真実の愛なんてクソ喰らえ

月宮雫

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第一章

血の味を知った者③

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後、数日の命という言葉の意味とは何なのだろう。

これが本当に数日の命の者の力なのだろうか、と。以前とは違った力の差はあるものの、獣同然の体力を見せた黒豹に心の中で疑問を抱く。




「…アイツの匂いが消えたな。」




スン、スンと身体の匂いを強く嗅がれ、満足そうに言われたのは、人間の私には理解ができない言葉で。

体力を失った状態から、無理に限界まで搾り取られた私はロウの身体の上で突っ伏していた。

不思議とロウは私を床には落とさなくて。

冷たい床に寝かせない為の配慮なのかと考えたものの、この男がそんな事をするわけがないと頭の中で打ち消した。







「…鼻の利く狼にとってこの匂いは執着、いや、嫉妬の原因になるのだろうな。」

「…」

「そう思うと、笑えるだろう。
あの涼しい顔をした狼が影で拷問をしているのかと思えば、さらには嫉妬まで…。ククッ」

「…」







ギンさんの事を小馬鹿にするように笑うロウに、少し苛立ちを抱く。

女の気持ちを考えずに本能のまま抱く貴方より、ギンさんの方がまだマシだ。

無理やり抱かれた事には違いないけれど、あの人の行為にはまだ優しさがあった気がする。

最後には「すまない」といういつもの言葉があった。

それなのにロウが気にしているのは、アイツの匂いが、とか、変な事ばかり。

つくづくと、最低な男だーー。





「なぁ、ルビー。お前は俺が憎いか」

「…当たり前…でしょ」

「殺したいほどに?」

「…今すぐにでも…殺したい…。」





静かな部屋の中で質問をしてきたかと思えば、当たり前の事を聞かれ、私は呆れて答えた。

私をこんな運命に引きずり込んだ貴方を恨まずにはいられるか…。
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