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女神イザナミ
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そのとき、死体の山の中で何人かが動き出す。
「あっ、今動いている人を確認しました。生きている人がいます」
カメラをズームさせて、蠢き始めた少年たちを映しだす。
しばらくして、彼らはゆらりと立ち上がった。
「よかった……生きていた。えっ?こ、これは!!!!!!」
その姿を映し出したキャスターは、再び恐怖の叫び声を上げる。
彼らはすでに少年といってよい容姿ではない。
ある者は全身に毛が生え、犬のような顔をしている。
手足にたくさんの昆虫の複眼のようなものができた少年。
全身からムカデの足のようなものが出ているヤンキー。
法被を着た肉の塊のようなものもあった。
「うぁぁぁぁぁぁ」
「タ・タスケテ……」
カタコトをしゃべりながら、外で取り囲んでいる報道陣や警官にすがりつく化け物たち。中には理性を失ったのか、噛み付いて人間を食べようとしているものもいた。
「なんだこいつら!」
「撃て!」
警官が恐怖のあまり発砲する。
その場は逃げ回る野次馬と追いかける化け物たちで大パニックになった。
「予想通り、失敗した奴も多かったな。それでも何人かは『魔人類』に進化できたか」
その喧騒の中、正志はつぶやく。
その言葉通り、静かに立ち上がる者たちもいた。
彼らは比較的正志を信奉していたグループに多く、姿は変わっていない。
「明、どうやら成功したようだな」
「正志さま。感謝いたします」
上田明が代表して正志に一礼すると、混乱にまぎれてその場を走り去った。
「ふふ。思ったより多かったな。それだけ今の社会に苦しんでいる奴が多いという事か……次のやつらが来るのにしばらくかかるだろう。休憩しよう」
そうつぶやくと、テレビ局の中に戻っていった。
テレビ局に戻ってきた正志を遠巻きにして見つめる中の者達。
テレビキャスターもいれば、芸能界の大御所、テレビ局の重役もいたが、誰もが正志に恐怖を感じていた。
これだけたくさんいても誰も正志に話しかけてみない。
(ふふ。孤独だな。まあ今までどおりか……)
そのまま元の重役室に戻ろうとしたが、その前に誰かが立ちふさがった。
「あんた!いい加減にしなさいよ!」
正志の前に現れたのは笹宮星美だった。
「何を?」
「とぼけないでよ!外の人達に何をしたのよ!」
鋭く聞く星美。心の底から正志に対して怒っていた。
彼女はテレビですぐ前で起こっていることを皆と一緒に見ていたのである。
可哀相な片足の少女を奇跡を起こして救ったのを見て、不覚にもちょっと感動してしまったのだが、次の瞬間正志は大量虐殺を引き起こし、大勢の人を化け物に変えてしまった。
それを見たテレビ局にいた者たちは、彼はいったい救世主か悪魔か、自分達はどうなるのだろうかと不安になったが、恐怖のあまり正志に声をかけられない。
唯一正志に食ってかかってきた星美に大して、正志は無表情で答えた。
「何をしたかは見てのとおりだ。俺に従う奴には救いを与えて治療したり新人類に進化させた。従わない奴……というより素質がない奴は、残念ながら死ぬか出来損ないの化け物になった。これも運命だろう」
彼は何の責任も感じてないかのように、人事のようにいいはなつ。
「あんたは……いったい何がしたいのよ!」
星美はそれでも正志に食い下がった。
「質問があるなら、テレビ放送の前で受けよう。夜の八時から詳しいことを放送できるようにお前たちは準備しろ。俺は上にいるからな」
そういうとさっさと重役室に向かう。
残された人々は誰もが不安におびえていた。
その頃……
「あっ、今動いている人を確認しました。生きている人がいます」
カメラをズームさせて、蠢き始めた少年たちを映しだす。
しばらくして、彼らはゆらりと立ち上がった。
「よかった……生きていた。えっ?こ、これは!!!!!!」
その姿を映し出したキャスターは、再び恐怖の叫び声を上げる。
彼らはすでに少年といってよい容姿ではない。
ある者は全身に毛が生え、犬のような顔をしている。
手足にたくさんの昆虫の複眼のようなものができた少年。
全身からムカデの足のようなものが出ているヤンキー。
法被を着た肉の塊のようなものもあった。
「うぁぁぁぁぁぁ」
「タ・タスケテ……」
カタコトをしゃべりながら、外で取り囲んでいる報道陣や警官にすがりつく化け物たち。中には理性を失ったのか、噛み付いて人間を食べようとしているものもいた。
「なんだこいつら!」
「撃て!」
警官が恐怖のあまり発砲する。
その場は逃げ回る野次馬と追いかける化け物たちで大パニックになった。
「予想通り、失敗した奴も多かったな。それでも何人かは『魔人類』に進化できたか」
その喧騒の中、正志はつぶやく。
その言葉通り、静かに立ち上がる者たちもいた。
彼らは比較的正志を信奉していたグループに多く、姿は変わっていない。
「明、どうやら成功したようだな」
「正志さま。感謝いたします」
上田明が代表して正志に一礼すると、混乱にまぎれてその場を走り去った。
「ふふ。思ったより多かったな。それだけ今の社会に苦しんでいる奴が多いという事か……次のやつらが来るのにしばらくかかるだろう。休憩しよう」
そうつぶやくと、テレビ局の中に戻っていった。
テレビ局に戻ってきた正志を遠巻きにして見つめる中の者達。
テレビキャスターもいれば、芸能界の大御所、テレビ局の重役もいたが、誰もが正志に恐怖を感じていた。
これだけたくさんいても誰も正志に話しかけてみない。
(ふふ。孤独だな。まあ今までどおりか……)
そのまま元の重役室に戻ろうとしたが、その前に誰かが立ちふさがった。
「あんた!いい加減にしなさいよ!」
正志の前に現れたのは笹宮星美だった。
「何を?」
「とぼけないでよ!外の人達に何をしたのよ!」
鋭く聞く星美。心の底から正志に対して怒っていた。
彼女はテレビですぐ前で起こっていることを皆と一緒に見ていたのである。
可哀相な片足の少女を奇跡を起こして救ったのを見て、不覚にもちょっと感動してしまったのだが、次の瞬間正志は大量虐殺を引き起こし、大勢の人を化け物に変えてしまった。
それを見たテレビ局にいた者たちは、彼はいったい救世主か悪魔か、自分達はどうなるのだろうかと不安になったが、恐怖のあまり正志に声をかけられない。
唯一正志に食ってかかってきた星美に大して、正志は無表情で答えた。
「何をしたかは見てのとおりだ。俺に従う奴には救いを与えて治療したり新人類に進化させた。従わない奴……というより素質がない奴は、残念ながら死ぬか出来損ないの化け物になった。これも運命だろう」
彼は何の責任も感じてないかのように、人事のようにいいはなつ。
「あんたは……いったい何がしたいのよ!」
星美はそれでも正志に食い下がった。
「質問があるなら、テレビ放送の前で受けよう。夜の八時から詳しいことを放送できるようにお前たちは準備しろ。俺は上にいるからな」
そういうとさっさと重役室に向かう。
残された人々は誰もが不安におびえていた。
その頃……
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