無情の電脳傭兵 異世界で再起動する

graypersona

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異世界で生きる者たち

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ネコ獣人族の戦士ファーラから、彼女達は人族を良く思わないことを聞き
電脳兵のセブンは、自身が人と呼べる存在ではなく、戦闘用の機械兵で
あることを、全武装を展開して見せることで認識してもらおうとしていた。

 「見ての通りだ、ファーラさん。

  両手の掌は、光の一種のエネルギーを照射する兵器で
  指先は、金属の塊を撃ち出す銃口になっている。

  両肘には、硬い片刃剣があって、
  両肩から伸びているのは、
  これも光の一種のエネルギーを撃ち出す兵器だ。

  こんな物騒な機械の体の俺なんだが、
  ・・どうだろうか? やっぱ怖いよな?
  まぁ、怖くて村には近寄らないでくれという事なら、
  見つかりにくいように空からでも水魔法を使おうと
  思うんだけど、どうだろう?」

水不足が引き起こす悲劇を、身に染みつくほど知っているセブンには
出来ることならやってみたいという思いの方が勝っていた。

しかし、ファーラ以外のネコ獣人族の者たちも、フル展開状態のセブンの姿に
呆然として立ち尽くしているままだった。

 「やっぱ、ダメかな。まぁ、村の近くまで護衛かねて送らせてくれ。
  途中でまた襲われたなんてことになったら、後味が悪すぎる。
  それもいやかな?」

我に返ったファーラは、かわいいネコミミごと顔を左右に振った。

 「嫌なんてことはありえない。強い武装は生きるために必要な力だ。
  怖いというより凄すぎて驚きを通り越していたところだ。

  光属性の魔法を使える人族型のメタルゴーレムだったんだな。
  ゴーレムは耐久性ランクの高さから、大きな都市や王都などで
  衛兵として使われているのを見たことがある。
  
  もし、村の護衛も受けてもらえるのであれば、
  必要な魔力の補給を約束できるのだが、
  如何だろうか。

  武装の内容は不詳だが、強さは見て取れる。
  先程のミスリルワイバーンの討伐からしても申し分ない。
  
  みんなもそう思うだろう?」

ファーラがそう言って、後ろにいる仲間たちを振り返ると
賛成だ!是非来てくれ!そのかっこいい剣をくれ!
と同意(約一名は?)と取れる声があがり、
セブンは少し嬉しくなっていた。 


・・・いやいやいや、メタルゴーレムって何?
それって話しできるもんなの?
もうまったく人族じゃない扱いなんだけど。
まぁ、人族とは違うか、人族とは。

この異世界で生きる者たちから見れば
強い武器は、生きていくための必需品感覚なんだな。
しっかりとお役に立たせて貰うとするか。


 「えーっと、じゃあ人族っぽいメタルゴーレムのセブンです。
  これからは村の護衛もさせていただきますので、
  今後ともよろしくお願いします。」

 「「「こっち(こちら)こそ よろしく(頼む)!」」」


 「では早速、村まで移動するんだけど、
  樽とか桶っぽいのは、収納して村に着いたら戻すとして、
  荷馬車の方に全員乗れるだろうか?」

 「ああ、樽や桶を全部降ろせば12人は確実に乗れるが、
  どうするつもりなのだ?
  セブン殿が荷馬車を引くつもりなのか?」

 「いや、上空で警戒している仲間がいるんだ。
  その仲間に引っ張ってもらうんだ。」


そう言うとセブンは、展開していた武装を元に戻して、
上空で警戒モード飛行をしているフライングユニットの
3Dホロナビゲーターである、カーラに
眼内モニターのAIリンクを通して話しかけた。

 「カーラ!
  警戒モード解除して降下してきてくれるか?
  この荷馬車を牽引ワイヤーでファーラ達の村まで
  引っ張って行って欲しんだけど。」

上空で、ワイバーンなどの魔獣の警戒をしていたフライングユニットが
すっと、荷馬車の前まで降り立ってきた。

フライングユニットの先端上部に、ふわっと
身長30cmほどの黒髪少女軍曹が現れた。


 「初めてお目にかかるのです。
  このフライングユニットの制御をしているカーラなのです。
  セブン共々仲良くしてくれると嬉しいのです。」

フライングユニットの外部スピーカーを通して
カーラはファーラ達に挨拶した。

 (しまった、音声だけにするように言うんだったかな。
  透けてる存在をどうとるだろ?ヤバいかな~)

ファーラはくりくりした目をさらに見開いていた。

 「おおっ!
  こちらはこの飛行型ゴーレムの精霊様なのですか!?
  
  ゴーレムの精霊様!カーラ様!
  お初にお目にかかる、ネコ獣人族の戦士のカーラと申すもの。
  我々こそ懇意にあずからせていただきたくお願い申し上げる。」


えーっと、徹底的にゴーレム推しなんですね、分かります。
あとでサラも ゴーレムです って紹介するかな。


 『受け入れ難いけど、この世界の分類としては合っているのだわ。

  そうね、村の護衛なら、人族が進行してきた方角の前面に
  私達の拠点を移すことをお勧めするわ。』

そっか、拠点で防衛線張れるし、その案頂きましょう。


カーラが牽引ワイヤーを荷馬車に絡みつけて、出せる状態になっていた。

 「サンキューカーラ。
  じゃあ、ファーラさん達は荷馬車に乗り込んでくれ。
  乗り込み次第村に向かって移動する。

  あ、ファーラさん、カーラに方角を指示お願いできるかな?」

ファーラ達ネコ獣人族の面々が荷馬車に乗り込んでいる間に、
セブンはフライングユニットとのジョイントを実行していた。


 「乗り込み完了した。では、カーラ様、右奥の少し下っている方角へ
  移動の方お頼み申します。」
 
 「了解なのです。出発するのです。」


ん? 何かファーラさんのカーラへの対応が俺とは違う気がする。 
あー精霊様扱いか。
いやそれ、ホログラムなんですけど?サポートのAIなんですけど!
なんかいいよな。俺なんか魔力で動く石像みたいな扱いなんだけど。


ぶつぶつとこぼすセブンであったが、護衛として頼られたことに
電脳傭兵らしくていいかもと思うのであった。
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