転生したら、周辺環境がクソだったので、人形と共に改革していく 〜せっかく転生したのならゆっくりのんびり生きたい〜

甘夏かん

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33. 模擬戦開始!

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そうこうしているうちに文化祭…エリクドラ祭が始まった。今年は模擬戦もあり、3日間の開催ということもあり、例年の2倍を優に超える人数が来ているらしい。(調理部で仲のいい先輩談)なので屋台を出している僕らのクラスの他にも軽食や飲み物を出しているクラスもてんてこ舞いで大忙しだった。模擬戦は1日目が3年生、2日目が2年生、最終日が1年生という感じで開催されるらしい。
「なぁ、周りにいこーぜ。」
と屋台の後ろ側からルイトとクロエが姿を表す。果物を溶けた飴に突っ込んで飴がけをしているだけで暇だったし僕はこっそりと抜け出した。ちなみに現場監督の子はいるが、一緒に飴がけをしてくれているし、飴がけだけでも5人いる。フルーツは9種類あるが、飴がけをするのが楽な仕事のため飴がけ職人は飽和状態なので1人ぐらい脱走してもいいでしょっという判断をして僕は空間収納でエプロンなどなどの調理服を仕舞って僕らは文化祭を回ることにした。
運動場では地域の人たちが、パフォーマンスをしており、演劇館では音楽を演奏したり、ダンスをしたりなどのパフォーマンスがあり、各クラスではいろいろな出し物で目白押しだった。そうして回り終わってこっそり戻ったが、案の定バレており、
「ナ~ギ~エ~ちゃ~ん~?」
とクラスの全員から怨念のこもった声が背後から響いた。
「ご、ごめんなさい~!」
と手を合わせて謝るが、
「謝って済む問題じゃないーい!」
とみんなから言われ僕は次の日一日中屋台での仕事を言い渡された。
ちなみに翌日の記憶はほとんどない。だけど今でもあの時を思い出すと全身の筋肉が痛むような感覚に苛まれる。あの日僕がどうなったかはクラスの人間とクロエの身が知っている。
そして模擬戦だが、1日目の3年生は平民チームが、2日目の2年生は貴族チームがそれぞれ勝利を収めていた。
まぁ…そんなわけで…迎えた最終日…運命の日…この日最後の催し物として模擬戦が行われる。会場となる市街地ホールには多くの観客が見物に来ていた。市街地ホールは荒廃した遺跡(今の東京の一角がそのまま荒廃させたような感じ)をリメイクして作られた模擬戦専用の区画の一つに僕ら3人と1匹は降り立った。全員が降り立つと、
「レディースアーンドジェントメーン!やってまいりいました文化祭最終日、ラストの模擬戦!司会件実況は放送部3年、カレリオン・ミシェールがお送りいたします。どうぞごゆっくりお楽しみください。お弁当などの軽食類もご用意しておりますのでぜひ、ご購入くださいね。」
というと、より一層会場が沸き立つ。
「それでは選手たちの入場といきましょう。まずは貴族チーム、チームフォーレッタ、チームヘルドップラー、チーム血盟の聖剣士、そしてサプライズチーム、ロイヤルティーチャーズの入場です!」
と言い、貴族派のチームが入ってくる。その中には
「…え?何…で?何で先生が相手チームにいるんだ?」
そう、サプライズチームのロイヤルティーチャーズは、先生オンリーのチームしかもフォーレッタと仲がいい先生ばかりだ。
「これはちょっとまずいかも…」
と呟くが、
「おいおい、1年生平民側最強チームがそんな弱音吐かないでくれよ…不安になるだろ。」
と他クラスのチームからブーイングがくる。
「ははは、悪りぃ悪りぃ。ほらナギエ頑張ろうな?な?」
とルイトが励ましてくる。それでもキツいものはキツいんだよ。と思っていると、
「それでは平民チームの入場です!平民チームはチームアリア、チーム土民の底力、チームチャレンジャーの3チームです!みなさま盛大な拍手を持ってお迎えください!」
というアナウンスと共に目の前が光の渦に飲み込まれ、視界が元に戻ると、周りは6階か7階の廃ビル群になっていた。
「それでは、模擬戦スタートです!」
とアナウンスがあり、模擬戦が始まった。
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