転生したら、周辺環境がクソだったので、人形と共に改革していく 〜せっかく転生したのならゆっくりのんびり生きたい〜

14． アリア領ジルコニア 冒険者ギルド

僕らは冒険者ギルドを訪れていた。
「いやぁ…驚かせてしまって申し訳ない。つい…その…なんだ、アツくなってしまってな…ついいきなり声をかけてしまったんだ。」
ガッハッハ、と豪快にギルド長こと、イル・ハルモニアが笑った。
「ごめんなさいね…うちのギルド長悪い人では無いのよ…はい、カフォ茶で良い？」
と若草色の長い髪を後ろで一括りのポニーテールにしている2、30代の女性がルイトと僕の目の前にティーカップを置く。
「ありがとうございます。」
と言い、僕はティーカップを口に傾けた。カフォ茶と言われる中身は懐かしいコーヒーだった。
僕は暖かいコーヒーを少し飲むとホッと息をついた。しかし、ルイトには苦すぎたらしく、
「うぇ…苦……よく飲めるなすげぇよ。」
と囁いてくる。それを察したのか、
「あぁごめんなさいね、苦いよね…今ミルクとお砂糖出すね。」
とティーカップを出してくれた女性がミルクと砂糖を入った瓶を棚から取り出して机に置く
「あ、すみません。ありがとうございます。」
と言い、ルイトは砂糖とミルクをカフォ茶に入れて飲む
「うん、やっぱ甘いものはおいしい…」
と一息ついていた。
「それで、だ。今回のスタンピードの原因たるドラゴンなんだが、討伐したのは君ら…と言うことで良いんだよな？」
とギルド長は再度確認するように聞いてきたので、
「はい。間違い無いです。」
と答える。
「そうか。おい、ミルト。アレ、持ってこい。」
とコーヒーもとい、カフォ茶を出してくれた女性の方…ミルトさんは、
「ああ、あれですね。」
と言い、入ってきた扉とは反対側の扉から出ていった。
「疑い深くてすまんな。どうしてもあの光景が信じられないんだ。だから少しカードの履歴を見せてもらう。君らはチームだから、そこの少年か嬢ちゃんかのどっちかのカードの記録にあのドラゴンの討伐記録があるかどうかだけ確認させてくれ。」
とこれから何をするのかを教えてくれたギルド長はルイトが持っていた双剣に目をやった。
「あの剣、良いものだな。相当な業物か…いや違うな…ドロップアイテムっつーとこか？少年。」
とルイトに話しかける。
「へ？そ、そうですね。モンスタードロップです。」
「ほう…その歳でモンスタードロップの武器が扱えるとは、俺よりも才能あるぞ。お前…良い剣士になると思う。」
とルイトをほめていると、ミルトさんが水晶玉のようなものを持ってきた。
「これで冒険者カードを読み取る。すまないが、お2人さんカードを貸してくれるかい？」
とギルド長に言われ、僕たちはカードを渡す。
「どれどれ…お、あったあった。」
と二つのカードを水晶にかざして言った。
「よし、これで討伐の証拠が出たな。おい、ミルト！こいつらに報酬を渡してやれ。」
と言い、ミルトさんが、
「ふふふ…スタンピードの収束に尽力してくれてありがとう。じゃあこれ報酬の虹金貨6枚ね。
と、コーヒー缶の底ぐらいの大きさの虹色に輝く白い硬貨を6枚渡してきた。
「わぁ…きれい…」
と呟き、そっと鑑定眼のスキルを発動させる
【鑑定結果】～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
・虹金貨×6
玉蟲金という鉱石で作られた白金貨。
1枚で日本円にして約1000万円の価値がある。
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と言う表示を見て、肩がビクゥとなった。
「いい？虹金貨はとっっても高価なものなの。だから、見せびらかしたり、持ってるって言っちゃいけないのよ？わかった？」
とミルトが警告をしてくれる
「わかりました。じゃあしまっちゃいますね。」
と言い、僕は急いで空間魔法で虹金貨を収納する。
「じゃあ、これで僕らは失礼します。」
と言い、僕らは学校へと戻るのだった。