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緊張と緩和
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頭を下げるレインの頭頂部を眺めながら、リヴィエールは本題について問いかけた。
「騎士レイン、それではお聞きしましょうか。王に謁見を求める理由を」
穏やかな表情ながら声は先ほどよりも低く、問いかけられているというよりは問い詰められているような重圧を感じる。
緊急で王に報告すべき事態ならば国軍大将であるリヴィエールにとっても黙っているわけにはいかない。自然と言葉が強くなってしまうのだろう。
上から押し付けられるような重圧を感じ、レインは即座に返答した。
「は、はい。王子たちを匿っていた屋敷が全焼し・・・・・・第四王子ルシアル様が屋敷の倒壊に巻き込まれました。あの状況では生存は絶望的かと」
「ルシアル様が・・・・・・それはここでするような話ではないでしょう。中へ入りなさい」
一瞬、眉間にシワを寄せたリヴィエールだったがすぐに穏やかな表情を取り戻し、レインを城の中へ通す。
指示を受けたレインはすぐに立ち上がりリヴィエールの後を追った。
そのまま城の中を移動しながらレインに話しかけるリヴィエール。
「このままエヴァンシル王の寝室へと向かいましょう。この時間はまだお休みでしょうから」
「はい。ありがとうございます」
早足で歩くリヴィエールにレインは必死でついていく。そんなレインの姿を横目で見ながらリヴィエールが問いかけた。
「煤と汗で汚れていますが、随分と大変だったようですね」
「い、いえ。騎士として行動を・・・・・・」
「そうですか。オランディの騎士として行動し、それほど汚れながら第四王子を失った・・・・・・というのですか」
そう言い放つリヴィエールの表情はレインから見ることはできない。だが、その背中から穏やかではない空気がひしひしと感じられた。
刺さるようなリヴィエールの言葉を聞いたレインはすぐに謝罪の言葉を口にする。
「申し訳ありません・・・・・・騎士でありながら、私は・・・・・・」
「謝罪は不要ですよ、レイン。貴方の謝罪にどれほどの価値があるというのですか。謝罪で解決することなどありません。頭を下げることで責任をとったつもりになり、解放され楽になる。ああ、もちろん貴方にそんなつもりはありませんよね?」
リヴィエールは再び言葉でレインを突き刺した。
重く鋭い言葉を受けたレインは自分の覚悟を言葉にする。
「もちろんです。事態が収束した後にどのような罰でも受けます。この命を寄越せと言われれば、今すぐにでも」
しかし、リヴィエールは穏やかな表情も言葉の鋭さも変えずに歩きながら振り返った。
「ほう、死ねば全てが解決するのですか?」
「そ、そういうつもりでは・・・・・・」
「いいですか、騎士レイン。貴方がすべきことは生きてこの国を守ることです。どれだけ泥を被ろうが、四肢をもがれようがその命続く限り、口で剣を咥えてでもこの国のために剣を振るう。それが騎士ではないのですか。責任を取るのは大将である私の役目です。国軍の末端まで全ての兵士は私の一部。全ての失態は私の失態です。ですから貴方の謝罪は不要・・・・・・貴方が今、すべきことは少しでも息を整え状況を整理し、王に正確な情報を伝える準備です」
そんな厳しさから優しさへと変化していく言葉を聞いたレインは強く頷く。
それと同時にレインは自分の心に穏やかな気持ちが流れ込んでくるのを感じた。
これまで緊張と焦燥感に支配されていた心がほぐれ、自分が冷静になっていくのがわかる。
おそらくリヴィエールはレインの精神状態を読み取り、緊張させてから緩和させることで、肩の力を抜かせたのだろう。レインはこの人には敵わないと心の中で呟いた。
「騎士レイン、それではお聞きしましょうか。王に謁見を求める理由を」
穏やかな表情ながら声は先ほどよりも低く、問いかけられているというよりは問い詰められているような重圧を感じる。
緊急で王に報告すべき事態ならば国軍大将であるリヴィエールにとっても黙っているわけにはいかない。自然と言葉が強くなってしまうのだろう。
上から押し付けられるような重圧を感じ、レインは即座に返答した。
「は、はい。王子たちを匿っていた屋敷が全焼し・・・・・・第四王子ルシアル様が屋敷の倒壊に巻き込まれました。あの状況では生存は絶望的かと」
「ルシアル様が・・・・・・それはここでするような話ではないでしょう。中へ入りなさい」
一瞬、眉間にシワを寄せたリヴィエールだったがすぐに穏やかな表情を取り戻し、レインを城の中へ通す。
指示を受けたレインはすぐに立ち上がりリヴィエールの後を追った。
そのまま城の中を移動しながらレインに話しかけるリヴィエール。
「このままエヴァンシル王の寝室へと向かいましょう。この時間はまだお休みでしょうから」
「はい。ありがとうございます」
早足で歩くリヴィエールにレインは必死でついていく。そんなレインの姿を横目で見ながらリヴィエールが問いかけた。
「煤と汗で汚れていますが、随分と大変だったようですね」
「い、いえ。騎士として行動を・・・・・・」
「そうですか。オランディの騎士として行動し、それほど汚れながら第四王子を失った・・・・・・というのですか」
そう言い放つリヴィエールの表情はレインから見ることはできない。だが、その背中から穏やかではない空気がひしひしと感じられた。
刺さるようなリヴィエールの言葉を聞いたレインはすぐに謝罪の言葉を口にする。
「申し訳ありません・・・・・・騎士でありながら、私は・・・・・・」
「謝罪は不要ですよ、レイン。貴方の謝罪にどれほどの価値があるというのですか。謝罪で解決することなどありません。頭を下げることで責任をとったつもりになり、解放され楽になる。ああ、もちろん貴方にそんなつもりはありませんよね?」
リヴィエールは再び言葉でレインを突き刺した。
重く鋭い言葉を受けたレインは自分の覚悟を言葉にする。
「もちろんです。事態が収束した後にどのような罰でも受けます。この命を寄越せと言われれば、今すぐにでも」
しかし、リヴィエールは穏やかな表情も言葉の鋭さも変えずに歩きながら振り返った。
「ほう、死ねば全てが解決するのですか?」
「そ、そういうつもりでは・・・・・・」
「いいですか、騎士レイン。貴方がすべきことは生きてこの国を守ることです。どれだけ泥を被ろうが、四肢をもがれようがその命続く限り、口で剣を咥えてでもこの国のために剣を振るう。それが騎士ではないのですか。責任を取るのは大将である私の役目です。国軍の末端まで全ての兵士は私の一部。全ての失態は私の失態です。ですから貴方の謝罪は不要・・・・・・貴方が今、すべきことは少しでも息を整え状況を整理し、王に正確な情報を伝える準備です」
そんな厳しさから優しさへと変化していく言葉を聞いたレインは強く頷く。
それと同時にレインは自分の心に穏やかな気持ちが流れ込んでくるのを感じた。
これまで緊張と焦燥感に支配されていた心がほぐれ、自分が冷静になっていくのがわかる。
おそらくリヴィエールはレインの精神状態を読み取り、緊張させてから緩和させることで、肩の力を抜かせたのだろう。レインはこの人には敵わないと心の中で呟いた。
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