されたって聞いたけど」
「はい。私がその直前に「この地が再び豊かになりますように」と祈ったのですが、それがなにか関係があるのでしょうか?」
「うーん……」
サミュエル先生が巨石に触れる。
「あれ?解呪されてるね」
「確かに嫌な感じはしませんが」
「キャシーちゃんも触ってみて」
サミュエル先生の指示に、恐る恐る触ってみた。まったく呪いの嫌な感じが無い。解呪されているかどうかの術式は教えてもらってないのよね。今まではサミュエル先生が側に居てくれたから必要なかったし。
「先生、解呪確認の術式は教えていただけませんか?」
「んー、キャシーちゃんも結界術が使いこなせているし、良いかな?まずは自分の手を結界で包んで、対象物に触れてみて。今は私が許可を出したから、危険は無いけれど、むやみやたらに呪いに侵されたモノに触れちゃダメだよ?」
「はい」
人相手だと分かりやすいんだけど。後は有機物は分かりやすいしそもそも見て分かるものがほとんどだ。
結界で自分の手を包んで、改めて巨石に触れる。
「その結界を触れた物の中心部へと伸ばしてごらん」
結界を中心部へと伸ばす……。
「伸ばすイメージは平面でね」
平面……。布のような感じかしら?
「急に拡げちゃ駄目だよ。徐々に拡げていって」
先生の言葉に従って、ゆっくりと横方面に拡げていく。
「先生、外に出てしまいましたけど」
横に拡げすぎて巨石を横切ってしまった。あ、もしかしてこのまま回転させればスキャン出来るんじゃない?私の手の平を中心にして、ゆっくりと回転させる。巨石の形に沿うように回転させてMRIのように内部をスキャンしていく。
「相変わらずだねぇ」
いつの間にか私の手の隣に自分の手を置いていたサミュエル先生に、呆れたような声で言われた。
「呪いが残っていれば、結界に触れれば分かるよ。今はどう?」
「嫌な感じは何もございません」
嫌な感じはしないけれど、巨石の下に何かの植物の種があるのが分かる。
「嫌な感じはいたしませんが、この巨石はこのままでしょうか?」
「何かあるのかい?」
「何かの種だと思うのですが、重くて苦しそうで」
「元々この巨石は、ここに無かったと聞いているんだよね。この巨石が何なのかは分からないけど、そうか。植物の種がねぇ」
気付いちゃったらどうにかしてあげたくなっちゃうけど、自然の摂理的にどうかしら?こういうのも弱肉強食というのかな?岩に阻まれて成長出来ない植物なんて、いくらでもあるだろうし。
「その種だけを移動出来るかい?」
先生の言葉に、ちょっと頑張ってみた。
「動きませんわねぇ」
「地魔法使いを呼んでくるか?」
レオナルドさんが聞く。
「こういうのは、自然の摂理的にどうなのでしょう?」
「うん?」
「たまたま巨石の下に種があって、成長出来なくて、それは自然の摂理に沿ったものではないかと」
「このまま放っておくと?」
「でも見付けちゃったんですよね。見付けてしまうと助けてやりたくなって、手を出したくて……」
「カイル、呼んできてくれるかい?」
レオナルドさんが走っていく。まもなくチャーチルさんが走ってきた。
「お呼びですか?」
「キャシーちゃんが巨石の下に植物の種を見付けたみたいなんだよね。で、その種を石の下から移動させたくてね。出来るかい?」
「種だけをというわけにはいきませんが」
「うん。それで良いよ。この巨石に影響がないように頼めるかい?倒れちゃったら被害甚大だしね」
「はい」
チャーチルさんが巨石の側の地面に手を付けた。しばらくして巨石の側の地面がモコモコと盛り上がる。
「この中にあれば良いのですが」
一握りの土塊がこんもりと山を作った。
「ありますね」
土に触れたマリアさんが言う。
「どうしますか?」
「男爵に聞いてみないとね」
「かしこまりました」
マリアさんが種を掘り出す。結構大きい。種というかドングリだね。
「ソートゥース・オークですね。どうしてここにあったのかは不明ですが」
周りにソートゥース・オークの木は無いしねぇ。どこかから鳥さんが運んできた?動物が運んできた?それも検証は出来ない。
「まぁ良いや。いったん戻るよ」
サミュエル先生の声に、全員で従う。
メイジャー男爵は、サミュエル先生の報告を受けて目を見開いて驚いていた。ついでに立ち上がって男爵夫人が側でオロオロとしていた。
「あの巨石がこの先どうなるかは分からない。道路からは離れているから通行に支障は無いけど」
「あそこは周りを整備して、憩いの場にしようと思います。つきましてはお願いが」
「ん?お願い?」
「そちらのソートゥース・オークのドングリですか?それを植えたいのです」
「あぁ、良いよ。育てるのは……。男爵夫人が植物魔法持ちだったね」
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