異世界で俺だけレベルが上がらない! だけど努力したら最強になれるらしいです?

澤檸檬

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スキル『説明』で確信を

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 そこからは一斉に倉野に近づき、全員が彼の目覚めを喜んだ。涙と笑顔を同時に浮かべるリオネとレイチェル。ノエルのこともあり複雑そうながらも微笑むレイン。倉野の膝の上で嬉しそうに跳ねるツクネ。シラムに指示を出すグランダー伯爵。伯爵の指示で食べ物と飲み物を用意するシラム。
 しばらくして体の感覚を取り戻した倉野はシラムから手渡された水を飲みながら全員に話しかけた。

「少し落ち着いてきました。皆さんの反応から察するに、僕は随分長く眠っていたみたいですね」

 倉野の言葉を聞きレオポルトが答える。

「ああ、とは言っても何日もというわけではない。今はお前さんが眠った翌日の昼だ。朝を寝過ごしたくらいの話だろう。しかし、問題はその原因にあるんだ」
「原因? アンゼロスでの疲れが出てしまったのでしょうか」

 自分が仮死状態にあったことを知らない倉野。疲れから寝過ぎたのだろうかと考えていた。しかし、それでは倉野の体に残っていた脱力感と倦怠感を説明できない。
 倉野自身も納得できていないらしく首を傾げていた。
 そんな倉野に対してレオポルトが順を追って説明する。

「いいか、落ち着いて聞け。お前さんは仮死状態にあったのだ」
「仮死状態?」
「ああ、昨夜から今朝の間にかけてお前さんは仮死状態に陥った。既にその原因はわかっている・・・・・・ラフレールという名の毒性植物だ」
「ラフレール・・・・・・毒性植物?」

 全く状況がわかっていない倉野はレオポルトの言葉を繰り返すばかりだった。
 それでもレオポルトは話を進める。

「ワシも詳しくはないがラフレールの効果は摂取したものを仮死状態にする。お前さんはそれによって脈も呼吸も止まっていたのだ」
「脈も呼吸も・・・・・・でもどうして僕が・・・・・・ラフレールなんてものを口にした覚えはありませんよ」
「そうだろうな、当然だ。お前さんはラフレールを煙で摂取したのだから」

 そう言われた倉野は再び首を傾げた。

「煙で?」
「ああ、この部屋に入る扉には隙間があるだろう?」
「はい。扉の下に小さな隙間が」
「その隙間から火をつけたラフレールの葉を投げ入れたと思われる。乾燥したラフレールの葉だ、この部屋を覆い尽くすほどの煙だっただろう。それによってお前さんは仮死状態に陥った」

 説明を聞いた倉野は自分の状況を理解する。その上でどうしても確かめなければならない疑問が生じた。

「状況はわかりました。けど、一体誰がそんなことを・・・・・・」

 倉野の疑問を聞いた面々は一気に表情を曇らせる。
 犯人の目星はついているがあくまで可能性だ。どれだけ高くても可能性にすぎない。
 そこでレインが言葉を挟む。

「・・・・・・クラノ。君の能力で何があったのかを確認してくれないかい。俺たちに見えるのは可能性だけだ。どうしても確信したい」
「え、はい。わかりました。じゃあ・・・・・・スキル『説明』発動。対象は僕にラフレールの煙を吸わせた者」

 即座にスキルが発動し倉野の目前に説明画面が現れた。
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