エイリアンチートで新人類に進化した俺は、異星文明で現代地球を開拓して南朝復活をめざします

大沢 雅紀

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誘拐

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「お前たち、妹たちをどうするつもりにゃ」
自宅に着いた美亜は、兄弟たちが縛り上げられてトラックに積み込まれそうになっているのを見て、叫び声をあげる。
警戒する周囲の高人類の中から、白いローブをまとった若い男が現れた。
「どうするって?連れて帰って、立派な神の信徒になるべく再教育します。それに耐えられない場合は、ペットとして好事家に売り飛ばしますがね」
白いローブの男は、含み笑いをしながらいい放った。
「そんなの許さないにゃ!」
美亜が鋭い爪を光らせて、襲い掛かる。
白いローブの男は、余裕たっぷりに懐から一枚の羽根を取り出すと、美亜に投げつけた。羽はすごい勢いで美亜に向けて飛んでいき、その腕に突き刺さる。
「『白き羽(ホワイトフェザー)』」
「にやっ!」
突き刺さった羽から麻痺の電気信号が流れこんできて、美亜を昏倒させた。
「少し年がいきすぎていますが、あなたもつれていきましょう」
白いロープの男は、美亜を捕まえてトラックに乗せる。彼女たちが連れていかれたのは、高級街にある豊畑家の屋敷だった、
「情報提供ありがとうございます。厚かましいのですが、幼体たちを本国へ運ぶためのプライベートジェットもお借りしたい」
白いローブの男の言葉に、豊畑自動車会長、豊畑佐吉は笑顔で頷いた。
「よろしいでしょう。その代わり、一匹お譲りいただけますか?」
「では、この女で」
ローブの男は、美亜をトラックから降ろす。
「この女は育ちすぎているので、再教育するのはむずかしいでしょう。あなたたちに進呈しましょう」
そういって、男はトラックに乗って去っていった。
「くくく……なかなか可愛らしいな、ガキどもよりよっぼど価値がありそうだ」
佐吉は眠っている美亜のネコミミ姿を見て、下品な笑みを浮かべている。
「どうだ奈美、お前のメイドにつけるか?」
「いらないわ。こんな下品な化け猫」
奈美はそういって、プイッと顔をそむけた。
「そうか。ならワシのせいど……じゃなくて、メイドとしてじっくり調教してやろう」
そういって、美亜を屋敷の秘密のプレイルームに連れ込むのだった。

「くそっ。間に合わなかったか」
美亜の家に着いた二人は、既に連れ去られていたことを悟る。周囲には争った跡があり、家の中には誰もいなかった。
「どうしょう。美亜ちゃんたちを探さないと。でもどうやって?」。
「仕方ない。ブラックナイトの力を借りよう。ナイト」
「はっ」
空中に馬の形をした駒が現れる。
「……前から思っていたけど、それって何?勇人の使い魔?」
「あとで説明するよ。ナイト。美亜の生体電気反応は?」
「ここから少し離れた、豊畑家の屋敷です」
ナイトは空中に地図を浮かべる。豊畑家の大きな屋敷から、美亜の反応が出ていた。
「豊畑家って奈美の家?なんでそんなところに?」
「わからん。とにかく助けに行こう」
勇人と玲は、屋敷に乗り込んでいった。

豊畑家の秘密の調教室では、制服を脱がされ下着姿でベッドに縛り付けられた美亜と、ブリーフ一枚でムチをもっているおじさんが対峙していた。
「ひっひっひ。さあ、おじさんと良い事しようねー。かわいがってあげるからねー」
嫌らしい表情を浮かべた佐吉が、ムチをもって美亜に迫っている。
「嫌にゃ。えっちして家族が増えたら、また貧乏になるにゃ」
下着姿にされた上にベッドに縛り付けられている美亜は、心底嫌そうに首を振った。
「ははは。安心なさーい。おじさんはお金もちなんだ。生まれた子供ごと面倒見てあげる。安心してどんどん産むんだよー」
「い、いやにゃーーー誰か助けてー!勇人君ー!」
声を枯らして叫び続ける美亜に、佐吉はさらに興奮した。
「ぐふふ。叫んでも誰もこないぞ。それにしても、一匹10億円か。こうなったら体力が続く限り頑張って、どんどん繁殖させて……」
金慾と獣慾に染まった目で、美亜を見つめた時、屋敷の玄関の方からドーンという大きな音が聞こえてきた。
「なんだ。うるさいぞ、せっかくこれから楽しもうという時に……」
不快そうに眉をしかめたとき、屋敷に仕える使用人が入ってきた。
「お、お館さま。大変でございます」
「なんだ!ここには入ってくるなと言ったはずだ」
佐吉はうっとうしそうに、使用人を怒鳴りつける。
「で、ですが、侵入者が入ってきて……」
「そんなの、警備員に撃退させろ」
「そ、その、強すぎて歯がたたなくて……」
使用人が反論した瞬間、再びドーンという音がして、調教室の壁がぶち破られる。そこから二つの人影が現れた。
「ひ、ひいっ」
その人影を見た使用人が、転がるように逃げていく。
「勇人。何も壁をぶちやぶらなくても」
「一刻も早く美亜を救いたかったんでな。最短距離をとらせてもらった」
壁を壊して現れたのは、怒りの表情を浮かべた勇人と、魔法巫女ウズメの姿をした玲だった。
「き、きさまたち、何者だ」
「美亜の雇い主だ」
勇人はそういうと、雷神剣を振り上げる。
「く、来るな。少しでも何かしたら、こいつの命はないぞ」
佐吉はベッドに駆け寄って、縛り付けられている美亜の喉元にナイフを突きつけた。
「勇人、ここは任せて。『大神光』」
玲の掲げた払い串から強い光が発せられ、佐吉の目を灼いた。
「ぐぉぉぉぉ!目が!目がぁ」
のたうちまわる佐吉を放っておいて、勇人は美亜を拘束しているロープを切った。
「勇人君。助かったにゃ!ありがとにゃ」
「どういたしまして。おい、美亜の兄弟は、どこにいるんだ!」
目を押さえて苦しんでいる佐吉を踏みつけ、兄弟たちの居場所を聞く。
しかし、佐吉はいやらしい笑みを浮かべた。
「い、今更おそい。奴らは今頃空の上だ。ワシのプライベートジェットで、世界統合教会の本部に……」
「ふんっ!」
それだけ聞くと、勇人は容赦なく佐吉の顔面を踏み潰す。ぐしゃっという音と共に、佐吉の歯がすべて折れ、顎が完膚なきまでに砕けた。
「この変態おじさん。ほんっとに腹立つ~この部屋の写真をとって、SNSに乗せてやるんだから」
玲はスマホでブリーフ姿の佐吉と調教部屋の写真を撮っていた。
「ど、どうしょう。もうだめにゃ。飛行機に乗せられたら、取り返せないにゃ」
真っ青になって嘆く美亜を、勇人は励ます。
「大丈夫だ。奴らを逃がしはしないさ。ナイト」
「はっ。皆さまをブラックナイトに招待いたします」
馬の顔をしたチェスの駒が現れると同時に、窓の外から柔らかい光が差し込んできて、三人を包み込む。勇人たちは、空へと上がっていった。
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