ガイアセイバーズ9 -萌える若葉を摘む獣-

独楽 悠

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本編

第12話_封じられた眼-3

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蒼矢ソウヤは止まりそうになる脳内を一瞬で働かせ、胸元に手を入れる。
が、『起動装置』に届く前にその手首を掴まれ、身体を背に返し両腕を締めあげられた。

「! っあぁっ…!!」
「悪いけど『守護者』にはさせないよ。面倒ごとはなるべく避けて、旨味だけを頂きたいからね」

アズライト鉱石が寝間着の合わせからこぼれ落ち、青く発光しながら宿主の首に揺れる。
突然姿を現した侵略者[犲牙サイガ]は、蒼矢をうつ伏せに押さえつけ、その肢体を眺める。

「しかし幸運だったな…おそらく味わえることはないだろうと諦めてたけど、まさかこんな機運が巡ってくるとは。聞かされた時・・・・・・に、思わず表情に出てしまったよ。見られてなかったから、うまくかわせたけどね」
「っ…!?」

腕をひねりあげられる痛みに悶えながらも、蒼矢は今起きたことの不可解さ・・・・・・・・・・・に、必死に頭を働かせようとしていた。

…どうして、[気配]に気づけなかったんだ…!?

「『アズライト水使い』であるおのれが、なぜ俺の接近を察知できなかったか、お前の頭の中はきっと今混乱しているだろうね」

蒼矢の思考回路を見透かすように、[犲牙]は頭の上から言葉を投げ落とす。

「昨日、[俺の同胞]と交戦しただろう? その時から凍結されている・・・・・・・んだよ、お前の能力は」
「……!」

[犲牙]の言に、蒼矢は[カイリ]との交戦中に起きた"引っかかる違和感"の記憶を辿っていく。
やがて、[浬]に氷塊へ磔にされた時、至近距離から眼に冷たい息を吹きかけられたことを思い出し、今起きたことと照らし合わせ、目を見張った。

…まさか…あの時から、『索敵』が使えなくなってるのか…!?

「理解できたかな? つまり、お前に気づかれずに俺がこうして接近できたのは、[かれ]の力の賜物ってこと。[『守護者』の能力を封じる力]を持つ、かれのお陰だ」

状況を飲み込んだとみえる蒼矢を見、[犲牙]は更に圧をかけていく。

「! っうぅ…!」
「共闘しないのが[我々]の信条であり美徳だけど、俺は俺で"別の目的"があったから、お前を黙らせたい[かれ]と手分けするのが得策と思ってね。戦力を分断してそれぞれで目的を果たさないかと提案したんだ。…[我々]は無駄に誇り高い奴ばかりだから、交渉は慎重に進めたよ」
「…っ…神社に現れた[侵略者]は、お前だな…?」
「その通り。正直ひとりでは手余してしまうと思ってたから、想像よりはるかにたやすく"目的"に接触することができた。おおむね俺の思惑通りに事が進んでくれたよ」

蒼矢をくみ伏しながら、[犲牙]は悠然と語り続ける。
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