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学院高等部 青学年生
新学期
メイジャー領の完全解呪を終えて、王都に戻ってきた。王宮とフェルナー家に報告をして、リーサさんとラッセル様とララさんに心配したと怒られて、ララさんにハグされて再びレオナルドさんに助け出されてと、それなりに大変だった。
メイジャー領の問題は解決したというか、復興はこれからだけど、根本的な所の解決は出来た。でもこれってメイジャー領だけなのかしら?他にも同じような場所があるのかしら?
そんな事を考えながら教室に入る。青学年生になってから専門学的な授業が増えて、同クラス全員が揃う事が少なくなった。その分別れていた別クラスの子達と合同の授業が増えたんだけど、婚約者狙いの男子とか地位狙いの女子達とかが多くなってきて、なんとなく教室内が浮わついている気がする。
私にはサミュエル先生が婚約者として居てくれるからまだ良いけれど、婚約者が正式に決まっていないガブリエラ様なんかは「辺境伯家の入婿」目当ての男子が寄ってきて鬱陶しそうにしている。ガブリエラ様が「婚約者ではないけれど、親公認でお付き合いしている男性がいる」と言っても、諦めないみたいで毎日愚痴を聞くのが授業外交流前の恒例になってきている。
「聞いてくださいまし、キャスリーン様」
「ガブリエラ様、またスミスリード伯爵令息様ですか?」
「そうですわ。あの方、何度お断りしてもしつこ……諦めがお悪いようで」
「お家でなにか言われたのでしょうか?ガブリエラ様にお声かけが頻繁なのは以前からでしたけれど、夏期休暇明けから回数が増えましたわよね?」
「それも『辺境伯家に行ったら』など、婚約が決まったように言ってくるのですわ」
「辺境伯家ではそのようなお話は?」
「ございませんわ。家でも迷惑していると伝えましたもの。辺境伯家からの抗議はしておりませんけれど」
まぁ、大事になってしまいますからね。辺境伯家から伯爵家への抗議だと、他家への影響も大きいし。伯爵家が他家から侮られたり、家業に支障が出る場合もあるから、その辺の兼ね合いも考慮しないと。
「私はゲイツ様と添い遂げたいとお父様にも伝えて、最近ようやく認めてきてくださっておりますのに」
「あら、おめでとうございます」
「ありがとうございます。それまで大変でしたけれど」
それはそうでしょうね。辺境伯家と男爵家だもの。家格の違いも大きいし、辺境伯様ご夫妻も簡単には認められないだろうし。
「ゲイツ様はお元気ですの?」
「えぇ。最近では魔晶の森での調査隊に加わって、成果をあげておられますのよ」
イグニレス・ゲイツの話になると、顔がパァッと明るくなる。恋する乙女といった感じだなぁ。
「キャスリーン様はその……」
あぁ、うん。当然ローレンス様の事は知っているわよね。公にはしていないけれど、高位爵位なら情報収集しているのが普通だし。
ローレンス様とカティさんの事は、秘密にしていてもどこからかは漏れると思う。フェルナー家の使用人に積極的にフェルナー家の内情をペラペラと喋る人は居ないと信じているけれど、それでも人の口に戸は立てられない。出入りの業者からという線もあるし。
「私の婚約者がサミュエル先生という事は、変わりませんわね」
「キャスリーン様はそれでおよろしいの?」
「サミュエル先生と婚約はしておりますけれど、そもそも私は婚姻するとは言っておりませんわよ?」
「え?」
「サミュエル先生も私と同様ですもの」
「それは……」
サミュエル先生も結婚願望が無いのよね。理由ははっきりとは教えてくれないけれど。色々私なりに調べてみたんだけれど、これといった理由は判明していない。
唯一ブランジット公爵夫人から聞いた「あの子には亡くなった幼馴染みがいるのよ」という言葉だけが、その理由のひとつかな?と推測出来るくらい。ファレンノーザ公爵もその辺りは何も言ってくれなかったし。
「でもでもぉ、フェルナー先輩ってぇ、卒業したら国を出ちゃうんですよねぇ?」
「その予定ですわね。ですが必ず帰ってきますわよ?スタヴィリス国は私の故郷ですもの」
「良かったですぅ」
語尾が間延びするクリスト様の言葉は、貴族社会では相応しくないとされるけれど、なんだかホッとする。のんびりした雰囲気になれるというか。クリスト様も改まった場では貴族令嬢らしい言葉遣いになってきたし、心配する事はない。いまだにジャクソン先輩にアプローチしているけれど、こちらも上手くいっていないのよね。ジャクソン先輩が自分は平民身分だからと気にしているし。
そのジャクソン先輩は学院講師になる為の試験に向けて、勉強中で、今年に入ってから学院で見る事は少ない。教会で子供達の勉強を見ながら、講師採用試験突破を目指しているそうだ。
「フェルナー嬢、あ、良かった。ここにいた」
「バークレイ様、どうかなさいましたの?」
バークレイ様は生徒会執行部の会長補佐だ。正式な生徒会執行部員ではないけれど、次期会長と目されていて、現会長のルーク・シャロトラ様の側で秘書的な役割をしている。
「シャロトラ会長がお呼びです。執行部の日ではないのですが、少し……」
何かあったのかしら?
「まいります」
薬草研究会のみんなに挨拶をして、執行部室に急ぐ。
執行部室にはルーク・シャロトラ様と副会長のジョシュ・ポッター様、会計のエレノア・クラウ様が居た。そして所在なさげにソファーで座っている女の子2人。
「悪いね、来てもらって」
「いいえ。何かご用でしょうか?」
「うん、この子なんだけど。覚えているかな?」
「入学式の日にいらっしゃったお方でしょうか?」
たしか名前はエイミー・ドーハティー様だったと。
「今はエイミー・ポッターだよ。もうひとりはアナベル・ポッター」
副会長のジョシュ・ポッター様が楽しそうに言う。
「まぁ、お2人共ポッター家に養女に?」
「うん。ドーハティー家は遠い姻戚でね。それに近い将来貴族じゃなくなるから」
奪爵されると?
「現当主と当主夫人の散財が原因だよ。アナベルは後妻の子なんだけど、エイミーと仲良しでね」
「お年はおいくつですの?」
「もうすぐ8歳。来年入学だね」
「お2人共?」
「うん」
「それで、私をお呼びになられた理由は?」
「顔見せだよ。僕は今年卒業だ。だから信頼出来る人達と顔合わせをしておきたくて」
「フェルナー嬢は現学院生の最重要生徒だからね」
「そのような言い方は困ってしまいますわ」
エイミー様とアナベル様は、お互いに手を握って不安そうにしている。
「エイミー・ポッター様、アナベル・ポッター様、キャスリーン・フェルナーですわ。よろしくお願いいたしますわね」
「「キャスリーン様?」」
「はい。あら、お菓子はお召し上がりになられませんの?美味しいですわよ?」
「食べていいの?」
「お母様に叱られちゃう」
アナベル様の言う「お母様」は、ドーハティー家に後妻に入った女性の事だろう。
「よろしいのですわよ。お2人共今はポッター家のご令嬢ですもの。お兄様のジョシュ・ポッター様がご一緒ですし、許可もされておられます。ご遠慮なさらないで?」
エイミー様とアナベル様は互いに目を見て、意を決したようにクッキーを手に取った。サクッと小さく噛る。
「おいしい」
「お口に合ったようで、良かったですわ」
見た感じだと、アナベル様の方が大きくて栄養状態も良い。エイミー様は痩せている。2人に共通しているのは艶の無い髪とオドオドとした態度。ジョシュ・ポッター様は満足げだけど、ちょっとお話が必要な気がする。
「本当の目的は、お2人の健康診断でしょうか?」
「バレた?」
「バレバレですわよ?それから後でお話がございます」
「フェルナー嬢のお話かぁ」
苦笑いしてますけれど、大切な事ですからね?
メイジャー領の問題は解決したというか、復興はこれからだけど、根本的な所の解決は出来た。でもこれってメイジャー領だけなのかしら?他にも同じような場所があるのかしら?
そんな事を考えながら教室に入る。青学年生になってから専門学的な授業が増えて、同クラス全員が揃う事が少なくなった。その分別れていた別クラスの子達と合同の授業が増えたんだけど、婚約者狙いの男子とか地位狙いの女子達とかが多くなってきて、なんとなく教室内が浮わついている気がする。
私にはサミュエル先生が婚約者として居てくれるからまだ良いけれど、婚約者が正式に決まっていないガブリエラ様なんかは「辺境伯家の入婿」目当ての男子が寄ってきて鬱陶しそうにしている。ガブリエラ様が「婚約者ではないけれど、親公認でお付き合いしている男性がいる」と言っても、諦めないみたいで毎日愚痴を聞くのが授業外交流前の恒例になってきている。
「聞いてくださいまし、キャスリーン様」
「ガブリエラ様、またスミスリード伯爵令息様ですか?」
「そうですわ。あの方、何度お断りしてもしつこ……諦めがお悪いようで」
「お家でなにか言われたのでしょうか?ガブリエラ様にお声かけが頻繁なのは以前からでしたけれど、夏期休暇明けから回数が増えましたわよね?」
「それも『辺境伯家に行ったら』など、婚約が決まったように言ってくるのですわ」
「辺境伯家ではそのようなお話は?」
「ございませんわ。家でも迷惑していると伝えましたもの。辺境伯家からの抗議はしておりませんけれど」
まぁ、大事になってしまいますからね。辺境伯家から伯爵家への抗議だと、他家への影響も大きいし。伯爵家が他家から侮られたり、家業に支障が出る場合もあるから、その辺の兼ね合いも考慮しないと。
「私はゲイツ様と添い遂げたいとお父様にも伝えて、最近ようやく認めてきてくださっておりますのに」
「あら、おめでとうございます」
「ありがとうございます。それまで大変でしたけれど」
それはそうでしょうね。辺境伯家と男爵家だもの。家格の違いも大きいし、辺境伯様ご夫妻も簡単には認められないだろうし。
「ゲイツ様はお元気ですの?」
「えぇ。最近では魔晶の森での調査隊に加わって、成果をあげておられますのよ」
イグニレス・ゲイツの話になると、顔がパァッと明るくなる。恋する乙女といった感じだなぁ。
「キャスリーン様はその……」
あぁ、うん。当然ローレンス様の事は知っているわよね。公にはしていないけれど、高位爵位なら情報収集しているのが普通だし。
ローレンス様とカティさんの事は、秘密にしていてもどこからかは漏れると思う。フェルナー家の使用人に積極的にフェルナー家の内情をペラペラと喋る人は居ないと信じているけれど、それでも人の口に戸は立てられない。出入りの業者からという線もあるし。
「私の婚約者がサミュエル先生という事は、変わりませんわね」
「キャスリーン様はそれでおよろしいの?」
「サミュエル先生と婚約はしておりますけれど、そもそも私は婚姻するとは言っておりませんわよ?」
「え?」
「サミュエル先生も私と同様ですもの」
「それは……」
サミュエル先生も結婚願望が無いのよね。理由ははっきりとは教えてくれないけれど。色々私なりに調べてみたんだけれど、これといった理由は判明していない。
唯一ブランジット公爵夫人から聞いた「あの子には亡くなった幼馴染みがいるのよ」という言葉だけが、その理由のひとつかな?と推測出来るくらい。ファレンノーザ公爵もその辺りは何も言ってくれなかったし。
「でもでもぉ、フェルナー先輩ってぇ、卒業したら国を出ちゃうんですよねぇ?」
「その予定ですわね。ですが必ず帰ってきますわよ?スタヴィリス国は私の故郷ですもの」
「良かったですぅ」
語尾が間延びするクリスト様の言葉は、貴族社会では相応しくないとされるけれど、なんだかホッとする。のんびりした雰囲気になれるというか。クリスト様も改まった場では貴族令嬢らしい言葉遣いになってきたし、心配する事はない。いまだにジャクソン先輩にアプローチしているけれど、こちらも上手くいっていないのよね。ジャクソン先輩が自分は平民身分だからと気にしているし。
そのジャクソン先輩は学院講師になる為の試験に向けて、勉強中で、今年に入ってから学院で見る事は少ない。教会で子供達の勉強を見ながら、講師採用試験突破を目指しているそうだ。
「フェルナー嬢、あ、良かった。ここにいた」
「バークレイ様、どうかなさいましたの?」
バークレイ様は生徒会執行部の会長補佐だ。正式な生徒会執行部員ではないけれど、次期会長と目されていて、現会長のルーク・シャロトラ様の側で秘書的な役割をしている。
「シャロトラ会長がお呼びです。執行部の日ではないのですが、少し……」
何かあったのかしら?
「まいります」
薬草研究会のみんなに挨拶をして、執行部室に急ぐ。
執行部室にはルーク・シャロトラ様と副会長のジョシュ・ポッター様、会計のエレノア・クラウ様が居た。そして所在なさげにソファーで座っている女の子2人。
「悪いね、来てもらって」
「いいえ。何かご用でしょうか?」
「うん、この子なんだけど。覚えているかな?」
「入学式の日にいらっしゃったお方でしょうか?」
たしか名前はエイミー・ドーハティー様だったと。
「今はエイミー・ポッターだよ。もうひとりはアナベル・ポッター」
副会長のジョシュ・ポッター様が楽しそうに言う。
「まぁ、お2人共ポッター家に養女に?」
「うん。ドーハティー家は遠い姻戚でね。それに近い将来貴族じゃなくなるから」
奪爵されると?
「現当主と当主夫人の散財が原因だよ。アナベルは後妻の子なんだけど、エイミーと仲良しでね」
「お年はおいくつですの?」
「もうすぐ8歳。来年入学だね」
「お2人共?」
「うん」
「それで、私をお呼びになられた理由は?」
「顔見せだよ。僕は今年卒業だ。だから信頼出来る人達と顔合わせをしておきたくて」
「フェルナー嬢は現学院生の最重要生徒だからね」
「そのような言い方は困ってしまいますわ」
エイミー様とアナベル様は、お互いに手を握って不安そうにしている。
「エイミー・ポッター様、アナベル・ポッター様、キャスリーン・フェルナーですわ。よろしくお願いいたしますわね」
「「キャスリーン様?」」
「はい。あら、お菓子はお召し上がりになられませんの?美味しいですわよ?」
「食べていいの?」
「お母様に叱られちゃう」
アナベル様の言う「お母様」は、ドーハティー家に後妻に入った女性の事だろう。
「よろしいのですわよ。お2人共今はポッター家のご令嬢ですもの。お兄様のジョシュ・ポッター様がご一緒ですし、許可もされておられます。ご遠慮なさらないで?」
エイミー様とアナベル様は互いに目を見て、意を決したようにクッキーを手に取った。サクッと小さく噛る。
「おいしい」
「お口に合ったようで、良かったですわ」
見た感じだと、アナベル様の方が大きくて栄養状態も良い。エイミー様は痩せている。2人に共通しているのは艶の無い髪とオドオドとした態度。ジョシュ・ポッター様は満足げだけど、ちょっとお話が必要な気がする。
「本当の目的は、お2人の健康診断でしょうか?」
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