無情の電脳傭兵 異世界で再起動する

graypersona

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氷の大地

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電脳兵のセブンはフライングユニットを装着し
南の極地点付近にあるという巨人族の国を捜索していた。

(うーん、また認識阻害魔法かな。
 全く見当たらないんだけど、
 南極大陸どこ行ったんだ?)

 『セブン、巨大大陸がゴンドワナ大陸だとしたら、
  南極大陸も分裂前なのだわ。

  あるとしたら、巨大な氷山を大地代わりに
  利用している可能性が考えられるのだわ。

  高度を下げて海面下にある可能性も考慮して
  捜索することをお勧めするわ。』

セブンの眼内モニターを通じて
拠点にいるサラから通信が入ってきた。
赤道上に配置した静止衛星だけだと局地まで
届きにくいため、攻撃用衛星を中継用として
移動させている。

(えっ?南極って地面あったんだ。
 全部氷だと思ってたよ。。。

 そういや、前の世界で
 中立地帯の南極での戦闘って
 一度もなかったな。)


高度を下げていくと、流氷の塊が散見され始めた。
その中でも比較的大きな塊を見つけ、
その上に一度降り立つことにした。

(海面に出ていないとすると見つけにくいな。
 カジキ型のドローン 錬成しておいて良かったな。)

セブンはアイテムボックスの中からカジキマグロに似た
高速魚型ドローンを0.5度刻みで放射状に放出し、
周辺海域表層部の調査に取り掛かった。

(ん!?9時の方向で通信途絶か。
 当たりだな。

 周辺のドローンで追加確認だな。)

追加確認に向かったドローン6機も通信が途絶したが、
おかげで不可視の海域の物体は半径300kmの
円弧を描いていることが判明した。

(でかいな。
 接近してバグドローンで上空の状態も調べるか。)

念のため海面すれすれで接近しつつ、
想定される阻害魔法円の南側から回り込むことにした。

(驚いたな、上空にも半径300kmの球体状に
 認識阻害かかってる。

 この感じ、まさか、いや間違いない。
 反重力ユニットが起動している。
 となると、人工物か?
 資源探査船よりでかいな。

 嫌な予感しかしないな。
 まぁ、何であれ水の補給くらいするだろ。
 周辺海域の海流の状態も時間かけて調べますかね。)

セブンは小さめの流氷の上に乗り、
しばらく不可視の相手の隙を窺うことにした。


 『確認事案発生。

  当海域で未確認の
  マグロ様遠隔操作物体 確保。

  空中からは温帯域に生息する
  昆虫様遠隔操作物体 確保。

  人為的接触と判断。
  対応検討要請。

  繰り返す、
  確認事案発生。
  ・・・・・・・・』

 「艦長、
  先程の海中からの未確認物体に続き、
  空中からも未確認物体が飛来しました。

  対応につきまして、ご指示頂きたく。」

薄暗い部屋に縦50m横200mの
巨大なテーブル様の物体が浮かんでいる。

その中央付近には球体が3Dホログラムで映し出され
側面付近に赤い光点が7つ、上の半球部分に無数の
赤い光点が点滅している。

その球体ホログラムの正面に立つ影が
奥の入り口のような解放部に立つ者に
声をかけた。

 「遠隔操作の発信源を早急に特定しろ。
  周辺海域、空域の監視レベルを上げろ。
  特に光点のある東側を重点的にな。

  特定するまでは動くな。
  相手の戦力も不明だ。
  あのアトランティス帝国、天空の国の
  件もある。
  静止衛星も状況によっては撃ち落とす。

  砲撃部隊は戦闘配置につかせて、
  電磁砲の照準を合わせておけ。
  まだロックオンはするなよ。

  沿岸部には偽装戦地を展開し
  反応型地雷のセットを急がせろ。」

 「はっ、直ちに行動に移ります。」

球体ホログラムを見つめる目が赤く光っていた。
その男と思われる者は、身長は4m近くあり、
見るからにパワーファイターの体型をした
軍人のようであった。

 「何者か知らぬが、攻め込むというのなら
  相手をしてやろう。

  我らにシヴァ神様のご加護がある限り
  悪意ある者に負けはしない。」

不敵な笑みを浮かべた男の額にある、
第3の目が怪しい光を放っていた。
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