37 / 66
ポーションの精製。4
フランの表情から、完全に私の作戦は失敗すると思っているだろう。
だが、美魔女なお義母様なら私が変装できなくない。お化粧という女を化けさせる魔法をフランにも見せてあげよう。
「見てなさいフランちゃん……私が完全にお義母様に変身して見せてあげる! フッフッフッ……」
そう言った私は不適な笑みを浮かべて悪い顔をした。
私はさっそく、お義母様に変装する為に髪を染めてお化粧をする。
それからしばらく経って、私は完璧にお義母様に変装した。
「ふふーん! フランちゃん。どこからどう見てもお義母様でしょ?」
「うん。すごい……本当にお母様みたい……」
フランは瞳をキラキラさせながら変装した私を見つめていた。
「そうでしょう、そうでしょう! もっと私のメイクテクを褒めてくれてもいいんだよ!」
私は上機嫌に鼻高らかに胸を張った。
後は夜になって作戦の決行を待つだけだ……
そして夜になり、皆が寝静まった時に作戦を決行する。
私は怪しまれないようにアレクが寝たのを確認すると、部屋から抜け出してフランの部屋に行った。
フランに手伝ってもらい手早くメイクをして変装すると、フランが持ち出してきたお義母様のドレスを着た。
「さあ、フランちゃん。お薬は持った?」
「……うん。大丈夫」
「なら、私のドレスの中に隠れて! お義父様に会いに行きましょう!」
私がそういうと、フランは頷いて私のドレスの中に潜った。
フランが足を掴んでいるから歩き難いが、私もバレないようにドレスの裾を持ってフランが入っている膨らみを隠す。
窓から差し込む月明かりと壁に掛けられたランプによって薄っすらと浮かび上がる廊下を慎重に進むと、皇帝の部屋の前にやって来た。
緊張で胸がドキドキと脈打って今にも口から心臓が飛び出して来そうだったが、私はその思いを隠しながら部屋の前の兵士達の前に出た。
「お、奥様! 今宵も皇帝陛下のお見舞いにいらっしゃったのですね!」
「……えっ? え、ええ。貴方達もご苦労様。扉を開けて下さるかしら……」
私がそう兵士達に言うと、兵士達は少し不思議そうな顔で私を見た。
「…………奥様。失礼ですが、今日はいつもより声が高いように感じます」
「えっ? あら……そう?」
(……やっばーい! 格好は変えたけど声はそのままだった!! どうにかやり過ごさないと……)
そう心の中で叫ぶとドキッとしながら扇子を取り出して顔を覆いながら言った。
「そ、そうね! 少し発声の練習をしていたの! アー! アー! ほら、声を出すと美貌を維持できるのよ? 貴方達はそんなことも知らないの? それよりも早く部屋の中に入れてくださる? 夜更かしも美容に良くないの!」
『はっ! 失礼しました!!』
扉の両側に立っている兵士達はビシッと背筋を伸ばすと、私を部屋の中へと入れてくれた。
だが、美魔女なお義母様なら私が変装できなくない。お化粧という女を化けさせる魔法をフランにも見せてあげよう。
「見てなさいフランちゃん……私が完全にお義母様に変身して見せてあげる! フッフッフッ……」
そう言った私は不適な笑みを浮かべて悪い顔をした。
私はさっそく、お義母様に変装する為に髪を染めてお化粧をする。
それからしばらく経って、私は完璧にお義母様に変装した。
「ふふーん! フランちゃん。どこからどう見てもお義母様でしょ?」
「うん。すごい……本当にお母様みたい……」
フランは瞳をキラキラさせながら変装した私を見つめていた。
「そうでしょう、そうでしょう! もっと私のメイクテクを褒めてくれてもいいんだよ!」
私は上機嫌に鼻高らかに胸を張った。
後は夜になって作戦の決行を待つだけだ……
そして夜になり、皆が寝静まった時に作戦を決行する。
私は怪しまれないようにアレクが寝たのを確認すると、部屋から抜け出してフランの部屋に行った。
フランに手伝ってもらい手早くメイクをして変装すると、フランが持ち出してきたお義母様のドレスを着た。
「さあ、フランちゃん。お薬は持った?」
「……うん。大丈夫」
「なら、私のドレスの中に隠れて! お義父様に会いに行きましょう!」
私がそういうと、フランは頷いて私のドレスの中に潜った。
フランが足を掴んでいるから歩き難いが、私もバレないようにドレスの裾を持ってフランが入っている膨らみを隠す。
窓から差し込む月明かりと壁に掛けられたランプによって薄っすらと浮かび上がる廊下を慎重に進むと、皇帝の部屋の前にやって来た。
緊張で胸がドキドキと脈打って今にも口から心臓が飛び出して来そうだったが、私はその思いを隠しながら部屋の前の兵士達の前に出た。
「お、奥様! 今宵も皇帝陛下のお見舞いにいらっしゃったのですね!」
「……えっ? え、ええ。貴方達もご苦労様。扉を開けて下さるかしら……」
私がそう兵士達に言うと、兵士達は少し不思議そうな顔で私を見た。
「…………奥様。失礼ですが、今日はいつもより声が高いように感じます」
「えっ? あら……そう?」
(……やっばーい! 格好は変えたけど声はそのままだった!! どうにかやり過ごさないと……)
そう心の中で叫ぶとドキッとしながら扇子を取り出して顔を覆いながら言った。
「そ、そうね! 少し発声の練習をしていたの! アー! アー! ほら、声を出すと美貌を維持できるのよ? 貴方達はそんなことも知らないの? それよりも早く部屋の中に入れてくださる? 夜更かしも美容に良くないの!」
『はっ! 失礼しました!!』
扉の両側に立っている兵士達はビシッと背筋を伸ばすと、私を部屋の中へと入れてくれた。
あなたにおすすめの小説
冤罪で追放された令嬢〜周囲の人間達は追放した大国に激怒しました〜
影茸
恋愛
王国アレスターレが強国となった立役者とされる公爵令嬢マーセリア・ラスレリア。
けれどもマーセリアはその知名度を危険視され、国王に冤罪をかけられ王国から追放されることになってしまう。
そしてアレスターレを強国にするため、必死に動き回っていたマーセリアは休暇気分で抵抗せず王国を去る。
ーーー だが、マーセリアの追放を周囲の人間は許さなかった。
※一人称ですが、視点はころころ変わる予定です。視点が変わる時には題名にその人物の名前を書かせていただきます。
追放された私は北国の王に拾われる
紅蘭
恋愛
「リーゼロッテ・ヴァルデ。第一王子、ヴィルヘルムを誑かした罪で国外追放とする」
国の為、主君の為に身を粉にして働いてきたリーゼロッテ。忙しい中でもわずかな幸せを感じて生きてきた。
しかしそんな日々は主君の弟王子であるフリッツの言葉によって終わりを迎える。
国を追われた行き場のないリーゼロッテに声をかけたのは冷酷だという噂の北国の王。全てを奪われて雪に閉ざされた国へと向かうリーゼロッテに、神は手を差し伸べてくれるのかーー。
視えるので、公爵家へ嫁ぎます 〜弱小貴族の私に選択肢などありえません〜
ちより
恋愛
貴族と名乗るにはあまりにもお粗末な生活を送る弱小男爵家長女、ミラは生まれつき視える体質だった。
人ではないソレには、見ない、聞かない、関わらないを通してきたミラだったが、絶対的な権力を持つヴァロアナ公爵家当主にその能力を気づかれてしまう。年の離れた弟のため、ひいては実家の生活のため、公爵家が出した破格の縁談金を前にミラは視ることを条件とした婚約を受け入れる。
ーーその能力でヴァロアナ家に害のある人間を排除するようにーー
だが実際は、おぞましいソレを視ないよう気をつかう次期当主、ルーシスからの徐々に強くなる愛情に戸惑うばかりで……
「白い結婚最高!」と喜んでいたのに、花の香りを纏った美形旦那様がなぜか私を溺愛してくる【完結】
清澄 セイ
恋愛
フィリア・マグシフォンは子爵令嬢らしからぬのんびりやの自由人。自然の中でぐうたらすることと、美味しいものを食べることが大好きな恋を知らないお子様。
そんな彼女も18歳となり、強烈な母親に婚約相手を選べと毎日のようにせっつかれるが、選び方など分からない。
「どちらにしようかな、天の神様の言う通り。はい、決めた!」
こんな具合に決めた相手が、なんと偶然にもフィリアより先に結婚の申し込みをしてきたのだ。相手は王都から遠く離れた場所に膨大な領地を有する辺境伯の一人息子で、顔を合わせる前からフィリアに「これは白い結婚だ」と失礼な手紙を送りつけてくる癖者。
けれど、彼女にとってはこの上ない条件の相手だった。
「白い結婚?王都から離れた田舎?全部全部、最高だわ!」
夫となるオズベルトにはある秘密があり、それゆえ女性不信で態度も酷い。しかも彼は「結婚相手はサイコロで適当に決めただけ」と、面と向かってフィリアに言い放つが。
「まぁ、偶然!私も、そんな感じで選びました!」
彼女には、まったく通用しなかった。
「なぁ、フィリア。僕は君をもっと知りたいと……」
「好きなお肉の種類ですか?やっぱり牛でしょうか!」
「い、いや。そうではなく……」
呆気なくフィリアに初恋(?)をしてしまった拗らせ男は、鈍感な妻に不器用ながらも愛を伝えるが、彼女はそんなことは夢にも思わず。
──旦那様が真実の愛を見つけたらさくっと離婚すればいい。それまでは田舎ライフをエンジョイするのよ!
と、呑気に蟻の巣をつついて暮らしているのだった。
※他サイトにも掲載中。
元虐げられた公爵令嬢は好きに生きている。
しずもり
恋愛
アメリアを疎む父と後妻の母娘によって虐げられてきた前世の記憶を持つ彼女が、望まぬ結婚を押し付けられた事をきっかけに家を出た事で始まる前作『虐げられた公爵令嬢は好きに生きたい〜え?乙女ゲーム?そんなの知りません。〜』の小話的な続編作品になります。
乙女ゲーム要素ほんのり程度、シリアスな話も無し(今のところは)のアメリアを中心とした日常での出来事など、本編で書かれていないアメリアの日常や王子妃教育の話、アネット等の他キャラ視点の話を基本は一話完結の形で不定期に投稿する予定です。
*なんちゃって異世界の独自設定で書いています。
*言葉遣いなど時代設定を無視して現代風になっている部分が多くあります。
「前世男の魔王女に転生したら騎士に毎日口説かれているが、前世が男なので無理です。それより妹を紹介しろ」
まさき
恋愛
気づいたら、魔王女に転生していた。
前世は普通の男だった私が——なぜか絶対的な権力を持つ冷酷な魔王女・エルヴィナとして生きている。
体は女になった。でも気持ちは完全に男のままだ。
そんなある日、人間界の騎士・アレンが魔界に単身乗り込んできて捕まった。
銀髪・緑目・顔は悪くない。
しかし問題はそこではなく——こいつが初日から猛烈に口説いてくる。
「魔王女様を愛しています」
……うるさい。気持ちは男なので無理だ。
仕方なく妹を救出するために動いていたら——連れてきた妹・リナを見た瞬間、全てを理解した。
小柄で、清楚で、おしとやかで、でも芯が強い。
「……こっちやろ」
前世男の本能が、静かに叫んだ。
騎士には悪いが——私が落ちたのはお前じゃなくて、妹の方だ。
【完結】「不吉な黒」と捨てられた令嬢、漆黒の竜を「痛いの飛んでいけー!」で完治させてしまう
ムラサメ
恋愛
漆黒の髪と瞳。ただそれだけの理由で「不吉なゴミ」と虐げられてきた公爵令嬢ミア。
死の森に捨てられた彼女が出会ったのは、呪いに侵され、最期を待つ最強の黒竜と、その相棒である隣国の竜騎士ゼノだった。
しかし、ミアが無邪気に放った「おまじない」は、伝説の浄化魔法となって世界を塗り替える。
向こう見ずな天才騎士に拾われたミアは、隣国で「女神」として崇められ、徹底的に甘やかされることに。
一方、浄化の源を失った王国は、みるみるうちに泥沼へと沈んでいき……?