無情の電脳傭兵 異世界で再起動する

graypersona

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並行世界

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電脳兵のセブンは、ネコ獣人族の村の護衛兵として仲間入りし、
着任早々に焼肉パーティを催して、片づけを終えて村の入り口に設置した
拠点に戻ってきた。

 「よーし、無事村の人たちとの親睦も深めれたし、
  後は拠点の改修だな。」

拠点はセブンの 複製魔法 で3基に増えており、
連結して内部の拡張を行おうとしていた。

 「内部の拡張は管理アンドロイドの私に任せておいてくれるかしら。
  それよりもこの世界の情報収集と王都への急襲奪還作戦の立案が優先よ。」

そうだな、ファーラさんに話が聞けるといいけど、
この時間ってまだ大丈夫なのかな?

 「さっきのパーティの合間にお願いしておいたから、
  そろそろ訪れてくる頃合いよ。

  そうそう、パーティの間にカーラには電離層の上まで
  行ってもらってマッピングをしてもらったのだわ。

  このあたりの大陸の大まかなマップが完成したのだけれど、
  地形を照合した結果から、驚くことに、
  ここは太陽系で地球だという結論よ。

  星座の位置関係は99%一致しているわ。
  この2重太陽系の惑星配列からは、ここは3番目の惑星で、
  木星が2つ目の太陽になっているようね。

  そして、この大陸なのだけれど、ゴンドワナ大陸に酷似しているわ。
  現在地は北緯20度、季節は春分の日を過ぎたあたりだわ。

  この結果から、パラレルワールドにいると思えるわね。
  太陽系も地球も人の進化も、こうなっていたかもしれないという
  可能性の一つの世界だと思えばありえなくもないわね。」

そう言われてもなぁ、同じように水不足に苦しむ人々がいるのは何だかなぁ。
並行世界か、まぁ、なるようにしかならんけどな。
何とも複雑な気分になるセブンであった。



拠点の入り口は、村の人が寄りやすいように解放して灯りをともしている。

 「遅くなった、入らせ頂いてもよいのだろうか?」

ぴょこっとネコミミを立てたファーラが顔をのぞかせた。

 「どうぞどうぞ、こっちの椅子にどうぞ。」

ファーラは腰に差していた剣を入り口に立てかけて、
テーブルわきの椅子にちょこんと腰かけた。

 じっくり見ると手が少し大きめのネコの手って感じなんだな。
 これでよく剣が持てるな。手首まで毛でふさふさしているけど、
 顔とかはネコミミとタペタムがあるくらいで普通の人っぽいな。
 足は靴と長いパンツで全く分からないな。
 上着は何かの革っぽいな。

 『セブン、じろじろ見るのは失礼なのだわ。』

おっと、サラとはAIリンクで意識共有してるから丸聞こえか。

 「遅い時間だけど大丈夫かな?
  
  よければ、このあたりの、いや、
  信じてもらえるかどうか分からないけど、
  俺達は実はこの世界のものではないんだ。

  なので、この世界についていろいろと教えて欲しい。
  常識的な事すら知らないんだ。」

 「にわかには信じがたいが、これまでの魔法や武器からして
  見聞にないものばかりだったのだ、人族の言うところの
   渡り人 なのだろうか?」

 渡り人?
 並行世界を渡ってきたからか。
 あっ!これまでに他にもいたという事か?

 「過去にその渡り人っていたのだろうか?」

 「過去もなにも、今人族の王都にいる 勇者 がそうだと聞く。
  人族が異界召喚魔法で呼び寄せるという話がある。
  セブン殿もそうなのか?」

 「いや、ちょっと違うな。
  別の方法で召喚されたようだ。
  って、勇者 いるんだ!?」

 「ああ、その勇者率いる人族が、魔族と戦って
  彼らを神龍のお山の向こうへ追いやったのだ。
  
  我々は魔族とは懇意に交流していたが、
  人族からは 亜人 と呼ばれ酷い扱いを受ける事が
  ほとんどだった。」

同じように並行世界から来たものがいることが分かっても
親近感より不快感を覚えるセブンであった。  
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