俺のパソコンに王女様がやってきた

大沢 雅紀

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修行

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「あいつは仲間の勇者や騎士たちから魔法を掛けられることで、それを吸収して強くなっていったの。だけど、そのこと原因であいつを狂わせてしまった」
メルは初めてユウジが復讐に狂った訳をしり、言葉を失う。
トオルは腕を組んで考え込んだ。
「復讐か……あいつも色々つらい目にあっていたんだな」
「そうですね……彼を苦しめた私たち帝国には彼を責める資格はないかもしれません」
反省するメルを、カグヤが慰める。
「あなたは悪くない。知らなかったんだもの。むしろ私のほうが責められるべきよ。仲間である勇者がユウジを苛めていることに気づきもしなかった。私たち勇者や彼を苛めた貴族たちだけに復讐するならそれでもいい。だけど……」
カグヤは言葉を切って、悔しそうに唇をかむ。
「あいつはそれだけに留まらず、男を奴隷として苦しめて、女を無理やり自分のものにしている。なんとかして止めないと……アスティア世界そのものが滅んでしまうかも」
彼にも同情すべき点はあるが、彼の行いは許せないとつぶやき、トオルに迫った。
「ねえ、あなた勇者の資質を備えているんでしょ、こっちに来て、ユウジを倒してよ」
そう頼み込むカグヤだったが、メルは否定する。
「駄目です。トオル様に迷惑をかけるわけにはいきません。本来、魔王を倒すにも異世界の勇者を頼るのではなくて、私たちアスティア世界の者が手を汚すべきだったのです」
「だけど……」
言葉を失うカグヤに対して、メルはにっこりと微笑む。
「カグヤ様はなんとかして、現実世界にお戻します。後のことは私にお任せください」
そう告げるメルに、トオルが突っ込む。
「いや、無理だろ。メルは肉体をあいつに囚われているんだから」
「でも……」
「俺もあいつと戦うよ。あいつが帝国に復讐する理由なんてどうでもいい。俺にはユウジに復讐する立派な理由があるからさ」
トオルはメルとカグヤにはっきり告げた。
「理由って?」
「あいつは父さんと母さんを殺した。生かしてはおけない。それに、あいつの正当な復讐はとっくにおわっていて、やりすぎの領域にはいっているんだ。次は俺に復讐される番さ」
トオルはユウジと戦う決意を定める。
「復讐は他人から押し付けられる正義では止められない。復讐されるほうに弱みがあるわけだからな。止められるのは復讐だけさ。俺はユウジを倒して両親の仇をとる。その結果、これ以上苦しむ人がでなくなるなら、それはきっといいことだろう」
そういうと、トオルはカグヤに優しい目を向ける。
「というわけで、アイツの能力を教えてくれ」
「うん。わかった。あいつがほかの勇者から学んだ魔法は『無限破壊』『絶対防御』『肉体再生』『魔力吸収』『毒無効』『魔眼』よ」
それを聞いて、トオルは困った顔になる。
「超チートだな。どうやって戦えばいいんだろう」
ユウジは魔族や勇者たちの力を吸収して、比類ない破壊力と完璧に自分の身を守る防御力と病気や毒を完全に無効にできる体を手に入れたらしい。それに肉体再生能力と遠距離攻撃が加わった結果、ほぼ無敵の存在になってしまっていた。
「この上巨大ゴーレムを乗りこなせるようになってしまうと、本当に世界中があいつに支配されてしまうかもしれない」
あまり悠長に修行する時間もないことを知り、トオルもあせる。
その時、メルが手をポンと叩いて言った。
「そうだ。ユウジを弱らせて、さらにトオル様を短期間で強くする方法がありますわ」
メルが考え出した方法に、トオルとカグヤは驚くのだった。

皇帝の私室
「カグヤのやつめ。いちいち俺に突っかかってきやがって。さっさと俺のものになればいいのに」
裸でベッドに横たわる少年は、元勇者で今は帝国の皇帝となった、ユウジ・カンザキである。
同じベッドにはべっていた美少女は、機嫌が悪そうな彼に恐れをなして、隅で震えていた。
「あ、あの……お怒りをお沈めください。私たちがご奉仕いたしますので……」
作り笑いを浮かべて近づいてくる美少女たちを、ユウジは蹴り飛ばす。
「うるせえ!お前たちみたいな端女なんているか!俺の望みはカグヤが自主的に俺の女になることなんだ!」
無理やり誘拐されておきながら、端女扱いされた少女たちは泣き出す。
「やかましい!でていけ!」
「は、はい」
少女はお互いに励ましあって皇帝の部屋から出て行く。あとにはポツンとユウジだけが残された。
「くそ……なんでカグヤは俺のものにならないんだ。帝国も征服した。この世界のすべての女は俺のものだ。なのに、本当に好きになった女だけは手に入れられないなんて。カグヤさえ俺に従ってくれれば、すぐに皇后にして思う存分贅沢させてやるのに」
ユウジはぶつぶつと不満を漏らす。彼は歪んだ形ではあったが、真剣にカグヤを愛していた。だから彼女だけは無理やり自分のものにしようとせず、王都内に限っては自由にさせている。
しかし、彼女は一向になびかず、ユウジはほかの女を抱く気にもなれずに一人で悶々としていた。
「もっと力が必要なのか……俺が世界を征服してもっと偉くなれば、いずれカグヤも振り向いてくれるはず」
勇者として召喚されたときは無力だったユウジは、自分の無力さにコンプレックスを感じていた。それは最強の存在になっても満たされることなく、彼を苛む。
「弱ければ蹂躙されるんだ。もっと力を……すべてを従える力を手に入れなければ……」
ユウジはそうつぶやきながらベッドに入った。

「うう……熱い……」
ユウジが意識を取り戻すと、いきなり炎で炙られているような苦痛を感じる。勇者としてありとあらゆる苦痛に耐えられる『絶対防御』のスキルをもっている彼には、久しぶりに感じる苦痛に戸惑っていた。
「ここは……どこだ!」
ユウジ辺りを見渡すと、一面火の海の中だったがかろうじてどこにいいるかわかった。三年前まで生活していた場所である。
そう、彼は元いた現実世界の自分の部屋に立ちすくんでいた。
呆然としている彼の前に、三人の人影が現れる。
それは両親と自分と同じ顔をした少年だった。
誰もが焼け爛れた姿で、恨めしそうにみつめている。
「うわぁぁぁ!消えろ!ファイヤーソード!」
恐怖に襲われたユウジは、めちゃくちゃに炎でできた剣を振り回して切りかかる。両親の姿は消えたが、少年はバラバラになっても一瞬で再生した。
「よくも俺たちを殺したな……呪い殺してやる」
「やめろ!来るな!アイスニードル!グラビティ!ウィンドスビア!ウォーターフラッド!」
氷の槍で突き刺し、重力魔法を仕掛け、風の刃で切り刻み、大洪水を引き起こして溺れさせる。
それでも少年-トオルは何度でも復活してきた。
「これは夢だ!お前たちは死んだはずだ」
「そうさ。死んだ人間は殺せない。だからお前に永遠に取り付いてやれる」
トオルの言葉に、ユウジは狂乱する。
「うるさい!死んだ人間なら操ってやる。「ネクロマンサー!」」
闇の死霊使役魔法を使うと、トオルの姿が薄くなっていった。
「はあはあ……やったぞ。ざまあみろ!」
すべての力を使い果たしたユウジは、今度こそ眠りに落ちるのだった。
「……はっ?」
ユウジの意識が戻ると、元の自分のベッドの上だった。
「あれは夢だったのか……しかし、リアルだったな。俺が殺した家族が夢に出てくるなんて……」
しばらくベッドの上で震えるが、すぐに気を取り直す。
「ふん。ここは異世界だ。やつらが化けて出てくるはずがない。大方俺の心にまだ惰弱な部分が残っていて、その罪悪感からあんな夢をみたんだろう」
ユウジはベッドから降りて、カーテンを開けて外の景色をみる。
朝早くだというのに、多くの人間がアリのように働いて、彼の夢だった巨大ゴーレムをつくっていた。
「そうだ。あれが完成したら俺はこの世界の神になるんだ、世界中の富を集めて、世界中の女を俺のものにしてやる!」
ユウジは誰もいない部屋で、一人高笑いをするのだった。

しかし、彼の悪夢はまだまだ続く。
毎日のように自分が虐殺した民衆や貴族たちが夢に出てくるのである。
「憎い……なぜ俺たちを殺した……」
「俺たちはお前に危害を加えたことはなかったのに……」
ボロボロの姿のゾンビと化した民衆が、ユウジに襲い掛かってくる。
「うるせえ!死ね!」
ユウジは自分が身に着けたすべての魔法を放って、ゾンビたちを殲滅する。
しかし、悪夢はそれだけでは終わらなかった。
「恨めしい~!」
薙ぎ払われたゾンビの群れの中から、一体の少年が出てくる。
それはユウジと同じ姿をしていた。
「ユウジ~なぜ俺を殺したぁ!」
トオルのゾンビがすがり付いてくる。勇者ですら抗えない強い力で抱きつかれ、首筋を噛まれた。
「痛い!くそっ!離れろ!エレクトリック!」
ユウジは自分ごと雷魔法を打っても、トオルのゾンビは離れなかった。
「くくく……助かりたければ、俺に防御系や再生系の魔法をかけてみろ。そうしたら許してやる」
「断る!俺は誰の命令も聞かない。なぜなら勇者だからだ!」
ユウジは激痛に襲われながらも拒否した。
(さすがというか、プライドだけはすごいな。こいつは仲間の勇者たちを追い詰めて脅した時に自分に魔法を掛けさせて防御系の魔法を学んだんだろうけど、同じ手は使えないか)
そう思ったトオルは、首筋の傷口から無理やりユウジの体内にもぐりこむ。
「なんだ!何が起こっているんだ!」
激痛とともにユウジの傷口が見る見るうちに盛り上がり、もうひとつの頭となった。
「そんなに嫌うなよ……兄弟だろ……」
二つ目の頭となったトオルは、カラダ右半分をのっとり、ユウジはその場から動けなくなる。
すると、再びゾンビたちが現れ、ワラワラと群がり、全身に噛み付いてきた。
「くそっ!」
ユウジは『絶対防御』で身を守り、『無限破壊』で近づいてきたゾンビを破壊する。さらに、『毒無効」で噛み付かれたところを癒していていった。
「なかなか頑張るな。だが、お前に殺された者たちの恨みは深い。お前が死ぬまでおいつめるだろうよ」
首筋から生えたトオルの首がケタケタと笑う。その言葉どおり、集まったゾンビの数はいつのまにか視界を埋め尽くすほどに増えていた。
「勇者を舐めるな!」
ユウジの手が輝くと光の剣が生まれる。その剣で地平線までつづくゾンビの群れを蹴散らしていった。
(なるほど。これが『魔力無限』か。勉強になるなぁ)
夢の中でユウジに取り付いたトオルはそう思う。ユウジは手から魔力を放つと同時に、全身で一度放った魔力を吸収していた。
これならどんなに魔法を使っても魔力切れをおこすことはない。
(よし。『魔力吸収』を学んだぞ。次は『肉体再生』だ)
トオルは最後の仕上げにかかる。
夢中になって戦っていたユウジは、不意に目に激痛が走って動きを止める。
ユウジの左手が、自分の目に指を突き刺していた。
「ぐっ……貴様!」
「バカめ。お前の体の半分は俺がのっとっているんだ。ほらほら、早く治療しねえと目が見えなくなるぞ」
首筋から生えてきたトオルの首が、そう煽ってくる。
「くっ……『肉体再生』!」
ユウジは自分の肉体を再生させ、目を元に戻した。
(なるほど。魔力で細胞分裂を早めて、肉体を再生させるのか。でも、その場合は魔力が大幅に減るみたいだな)
トオルは冷静に判断する。体内の治療に使ったので、ユウジは大幅に魔力を消費していた。
(だいたいこいつの力がわかった。こんどは戦い方だな)
いつの間にかゾンビの集団が消えて、代わりに屈強な騎士たちが現れて襲い掛かってくる。
「くそっ!」
ユウジは夢の中で、戦い続ける。トオルは彼と一体化することで、どんどん戦いを学んでいった。


電脳世界
トオルとメルが向かい合っている。
「では、魔法を使ってみてください」
「よし。はっ!」
トオルはユウジから学び取った魔法を展開する。彼の手からも炎の剣や氷の針が生み出されていた。
「すごいです。すべての魔法を使いこなすなんて。やはりトオル様はユウジと同じ勇者の資質をもっています」
「まあ、現実世界では使えないんだけどね」
電脳世界で魔法を試しながらトオルは苦笑する。確かにユウジの夢に精神触手を接続して、彼に攻撃されたり取り付いたりして魔法を学び取るやり方はうまくいったが、現実世界は魔法の元となるマナが少なすぎるので使えない。
よって、電脳世界で修行しているのだった。
「まあ、これからも奴を夢でネチネチいじめて、魔法を引き出させるよ。全部学び取れば、奴との差が埋まるだろう」
トオルはそういって黒い笑みを浮かべた。
「それでメルの方はうまくいったの?」
そう聞かれて、メルはにっこりと笑い返す。
「はい。私の妹が西部に逃げ延びて、反乱の旗印になっています。今から彼女の夢に接続して、『勇者召還魔法』を教えようと思います」
「その子が俺を召還してくれれば、俺はアスティア世界にいけるわけだね。なら、それまでにもっと魔法を使いこなせるように修行しておこう」
トオルはそういうと、修行にもどるのだった。
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