無情の電脳傭兵 異世界で再起動する

graypersona

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ダンジョンを統べるもの?

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西のダンジョンは神格の差で攻略されるという
格差社会の縮図のような嫌な結末であったが、
当の白虎はパティシエの街の守護獣として
務めを果たそうと思っていた。

・・・周りからはモフれるマスコットにしか
見られていないのは秘密です。


南のダンジョンではカーラとブリュンヒルドが
圧倒的な物理攻撃力で攻略を進めていた。

全フロア森ベースなのだが、
どこの森も緑が眩しい
夏らしい季節感で統一されている。

さらに進むべき道は一本道で
わかりやすくなっている。

 「いいえ、攻撃はいきなり来るので
  わかりにくいのです。
  
  食べたら違いが分かる
  味わい深さがあるのです。」

・・・今の所、どのフロアも
出現してくる魔物はヒクイドリだが
フロアを1から3まで進んでいくと、
大きさが大きくなっていくことと
攻撃力が上がっていくことくらいの違いだと
作者は思っていたのだが、
この鶏肉にうるさい神兵に言わせると
味の違いがあるのだそうです。

食べ過ぎだと思います。


さて、フロア4まで来たところで、
ヒクイドリの群れを切り捨てきったら、
炎を纏った狼、炎狼の群れが
空中を走るように移動しながら
火炎放射を放ってきた。

 「危ないのです!」

 「これくらい避ける必要はない、
  カーラよ。
  こうやるのじゃ!!」

避けるカーラの後ろから飛び出してきたブリュンヒルドは
火炎放射をバルキュリヤ専用武器の神兵槍で切り裂き、
霧散させて見せた。

 「さすが、師匠なのです。」

 「感心している場合か!
  そら、あれをやってみせるのじゃ!
  丁度良い訓練じゃ!
  見えておるのは100頭ほどじゃな。
  炎ごと切り捨てよ!

  かかれっ!!」

鬼教官がいました。
カーラはヒイヒイ言いながらも何とか100頭を
倒し切り、神気の翼が不安定になりかけるくらい
疲労が目立ち始めていた。

・・・食べた後に激しい運動をしたので
気分が悪くなったようです。

 「なんじゃ、そのへっぴり腰は!
  神気の乱れが見えておるぞ!
  気合を入れい、気合を!」

 「我こそは朱雀!炎の神鳥なるぞ!」

 「やかましい!!」

苛立っていたブリュンヒルドは、
神兵槍に神気を強く込めて
何か横から話しかけてきた大きな赤い鳥に
神気斬撃を加えて叩き落としてしまった。

 「あ、すまんのじゃ。
  ついカッとなって
  強めに打ってしまったのじゃ。

  許せよ。赤い鳥よ。」

 「あ、いえ、余計な口出しして・・・
  じゃなくて、

  我はこのダンジョンを統べるものぞ。」

 「ほう、そうじゃったか。
  お主を倒せばここは
  攻略したことになるのじゃな?」

 「あ、いや、あんたとはもう、その
  やる前にやられたというか・・。」

 「うむ、なかったことにするのじゃ!
  カーラよ、一度入り口に戻って
  今度は一人でここまでくるのじゃ。」

 「えっ?師匠はどうするのです?」

 「ここの主は私が代わりを務めるのじゃ!
  ここを攻略したければ私を倒すのじゃ!」

 「いや、無理なのです。
  その意味がわからないのです。

  師匠、その赤い鳥さんが困っているのです。
  お肉を早く持って帰るのが重要なのです。」

ブリュンヒルドに一撃で叩き落とされて
プライドも何もかもあったもんじゃない状態になった
朱雀はどうにでもなれと言った顔をしていじけていた。

 「赤い鳥さんも街に来るのです。
  食後のデザートが最高なのです。

  甘いものは苦手なのです?」

その言葉で一気に元気を取り戻した朱雀は
フライングユニットについてパティシエの街へ
向かうのであった。

 (いや、神兵とか相手にするの無理!
  下手に倒したりしたら色々なところから怒られる。

  だから、やめようって言ったのに。
  バカ玄武め。)

1抜けた~ とでもいう気分で
まだ遊んでいる仲間をおいて、
先に帰ってしまう子供のように
逃げ勝ち感を味わう朱雀であった。

なお、このダンジョンもフロア3までは残り、
大型ヒクイドリの産地として世に知られることになる。



えーっと、東のダンジョンですが、
ここは相性が良すぎてダンジョンの魔物が
ただの素材に成り果てるばかりなのでした。

フロア1から3にかけて、木の魔物
トレントがフロアが進むに連れて
大きくなっていくのだが、
フロア3ではトレントを討伐し終えた途端、
木の枝にしか見えない蛇のような魔物が
当たったところに煙が立つような
白い毒液を吐きつつ迫ってくるのであった。

 「やーん、ビジュアルが
  何かエッチなんだけど!

  セクハラ蛇は焼くしかないっしょ!」

毒液を避けつつ、なぜか赤い顔をしたパイロが
木の蛇を焼いてゆく。

パイロがいうように、
蛇の頭の形から白い毒液を吐かれると
・・・確かに18禁に近い絵面になりますね。

フライングユニットにタンデムしているサラも
赤い顔で横を向いて見ないようにしているようだ。

・・・二人とも何を考えているのやら。。


そうこうするうちに、木毒蛇の討伐も終わり、
グイッと引っ張られる感じで次のフロア4に
入ったようだ。

 「よくぞ、ここまで生きてたどり着いたものよ。
  我はここを統べる青龍である。

  我の毒の前にひれ伏せるが・・」

 「不浄潔金剛炎」

青い巨龍が言い終える前に、
パイロが威力最大で火炎魔法攻撃したようだ。

 「ふはははは!これしき何の何の。」

 「氷結」

 「神気斬撃!」

サラの冷凍魔法とパイロの神兵槍での
神気を纏った斬撃で凍った巨龍を粉々にしていた。


暫くすると、青い炎の中から、
また巨龍が現れ、口を開きかけたところへ
二人のシンクロ攻撃が炸裂し粉々になっていった。

これを数時間繰り返した結果、今この状況になっている。

 「すまぬ、この通りじゃ。
  勘弁してくれ。」

巨龍は器用に五体投地しているかのように平伏して
許しを求めていた。


サラはセブンと同じく魔力が無限になっているので
全く疲労することなく連続行使が可能なのだ。

相性が悪すぎると思い知った青竜は
降伏することを選んだのであった。

 (いやいや聞いてないよ、
  こんなとこに神兵いるとか。
  
  神気の混ざった冷凍の法力など
  防げるわけないだろ。
  
  誰だよ、
  この大陸には大した奴らはいないとか
  言ってたのは・・・俺か。

  もう無理だな。
  海の中で隠れて過ごすかな。)

ダンジョンから出て海に住むことを許された
青龍はフライングユニットを見送って
ウキウキと海の中に潜っていった。

 (よし!ここなら俺が最強!

  ・・・あれ?
  何かあり得ない大きな胴体のようなものが。。
  鱗っぽいのが見えるんだけど?

  ・・・か、海竜ヨルムンガンド様でしたか。
  あー、初めまして、小龍の青龍と申します。
  これからこの辺りに住ませてもらいます。

  えっ?ダメですか。
  ハイッ!
  わかりました、もっと東の海の方に行きます。
  失礼しました。


  ・・・ありえねぇだろ。。
  この世界どうなってるんだ、死ぬかと思ったよ。)

心なしかうなだれた感じのする姿勢で東の海に向けて
泳ぎ去る青龍には哀愁が纏わりついていた。
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